31.《ネタバレ》 謎解きが複雑で、内容を理解するのに必死なってしまった。映画を見ているというよりは小説を読んでいる気分。映画的な見せ場もなく、一番大事なアイテムである薬の容器が絵面として弱すぎて興が覚める。ストーリーとどんでん返しは秀逸だが映画としては物足りなく感じてしまった。ヒロインが可愛いのでプラス1点。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2023-09-16 19:56:39) |
《改行表示》30.《ネタバレ》 僕の弱っちい情報網には全く引っかからなかった隠れた名作です。有名俳優いっぱいで全然隠れてないかもだけどw この女の子調べたら007の出張先ボンドガールじゃないですか、ていうかダニエルと再共演なんですね。 親族一同クセつよだけどどこか憎めないですね、難しすぎない推理物は楽しめますね。元ネタは知りませんが、2がある様なのでそちらもみて観たい。 【ないとれいん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-02-20 18:32:21) |
《改行表示》29.《ネタバレ》 マルタ、足跡残してたり、欠けた部分処分してなかったり、スニーカーの血に気付かなかったり、慣れていたとはいえ、ラベル確認せず注射してたり(いや間違ってはなかったのだけど) なかなかのぬけさくよね・・・^^; さて、スニーカーの血に気付いていながらも核心的な質問をしなかった探偵さんは、数々のマルタの怪しき行動を一体どんな気持ちで見送ってたのやら・・・^^; このひとのやりようによっては事件は早く解決したかもしれないし、女中も死なずにすんだかもしれないのに。。 てか、女中はランサムの件、なんで警察に言わなかったんだろぅ・・・ ランサムをゆする気でいたのかな? 危険すぎ^^; まぁ、他にも突っ込みどころはあるけど、でも、面白かったし、レトロなお屋敷&「おじいちゃんとセックスしたのかッ!?」は気に入った!(≧∀≦) 【まおあむ】さん [地上波(吹替)] 7点(2023-02-19 16:50:47) |
28.《ネタバレ》 こんなに面白いなんて、嬉しい驚きだった。テンポも良く脚本も素晴らしい。「嘘をつくと吐く」というユーモアな設定を、重要な局面でこそ活用している。犯人捜しのために登場人物を叩きこんでおこうと観始めた矢先に犯人が分かってしまうが、それからの裏切りがお見事。不思議なことに見終わると各キャラクターが頭に残っている。作り手の狙いどおりに完成された映画だと思う。 【ラグ】さん [インターネット(字幕)] 9点(2023-01-29 16:13:06) |
《改行表示》27.《ネタバレ》 嘘をつくと嘔吐する、という縛りプレイが斬新。そして最後にその嘘をもって犯人の自白を取り付けるのは爽快。 (絵的には全然爽快ではないのだが) 【チェブ大王】さん [インターネット(字幕)] 6点(2022-12-30 19:40:34) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 こんなトリックをよく思い付いたなと感心するばかり。 解毒剤を抜き取ったのが真犯人なのは明らかだったけど、どうやって薬を間違えさせたのかがさっぱりわからない。 ラベルを貼り換えたのかと思ったけど、それなら間違えたことに気付くはずもない。 そもそも彼女が真犯人で、回想シーンが偽証なのかと疑って見てました。 まさか間違えずに正しい選択をしていたとは思いもしませんでした。 その正しい選択が悲劇を招いたというのがなんとも切ない。 命懸けでアリバイを作ってあげようとするほどの善人なのになんで家族がこんなことになっちゃったんだろうね。 死人が出ているのでハッピーエンドとは言えないけど、この家族にとっては良い結末だったのかも知れない。 【もとや】さん [インターネット(吹替)] 8点(2022-12-27 09:41:26) |
《改行表示》25.《ネタバレ》 久しぶりに本格的なミステリー映画を見ました。 推理ものは大好きなんですが、あのトリックは当てられなかった。実は生きていて・・・を期待したクチです。裏の裏をかかれたというか、だったら助かったかも知れないと思うと、ちょっと悲しくもあり。 007/ノー・タイム・トゥ・ダイで共演しているダニエル・クレイグとアナ・デ・アルマスが、とぼけた探偵と田舎娘という設定で、とても同一人物とは思えなくて、役者ってすばらしい...とあらためて畏敬の念を。クリス・エヴァンスはヒーローよりもこういう役の方が好きなのかも? ラストシーンの心憎い演出ーーマグカップに書かれた「my house」の文字にニヤリ。テンポが良くてあっという間の130分でした。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-09-20 17:27:21) |
《改行表示》24.《ネタバレ》 -Knives Out- “複数のナイフが出た状態”って訳が多いのでそれで行きますか。ハーラン・スロンビー実は生きていて、コレは今回の事件をモトにした新作小説のタイトルじゃないか?とかって思ったけど、ソレはなかった、私の妄想どまり。 生前のハーランとの回想シーンに、怪しい家族の嘘が織り交ぜられているのかと思ったら、そっちは全部事実でありネタバレでもある。というのは斬新だった。ハーランの子どもたちが衝撃的な“今後の有り様”を告げられ、死の真相は回想の通りだとすると・・・え?もう事件は解決してるんじゃん。と思わせてからの捻りが面白い。こんな展開よく思いつくなぁ。 最後までイマイチ優秀に思えない名探偵ブラン。格安スマホ(BLU)の画面がバキバキにヒビ入ってるのとか、車が安いヒュンダイとか、今の低所得層の代表のようなマルタ。僅か1年後に007で共演してるけど、2人とも役柄違いすぎ。 嘘をつくとゲロを吐くヒロインが人を騙すという斬新設定。言葉を選べば吐かずに事実を隠せるのも、雑に証拠隠滅していくのも、なかなかハラハラして楽しめた。あと後半のカーチェイス。「めちゃ踏んでる!!」ハリウッド作品とは思えないノロノロ~~っとした本気のカーチェイスに、ついフフッてなった。 裏で色々やってるけど、ハーランの死後もマルタを養っていこうとするなど、それはそれで結構善良な家族の面々。よく“争いが続く=争続”とかって言われるけど、遺言書の中身でお互いの本性があらわになって・・・ハーランも真剣に子どもたちの今後を考えていたからだろう。案外、家族にとってベストな遺言内容だったのかも?相続から外されるのは、人生最良の日であり、今後の人生の糧になるんだし。少なくとも子どもたち同士で争うことは無くなったと思う。表向き。そしてマルタもスロンビー一族を路頭に迷わすことはないだろう。そこまで考えてのベストな遺言内容かも。 「ググったの」「ネトウヨ」「パヨク」字幕にネットスラング入れるの、ある意味頑張ったなって思った。10年もすればシャイニングの「おこんばんわ」並みに寒くなるかもだけど。 【K&K】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-07-21 23:44:03) (笑:1票) |
23.《ネタバレ》 世界的なミステリーの大家であり、莫大な資産を有する大富豪でもあるベストセラー作家ハーラン・スロンビーがある日、自宅の密室で自殺死体となって発見された!発見したのは、彼の専属の介護人である貧しい移民の子、マルタ。広大な大豪邸にはスロンビー家の一族が暮らしており、しかも当主が死んだまさにその日、皆で集まって彼の誕生パーティーを開いていた。一癖も二癖もある彼らは、当主の莫大な遺産を巡って早くも色めき立つのだった――。そんな中、警察とともに現場へとやって来たのは私立探偵ブラン。謎の人物から、真犯人を見つけて欲しいという依頼を受けたのだ。最後に被害者と一緒にいたというマルタを助手につけた彼は、そんな愛憎渦巻くスロンビー家の隠された真実へと迫ってゆくのだが……。広大な豪邸で起こった大富豪の突然の死の真相を巡り、名探偵がその類稀なる推理力を駆使して真犯人を追い詰めるという王道ミステリー。冒頭こそ、あまりにも古風なその設定や複雑で分かりにくい人間関係などで「ちょっとこれはどうなんだろ…」と思わせる本作。でも、すぐにこのマルタと言う主人公が実は真犯人だったという意外な展開を見せるとこはなかなか新しかったです。しかも、嘘をつくとゲロしちゃうという特異体質を持つ彼女。そのマルタが名探偵の下で自分に不利な証拠を見つけるたびに、それを密かに揉み消しちゃうというのはなかなか楽しい設定ですね。これでもかっちゅうくらいベタな王道ミステリーでありながら、その枠組みを根底から覆しかねないこの裏設定は面白い!しかもこの主人公の女の子がすこぶる魅力的で大変グッド。何も知らないまま、そんな彼女と捜査を続ける名探偵役を飄々と演じたダニエル・クレイグも意外に嵌まってました。他にも魑魅魍魎のこの一族を個性豊かに演じたベテラン俳優陣も見事な仕事ぶり。肝心のことの真相がかなり強引で力技で押し切られちゃった感はありましたが、僕は最後まで楽しんで観ることが出来ました。うん、7点! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 7点(2022-03-14 16:06:05) |
《改行表示》22.《ネタバレ》 法定相続人が何人もいるのに全財産を看護師に譲る遺言、その彼女の医療ミスを庇うために選択する自殺の決断、その申し出を仕方ないものとして受け入れてしまうマルタ…いまいち「ははーん」とはなりませんが、渋い名探偵がコミカルで小気味よいミステリーの世界に引き込んでくれます。 ずる賢さを残しながらも心優しく善良なヒロイン、ラストのバルコニーからちょっと前まで富豪であった人たちを見下ろすワンシーン、邪悪な者が敗北する後味の良さが一層爽快感を引き立ててくれる素敵な作品でした。 【ProPace】さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-02-06 10:55:09) |
|
《改行表示》21.ダニエル・クレイグもアナ・デ・アルマスも老けたなあというのが最初の印象。特にダニエル・クレイグなんてお爺ちゃんじゃないですか。「007」引退もやむなしという感じ。 それはともかく、きわめて上質なサスペンスでした。とりわけ面白いのが〝格差問題〟の描き方。最初はみんな優しかったのに、立場が逆転して以降急に態度が変わるというのが、なんともリアルというかえげつないというか。というわけで、皮肉混じりの(というか皮肉しかない)最後のワンシーンがけっこう好きです。アナ・デ・アルマスは老けたけど、セクシー系を脱していい女優さんになりそう。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-12-15 23:15:13) |
《改行表示》20.《ネタバレ》 これは素敵な映画です。巷間言われているように、クリスティーへのオマージュ全開なプロット。豪邸の中での相続争いと殺人の疑いそして名探偵、と嬉しさのあまりぞくぞくしました。早めのネタばらしがあるのですが、それによってもたらされる先入観を二度三度とひっくり返す展開はお見事。何本か張ってある伏線の回収も鮮やかで、これが映画のためのオリジナルミステリーとは喜ばしいかぎり。 ずらっと顔を揃えたベテラン俳優らの重厚感はミステリーには必須要素。屋敷の中の調度品やからくり仕掛けも格調高い画の演出に欠かせません。 この作品が素敵なのは美麗な画構えにもかかわらず、ユーモアがあって雰囲気が軽快なことです。その真骨頂ともいうべきダニエル・クレイグ扮する紳士探偵ブノワ・ブラン。切れ者なのかそうでもないのか、微妙にとぼけた名探偵役はまさしく「ボンド後」の新しいD・クレイグを見る思いがしました。 素敵要素は小物にも。目を引くナイフのオブジェはその前に座る人物の語りへの集中線のようにも見えて効果的ですし、クリス・エヴァンスの瞳の色と合わせたニットのブルーも素敵なのでした。 クラシカルでいて新しい推理ミステリー、心ゆくまで堪能できて満足です。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-10-28 23:46:55) (良:1票) |
《改行表示》19.《ネタバレ》 非常にテンポがよく、ちょっとポップな感じ。嘘をつくとゲロ吐いちゃう、というちょっとふざけた特性や「本物のナイフの違いも見分けられない」といったのが全て伏線になっている点、単純な「刑事コロンボ」系と思いきや中盤からの相続権に関する展開、そして終盤のアガサ・クリスティ風のミスリード。 次から次に展開していき、最後まで非常に楽しめる作品でした。 007でのクールなボンドではなく、ちょっと大袈裟すぎるダニエル・クレイグなどは観ていてとてもよかったですし、事件が起きて救急車呼ばれてるのに呑気に車の中でiPod?聴いてるちょっと間抜けな感じも好きでした。 その他でも、新旧の豪華な顔ぶれが拝め、非常によくできたミステリーだと思います。 【クリムゾン・キング】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-09-11 18:32:43) |
18.《ネタバレ》 最後まで、マルタが犯人だと思ってた。マルタの回想シーン自体が嘘で、手を下したのはマルタなんじゃないかなーって思ってた。でも、この映画はそういうずるいトリックなしで、回想シーンは全部真実だったね。先にそう言ってくれたら、もっと推理を楽しめたなー。しかし、映画の見過ぎで心が汚れてしまったのかね。こんなに人のいいマルタを最初から最後まで疑ってしまうなんて。 【センブリーヌ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2021-09-08 02:28:14) |
《改行表示》17.ミステリーですしネタバレ無しで感想を。 評判のいい本作ですが、個人的にも今までの本格ミステリー映画物では1番の出来だと思いました。 何がいいってこの映画、オリジナル作品な事。 有名ミステリ小説の映画化の場合「原作読んだからオチ知ってる」問題がどうしてもつきまといますし「原作と比べると」みたいな問題もどうしても出てきます。 オリジナル脚本のこの映画にはそういう要素が一切無し。純粋に映画を楽しむ事ができます。 (本を一切読まないような人はそういう問題は起きないのかもしれませんが) また書籍を映画化したものではないため、展開が最初から映画用に最適化されています。 一例をあげれば、映画化したときどうしても退屈になりがちな、一人一人への聴取シーン。 こういうシーンは単調なためどうしても飽きちゃうし、しかも会話だけだと観客が状況をわかりづらかったりするのですが、映画をご覧になった方はおわかりの通り、ここも普通とは違って飽きさせずしかもわかりやすい造りになっています。 随所にそういう映画に最適化されたシーンがあり、これは映画用オリジナル脚本ならでは。 しかも古典的本格ミステリのていをとりながら移民問題と階級問題を織り込み現代風にしっかり作りこまれていて、最近にしてはやや長尺のこの映画、最後まで集中力を切らさず一気に観ちゃう、そんな映画になっています。 犯人に関しては、途中の展開からはおそらく4人のうちの誰か、さらにキャスティングから実際はそのうち2人のどっちか、またはその2人の共謀しかありえない…というのはミステリ好きなら読めてしまい、しかも実際その通りだし推理にツッコミどころもなくはないのですが、しかしオリジナル脚本のミステリ映画としては十二分の出来で、俳優陣の演技もすばらしく、とにかくよく出てきている、その一語につきます。 先ほど「キャスティングから」と書きましたが、ミステリ映画の犯人は基本的に有名俳優が担当します。(まれに例外があってびっくりしますが) そのため、大型ミステリ映画の場合、本映画のように「どこかで観たような有名な俳優がずらり」という事になるわけで、これは「キャスティングから犯人を推測させないため」しょうがなくそうなっているわけです。 【あばれて万歳】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-09-01 18:19:15) |
《改行表示》16.《ネタバレ》 家族には遺産ゼロ、逆にお気に入りの他人に全て相続は、自分にはチョット受け入れがたい。 そんな遺言書いたから、それをウッカリ話したからこそ起きた事件。 死んだジジイも原因である。 更に、間違いが重なり、筋書きとは違う展開になり、「誰が得をするのか」の視点は、犯人探しに 結びつかなくなるという、こんがらがりを、よくぞ紐解いた名探偵? ナカナカ面白かった。 途中ダレて、リタイアしそうでしたが、最後まで見て正解でした。 【グルコサミンS】さん [インターネット(吹替)] 7点(2021-03-22 22:56:51) |
《改行表示》15.《ネタバレ》 公開前、映画館に貼ってあるポスター見ただけで「この映画好き」と思いました。 そしてオープニング、屋敷の全景に番犬2匹が走り抜ける。クラシックな雰囲気でここだけで合格、期待値も上がる 室内も言うことなしで、どことなく70年代にあったサスペンスコメディみたいだなと。 「名探偵登場」とか「料理長(シェフ)殿ご用心」が思い出されそっちも無性に観たくなりました。 人物のファッションもヘアメイクもレトロ感ありで、俳優たちのキャラもバラエティに富んでいる。ドン・ジョンソンを久しぶりに見ました、年取ったら暑苦しさが上手い具合に抜けた感じでイイ年のとり方してるなと。 クリス・エヴァンスの髪型が、まるでカツラ被ってるみたいに見えたり。 探偵役のダニエル・クレイグの名前がブノワ・ブラン、なんかフランス産のフレッシュチーズの名前みたいで可笑しい。 もうこのシチュエーションだけで楽しめます。 真実が明かされた時は素直に「そうだったのか~」とスッキリしました。 「フッ」と意地悪な笑いを誘うようなラストもいい。ものすごく好みの映画です。 出てくるだけで「なんかあるぞ」「何企んでる?」と感じさせるクリストファー・プラマー、高齢になるほど映画の中の存在感が圧倒的になった人だと感じます。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-03-11 20:46:14) (良:1票) |
《改行表示》14.《ネタバレ》 この映画、場所がアメリカなわけですが、アガサクリスティの雰囲気を醸し出すために英国のマナーハウスっぽい感じの館を舞台に、イギリス人俳優のダニエルを配したんだろうなと感じる。 テンポが良く、ダニエルも芝居じみたいやらしい感じの話し方がグッときたし、一族同士の骨肉の争いもシンプルで愉快。 お金持ちのお爺ちゃんは、自分の遺産をまるごと専属看護婦に譲渡したわけですが、 「そんなの絶対に認めないッ!この家だって私達のものよ!!」って必死になってる一族たちが邸宅の玄関の外に集合しているその玄関の上の二階のバルコニーに立っていた看護婦の姉ちゃんが ”My House” と書かれているカップを手にしてい彼らを見下ろしているあたり、なんとシャレたオチだろうとクスッと笑えた。 クリストファー・プラマーは今年お亡くなりになってしまったけれど、 この映画では精一杯生きて遺産を遺して死んだように 彼も映画界で背一杯生きて数々の名作という作品を遺して、天寿を全うできてめでたしめでたしだと思う。 【フィンセント】さん [インターネット(字幕)] 9点(2021-02-26 08:23:21) (良:1票) |
《改行表示》13.遺産を巡る一族のいがみ合いは生々しく、謎解きはベタ過ぎず突飛過ぎず、最後まで集中して鑑賞できました。 クリストファー・プラマー90歳はいつも通り矍鑠として貫禄の存在感。 100歳超えても現役可能と思っていたのが、家での転倒で亡くなられたのが残念でなりません。「70歳を過ぎてからいい脚本が回ってくるようになった」と語る通り生涯現役を貫いたお姿に励まされるものがあります。 |
《改行表示》12.“ミステリ”好きには堪らなく楽しい映画だった。 現代に蘇った“アガサ・クリスティー”的なストーリーテリングを、オールスターキャストで織りなす映画世界は決して華美ではないが芳醇で、多様な娯楽性が満ち溢れていた。 “007”のダニエル・クレイグと、“キャプテン・アメリカ”のクリス・エヴァンスが、それぞれ代名詞である人気キャラクターとは全くイメージを違えた登場人物を好演しており、殊更に映画ファンとしての充足感は高まった。 ミステリーというジャンルは、古今東西問わず映画史においても、文学史においても、描きつくされていて、新たな傑作を生み出すことが最も難しいジャンルではないかと思う。 今作にしても、ミステリーのネタ自体が抜群に新しいということはなく、ストーリーの形式そのものは、前述の通り“アガサ・クリスティー”が描いた推理小説の基本構成をベースにしていることは間違いない。 ただ、その“オールドスタイル”を丁寧に磨き上げ、きちんとオリジナル要素を盛り込み、現代的なアレンジで仕上げているからこそ、この映画はちゃんと面白いのだと思う。 気鋭の映画監督であるライアン・ジョンソンが、本人によるオリジナル脚本で今作を描き出した意義もとても大きい。 シリーズものやリメイクが横行するハリウッドの映画産業において、オリジナリティをもった脚本を書いて映画化することができるこの監督の存在感は、今後益々大きくなるのではないかと期待している。(「最後のジェダイ」も僕は大好きだ!) キャスト陣においては、やはり前述の通りダニエル・クレイグとクリス・エヴァンスの両スター俳優が、長年演じ続けてきた代名詞的なキャラクターのイメージを脱ぎ捨てて、新境地を開拓していることが興味深く、フレッシュだった。 特に主人公の名探偵を演じたダニエル・クレイグは、彼にとっての「007」最終作の公開を前にして、また新たな人気キャラクターを獲得したのではないかと思える。 秋の夜長、上質な推理小説を読み終えた時のような充足感に包まれる。 こういう王道ミステリーは最近少なくなっていたので、ぜひともシリーズ化してほしい。 【鉄腕麗人】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-10-28 12:26:03) |