1.《ネタバレ》 20分ぐらいの短編ですがこれ、子供の頃見たら高確率でトラウマになっていたかと。DVDに収録してある劇場二本目の「僕らのウォーゲーム」にも驚かされたが、作者の衝動という意味では、おそらくデジモンとの始めての接触を扱ったこの劇場一本目の方がより危なっかしい。あんなに可愛らしかったデジモンがあっという間に成長し、敵と対峙した際にはその凶暴性を解放するというプロセスの前に無力を晒さざるを得ない兄妹。妹はその恐怖に泣きじゃくり、兄は純粋な力に対して憧れに近い感情を覚える。自分たちの力ではどうにも出来ないものを初めて認識する(してしまった)ことを契機とする、成長/喪失についての物語として非常に良くできた作品だと思う。そうそう、ラヴェルのボレロの使い方もユニーク。