25.あんな事こんな事のエピソードがダラダラと語られ先行きが見えずグッタリ。宣教師救出に向かうあたりからようやく画面に集中出来はしましたが結末もパッとせず。戦争の虚しさもさることながら本作の虚しさにガックリするところです。 |
24.スケール感がすばらしい。CG技術などないであろう時代に、よくぞこれだけ壮大かつレトロな映像をつくれたものです。これに比べると、ひと昔前を扱った昨今の日本のドラマや映画は失笑するほど貧弱。技術の進歩も資本力にはかなわないということでしょうか。 ただし、映画としてはイマイチ。「退屈」というほどではないが、とても3時間が必要な内容とは思えません。何より、登場人物たちの印象が薄い。一つ一つのエピソードが弱いし、個々人の意思表示も薄弱で、あらゆる人間関係の描写も薄味。マックイーンの映画の中で比較的地味なのは、このあたりに原因があるのかも。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-10-17 23:44:42) |
23.《ネタバレ》 この映画は、非常に地味だけど名作です。米西戦争でスペインから分捕ったオンボロ砲艦というプロットが渋すぎですが、本国は好景気に沸いているローリング・トゥェンティの時代に水兵をしている、しかも砲艦に乗せられて中国をウロウロしているという時点でサンバブロ号の乗員は艦長以下みんないわば負け組です。軍人とはいえ平凡な乗組員たちが、魔境中国の人間の営みを歯牙にもかけない歴史の渦にいや応なく巻き込まれてゆき、そしてあえなくすりつぶされてしまうのはあまりに悲しい。この作品が公開された当時はベトナム戦争はまだ泥沼化する前でベトナムに対する関心も低かったことを考えると、その先見性には感服してしまいます。 マックイーンはアクターズスタジオで学んだ経験があり本来は演技力も持っている人なのですが、この映画の演技でそれを証明してくれました。人間よりも機械を愛する孤独な男、このキャラは彼が生涯演じてきた役の典型でもありますが。 リチャード・アッテンボローと結婚する中国人メイリーですが、なんと『エマニュエル夫人』を執筆する前にちょこっと女優業もしていたエマニュエル・アルサンが演じているんですよ。このあと世界中をエロで席巻することになる女性にはとても見えないところが不思議です。 【S&S】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-06-21 22:05:54) |
22.何しろ雰囲気がよく出てます。大規模なロケ撮影が効果的。騒然とした時代背景の中、混乱は砲艦サンパブロの中にも入り込み、それに馴染めずただ機関兵としての仕事を全うしたい主人公は、孤立する。これを昨今の「グローバル化」に置き換えると、他人事とは言っていられないツラサがありますな。機関室の細かい描写が持つ説得力。みなそれぞれの弱さを持つ登場人物たち。特にリチャード・クレンナ演じる艦長の役柄は、トラウトマン並みの曲者ぶり。全体的には、何とも救われないオハナシです。ラスト30分あたりからはいよいよ戦闘シーン、スペクタクルが展開されるものの、映画の基調である閉塞感はぬぐえない。ラストも寂しく締めくくられます。・・・乱闘シーンだけ、ちょっと『ウェストサイド物語』みたいな感じで、もう少し真面目に戦え~と思ってしまったのですが(笑)。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-20 23:34:55) |
21.《ネタバレ》 とにかく長かった・・・主題もはっきりせず、同じような一本調子で最後まで終わってしまいました。肝心の最後の決戦も、あまり迫力はなかったと思います。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-06-13 00:06:58) |
★20.《ネタバレ》 ガンシップと言えば攻撃用ヘリのことですが、砲艦(ガンボート)は喫水の浅い平底の船であり、海洋を航海できる軍艦に対して水雷艇や掃海艇と同じように軍艦より格下の補助艦艇とされていますが、それでも一応は軍艦と同様に治外法権を認められていて、いわば移動する領事館みたいに大きな河に沿った地域に派遣され、艦長は領事の代理みたいに居住する自国民の保護を任せられたわけです。しかし、特に宣教師みたいな人は自分中心の世界しか観ていないから情勢の変化に疎いのは困ったもので、それが結果的には摩擦を拡大していることには最後まできづかないのでしょう。海軍の士官として最後に自分の指揮する軍艦を与えられることは誇らしいものだけれど、それがこの小さな船であっても与えられた任務のために先頭に立って敵対地域に乗り込む艦長は義務感の塊みたいなもので、冷めた態度だった海兵もそれにつりこまれ、最後に「どうしてここにいるのだろう?」と言わせています。 【たいほう】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-05 17:22:08) |
19.《ネタバレ》 主人公がどうも救われない感じだ。 【ホットチョコレート】さん [地上波(字幕)] 5点(2011-06-05 14:49:20) |
18.《ネタバレ》 さすがに当時のアメリカの映画文化の高さと、ロバートワイズ監督の手腕を凄さを感じさせる。 セットやロケにお金を掛け、社会背景と登場人物の人間関係がふんだんなエピソードで非常にうまく織り込まれており、3時間の長さが苦にならなかった。 ハリウッド映画特有の、主人公の周辺ばかりクローズアップされるシナリオではあるが、その土台として1920年代の時代背景をしっかり描写することで、違和感なくドラマチックに仕上がっている。 画面もカラーシネマスサイズを意識した非常にうまい絵作りで、風景の美しさ雄大さをしっかりと表現している。 もともと娯楽作品として意図されていなかったのか、ストーリー全体のトーンが暗く、派手なアクションシーンもなく、結末も社会性、メッセージ性が重視された重いものとなっており、だれにでも勧められる映画とは言いがたいが、名作であることは間違いない。 【nobo7】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-04 20:52:09) |
17.時代背景がよくわかっていないので、どの程度内容を理解できたのか自信がありません。もっと知識があれば、高得点をつけられたと思います。とりあえず骨太の人間ドラマであると感じました。それと、画が非常にきれい。特に自然の美しさが印象的で、絵画を見ているような気分になりました。これだけでも一見の価値はあります。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-18 21:28:16) |
16.1920年代の中国揚子江沿岸の港や街並みの再現はかなりの力の入れようです。当時の中国人とアメリカ人の微妙な立場関係とその変化が丁寧に描かれています。スティーブ・マックィーンとしては異色の役柄だが、いかにも船のメカニックを愛する機関兵を好演しています。ストーリーがわりと複雑なのでしょうがないかもしれないが、長いので少々疲れる。特に酒場のシーンはもう少し削れるのでは? 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-08-04 20:29:44) |
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15.《ネタバレ》 ○かなり長い作品ではあったが、非常に丁寧に描かれていたし、見所もあるので退屈しなかった。○ベトナム戦争への皮肉がこれでもかと分かりやすく描かれている。○マックィーンもいつものアクション映画の時とは一味違う。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-01-03 09:00:34) |
14.マックィーンだけの魅力で最後まで引っ張っていくには、ちょっと無理があるという印象。確かに、ストーリーは重厚でテーマ性も強くて話としては面白いのだが、もうちょっと要点を押さえて撮れたのではないかと気になる。やはり前半がしんどい。 もっと「次」が気になる映画にしてもらえないとファミコン世代の僕には満足できないんです。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-12-23 22:43:33) |
13.排外思想が激しさを増す中国を舞台に、その排外思想を生んだ元となる列強国のひとつでもあるアメリカ人の悲劇、などと書くと単純そうにも見えるが中国から利益を奪取する外国、そして自国のように堂々と存在する外国に対する憎しみを持つ中国人がいる反面、長らく在留する外国人を飯の種にする中国人もいるわけで、さらに中国国内が国民党軍と共産党による内戦状態であることによって非常に複雑な状況となっている。その複雑さは砲艦の機関室で仕事をする中国人との確執、対立、協調といった複雑な関係を見ても分かるとおり。この中でマックィーンが助手に抜擢する若い中国人とのジェスチャーによる会話が出てくるが、人種を超えて分かり合える可能性をロバート・ワイズは示唆しているのだと思う。歴史ものにありがちな中国人、アメリカ人という大きなくくりも無く、一人一人がそれぞれの事情と主張を持っていることをしっかりと描きこんでいるのも流石。国の利害を無視して人間としての正しさを全うしようとするヒーローが艦内で総スカンを食らうというのも痛々しいほどにリアル。3時間を越える長尺の中で見せ場は終盤に固まっているだけに前半は盛り上がりに欠けるが、このややこしい世界をここまで分りやすく描いていることに脱帽。長尺止むなしか。それにちゃんと長尺の倦怠をマックィーンの魅力で乗り越えている。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-01-22 17:07:11) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 キャンディス・バーゲンは撮影当時19歳だった。 瑞々しくて実にかわいい。 スティーブ・マックィーンが彼女をキャンディバーと言ってからかっていたという。 出演者の演技がすばらしい。 微妙な顔の表情、目の動きに注目。 1920年代の中国、蒋介石の国民党が共産党を排除しようという内乱状態の中でのアメリカ海軍の砲艦、その乗員の行動が描かれている。 砲艦の名はサンパブロ。 乗員は皮肉でサンドペブルスと呼んでいる。 sand pebbles、路傍の小石、砂粒とでも訳せばよいのか。 自分達の惨めな立場、生活を卑下した呼び名。 しかしこれが映画の原題「The Sand Pebbles」になっている。 時代に翻弄された人々を描いた作品にこの題名。 実に深いではないか。 この映画はベトナム戦争への批判なのだろうか。 コメンタリーの中で撮影当時ようやくベトナム関連のニュースがぼちぼち聞かれるようになってきた時期で、後にベトナムがどれだけアメリカにとって大きな意味を持つのか想像できなかったと語られている。 映画の公開は1966年。ちょうど戦争が本格化して行った頃。 この時期にベトナム戦争批判映画というのはちょっとタイムリーすぎる感じだ。 だが確かに他国への介入に対して批判的な空気は読み取れる。 しかし久しぶりにこの映画を観て感じたのはいつの世も宣教者(映画ではmissionary。 今風に言えばボランティアか)というのは身勝手で回りに迷惑をかけるんだなということ。 純粋であるがゆえに、あのような状況になったとき始末に終えないということか。 主人公ジェイクホーマンは機械を愛する孤独な男。 大昔の初見時ホーマンが助からなかったことに不満を感じたが、見直してみると彼がサンパブロ乗艦後図らずも回りに大きな影響を与え、多くの死に関わることになったことを考えるとあの結末しかありえなかったのだと納得する。 愛して止まない機械の横で息絶えたホーマン。 実に心憎い演出といえよう。 【称えよ鉄兜】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2007-08-20 16:36:41) |
11.《ネタバレ》 随所に良いところはあるが全体的に長いので中だるみする部分もあるし、競りのシーンは嫌悪感を覚えるがやはりラストがあまりに素晴らしいので見る価値十分。秩序を否定され紙切れを手に殺される神父、無駄死にに近い艦長、そしてマックィーン。ラストまでの流れがあまりに哀愁と美に溢れていてラストの3ショットは震えた。1926年の中国を舞台に間接的にベトナム戦争を批判した本作ということであるが極端に皮肉る事無く他国に首を突っ込む列強の愚かさを奥深く描いた様は面白く、またもっと根底の戦争の虚しさというものがひしひしと伝わってきた。ラストだけでなくマックィーンを始めとした役者陣の動的且つ魅せる演技も迫力ある。特にR・クレンナは好きだった。マコやエマニュエル・アルサンの存在も見逃せない。R・ワイズ作品ではマイナーな一作かもしれないが見逃せない大作である。 【きいろのくじら】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-01-08 02:41:10) |
10.最初の観想。つまんない。つまんない。つまんない。 しかし、ただただ、マックイーンがカッチョエエのである。”ハローエンジン!” ただただ、マックイーンのしぐさ、動きを見るのである。演技?マックイーンは演技なんか上手くはないさ。しかし、その存在、動きにどうしようもなく、魅せられてしまうのさ。 ロープを切るため、何度も何度も何度もオノを振り下ろすマックイーン。エンジンの操作をマコに教えるマックイーン。敢然と存在するマックイーン。でも、一番印象的なのは、愛する女性のために死んでゆく”BIGX”だ! 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 10点(2006-12-23 22:16:44) |
9.映像、ストーリー、豪華なキャスト。こんなに素晴らしい大作が人々の記憶から消えてしまっているのはとても残念な気がする。スティーブマックイーンが、その優しさ故に、軍隊生活に馴染めないトラブルメーカーの兵士を好演している。「俺はどうしてここにいるんだ」と叫ぶラストはとても悲しい。一生に一度は見る価値のある映画。 【lafish】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-01-06 03:06:35) |
8.《ネタバレ》 個人的には戦争映画を批評する時は、戦争そのものの虚しさや恐怖をしっかり描いているか?というのが評価の基準なんですけどこれは見事に描けている作品ですね。名誉の為に命がけで助けに行ったにもかかわらずそれを拒む宣教師は何か紙をぶらさげてこれさえあれば打たれない!とか言ってるまに撃たれてました。せっかく育んだ友情も愛情もあっと言う間に壊されました。戦争の怖さ、愚かさをしっかり教えてくれる作品です。最期のマックィーンの言葉が頭から離れません。 【一番星☆桃太郎】さん [DVD(字幕)] 10点(2004-07-14 20:54:43) |
7.つまらなそうという観る前の予想に反し、とても楽しかったです。 ただ、アメリカ映画に出てくるアジア人はいつもアホっぽく描かれているのが 納得いかないところです。 【しまうまん】さん 8点(2004-06-12 12:38:27) |
6.ロバート・ワイズが、時代の流れに対応して揺れ動く国家の意思と、それに巻き込まれ苦悩する個人の感情や行動を通して、戦争の空しさを描いています。激動の時代の中国に大国の利権を確保するため派遣されている砲艦。しかし、実態は戦闘もなく中国人を雇い無意味に日々を過ごしているだけ。こうした中、国家の思惑とは関係なく、兵士達は人間として価値を見出し、愛する人をみつけ、日々を生活していきます。やがて、時代は動きだし、個人の感情、愛、思いは全て無視されるように流されていきます。スティーブ・マックイーンの唯一オスカーにノミネートされた名演が光る大作です。かなり重い、ずしりと胸に響く、名作です。 【パセリセージ】さん 8点(2004-04-04 00:22:09) (良:1票) |