2.《ネタバレ》 主人公の人物造形がなかなか興味深かった。
西部劇の主人公の例に漏れず、銃の腕は確か、女性を口説くのも得意にもかかわらず、意中の女性を全く手中にできない。
彼女からは、若いころの自分を好きなだけ、と痛い指摘を受ける始末。
成長した大人の自分の姿をあなたは見ていないと言われても全く意味が分からず、キレて犬に八つ当たり・・こういう人って実際にいそう~
一方保安官の方は対照的で、インディアンを見たら速攻でぶっぱなす主人公とは違い、交渉をもって事態を収拾する大きく構えた大人な男。
そりゃ大人の女性にとってみたら、癇癪もちで過去しかみてないお子ちゃまな主人公よりは、よっぽど頼りになるよな。。
大人の女性に相手にされないからって、16歳の娘に乗り換えるのもどうなの~?って思ってたら、あなたの娘なの、って本当か嘘か怪しいことを告げられ、怒りでまた癇癪を起してしまう。
ここで初めて、人間として成長できていないことを自覚してしまう。。哀しい男だ。
このまま若い娘と一緒に暮らしても、彼女を幸せにできるはずもない、と悟ってしまったんじゃないかな。
悟った後の抱擁のシーンは、明らかに父親目線の表情なのも泣ける。
自ら身を引く方法が、決闘で負けることって、不器用すぎるぜ!あんた!
と、「大人になる」問題を突き付けてくる映画が、アルドリッチ作品で見れると思わなかったから、高得点となりました。