ファミリー・ツリーのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ファミリー・ツリー

[ファミリーツリー]
The Descendants
2011年上映時間:115分
平均点:6.80 / 10(Review 44人) (点数分布表示)
公開開始日(2012-05-18)
ドラマコメディファミリー小説の映画化
新規登録(2012-03-24)【放浪紳士チャーリー】さん
タイトル情報更新(2019-03-20)【たろさ】さん
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監督アレクサンダー・ペイン
キャストジョージ・クルーニー(男優)マット・キング
シェイリーン・ウッドリー(女優)アレクサンドラ・キング
ボー・ブリッジス(男優)いとこのヒュー
マイケル・オントキーン(男優)いとこのミロ
マシュー・リラード(男優)ブライアン・スピアー
ジュディ・グリア(女優)ジュリー・スピアー
磯部勉マット・キング(日本語吹き替え版)
佐々木梅治(日本語吹き替え版)
勝杏里(日本語吹き替え版)
出演モーガン・フリーマン皇帝ペンギン
脚本アレクサンダー・ペイン
ジム・ラッシュ
撮影フェドン・パパマイケル
製作アレクサンダー・ペイン
ジム・テイラー
配給20世紀フォックス
衣装ウェンディ・チャック
編集ケヴィン・テント
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1
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13.アレクサンダー・ペインらしいちょっとホロ苦さのある、苦味のあるコメディ。
決して軽い話ではないと思う。先立つ妻の浮気に、広大な土地をめぐる一族の様々な思惑。
それら重さのある要素をハワイの大らかさに実に旨く包み込ませています。
末っ子に母の運命を説明するシーン、土地の処遇についてマットが一族に説明するシーン。
重くなりがちな、話がややこしくなりがちなシーンも台詞を廃し、そっとさりげなく見せてしまいます。
偏屈な妻の父親が娘に別れを告げるシーンも良かった。マットと娘達(&姉のカレ)が病室の外からその様子を静かに見守る。
ハワイ音楽も巧く空気を和らげるのに一役買っています。
主要キャストが皆、それぞれに素晴らしい仕事をしています。
ジョージ・クルーニーはどんな役を演じても巧いなあと思う。いい円熟味も加わってきました。
長女を演じたシェイリーン・ウッドリーも好演。そして見逃せないのが彼女のカレの存在。
最初登場した時には、なんだこのアホな男は?と思ったけど、終盤までずっと家族と一緒にいる。
普通、フクザツな事情のある家族旅行にまでついて来るか?と思ったけど、
この男もコミカルな存在もまた、本作には欠かせない重要なピースとしてとても巧く機能していました。
奥の方でその様子を微笑みながら見ている。そんな感じでこのカレにも一緒にいて欲しかったとも思えましたが、
1つのソファーで、1枚のブランケットで3人がくるまってテレビを見る3人の姿に希望が感じられるラストでした。
とらやさん [DVD(字幕)] 8点(2015-12-15 22:36:06)
12.《ネタバレ》 コメディを軸にしたホームドラマはハリウッドの得意分野ですし、日本人も含めて需要は高いと思います。
私自身も肩の凝らないこの様な作品は嫌いじゃありません。
コメディとハートウォーミングの比率を序盤では前者に終盤にかけて後者に比重を高めていくのも平常運転だと思います。
定番と言えますが畳み掛けやアップテンポな展開にはせずに舞台をハワイにした事でレイドバックして見やすい印象になっています。

スコッティの友達に謝りに行った時のマットの態度で彼のダメ親父っぷりは直ぐに分かります。
家庭を顧みない彼をはじめ娘達や昏睡状態の妻も自分勝手に過ごして来ました。
鉢植えの花を誰も気にしなければ枯れてしまうのが当然の様に、家族が好き勝手にやっていれば家庭はバラバラになってしまいます。

もしエリザベスが事故にあっていなかったらどうなっていたでしょうか。
キング家は勿論、スピアー家も巻き込んで崩壊していたのは確実でしょう。
しかし、皮肉にも事故をきっかけにキング家は纏まって行きます。
要因は弱音を吐いたり感情的になりながらもマットをはじめ娘達も家族に視線を向けた為でしょう。
マットやアレックスが意識のないエリザベスに対して罵倒します。
また、アレックスのバカ彼氏シド(愛すべきキャラクターです)とフラストレーションを募らせながら会話したり、妻の尊厳死の報告に義父を訪ねに行ったら容赦無く罵られたり、妻の浮気相手をみんなで探しに行ったり等の数日間の彼の行動は数年間家族を放っておいたツケにより散々な結果ですが、真剣に家族とその周辺を含めた問題に向き合っているシーンにもなっています。
死に直面しているエリザベスがいるキング家の絆が深まるのに対してスピアー家がボロボロになって行ったのもまた皮肉です。
そんなブライアンへの複雑な感情もあったのかもしれませんが、受託者であるマットは先祖から託された土地の売却を辞めてしまいます。
いとこのヒューに「家族だろ」と言われますが、壁に掛かっている会った事もない様な何人もの先祖達の何枚もの写真を見て彼等先祖達と未来の子孫達を含めてハワイに住んでいる全ての人々が自分の『家族』なのではないかと感じたのかもしれません。
ですからマットには一族だけの私益に応える選択は出来なかったのではないでしょうか。
自分達一族だけが好き勝手にやっていればハワイという『家族』がバラバラになってしまうという事を妻の事故による今回の件から学んだのかもしれません。

エリザベスの散骨のシーンを挟んで、一度失ってしまったら二度と取り戻せない美しいこの島の財産とも言えるハワイの風景の数カットと、戻っては来ない彼女の死によって繋ぎ留められた3人の家族が一枚のブランケットと2つのアイスクリームをシェアしている光景を対比させています。
双方から穏やかな美しさと静かな希望を感じさせてくれる一連のシークエンスはとても印象に残りました。
しってるねこのちさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-06-22 18:51:45)
11.《ネタバレ》 いかにもありそうなファミリー・コメディーですが、リアルでコミカルなシナリオに無理なく感情移入できます。自分の妻の浮気相手の奥さんに対する挨拶のキスも主人公の複雑な気持ちが伝わってきて可笑しかったです。
ProPaceさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-05-19 22:50:26)
10.《ネタバレ》 いままで何度も見た家庭崩壊と再生の物語 しかし崩壊というほど壊れてはいないが しかし家族だからと言っても決してすべてが判り合えるわけでもなく、ある程度あきらめている突き放した描き方は逆にリアルだと思った 冒頭、事故に遭う前の幸せそうな妻の笑顔で始まる 以降、主人公の妻はベッドの上で半死人のような描かれ方だが、決して良い妻では無かった、と言う展開になる 主人公のマットはいたって普通の家庭人に見えた 決して良い夫でも無いが非難されるほどでもない このマットが妻の不貞と、妻の死と、ハワイの広大な土地権利のために右往左往する この辺は充分に同情の余地があり見ていて引き込まれた マットは始終戸惑いながらも妻の浮気相手に怒り、妻の頑固な父親に辟易しながらも従い、バカ娘達の面倒をみながらも真摯に子供達と渡り合って決して偉そうではない 自分からすれば最良の父親にも思えた 過去のダメな夫な表現は子供達のセリフでしか描かれ無くて、むしろバカ娘達やバカ娘のバカップルなボーイフレンドとも徐々に仲良くなる過程は、マットの人間性を描く上でも非常に効果的だった 逆に妻の生活振りも同じくまったく描かれないが、冒頭のいい気な妻の笑顔が凄く象徴的で、バカ妻ぶりは一瞬で、しかも印象的に描かれていて非常にうまいと思った やはり主人公に肩入れして見る為には死にそうな妻に憐憫の余地が無い事をどこかで見せる必要がある なので見ていて主人公の困惑振りが心に滲みた 妻の死に際もグッバイマイラブ、マイフレンド、マイペインと言うがマイワイフとは言わなかったのは印象に残った しかしハワイは何処を切ってもハワイで、決してすっきりと晴れては無いのに、始終居心地が良い土地と優しいハワイアンが深刻なイメージにならないで見ていられる とにかく音楽は抜群だ ハワイアンがこんなに映画に合うなんて思わなかった 親戚達の会議でも、決して皆にとって良い決定では無いのに「まぁしょうがないかw」みたいに決まってしまうのは非常にハワイ的でのんびりしていてイイ エンディングの、娘と3人でのカウチアイスのシーンはホッとした と同時にほろっともさせる いつか必ず、娘と一緒に見ようと心に決めた
にょろぞうさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-04-19 10:56:18)
9.《ネタバレ》 奥さんが植物状態になったことを切っ掛けに、今までよりも家族や親戚に向き合わなければいけなくなったジョージ・クルーニー。次女に朝食を作っても、「卵嫌いなんだけど」と突っ返される。長女に「卵好きか?」と聞くと無言で拒絶される。このときの長女の表情。「このオッサンわかってねえなあ!」という絶妙な表情がいいですね。劇的な事件ではなく、こういうほんの些細なところで決別しそうになるのはリアルだなあと思いました。奥さんの不倫が発覚した後のクルーニーの疾走は地味ながらも見せ場です。サンダルをつっかてドタバタ走る姿はもはや立派なコメディ。「人生はヨリでみると悲劇だが、ヒキでみると喜劇だ」とはよく言ったものです。ただガムシャラに、理由もなく全力疾走させて感動させようとするア邦画よりも、よっぽど切実な走り。終盤、義理の両親が訪ねてくる場面も良かったなあ。辛く当たりながらも哀しみを見せる義父はもちろん、前半ちゃらんぽらんだったボーイフレンドも、なにげに成長してるのが感じられました。最近、シリアスになりそうな題材を、軽妙なコメディタッチで描く映画が増えましたね。遺産相続や家族の死など、形は違えど、多かれ少なかれ誰にでもやってくる問題だからでしょうか。中途半端にシリアスにすると「こんなのウソじゃん」とバレちゃうんでしょうね。
ゆうろうさん [映画館(字幕)] 8点(2014-01-31 10:25:52)(良:1票)
8.アカデミー脚色賞作品、さすがに脚本は、なかなか上手い..演出も上手いし、シリアスでリアル..ただ、内容は、たわいもないファミリー&浮気妻の物語..だけに、心に残るシーンがある訳でもなく、感動とも無縁..ふ~ん、って感じで観終わってしまう程度..ただ、ジョージ・クルーニーはいい演技をしている..なぜか、滑稽で笑える...
コナンが一番さん [DVD(字幕)] 8点(2012-12-15 19:41:30)
7.《ネタバレ》 半年ぶり2度目観賞。浮気していた妻が昏睡状態に、美しいハワイの自然と陽気なハワイアンミュージックが悲愴感を温かく癒します。走る、走る、父親役のジョージ・クルーニーがドタバタ走る。母の状態を知り水中で泣く長女、しみじみむせび泣く次女。ナマイキだけど実は結構いい奴の長女のカレシ、悔やんでも悔やみきれない妻の両親、全てを受け入れつつも嫉妬心を抑えきれない妻の浮気相手の妻。それぞれの思いを乗せて物語は進行します。失ったものは大きいけれど、二人の娘とこの地で生きていくと心に決めた父を映したエンドロール。今年有数の傑作です。
獅子-平常心さん [映画館(字幕)] 8点(2012-10-30 20:51:51)(良:1票)
6.《ネタバレ》 アレクサンダー・ペイン×ジョージ・クルーニーとは何とも贅沢なコラボ!期待通りの出来で、クルーニーの駄目親父っぷりが実にキュート。ところで日本版予告のナレーションは小山力也氏(ジャック・バウアーの声の人)だったのだが、いざ本編を見たら磯部勉氏がクルーニーの声を吹き替えていた。できればいつもの小山版で観たかったな。
フライボーイさん [DVD(吹替)] 8点(2012-10-08 23:31:06)
5.ハワイ大好きな自分にとって映像と劇中に流れるケオラ・ビーマーやギャビー・パヒヌイのハワイアン・ミュージックが何とも心地よいが、それとは裏腹なシリアスでちょっと苦笑いなストーリーとのギャップが何とも切ない。G・クルーニーはどう見てもハワイアンの血を引いているようには見えないが、演技は素晴らしかった。


kaaazさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2012-10-06 00:00:10)
4.《ネタバレ》 シリアスさとユーモアのバランスが非常に良く、何より感情表現が実に繊細。この心地良い温度感は、流石ワイハである。
娘であったり、浮気相手側だったり、親族や友人であったり、登場人物の細かい感情の見せ方が繊細で秀逸。やっぱ、言葉よりささやかな表情で語らせる映画は良い。クドさが全然ない。クドいのはジョージ・クルーニーの顔だけ!
尊厳死という、かなり重いテーマも扱いながら重すぎも、軽すぎもしない真面目で面白い映画であった。
一連の物語を経て、微妙に変化した関係性をさらっと描いちゃうラストシーンが素晴らしい。
すべからさん [映画館(字幕)] 8点(2012-07-09 23:10:36)(良:1票)
3.《ネタバレ》 この監督は何でこんなに哀れな中年を描くのが上手いのだろうか。主人公はどう仕様も無い状況に置かれている。妻には不貞を働かれ、長女はグレて訳の分からない奴と付き合っている、次女は妻に任せていたから今更どう接していいか分からない。そんな人生のどん底の男の捉え方が実に上手い。特に妻の不貞を知った主人公がハワイを無様に走り回り咽び泣くのをロングショットで捉えたシーンは、哀れさと可笑しさが絶妙に同居した名シーンだ。また主人公を演じるのが本来は二枚目のジョージ・クルーニーであることが面白さに拍車を駆けている。そしてハイライトとなる浮気相手との対面。浮気相手のスピアーの肩越しに主人公を捉えたショットは如何に主人公が矮小な存在で、妻に愛されていなかった哀れな夫であると認識させられる。つまり彼は何も持っていなかったのだ。原題『The Descendants』の通り主人公は自分がカメハメハ大王の末裔であることを何度も繰り返す。しかし親族会議の場で彼は何も得ていなかった自分を見つめ直して、自分に最後に残されたもの"血統"だけは失わんとしてあの決断をしたのだと思います。だから親族らに自身の決断を説明しようとする彼を背中から映し出したショットは不安が満ちていると同時に勇気と自信に満ちている様に感じるのでしょう。
民朗さん [映画館(字幕)] 8点(2012-06-26 07:48:53)(良:1票)
2.複雑な心境に揺れ動く主人公を、ジョージ・クルーニーが力まず見事に演技しています。原題は「The Descendants」つまり「子孫たち」です。同名の小説に基づいた映画で、裕福な一族の末裔が、様々な問題を抱えながら等身大の生き方を選び、人との絆を再構築していく姿が感動的でした。ハワイの美しい自然を背景に、事故・不信・拒絶・絶望・妬み・不倫・憎しみなど、たたみかける人生の試練をイヤミ無く描き、「あなたならどうする?」とさりげなく視聴者に問うスタンスが見事です。
windanceさん [映画館(字幕)] 8点(2012-06-09 13:53:26)
1.《ネタバレ》 意識の戻らない母を逝かせる事が次女(アマラ・ミラー)に伝えられる。カメラは彼女の目に光る涙を見逃さない。幼さを残しながらも、気丈にその言葉を受け入れる彼女の表情。その一連のショットを繋ぐ寡黙で繊細で優しいディゾルブ処理が素晴らしい。

通俗に陥りそうな、親族会議でのスピーチを巧みに省略するのも、親子3人と少年の小さなシルエットがカウアイ島の渚を歩くロングショットの重なりが豊かな情感を醸成するのも、この適切なディゾルブ編集による。

単なるハワイの絵葉書的美観の羅列に陥らせずに、風や波の音と共に自然光を活かしながら、パンフォーカスやロングショットによって人物・自然・ポートレートを同化させる構図もシークエンスと主題を際立たせている。

その極めつけが、父ジョージ・クルーニー、長女シャイリーン・ウッドリー、次女アマラ・ミラーの親子がソファで寛ぐラストショットの一体感だろう。

母の形見の膝かけに包まる三人の真直ぐな視線。その背後にあるランプシェードの灯。額縁の絵。開放的な奥の空間。流れ続ける『皇帝ペンギン』のナレーション。

静かな時間の感覚が父娘の絆を炙り出すようで、秀逸だ。
ユーカラさん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-24 22:30:44)
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【点数情報】

Review人数 44人
平均点数 6.80点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5613.64%
61431.82%
7920.45%
81329.55%
924.55%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 7.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 7.00点 Review2人
4 音楽評価 6.50点 Review2人
5 感泣評価 6.50点 Review2人
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【アカデミー賞 情報】

2011年 84回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演男優賞ジョージ・クルーニー候補(ノミネート) 
監督賞アレクサンダー・ペイン候補(ノミネート) 
脚色賞アレクサンダー・ペイン受賞 
脚色賞ジム・ラッシュ受賞 
編集賞ケヴィン・テント候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2011年 69回
作品賞(ドラマ部門) 受賞 
主演男優賞(ドラマ部門)ジョージ・クルーニー受賞 
助演女優賞シェイリーン・ウッドリー候補(ノミネート) 
監督賞アレクサンダー・ペイン候補(ノミネート) 
脚本賞アレクサンダー・ペイン候補(ノミネート) 
脚本賞ジム・ラッシュ候補(ノミネート) 

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