196.《ネタバレ》 サバイバル戦で圧倒的な強さを発揮するランボー。レーガン大統領が「ランボーのような人材がほしい」と言ったのも納得。個人的には、今や"CSI Miami"で気障な刑事のデヴイッド・カルーソー、なんと若造役で登場し、しっかりミーハーぶりを見せるところがツボでした。 |
195.《ネタバレ》 この作品はエンタテイメントの部分とシリアスな部分の配合が絶妙だと思う。ベトナム帰還兵の疎外感・孤独感と田舎警察の排他性が最悪な形で衝突するというシリアスな筋立てであるのに、アクションシーンはド派手で主人公は非現実的に強い。一見、リアリティが殺がれるようなつくりになっているのに、むしろ相乗効果のような面白さがある。トラウトマン大佐というキャラクターの使い方がうまいのと俳優としてのスタローンの魅力に負うところが大きい。 シーン別に評価すると主人公目線ではない、襲われる保安官側に立って描かれた森林のシーンが出色だ。緊迫感がものすごい。ロケットランチャーによる爆破シーンに続く洞窟のシーンはサービスシーンとして悪くない。都合よく石油が見つかるのはどうかと思うが、ネズミに襲われるスタローンはお茶目である。ラストの慟哭シーンも心に残る。戦争という非日常にしか居場所がない男の悲哀が伝わってくる。慰める大佐の複雑な表情も印象深い。ただし、ラスト手前の町への侵入は、いくら警察が役立たずでももう少しきちんと防いで欲しかったのでマイナス1点。 総括すると、短くまとまっていて良い映画だったと思う。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-01-08 00:48:37) (良:1票) |
194.何度も観た映画。久しぶりにCSでの鑑賞。直接ベトナム戦争を扱った映画も多い中、アクション、ストーリーなど娯楽性をしっかり満足させ、かつ、ベトナム戦争後遺症の社会問題を前提にした快作。これが10点でなければなにが10点なのだろう。この中のスタローンは、やはりすごい。 【じょ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2010-12-16 23:02:07) |
193.《ネタバレ》 戦場でしか己を見出すことができなくなされてしまった男がアメリカに生まれた悲劇。ベトナム従軍後、NYに戻った『タクシードライバー』のデニーロは幸運だった。都会の多様性が彼を許容したが、田舎町の保安官はその閉鎖性と同質性に長く浸かりすぎているがゆえに、よそ者の中に血の匂いを鋭敏にかぎ分けてしまいます。保安官は長く慣れ親しんだ自分のやり方を強引に押し通そうと山狩りを始めますが、類稀な戦闘能力を持つランボーは、意図せずにして己のフィールドに保安官一派を引きずりこみ、圧倒します。その先天的な、あるいはトラウトマン大佐によって刷り込まれてしまった、ほとんど肉体的反射というものに近い恐るべき戦闘能力でしか世の中を渡ることができなくされてしまった男の悲劇です。「戦闘マシーン」ではない独りの男としてランボーが描かれる、戦友を訪ねる冒頭のシーンと、ラスと、トラウトマン大佐に慟哭するシーンが、強く印象に残る傑作です。 【さめがい】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-11 13:42:44) |
192.《ネタバレ》 昔の戦友を訪ねた帰りにたまたま通りかかった町。帰る途中にただ食事をして通過するだけだ。しかしこの町の保安官も連行された警察署の人間も、誰も自分を受け入れてくれない。ランボーがラストで大佐に「人殺しと罵られ駐車場係のクチも無い。みじめだ」と吐露するベトナム帰還兵の心情は、帰還兵が登場する他の映画でも見られます。ランボーとこの小さな町は、戦後のベトナム帰還兵と、彼らが受け入れられないアメリカ社会の関係でもあったのでしょう。保安官や警察の描き方、一人で戦争を始めて町を破壊してしまうという結末は極端ではあるのですが、映画としてはテンポの良さ、発するメッセージの分かりやすさもとてもよく出来ている作品だと思います。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-12-01 23:19:12) |
191.《ネタバレ》 単なる勧善懲悪ではなく、安易なハッピーエンドでもない。 アクションは思う存分ありつつ、人間としての痛みも抱えている。 最後の最後が銃によらない解決。これがよかった。 単なるどたばたどんぱちものとは一線を画す名作。 続編ができるのも当然。と、納得の内容。 【ひであき】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-30 19:55:51) |
190.帰還兵が迫害を受ける不条理は良いが、ちょっと飛躍し過ぎの感はある。スタローンの生身のアクションは評価に値する。世の中の不条理に自分が暴れたくなった時に見れば良いかも。 【きーとん】さん [地上波(吹替)] 6点(2010-09-14 21:52:02) |
189.《ネタバレ》 スタローンがその身を挺してスタントもこなした名作の1つ。ベトナム戦争の現地民の視点からではなく、消耗品として扱われた前線兵士の視点から見た映画。アメリカ政府に命じられるままベトナムへ行き戦い、精神も肉体もボロボロになって帰ってきた彼らを待っていたものは迫害と非難の嵐。最後のランボーとトラウトマン大佐のやりとりは、必見です。 【シバラク・オバマ】さん [地上波(吹替)] 9点(2010-07-24 11:11:38) |
188.《ネタバレ》 子どもの頃にみたランボーは、彼の気持ちを推し量らない町の保安官が一方的に圧力を加え、それに反撃をする話だった。とにかく痛々しい。 しかし、つい最近見直したランボーは違った。ランボーもすでに壊れている。笑って話しかける保安官をガン無視したあげくに匂いをまき散らして食事をしようとすることに、何も感じていない。だけど、それが仕方のないことだったのを知るのは観客のみ。 保安官は彼に嗜虐性や迫害性癖を丸出しにしてしまう小さな人間だった。ランボーは1人だけの軍隊として、本気で警察隊と抗戦してしまう。殺してはいけないというハンディを自分に縛り付け、戦ってしまう。 ランボーには正義など無いが、悪でもない。要は単に飯を食って次の町に行きたいだけだった。そこにイデオロギーなど何もない。あるわけがない。あるのはランボーの小さな生活だけだ。彼に残虐性を刺激され、励起させてしまった保安官。多くの人はきっと彼のようにチョットした嫌がらせをしてしまう小さな人間だ。自分自身の性癖や、人間の本質を知るからこそ町に入れるのを拒んだ。だが、彼は隣町までランボーを送ってあげたり、食事を付き添ってあげるほどの人格がなかった。 そうやって始まった戦争にランボーは捨てたはずの戦場を、ただ立ち寄っただけの田舎町に作り出して、泣き崩れた。 戦場では圧倒的な武力で南ベトナムを救ったはずの兵士だった。この映画はベトナム戦直後に間違った世論に疑いも持たずに巻き込まれ帰還兵を虐待した人たちに、後悔や苦々しい思いをさせたに違いない。 守りきったはずの米軍と国連の撤退後パリ協定を破った北ベトナムに南が占領されたことを、様々な団体がいつの間にかアメリカが敗戦の調印をしたかのようなデマですり替えた。多くの人が洗脳されている社会を作ってしまった。よく解っていないことに人権や思想が絡むと同調してしまう人が多く、そんな層でさえ大きな質量を持つに至るアメリカ社会の怖さが垣間見える。そんな層が構成するからこそ、ランボーは人がいやがるような仕事さえ得ることができなかった。 ベトナム戦争が敗戦したことになっている一部のアメリカや、一部の日本は非常によく似た社会性があり、そういうことが中東の治安維持活動でも同じような反応として起こっている。同じ社会性のある国で普遍的なテーマなんだと思う。30年たってるがその骨太さと揺るが無さに感心した。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2010-07-04 19:58:57) |
187.《ネタバレ》 今回DVDを購入し、かーなーり久しぶりに(20年ぶりぐらいかも)鑑賞致しました。深い…昔観た時は単なる暴れん坊野郎wな印象だったんですが、これはいいよ 戦争や友達や保安官や大佐の想いや、ん~考えさせる内容だなぁ シンプルな造りながらよく出来た映画であるとオモイマス 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-06-16 22:06:06) |
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186.何度観ても面白い素晴らしい作品。 戦争が終わり帰国、居場所が無くさすらい続けて募り募ったやるせなさ、悲しみをトラウトマン大佐にぶつけるラストシーンは心にズーンと響きます。 【srprayer】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-23 20:22:19) |
185.《ネタバレ》 時の経過により色褪せていく映画は多くありますが、本作は逆。昔見た時よりも、今見る方の印象が良くなっています。アクション部分の出来が良過ぎるためにアクション大作として見られてきた本作ですが、時の経過により見せ場のインパクトが薄くなったことから、この映画が本当に語りたかったドラマ部分が浮かび上がってきました。。。C・C・バクスターさんも書いておられますが、冒頭からして秀逸です。最後の戦友が死んだと聞かされ、写真もアドレス帳も置いてその場を立ち去るランボー。その戦友は黒人だったと推測されますが、戦場にはあった人種を超えた友情が今や完全に失われ、同時にランボーは数少ない自分の居場所をも失ってしまいます(本作で晴れているのは冒頭のみであり、後はどんよりと曇っていることが、ランボーの心境をよく表しています)。保安官から邪険に扱われいよいよ居場所に困り果てたランボーは、今度は自ら居場所を作り出します。戦場でしか生きられない彼は、アメリカ国内でたったひとりの戦争をはじめてしまうのです。ティーズルの喉元にナイフをあてながらも生きたまま帰し、最後まで一人も殺していないことからも、彼には一定の理性が働いていたこと、保安官やアメリカへの復讐が目的ではないことが伺えます。こんなことは愚かだとわかっていながら、しかし戦うしか能のない男が目的のないままひたすら戦うという異様な戦闘が繰り広げられるのです。この事件に駆け付けたトラウトマン大佐も、味方とは言い難いものがあります。彼がランボーについて語る様は、シャレにならない事件を起こした部下の安否を気遣うものではなく、自分が作り上げた最強の兵士を自慢しているだけのものでした。ランボーとの会話の中で、軍に戻りたいというランボーの願いを聞き入れなかったこと、話し相手を求めて電話をしてきたランボーを無視していたことも明らかになります。大佐もランボーを使い捨てにした人間のひとりであり、本来は敵と位置づけてもよい相手なのです。しかし今のランボーにとっては自分を知る唯一の人間が大佐であり、最後には彼の説得に従います。安直にランボーを殺さず、生きて投降させたラストもよかったです。この戦闘がランボーにとっての長い長い自殺の過程であったと解釈すると、この自殺を思い留まらせ、生きて再び社会と向き合うという選択をさせたことで、映画のテーマがより活きたと思います。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-10-21 19:37:19) (良:2票) |
184.《ネタバレ》 その昔に劇場で観たときは、頻出していたベトナム乱心もののひとつという印象だった。不遇な帰還兵が意地悪されて切れる映画である。ラストでスタローンが心情を吐露するシーンは、熱演ではあるんだけど、作品のテーマを台詞でストレートに言ってしまう手法ってどうなの?と少し疑問符を付けていた。先日、約30年ぶりに観て印象が変わった。かつてはただの傲慢に映ったあの保安官の態度が、あの国の傲慢さそのものではないかと思ったからだ。必要以上(?)に介入し、痛いしっぺ返しを食らう。物量を投入しても事態は好転しない。出来すぎなほどに、現代の状況に符合する。そう考えると、スタローンが銃を向けた先は田舎の保安官や州軍ではなく、アメリカそのものだ。あの国の傲慢で派兵され、帰還しても同じ傲慢にいたぶられる。昔からそのテーマで作られていたのかも知れないんだけど、やっと自分が追いついたということか…。若いスタローンの鍛えられた肉体には改めて感心。CGの無い映画の素晴らしさも実感させてくれた。以下余談。「ロッキー」の一作目などでも感じたことだけど、スタローンは情けない表情の方が似合いますね。普通の表情が既に悲しそうに見える。笑った顔も自然な哀しみを湛えている。今作はその天性の不遇顔が最も活かされている映画かもしれない。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-10-21 11:38:36) |
183.《ネタバレ》 シルベスター・スタローンの「ロッキー」シリーズと並ぶ代表的シリーズの最初の作品となる今作、十数年ぶりに観ると、以前、観た時は単なる娯楽ものとして普通に楽しんでいたのが、久しぶりに観ると、これは明らかにアメリカという国が作り出した化け物であるということが解って単なるアクションというよりはアメリカそのものである社会派映画であることが解る。「ロッキー」がアメリカが生んだヒーローなら「ランボー」はアメリカが作り上げた怪物である。ベトナム戦争という重い影、背景の元、まるで人間兵器として仕上げられ、戦友に会う為だけにやってきたのに「ここはお前のような奴のいるところではない。何か面倒を起こしそうだから出ていけ」と捕まってしまう。人を見かけだけで判断する保安官、これは完全に人種差別である。ランボーが怒り、叫び、そして、暴れる。誰も彼の行動を止めることが出来ない中、唯一の理解者であり、ランボーが戦地で友に戦ってきたトラウトマン大佐の説得に涙し、降参するラストの哀しさ、刹那さ、これこそがこの映画が言いたいことであるのではないだろうか!それにしてもこの映画の中のシルベター・スタローンのあの悲しそうな眼、あれはまるでランボーそのものであり、あれは演技というよりも正にシルベスター・スタローンというこの人自身のその後の映画人生みたいにも思えてしまう。「ロッキー」同様、続編なんて無理に作らなければあれほど駄目俳優と言われなかったであろうに、とにかくこの最初の作品こそが正しく「ランボー」であって他のとは明らかに違う社会に対する警告、アメリカという国に対する人種差別への警告、この映画はそういう意味でも他のスタローン主演映画にはないものがある。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-10-04 11:16:21) |
★182.《ネタバレ》 ランボー、むかつく!! こんなにむかつく主人公は見たことが無い。職権乱用してる保安官たちも悪いが、それ以上にランボー暴れすぎ。保安官側に肩入れして見ると、ランボーの行動が面白くて笑えました。街壊しまくってて、おまえゴジラか?って思いました。もう何か動きとか早くなってて、おかしいです。完全にメンヘラです。もしくは薬物中毒者です。その土地では土地のルールがあったりするんだから、少しは現在に順応するように努力すればいいのに・・・ランボーが社会不適合者に見えて哀れでした。せめて、少しでもPTSDが治るよう、上官や周りが手助けをして、更生へ向けて頑張って下さい。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-07-07 20:04:54) |
181.またまた「アメリカの田舎は怖いね」的な作品。 警官はどの国でもカスですな。 【幸志】さん [地上波(吹替)] 6点(2009-06-25 23:51:46) |
180.子供の頃、テレビ朝日の「独占!女の60分」という番組で宣伝してたのをよく覚えていますね。なんにしても保安官だけは殺して欲しかった。 |
179.ラストのランボーの叫びのシーンが心に響き、面白い作品でした。しかしシナリオと言うか映画の構造をもっと練ることができなかったのかなとも思いました。ラストでランボーの心情を嗚咽させてカタルシスを得る構造だったため、それまで観客にランボーの気持ちをみせることができず、いまいち感情移入できませんでした。そのため、確かに嫌な保安官たちでしたがそれにしてもやりすぎだろうと言う気持ちになってしまったり、そんな保安官とランボーのゲリラ戦なので緊張感も散漫になってしまった気がします。この構造の問題がクリアされてれば9点でも良いと思える傑作になりえたと思いました。 【くらわんか】さん [DVD(吹替)] 6点(2009-04-21 03:40:04) |
178.やるせない・・・アクション云々よりも最後に泣き崩れるランボーの姿がひたすら痛々しく悲しかった。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-04-14 00:02:26) |
177.このシリーズは今回初めて見た。「ロッキー」のような内容を予想していたけど、半ば殺人マシーンのように表現されるランボーが、ここまで重苦しい内容だとは思わなかった。爽快感溢れるアクション映画を想像していたので面食らった。しかし、冒頭から孤独に追われるランボーの姿はかなり痛々しい。直接的な描写もいくつかあるが、当時ベトナムからの帰還兵がアメリカ本国で差別されたことが、生々しく画面から伝わってきた。そんな自分たちを除けもの扱いしたランボーの怒りが、ラスト近くのガソリンスタンド爆破などへの“怒り”に繋がるのだ。ラストのランボーの語りは、軽い感じでは見れない“泣ける”ものになっている。 【ドラりん】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-03-27 23:23:59) |