1.ゴンドラに乗って高層ビルの窓拭きをする青年と母親と小洒落たマンションに暮らす11歳の少女。文鳥を介して出会った二人の物語。共に孤独であり、とりわけ少女の孤独感に胸を衝かれます。青年の実家である下北半島に二人で訪れ、青年の両親の質素だけど暖かなもてなしに少女の憑物が1枚1枚剥がれてゆく姿に胸が熱くなりました。筋立てはありきたりなのかもしれませんが、台詞を最小限に抑えて滑らかなカメラワークに見惚れた映像で紡がれた画面に引きずり込まれてしまいました。監督は本作以降AV製作で活躍されたという事ですが、それが頷けるシーンがありました。
本サイトのおかげで出会えた作品は胸に沁み入る秀作でありました。