1.《ネタバレ》 追う動物と追われる動物、狙う動物と狙われる動物のショットが180度切返し編集で繋がれたりと、あからさまな劇映画である。
何台のカメラで撮っているのか知らないが、一連のチェイスシーンが極端な低位置での高速横移動や縦移動を織り交ぜながら
マルチ・カムのごとく巧妙にモンタージュされていて見やすい事この上ない。
だが、そもそも野生動物同士の驚異的な知覚や鋭敏なアクション-リアクションを人間レベルのモンタージュに置き換えることには傲慢しか感じない。
ヒグマ同士の格闘や渡り鳥との並走など、ドキュメンタルな非モンタージュでこそ生き物の躍動を存分に伝えているだろう。
グローバルな戦争の世紀を経て、ヒトは再び自然との共存意識に目覚めました的な玉虫色の総括もやはり傲慢である。