20.《ネタバレ》 ネタバレしています。ご注意ください。 「もし〇〇が無い世界で、自分だけが〇〇を知っていたら」なんて、子どもの頃よく夢想したものです。過去に遡るタイムスリップ映画でよく見られるパターン。本作では〇〇に『ビートルズ』が入りました。ただし時間旅行ではなく(多分)並行世界に飛ばされたお話。昨今SFで流行中の「マルチバース」という概念です。元の世界で仕入れた知識を異なる世界で披露して大儲け。ある意味、情報の並行輸入と言えましょう。ノーリスク・ギガリターン。まさに夢物語でした。しかし主人公は確約された「富と名声」を手放しました。これは偏に「良心の呵責」に耐えられなかった為と推測します。勿論この世界のジョン・レノンは異議申し立てしませんし、真相を知る元の世界のビートルズファンも主人公に感謝こそすれ責めたりしません。そう「良心の呵責」とは自分自身の問題。そんな理由で莫大な富と名声を手放せるの?偽善が過ぎない?と皆さんは思われますか。自分はそうは思いません(あばれる君風に)。むしろ「富と名声」の規模が大き過ぎたのが問題でした。称賛に耐えうる器が主人公には備わっていなかったとも言えます。「過ぎたるは及ばざるが如し」。例えば定食のご飯大盛は嬉しいサービスですが、超特盛は嫌がらせに等しい。喩えが庶民的で恥ずかしいですが、構造的にはこういう事かと。もちろん彼が本物のビートルズファンであった事が罪悪感をこの上なく大きくしました。音楽クリエイターとしての矜持も少なからずあったでしょう。 良心の呵責とは心に刺さる棘です。甘く見てはいけません。なかなかどうして抜けません。きっと誰しも「良心の呵責」に限らずとも「後悔」や「負い目」といった心の棘と共に生きているでしょう。普段は忘れていても、ふとした瞬間にチクリです。これがビートルズの偉業を奪った罪悪感に由来するならば、傷の深さや大きさが分ろうというもの。忘れる暇さえ与えられぬ鈍い痛みが一生続く。小林玉美のスタンド「ザ・ロック」を引き合いに出すまでもなく、致命傷となり得る棘でした。【注意】小林玉美が誰か分からない方は「ジョジョ 第四部 パンチパーマ お前の身長何センチやねん」で検索してみよう! ですから主人公は偽善者でも何でもなく、実に賢明な判断を下したと考えます。ジョン・レノンの最期が頭を過ぎった可能性もありそうです。いずれにせよ「健康」は「富と名声」に勝りました。これはこの世界線のジョン・レノンにも言えることかもしれません。本作のテーマは「健康第一」でありました。違う? (以下余談) 並行世界に存在しなかったもの。「コカ・コーラ」「タバコ」「ハリー・ポッター」その他諸々。きっと調査すれば幾つも見つかるでしょう。こういった事例の中で自身が「発明者」となって富を得ても心が痛まないものはあるでしょうか。例えば「タバコ」も巨万の富を生むことが確約されていますが、ノーベルのような十字架を背負い込むのは勘弁願いたい。「ハリー・ポッター」の再現はそもそも無理。「コカ・コーラ」は再現する意味が無い。そこで私が夢想したのは「ラーメン」です。もし「ラーメン」が存在しない世界だったら・・・。極めてベーシックな「醤油、塩、味噌、とんこつ」を皆さんに紹介したい。これなら誰かの業績を奪うことになりませんし、どうぞ中本さんは蒙古タンメンを、山田さんは二郎を開発してください。みんな大喜びですよね。いや、ボクサーとかボディビルダーには恨まれるかな。ああ相変わらず発想が貧相で泣きたくなります。 【目隠シスト】さん [インターネット(吹替)] 7点(2024-10-30 18:15:17) (良:1票) |
19.《ネタバレ》 やっぱりビートルズの歌は時代を超えた名曲ばかり。 ストーリーには『ボヘミアン・ラプソディ』ほどのインパクトはなく、よくあるパターンのウェルメイドなハッピーエンドのラブストーリー。 新しい女性マネージャー以外は皆、思いやりのある良い人ばかり。 恋人をジャックに取られた友人が相手を思いやってすぐに引き下がったり、ビートルズの秘密を知っている二人がジャックにただ感謝を伝えに来たり。 設定自体がファンタジーなので、その辺りもおとぎ話的な展開でいいのかもしれないが、あまりにものわかりが良すぎるので、せめて一人くらいは秘密をネタに最初は金をせびろうとするがジャックの人柄に気持ちが変わるくらいの起伏があっても良かった気はする。 全般的に予定調和なのだが、それでもジャックとエリーが朴訥で好感度が高く、友人のロッキー役がとても良いダメっぷりを出している。 そのキャラクターの魅力に加えて、『ボヘミアン・ラプソディ』ではクイーンの名曲が映画の魅力を増したように、ビートルズの曲の力で映画が3~4割増しになっている印象。 【飛鳥】さん [インターネット(吹替)] 7点(2024-07-01 07:28:14) |
18.《ネタバレ》 “Yesterday”『昨日』という意味のビートルズの楽曲。世界規模の謎の停電の翌日、ジャックが初めて歌って聞かせたビートルズの曲。 『もしもビートルズが存在しなかったら?』って、考えてみたらラノベの異世界モノみたいな展開。そうなったら、ビートルズに影響を受けたミュージシャンはどうなってるんだろう?なんて細かいことをチクチクするような映画でなくて、大雑把にその架空の世界観を楽しむ作品だろうね。 ロンドン五輪の時、ポールがヘイ・ジュードを歌った時、若者が「?」ってなったってのを、ネットで見た。「知らないおじいさんが“おい、ユダヤ人”って歌ってるぞ?」みたいな。まぁ日本だと三波春夫とか橋幸夫が流行ってた時代の曲だし、私よりふた回りも若い世代だと、ビートルズやポールを知らないってこともあるだろう。もちろんネットの口コミだから、ウケ狙いのジョークの面が強いとは思うけど。 このロンドン五輪開会式の総合演出がダニー・ボイル。この映画を作ったキッカケは、実はこんなところにあったのかもしれない。だから映画最後の曲はヘイ・ジュードだったんだろう。タイトルはイエスタデイなのに。 さて、ビートルズが存在しない世界で、映画のように過去の名曲がヒットするかはちょっと疑問。BTTFのジョニー・ビー・グッドみたく同じ時代に世に出たなら確実にヒットしただろうけど、今は多様性の時代。ポップス、ロック、EDMと方向性が多岐にわたり、ネット配信でヒット曲のサビしか聞かない時代に、1曲(ヘタしたら1枚のアルバム)で一つのメッセージを表現するビートルズの歌の価値が、通じるかなぁ? またインド系イケメンのヒメーシュ・パテルを主人公にしたのも、どんな意図があったんだろう?14億人市場狙い?ビートルズが売れたのは歌の魅力だけでなく、4人のビジュアル面(アイドルの一面)もヒットの大きな要因だったと思う。ジャック一人じゃジョンとポールのハーモニーは出せないわけだし… あの人が生きていたのは意外性があって嬉しかった。ターミネーター・ニューフェイトのジョンを観たとき以来の嬉しさかな?ここはとても幸せな気持ちになれたわ。でもこの映画はポールがメイン。劇中印象的だった楽曲の多くが、イエスタデイもヘイ・ジュードもレット・イット・ビーもエリナー・リグビーもバック・イン・ザ・U.S.S.R.もザ・ロング・アンド・ワインディング・ロードもポールの楽曲。 映画と違って、今から60年も前に本当に伝説を作って、そして今でも現役で活躍しているビートルズが居るんだよ。って、そんなメッセージにも思えたわ。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2024-01-25 22:54:28) |
17.ビートルズがいなかったら、日本を含め世界中で凄く たくさんのアーティストが存在しなくなりそう。 【ケンジ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-01-04 00:00:35) |
【棘棘棘棘棘棘棘】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-05-27 13:47:40) |
15.《ネタバレ》 「ビートルズが消えた世界」かあ。まあこうなるよね、という展開とオチ。でも全編にわたってビートルズ愛とリスペクトに溢れてて、もちろん楽曲が最高なので楽しかったです。 この世界にビートルズの記憶がある人が主人公ジャックのほかに二人存在していて、ついにジャックの前に現れるシーンがヤマ場の一つとなっています。ここ、意外な展開を見せました。てっきり泥棒呼ばわりされるかと覚悟したら、曲を甦らせたことに感謝された。や、これもし自分がビートルズの記憶アリ側の人間だったら、彼らと同じくジャックに感謝したくなるかもです。ある日持っていたCDもテープも消え、ビートルズの曲が聴けなくなる。狼狽するだろうし、そしてそれらを復刻できる技量の無いことにがっかりする。そんな時、‶新曲”としてだけど高い再現力でLet it Beがメディアから流れてきたら。ああ、演奏できる誰かがこの世に生き返らせてくれたと嬉しいでしょうねえ。 ジョン・レノンが凶弾に倒れることなく齢を重ねていたというアイデアも優しくて素敵でした。役者さん、そっくり。 ビートルズを前にして自らサリエリ役に甘んじて脇を務めたエド・シーランのユーモアセンスには脱帽です。 そうだそしてあの世界にはさらに‶ハリー・ポッター”を復活させる凄い人が出てくると良いですね。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-17 23:49:11) (良:2票) |
14.《ネタバレ》 まず皆さん同様、やはりビートルズは偉大なのです。とにかくこの映画はビートルズの楽曲の素晴らしさ+発想の面白さに尽きます!私も昔バンドマンでギターを弾いていましたので主人公同様、夢のシチュエーションと自己嫌悪の狭間で悩むのがよく理解できました。きっと私なら彼のように振る舞う度胸はないでしょうけど、途中で出てくるイエローサブマリンの二人と78歳のあのお方が強い説得力をもって後押ししてくれたのも興味深く感動的でした。 ただ、マンセーできない点も結構目立ちました。一見すると人の好さそうな主人公ですが、14歳からマネージャーをしてくれていた同級生の気持ちに気付かないのは不自然過ぎますし、その彼女から貰ったギターを平然と使い続けてスターダムにのし上がるのもなんか嫌。彼は友達に恵まれていましたが、その友達とエルがくっついたとたんに、エド・シーランの大ステージを利用して友達から奪い返す性悪具合も酷いです。挙句はバックアップしてくれた多数の人たちを踏みにじって彼女としけ込むド根性具合もなかなかです。この辺の粗が気になる方はなかなかマンセーできない映画ですが、何となく軽くスルーしちゃえば非常に明るくてスッキリした青春・音楽・恋愛映画になっちゃいます。 ダニーボイルの影響なのか、リチャードカーティスの他の恋愛映画よりも脚本がアッサリしていて非常に見やすい点は高評価です。監督が変にこねくり回すことなく素直に映画を終わらせている点も良く、前述の粗を差し引いても非常に清々しい余韻を残す大変素晴らしい作品だったと思います。どうやら私はダニー・ボイル監督が大好き!らしいです(笑)。ビートルズの楽曲と”あのお方”に対してこの点数です。(ビートルズの楽曲とあのお方で出ていなかったら映画自体は4-5点かな) 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-04-22 10:52:19) |
13.《ネタバレ》 謎の現象により、地球上のすべての人がビートルズの存在もその名曲の数々も忘れてしまった世界。ただ一人、彼らの曲を覚えていたのは売れないミュージシャン志望の若者ジャックだった。できうる限りの記憶力を頼りに、ビートルズの名曲の数々を完コピした彼は、それらの楽曲をなんと自分の作品として世に発表する。「ヘイ!ジュード」「レット・イット・ビー」「バック・イン・ザ・USSR」、そして「イエスタディ」――。当然のごとく、発表するすべての曲がヒットチャートのトップへと駆け上り、ジャックは瞬く間に大スターの仲間入りを果たすのだった。でも、さすがに良心の呵責に悩まされるジャック。売れない時代からずっと彼のことを支えてくれていた幼馴染のマネージャーとも次第に心がすれ違っていって……。ダニー・ボイル監督がおくる、そんな大人のためのファンタジー・コメディ。ワンアイデアながら、もはやハリウッドの大物となったこの監督らしい、キレのいい演出とポップで軽快なストーリー、センス溢れる音楽の使い方などで最後まで小気味よく観ることが出来ました。ビートルズの曲を丸パクリし、恥ずかしげもなくトップスターへと駆け上ってゆく彼には思わず苦笑い。でも、この主人公の人の良いキャラクター造形が絶妙で不思議と嫌いになれないんですよね。ここらへんは脚本の力なのかも知れません。特にこの主人公が、家族の前で初めて「レット・イット・ビー」を演奏しようというのに誰も真面目に聴かずひたすら邪魔してくるとこは思わず笑っちゃいましたわ~。ただ、ラストで息切れしたのか、だいぶ放り投げっぱなしで終わってしまったのは大いにマイナス・ポイント。それに終始軽いノリで最後まで押し通したのも賛否が分かれるところ。個人的には、ビートルズが居なかったせいでベトナム戦争が終わらなかったみたいな一捻りがあっても良かったような気がしなくもない。でもまあ、ビートルズの名曲の数々が(ほとんどカバーとはいえ)これだけ聴けただけでも耳福でした。うん、7点! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2022-03-17 07:52:04) |
12.《ネタバレ》 ダニー・ボイルはやっぱり巨額の予算を投じた大作よりも、こういう類の小粒な作品の方が面白い。 何となく既視感のある作風だと思っていたら、リチャード・カーティスが制作に関わっていた、妙に納得。 主役の方は微妙に冴えないルックスが現実味が有ってよかった。 終盤、まさか「あのお方」に会いに行く展開になるとは・・・ 世界で自分(と他ごく少数)がTHE BEATLESの存在を知っているならば、 「あのお方」が存命ならばやっぱり会いに行きたくなっちゃうだろうなぁ。 リリー・ジェームズに+1点。 【たくわん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-05-13 17:20:20) |
11.これは面白い。 展開もよく、ビートルズ好きにはたまらない。 主人公歌うまいなあ。 【kontiki】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-05-02 10:14:11) |
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10.《ネタバレ》 ワンアイデアで、ここまでおもしろくなりました的な映画でした。 もともとビートルズ好きで、音楽としても楽しめました。 ただ、ビートルズがあった世界を知る二人の男女の活かし方が、もったいない気がしました。 【たかくん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-12-11 03:28:26) |
9.《ネタバレ》 突然に世界が変わる設定。何が変わったかというとビートルズの存在が消えていた。ファンならずとも興味をそそる設定である。成功して億万長者になれる可能性ややり方を間違えて大失敗する危うさが感じられるからだ。しかし、物語は単純では無い。そこから、ややまどろっこしい展開に。それは主人公が持つ優しさと純粋なビートルズ愛による戸惑いがあるからだ。他人の才能でスーパースターになることがいかに虚しいか、恋人と離れてしまうことがいかに寂しいか。そう語りかけてくる。日常の何気ないものでも、無くなってから初めて大事な物なのだと気付くのだ。やはり誰でもビートルズの無い世界など考えられない。 【戸沢一平】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-09-22 10:26:29) |
8.ビートルズ愛が強過ぎると中味の薄っぺらさに耐えられなくなる人も出てきそうなビートルズネタのファンタジーラブコメ。 ビートルズの偉大さは言うに及びませんが、彼らへの強すぎる愛を持ち合わせていないためか十分楽しめました。 【ProPace】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-09-17 23:46:43) |
7.《ネタバレ》 ビートルズを愛し、ビートルズを尊敬し、ビートルズを敬う最高のビートルズ映画! もしこれがアメリカ製作の映画だったら、欲に走った主人公に思わぬ落とし穴やハプニングが舞い込んで、どん底に落ちる。そしてそこからまた再起に向けて動き出す!みたいになってたかも。 主人公と同じようにビートルズの記憶が残っていた彼らのあの、あの対応の仕方が、彼ら(ビートルズ)の曲をこの世界に伝えてくれてありがとう、って・・・もうね、あそこ、最高すぎますよ。 ただねここまでいっておいてあれですけど、ヒットってやっぱり時代もあると思うんですよね。今ビートルズの曲があんなに熱狂的に迎えられるのか?ていうのも、寂しいけど否定はできません。むしろタバコ産業の方がウハウハでしょ。始めるのも大変そうだけどw でもね、それでもね、やっぱりこの作品好きだわ~。「愛」があるからね。 そしてエリー・・・本当、可愛い。 |
6.《ネタバレ》 ビートルズをリアルタイムで知らない僕がビートルズをよく聴いたのは80年代になってからのことだった。 本作でも歌われるレット・イット・ビーもヘイ・ジュードもイエスタデイもあのビートルズの曲という前提で聴いた。 誰もが知ってる、あのビートルズが存在しない世で、人々が何の前提も無くビートルズの曲を初めて耳にしたなら? ビートルズが存在しない世では、あのジョン・レノンも殺されることは無く、 あのジョン・レノンではなく、78歳になっても元気な元船乗りのただのジョンじいさんだった。 しかし、ジョンじいさんがごく短い時間だが人生を語り、愛を語る。 もし彼が若かりし頃、マッカートニーと出会っていれば、あのジョン・レノンになっていたんだろうな。 そう感じさせるものがある、78歳になったジョンの登場のさせ方がとても良かった。 ダニー・ボイル流、今までに無いビートルズへのリスペクトのかたちでした。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-05-26 20:07:19) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 良かったです。大停電が起きた後、ビートルズを知らない世界になるというこのアイデア。 そんでビートルズだけじゃ無くてコカコーラとかハリーポッターとかも抜けちゃっててそれが逐一笑えます。 ビートルズの名曲が数々披露されますが、そのシーンそのシーンにちゃんとぴったり合っていて、 見終わって「あぁやはりビートルズは偉大なんだなぁ」ということを再認識いたしました。 それにしても、おじいちゃんになったジョン・レノンがめちゃめちゃ似てましたね。 もし生きていたら本当にあんな感じなんだろうなと思った。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-05-18 19:11:33) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 ある日この世界が「ビートルズが存在しない世界」になっていたら… 大のビートルズファンで、ギター片手に少しくらいの曲なら弾き語りもできる自分としては、この上なく興味深い妄想だ。 それが実際に映画になるんだから、やっぱりビートルズってすごい存在なんだよね。 作品としては、イギリス風のコミカルなタッチで、主人公ジャックの挫折と成長、そしてエリーとの恋を描く王道ラブストーリー。 欲深な人はいるものの、いわゆる悪人は登場しないハートフルな物語である。 たびたび出てくる「ネット検索」シーンが現代風なポイントとしても効果的に使われている。 でも冷静に考えたら、ビートルズの楽曲がいかに素晴らしくても、ジャックが真似たくらいでここまでの大騒ぎになるかな…とも思ってしまう。 「あの時代」に「彼ら」が歌ったから、その後もずっと残る価値をもっているわけで… 最後に登場するあの方も「声」が全然違うので、少し拍子抜け。 とはいえ、そうした冷静な評価は抜きに、純粋にビートルズの名曲とそれに(いい意味で)振り回される人間模様を、主人公と一緒に経験するのが本作の楽しみ方なのだろう。 後半に登場する二人のビートルズファンが「彼らの名曲をこの世界に残してくれてありがとう」というセリフ、この言葉を入れたいがために作ったのではないかと思えるほど、ビートルズの素晴らしさを再確認できる作品。 【田吾作】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-05-04 14:51:37) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 ビートルズの曲を全く知らない人たちが、初めてその名曲を聴いて、一体どれほど感動するんだろう? その期待通り、「イエスタデイ」と「The Long And Winding Road」のシーンが素晴らしかったです。ここは曲はもちろん、むしろ聴く人たちの驚きと感動の表情に心が震えました。でも、個人的にはここが映画的高揚の頂点で、後半はこの感動を越えてはゆきません。この奇跡の出会いと発見こそが本作最大の感動なので、知ってしまったその後は、ビートルズの曲をモチーフにした恋愛系音楽映画に過ぎませんから。盗作を隠しながら売れていく葛藤や、謎めいた二人の存在は面白かったですが。そして終盤は予想通りの幸せオーラに包まれて、リチャード・カーティス色が全開です。今回は特に音楽の演出部分が出来を左右するので、メガホンはダニー・ボイル監督に任せたかな? なお私はアルバム「LET IT BE」を聴きながらレビューを書きました。(2009.9.9再発の紙ジャケ版) 改めて、この時代、この年齢で初めて聴くことを想像すると、、納得です (笑) 【タケノコ】さん [映画館(字幕)] 7点(2020-01-17 23:33:04) |
2.音楽の力ってすごいですね。ストーリー自体は特別に良いというほどではないのに、約2時間、楽しめるのですから。特にビートルズ・ファンでない私でも、知っている曲ばかりだったので、劇中の観客の盛り上がりなど、違和感なく楽しめました。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-11-19 17:34:17) |
1.《ネタバレ》 ビートルズの楽曲の良さを再認識させられる映画。最近は聴いてなかったけど、やっぱり良い曲ですよね…。最初のイエスタデイなんか、ただただ感動しますもん。また、ビートルズを知っている人が2人登場しますが、私は楽器も弾けないし、歌も上手くないので彼らの立ち位置も凄く共感させられます。(最初は主人公と同じくドキドキさせられましたけど) 映画としては淡々と進みますが、ほのぼの見られるライトな恋愛ムービーです。今日からカーミュージックは暫くビートルズになりそうです。 【はりねずみ】さん [映画館(字幕)] 7点(2019-11-03 12:51:29) |