3.《ネタバレ》 オチの部分は何度も観たことのあるタイプの映画なんですが、オープニングから十和子のモンスタークレーマーぶりと
面倒をみてもらってる陣治への態度、その他諸々でもともとメンタルに問題のある人っていうのがわかるわけです。
陣治はたぶん病気ですね、先は長くないことを自身でわかっていたんだと思います。
40代半ば~後半の見るからに善人な男と30代前半と思われる情緒不安定でワケアリと感じる女の同居生活は
これぞ共依存という感じ。
精神的に自立できず生活力も無いいい年した女をまるで下僕のように守り庇う冴えない男と、
イケメンだけど性格も素行も最悪な男、そしてオチの部分とか原作者が女性ということに物凄く納得できてしまうのよね。
十和子は被害者ではないので、あのラストは好きではありません。十和子への明確な厳しさもほしいところです。
なんといっても阿部サダヲの役作りと演技は秀逸でした、「陣治の献身」陣治の「愛のメモリー」です。
映画全体の雰囲気はリアリティを感じますし、後味が良いか悪いかは別として余韻の残る作品であると思います。