30.ポル・ポト政権の「原始共産主義」なる理解不能な思想により数百万の人が虐殺された事実を伝えるインパクトはあると思う。ただ、アメリカのカンボジア侵攻とCIAの画策したクーデターがなければこのような悲劇は起きなかっただろうということを心に留めて欲しい。釈然としないものを抱えつつも力作であることは認めます。 【shakunin】さん 7点(2003-11-21 19:46:57) (良:1票) |
29.《ネタバレ》 カンボジア内戦の実相を捉えた臨場感・緊迫感が秀逸。ドキュメンタリー調の中にもドラマを織り込んでおり、戦争に巻き込まれた人々の苦悩がよくわかる。 大使館に避難する人々とプールで泳ぐ風景との鮮やかな落差。クメールが進攻してプノンペンに近づけばVIPはのうのうと車で逃げる。逃げ惑う人との対比はいつの世も変わらぬ権力者と弱者の関係。 後半1時間は新生カンボジアの過酷な実態を垣間見る思いだった。「解放者だと思ったら新たな弾圧者だった」・・・歴史は繰り返す。 プランの逃走時、墓標のような枯れ木群が現れ足元には白骨が・・・作品を象徴するシーンが主題を訴える。音楽は時に邪魔している。「イマジン」含め終盤の感動を誘う演出は、それまでの流れから脱線気味の印象。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-26 17:47:43) |
28.《ネタバレ》 かなり昔にTV放送でみたことあったのですが、改めて観る機会があったので再度鑑賞しました。 リアル・ドキュメンタリー路線でかなり重たい映画でした。 ポルポトの大虐殺のことは浅い知識で知ってはいましたが、こんなにも悲惨な歴史だったのですね。 鑑賞途中で泣いてしまいました。 実際の歴史を受け止め、考えながら鑑賞してしまうので、純粋な評価は難しいですが、やや甘い展開が 気になりました。 恩人が行方不明なんだからせめて現地に行って探してあげればいいのに、と感じてしまったのでラストの再会にあまり 感動を受けなかったです。「イマジン」も何か違うような・・・など。 あくまで「シネマレヴュー」なので、この点数です。 【金田一耕助】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-11 21:13:18) |
27.《ネタバレ》 〇半ばドキュメンタリー風で、一気に戦場に放り込まれる追体験ができる。〇登場人物に降りかかる出来事があまりにも不埒で、胸が締め付けられる。〇再会するラストは素晴らしかったが、Imagineを流すエンディングは安直すぎるな。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-11-25 17:59:56) |
26.《ネタバレ》 カンボジアでポル・ポト派による大量虐殺があったということを映画にしているところは非常に良いし、話の通じない、自分の常識が通じない相手に小突き回される恐怖感などは存分に感じられる。シドニーがプランと再会するのも良い。 が、しかし、レノンのイマジンはベタすぎて戴けない。 あのエンディングが勿体無い。 【leo】さん [地上波(字幕)] 7点(2012-07-10 20:18:26) |
25.《ネタバレ》 戦争モノを見ると尋常じゃないほど気が滅入っちゃうアタシは、この手の映画はなるだけ避けてたんだけど、今回意を決して見てみて…まあ良かったと思うわ。 生々しい描写もたくさんあったんで案の定かなり凹んだけど、歴史から眼を背けず過去の悲惨な出来事から学ぶって姿勢も大事よね。 ところで…どうしてアメリカってのは他国のことにイチイチ首突っ込みたがるのかしらね?? どうせ事態が悪化するだけだし、かえって迷惑なのに。 …自国の利害と政治的思惑のためにカンボジア内戦を利用しようとしたのもアメリカ、その凄惨な状況を世界に伝えようとジャーナリストたちが奮闘したのもアメリカ、でも…どっちにしろ結局エゴしか感じないのはアタシだけ?? もちろんシドとプランの友情にケチつけるわけじゃないんだけど…なんかどうもスッキリしないのよね。 【梅桃】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-16 16:05:04) |
24.《ネタバレ》 よくやったと思います。実話を元にしているということで映画もドキュメンタリー・タッチ。大量のエキストラや大道具・小道具を動員しての同時進行撮影は、見ごたえがありました。内容としては、前半シドニーとプランの友情を軸に進行しているのですが、2人が別れてからは主にプランの見聞したカンボジアの情勢が中心となります。このため友情物語という側面は薄くなり、せっかく最後に再会しても、付け足しという感じになってしまいました。「イマジン」を使ったのは失笑もの。 そのカンボジアでのクメール・ルージュの残虐行為についてはしっかり描かれ迫力もありましたが、一方アメリカ批判の方は出てくるものの、時間的に少ないし訴えるものも少ない。これは、アメリカ批判が言葉だけで語られることが多いのに対し、クメール・ルージュの行いは画で見せることもあるのでしょう。当時のカンボジアでの行為を明らかにしたとはいえ、この点不満が残ります。物語の展開も含め、全体としてバランスがよくないと感じました。しかし見るべき点も多く、良作であることは間違いないでしょう。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-29 20:55:03) |
23.前半は今いる場所が無法地帯に変わりつつある切迫感、後半は正体が知れたら殺される緊張感が良かった。 【次郎丸三郎】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-09 22:38:10) |
22.重い。「キリング・フィールド」はまさに阿鼻叫喚。ハイン・S・ニョールの演技が光る。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-21 21:39:15) |
21.作品の構造としては起伏に乏しく平坦で、特に後半はプランが一方的に主役になっちゃったりしているのが気にはなる。しかし、映像の力は何とも圧倒的で、左右の動きや奥行きを駆使したカメラワーク、その枠内に巧妙に配置されたエキストラ、美術関係、そして山々や湿地などの大自然が、強烈なインパクトで迫ってきます。サム・ウォーターストンが今ひとつ表情に乏しいのが難点。主人公はいろんな忘れがたい体験をしているのだから、もう少し表現してほしかった。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-12-03 04:35:24) |
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20.人間ドラマとしては、演出が荒っぽいので、あまり登場人物に思い入れはできないのですが、映画の後半、ほとんどセリフらしいセリフのない逃亡シーンの緊迫感は尋常じゃありませんでした。観ている自分も一緒に逃げてるような気分になってしまいます。そして、ラストの曲は余計でしたが、まさに「The号泣」というシーンで、それだけでも記憶に残ってしまった映画です。 【かねたたき】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-06-02 19:19:37) |
【ちゃか】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-03-25 09:20:54) |
18.ベトナム周辺の実態もベトナムおなじ悲惨な状況。なぜ人間はこんなに残酷になれるのか? 強烈な印象+1。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-10-06 15:13:06) |
17.20代のころにいちど観たきりなのだけど、やはり忘れられない作品。アメリカという国はなんでこうも他国に干渉するんでしょねえ「ナニ様?!」て感じです。アメリカの恥部にしかならないじゃん。けれどクメール・ルージュによる虐殺は確かな事実だし、特にカンボジアの頭脳といっていい知識人たちを抹殺しまくったことがその後にどれほどの影響を与えたか。。。極端に偏ってしまうことの狂気と恐ろしさを見せつけられました。印象深いのはやはりハイン・S・ニョールだなあ。自宅前で射殺されたと新聞で知った時、なんともいえない気持ちになったっけ。ラストに「イマジン」が流れた時はおもわず泣いたけど、アレちょっと狙いすぎね。それより女兵士がラジオを耳にあてて聞いていたウイングスの「バンド・オン・ザ・ラン」あのシーンのほうがなにかドカンとくるものがあったなあ。記憶違いかもしれないけど、バックにコカコーラだかペプシが積み上げてなかったっけ?? 【envy】さん [地上波(吹替)] 7点(2006-04-30 21:45:59) |
16.《ネタバレ》 虐殺された人間が大量に捨てられてあったシーンが忘れられません。怖いですね。。 【ホットチョコレート】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-04-30 13:15:54) |
15.《ネタバレ》 このエンディングはどうでしょうか? 後半にはアメリカへの批判的な演出がされていて、 このままゆけば問題作としてもしかしたら賞も取れなかったかもしれない。 けれども私は感動よりも突き放したままの社会派を選びます。 イマジンの曲と再会の抱擁・・ その手前で終わってもよかったのではと思うのです。 テロや戦争のたびにイマジンは流れますが、 そのような目的のためにイマジンは作られたのでしょうか? ただの理想主義の正直な独り言のイマジン。 マルクスとレーニンが違うように、 夢の国は現実ではないことはできないからわかる。 そうとれば戦争のたびに国の利益を奪い合い、 それが何にもならない理想郷というイマジンが流れるのがわかるような・・ 前半にポール・マッカートニーの曲も少し流れますが、 アレはもう少し長くした方がいい(爆) 「フルメタル・ジャケット」を思い出しました。 戦争映画は結局はアクション娯楽も入っているからみんなが観るのです。 そして時代が安定してくるとまた逆にメロウな展開もほしくなる。 S・ジャンバーグの授賞式も後半に演出されますが、 主役であろう彼を演じる俳優がイマイチ弱い。 「ミュンヘン」のエリック・バナより地味(苦笑) 役としてもマルコビッチのほうがよい。 だからラストの抱擁に違和感があったのがマイナスなんです。 もっと原作者役の彼への演出がうまくされていれば・・ アメリカの懺悔ともとれるこの作品はイギリス映画というのも面白い。 作品の感じは「地雷を踏んだらさようなら」「ミュンヘン」 といったところでしょうか。 周りが敵だらけで自国もしっかりしていない。 だから狙われる弱い国・・ 日本はよいなぁ。 日本で言えば昔の戦国時代のような不安定な国が、 まだ近年に存在していたのですね。 そしてそれは戦争でもあるしテロでもあるしまだ続いています。 大きな国に負けたことで日本は平和という権利を手に入れたのです。 【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-04-23 13:30:42) |
14.かなり背筋が寒くなる映画。 前半はシャンバーグとプランと仲間たちの厳しいながらもどこか明るい世界。後半は自分以外は誰も信用できずたった一つの判断ミスで殺されかねない歯軋りが出そうな孤独で陰湿な世界。 この前半あっての後半の恐怖感か。 また我々と同じアジア人による虐殺というのも身近なだけにかえって怖い。 でも一番怖いのは西欧人たる我々が一人のアジア人ごときの救出に尽力しちゃったんだぜっていう感覚。 【kazu-chin】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-02-09 02:48:41) |
13.一寸先の生死もわからぬ抑圧された生活が、どんなに過酷なものかは私には判らないが、見ているだけでも辛い。人権に対する考え方はその国・政権それぞれだと思うし、何が善で何が悪かのレベルもローカルルールで異なる。ただし、極端なルールを持つ国や政権に対して、他の国家が何をなすべきかというのは非常に難しく、微妙な問題であるとも思う。 <追記>16年ぶりに再見。あらためて見直すと政治色が薄いというか弱く、記者の友情物語の比重が高いように感じた。どちらに期待するかによって見方は変わるだろう。多少オリエンタリズム的なテイストもあって、これが政治と友情の2つのテーマの共通基盤であり、両者をブリッジしていると言えなくもない。 基本的には文化相対主義でありたいとは思うが、やはり基本的人権や生存権ってのは最低限保障されなければならないし、そこだけは譲ってはならないと再認識した次第。年とって少々保守化したのかもしれないが、時には他国への介入も必要なのかと。ただし、WHOも最近ちょっとアレだし、国際機関への信頼性が低下しているので、介入の枠組は少々難しくなりつつあるようにも思えるが。 |
12.クメールルージュ時代のカンボジアが舞台。公開当時は反共プロパガンダとの批判もあり、すっきりしない部分もありましたが、映画自体は秀逸。泣けます。ただし、実話にかなりの脚色が加えられているので、そこは注意。ちなみに、プノンペン陥落の時、ほとんどの西側の記者(日本の記者も含む)は現地スタッフを「ふつうに」置き去りにして逃げたそうです。(当時を知る記者から直接聞きました。) 【青い車】さん 7点(2004-03-04 16:39:10) |
11.”共産主義には愛がない、だから支持できない。” 晩年、共産主義者とほぼ同じ理想を語っていたトルストイが盛んに言っていたこと(たしかドストエフスキーも)。 理論は、精緻であればあるほどその論理的一貫性を求め、自らの理論に当てはまらないものを排除しようとする。 おそらく、ポル・ポトは生真面目で立派な、普通の意味で 頭のいい男だったのだろう。しかし、絶望的に感覚が欠如していたに違いない。人にとって何より大切なのはこの”感覚”。 これが欠如している人間は、人との間に違和感を覚え、大いなる理論(あるいは身近な法律や慣習、子供なら先生の言ったこと)にすがり、それに当てはまらないものを排除しようとする。理論の化身に変わってしまうのだ。 共産主義に限らず、この映画が描いているような悲劇は、より小さな規模で今も日常生活で繰り返されている。 【綺羅☆KIRA】さん 7点(2004-02-12 22:29:05) |