《改行表示》15.成海璃子の入浴シーンと制服姿が拝めるものの、内容としては子供向けで、健全なるドラマといった趣き。 画面をニ分割にしたり、携帯電話の画面を使って台詞を表現したりと、工夫が感じられるが、むしろそんな工夫よりもドラマそのものに厚みを持たせてほしかった。 品行方正過ぎる内容が市川準監督らしさといえばらしさだが、それがまた、私が市川準監督を苦手としている所以にもなっている。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-06-02 23:35:55) |
14.《ネタバレ》 父が去り、家族で過ごした家は売りに出される。そんな中、寿梨は、頼りない母を支える長女の役をひたすらに演じる。彼女にそうさせるのは、自分さえもっと頑張れば幸せな家族のままでいられたかもしれないという思いだ。お前は嘘がうまいから行いだけはよくなさい、引用される太宰治の言葉のままに彼女は懸命に演じる。そんな寿梨に、母の再婚相手が言う。「まだ子どもの君にはつらい役だったよね。もう大丈夫だよ。その役、おじさんに任せてもらえないかな。」その言葉に、寿梨は思う。「君はもういらないよ。その役、もっとうまくできる僕がいるから。君が今までやってきたことは、ぜんぶ無駄なんだ。」まるでそう言われているようだ、と。自分が世界に存在するための大切な役割すら失い、売り払われた家を一人見にいく寿梨は、まるでみなしごだ。忘れられない幸せな思い出の家は新しい家族の新しい幸せに占拠され、彼女の居場所はもうどこにもない。家が戻れば家族が戻ると本末転倒して願う寿梨。彼女が信じる幸せは、その家で与えられそして必死で演じた役割り、その中にだけある。寿梨が日南子に「ヒナ」という役を演じさせ彼女を幸せにすべく奔走したり、自身が役割を奪われてから一層その「ヒナ」の物語に没頭するのは、そのためだろう。あえなく役を降ろされてしまった寿梨は、今度は裏方であるプロンプターとして、理想の大役を日南子に託すのだ。市川準監督はこの物語を、かつての枯れた味わいのその作品群からは想像もつかないほど、説明過多に語る。けれどその一見饒舌で表層的な説明は、実は額面どおりであるとは限らない。好意に基づく動機なら匿名で人を操つることも良しとする寿梨の軽率で未熟なある種の傲慢さ、そして映画自体が終始それを肯定的に描いているかのような違和感、それをさらりと覆す終盤が素晴らしい。「臆病な私も、演じてる私も、ぜんぶ私なの。逃げたい私も、ウソつく私も、傷つく私も、私なの。」寿梨に支えられていたはずの日南子。彼女が語るその言葉が今度は、本当はだれよりも支えてほしかった寿梨を力強く支える。それは、役を演じた「きのうの私」も、役を脱ぎ捨てる「あしたの私」も、どちらもせいいっぱい両手を広げて抱きしめる「今の私」の言葉だ。「まだちょっと恐いけど」それでもそうやって、彼女たちは勇敢に、あしたの私を、本当の私を、そして本物の私を、つくっていくのだろう。 【BOWWOW】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-11-25 10:00:57) |
13.ちょっと微妙な作品です。とにかく語る、語る。そして解決(したつもり)。何で?という部分が多いですね。そもそも二人が接点をもつこと自体が必要だったのかな?と言ってしまえば作品自体が存在しなくなりますが(笑) 【たかちゃん】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2009-04-24 16:23:30) |
12. 『トニー滝谷』もそうだったけれども、映画というより、映像付き朗読というのが、どうやら市川準作品のスタイルらしい。しかも描き方がサラサラしていて、あえて表面にとどまって、深くわけ入ってもゆかない。どこかの名監督の作品のように、粘りけもなければ、エグ味もドロドロさもない。そんな市川準の世界とスタイルに、心地よく酔うことのできる観客が、少なからずいるのは確かだと思うが、私には残念ながら退屈で、もう一度観てみたいという気にどうもなれません。 【goro】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-12-06 05:08:00) |
11.コテコテの青春映画。テーマはありきたりだし、表現にも特筆するようなものはない。セリフ棒読みの役者も多く、大きな感動ポイントもない。しかし、そのわりには最後まで飽きずに見れたし、なんだか、不思議と心に残るものがあった。成海璃子の魅力も大きかったのだと思う。 【コウモリ】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-09-11 12:06:50) |
10.難解ということでなく、単に自分が年配なので感情移入するのが難しかった。ちょっと悲しい。自分が学生をやっていた頃はメールも携帯も無かったので、当時にそんなものがあったら自分の対人関係は違ったものになっていたのだろうか、なんてことを想像しながら観てました。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-08-20 12:03:25) |
9.とにかく良く喋り、よく説明してくれる。映像表現ではなく、あえて言葉で直接的に表現するというのが狙いなのだろうか。しかしこれがどこかの心理学系の本から引用したんじゃないかと思えるほどのお定まりの台詞や表現で閉口する。人物像もただありがちというより、度を越したステレオタイプ。ここまで定型で打ち出す必要があるんだろうか。こうも作られてはメッセージを受け取る気分にもならない。それでいて妙に家は金持ち住まいってのは何故だろう。身近な問題として描きたいなら、もう少し生活レベルを抑えては如何。そして演技力の低さ。無意味な微笑の演技が蔓延していて、さすがに鼻に付く。大体「友達は大切にしなくちゃね」と言いながら名前も明かさずメールを出すってのはどうなのよ。 【MARK25】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2008-07-04 06:58:00) |
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8.《ネタバレ》 成海璃子の初々しい演技がキラッとして可愛らしかったです♪ イジメを受けていた前田敦子が引っ越した先で新しい自分になろうとする、それを携帯で“コトリ”と“ヒナ”と名付けこっそりアドバイスして手助けする成海璃子。おかげで新しい転校先では人気がでるが・・・それが本当の自分なのか悩み始める・・・学生の集団行動で誰かに合わせちゃってる自分というのは、誰にでも経験があると思います。自分らしくって難しいですよねぇ。携帯で連絡しあうのは今時当たり前ですがTV電話ってのは、まだ馴染みきれないというか、ちゃっちく見えちゃいました(;´Д`) 同年代で見たらもっと共感できたかもしれませんw 【うさぎ大福】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-04-02 23:01:30) |
7.宣伝通り一応、かつて少女だった人に観てほしい作品ですかね。友達同士の付き合いをもっと考えて欲しいと思いますし。電車からの街の風景が平凡だけど日常って感じが出て結構好きです。マイナス点をあげるとすれば彼氏役の子の演技が酷い。 【ポドルスキ】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-01-24 01:49:57) |
《改行表示》6.この監督らしい微妙な距離感で描かれる友情物語ということで、成海璃子、若しくは前田敦子の何れかに感情移入できれば、結構いい物語なのかも知れない。 残念ながら僕には無理だったけどね。 女性なら多少は共感できたりするもんなのかな。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-01-08 11:27:22) |
《改行表示》5.繊細なタッチだがキャラが類型的で演出が凡庸で内容が薄っぺらいという市川準らしい映画。 【NIN】さん [DVD(邦画)] 4点(2007-12-06 02:20:58) |
4.重たくも柔らかく優しい気配が漂っているのに寒さを感じるほど澄みきった描写に震えた。今ある様々な問題を背伸びせず、長いスパンを違和感なく描ききったことに改めて力量を感じる。いつものように美しく、情感ある映像も素晴らしかった。校内風景を切り取る映像とテレビ電話の映像に若干違和感も憶えたが、まとまりのあるいい映画だと思いました。次回作が待ち遠しいです。 【カリプソ】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-11-10 02:51:54) |
3.《ネタバレ》 高校生くらいの女の子にとって、家庭とか友人関係というものはママゴトのようなものなんだろうか。主人公たちはママゴトの役を降りて本当の自分を生きることを選んだが、現実ではそこで「本当の自分って何?」という問題が浮上してしまいそうだ。 【クルシマ】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-08-18 11:11:14) |
2.《ネタバレ》 市川準の映画って、人と人の距離感とかコミュニケーションの難しさをいつも淡々と描いています。この映画もそんな一本ですが、多少は明るくコミカルに仕上がっています。成海璃子はいいですね。特に小学生に扮した彼女のもっさりとしたイケてなさっぷりと石原コンビの夫婦役がツボでした。 【ParaP】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-07-30 01:20:11) |
1.ありきたりなガーリー物と思いきや、これがなかなかあなどれないドラマでした。10代の頃だけでなくとも、仲間から外れるのが怖くて偽りの自分を演じてる人って、意外と世の中には居るんじゃないかなと思ったり。 |