3.《ネタバレ》 これはかなり面白かったんですが、コメディと割り切れないほどにストーリーがちょっと辛い。
やっと恋が実った瞬間に殺されちゃうなんて。みんなもらっているものを自分だけ渡されなくても、空メールがきても、すべて前向きにとらえるジャニが結構好きなキャラクターだっただけに、こんな運命は酷です。
最後、ハエから人間に転生してくれて彼女とハッピーエンドむかえられたら9点くらいあげても良かったけど。
それに好きな人に殺人を手伝わせるなんてどうなん?とも思った。
物語の8割はハエと社長との闘いで、これが終始面白かった。
ハエに転生したところでハエにできることなんてたかが知れてる‥‥いやいや、思っていた以上にできることがたくさん。しかもどれもシンプルで良い。寝られなくするなんて地味に嫌。
この作品の良いところは、ハエに知能以外の特殊能力を与えなかったこと。ハエのポテンシャルをフル動員して社長を破滅させていくのが痛快。『やりすぎ』という意見もありますが、人殺しですから。自分の欲望のままに罪のない人間殺してますから。だから社長が救いようのないクソ外道なのが良かったわけです。
ビンドゥが魅力的なヒロインなのも良い。
願わくば、人間のジャニとビンドゥのハッピーエンドが見たかったものです。
好みの問題で7点にとどめちゃいましたが、映画の完成度は高い。
ハエ目線のビジュアル、アニメーションも見ごたえ抜群。
ブラックユーモアよりのコメディ映画としては最高峰の作品。