1.<原作未読、TVドラマは全話鑑賞済み>シーズン2(2006年)から実に16年ぶりの続編であり、完結編でもあるようだ。白髪のコトー先生に代表されるように時の経過を感じて感慨深い。引退していた元子役がこの作品のためだけに復帰したり、ドラマ終了後に大物になった俳優が変わらずちょい役で出てくれたりと本当に愛されたシリーズなんだなと。監督の中江功、脚本の吉田紀子も続投であり、手堅く出来てはいたが手放しで褒めるわけにもいかないかな。自分はあくまでライトなファンで、「Dr.コトー」は本来こうあるべきだ、などと言う立場にはないが、やはり色んなことが2時間の中で起きすぎた感がある。TVドラマの映画化は通常スケールを大きくすることで差別化を図っている。しかしそれが吉と出たかはケースバイケースであり、本作ももっと緩くても良かったかもしれない。映画だからといって無理に壮絶にする必要はないのではないか。ファンが求めていたものとはややズレが生じたかもしれない。そんなことを思いながら眺めていた。