63.《ネタバレ》 前作に比べると、よりエディ・マーフィらしい映画になってる気がしますね。
特に「ニトロを届けに来た」と受付の女性を騙し、目当ての情報を引き出す場面なんかは、それが顕著。
爆発シーンも派手になってるし、バズーカで車を撃ったりもするしで、笑いとアクション要素に関しては「1よりパワーアップした続編」だと、胸を張って言えると思います。
ただ、自分が1に感じた「意外とシリアスで、ハードボイルドな魅力」は薄れてしまったように思えて……そこが、ちょっと残念ですね。
前作のホテル以上に「宿泊先の確保の仕方」が傍迷惑であり、豪邸の持ち主である金持ち夫婦が可哀想に思えちゃうのも、スッキリしない感じ。
元々、主人公のアクセルって「模範的な刑事とは言えない、悪党に近い人物」ではあるんだけど、本作に関しては「やり過ぎ」だったんじゃないかと。
とはいえ、欠点らしい欠点なんてそのくらいだし、基本的には「楽しい映画」でしたね。
ブリジット・ニールセン演じるカーラは「理想的な悪役美女」って感じで、男心を擽る魅力がありましたし。
アクセルの同僚であるジェフリーが、上司のトッド警部に成り切って電話に出る場面なんかも、コント的な魅力があって好き。
そして何と言っても、1で絆を育んだ「ビバリーヒルズの警官」達との友情描写が、本当に良かったです。
1のラストで友達になった二人と、2では仲良しトリオとして一緒に行動してるってだけでも、嬉しくなっちゃうんですよね。
これはシリーズ物ならでは、続編映画ならではの魅力であり、映画一本だけでは決して生み出せない味わいがあると思います。
ローズウッドの部屋で会話する三人とか、アクセルの嘘に呆れて他二人が同時にサングラス掛ける場面とかも、凄く好き。
ある意味では、続編映画というよりも、同窓会映画って感じですね。
「1で生まれた友情を、再び確認する映画」「懐かしいアイツらと再会して、また楽しく盛り上がる映画」って考えても、本作は充分に成功してると思います。
(こいつら、仲良いなぁ……)って、主人公達を微笑ましく見守るような気持ちで、エンドロールまでの時間を楽しむ事が出来ました。