1.《ネタバレ》 かなり重大なネタバレあり。ちょっと残念だった映画。メインテーマは申し分ない。人間がどれだけ人を愛せるか、死んだ彼氏の深い愛情。それから事故現場で必死になって指を捜す主人公の悲しみ、絶望感に少し目頭が熱く。
残念なのは、脇の挿話。過去に家庭環境で傷ついた人がいれば、皆父親の暴力。老婆が昔、恋人を無くしたと言えば、120パーセント戦争のせい。まるで「猿でも書ける映画の脚本」と言うような本でもあって、それの挿話例からそのまま持ってきたような。
メインの話は、新鮮でよかったのに、こんなんで薄められたら。まるで独特の味わいを持つ洋酒を水道水で割って飲ませられたような。
同じキャスト、同じテーマで脚本を書き直したいような残念な映画でした。
あと、主人公と恋人の出会いのシーンとか、弁護士姉妹の九州弁とか、悪ふざけとしか思えないような稚拙な個所も少し。