4.《ネタバレ》 前から気になっていた映画なんだけど、「光る君へ」でも夫婦役を演じている二人が主演ってことで、やっと鑑賞。
単なる元恋人、ではなく、いとこ同士なのがネック。
単なる恋人だったならそのまま結婚しても良かったんだろうが、いとこ同士なのでそのハードルが高く、結局別れてしまった二人。一昔前なら全然ありえた恋愛の形だけど、現代では血縁者との結婚はなかなか難しいのかな。近代小説なら全く問題なく、むしろ縁談を進められたりするケースなんだろうけど、これも時代。
結婚を前に直子が賢ちゃんに会うシーンは、二人の会話が今後の展開を含んで張りつめていて良かった。そして、ソファーで自分の隣に座るように強引に促す直子が、観ている方も引き込まれる名演でここも良かった。
人間の欲望は食欲と睡眠欲と性欲、だったっけ。
結婚式までそれを延々と繰り返すだけの映画と言ってもいいんだけど、間に挟まれる二人の会話が心地よい。まあ話の中身はほとんど思い出話だんだけど、それが二人は結ばれてはいけない二人だったと思わせることにつながってるのかな。
ただ、最後にほんとに富士山が噴火する展開にはちょっとついていけなかった。
「火口のふたり」ってほんとに火口じゃん。
そんな環境に強制されるのではなく、自分から堕ちるところまで堕ちる二人が観たかった気がして、そこが残念。
でも、瀧内さんの覚悟には脱帽。女優だね。