37.マット・デイモンが宇宙の果てに一人取り残された宇宙飛行士を演じると聞けば、やはり「インターステラー」での“マン博士”が記憶に新しいところ。 さすがにあまりに似通った役を続けてやるのは如何なものかとは思った。けれど、実際に観てみたならば、設定的に類似しているからこそ、キャラクター造形の明らかな相違が際立ち、敢えて同じ俳優が続けて演じたことに意味があったとも思えた。 そして、この映画の主人公役において、マット・デイモン以上の適役も他にいなかったろうと思う。 火星に一人取り残される宇宙飛行士を演じるにあたり必要な要素は、肉体的な逞しさと類まれなインテリジェンスだろう。更に今作の役どころにおいては、直面する危機に対して常にユーモアを保ち続けられる本質的な明るさと生物的な強さをも併せ持たなければならない。 また、映画の大半を俳優の“一人語り”で構成しなければならない特性上においては、ハリウッドにおいてもトップクラスのスター性が必要不可欠だったはず。 それらすべてを踏襲した俳優は誰か。そりゃあ、マット・デイモンしかいないというもの。 宇宙でのサバイバルという題材においては、先に挙げた「インターステラー」や、「ゼロ・グラビティ」、「アポロ13」など類似する過去の傑作は多い。 リドリー・スコットとマット・デイモンというハリウッドきっての一流どころが組んだとはいえ、そこにオリジナリティを生むことは容易では無いはずだが、今作の場合は、やはり原作が優れていたのだろうと思う。 火星に取り残された宇宙飛行士が植物学者で、農耕をはじめとする“創意工夫”を駆使して生き延びていく様は新しかったと思うし、その主人公が常に軽妙で軽口を叩きながら極限状態を過ごしていくキャラクター造形が、何よりも独創的だった。 追い詰められた時に、自らの状況を俯瞰し笑い飛ばし、ギリギリの状態から生み出された「工夫」によっていかにその場をやり過ごせるか。それこそが、人間という生物の真価だろうと思う。 この映画のラストは、主人公が未来を担う若者たちに「質問は?」と問い、彼らが一斉に挙手するカットで締められる。 どんな状況であれ常に未来に対しての一歩を踏み出そうとする勇気と希望に溢れたいい映画だったと思える。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-03-19 20:12:15) |
36.《ネタバレ》 とにもかくにも生き残る執念の映画。知的な『パピヨン』。 ここまで勇敢な主人公はかつて観た事がなく、その精神力に圧倒されているうちに映画が終わった。 とにもかくにも厳しく、甘えの許されない状況で過酷な生存を強いられる主人公ですが、 もちまえの能力を駆使して敢然と運命に立ち向かう姿が好ましい。 『人間賛歌』的な映画ではあるがその実『超人主義』の映画であって、 普通の優秀な ラストの救出劇にはちょっとご都合主義的な部分があり、 ここまでの頑張りはなんだったのかとクビをかしげたくなるが、 もうここまで頑張ったんだからまあいいかなと納得できなくもない。 とにもかくにもサバイバル映画として非常に品質が高い映画といえる。 【病気の犬】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-03-15 12:23:23) |
35.《ネタバレ》 明るいノリの火星サバイバル&救出作戦。危機的状況のなかで、人類の知性の結晶としての「科学」、人間文化としての「音楽」、人間らしさが集約される「笑い」と「チームワーク」のすばらしさをこれでもかとポジティブに描いた快作。マット・デイモン扮する主人公ワトリーはたびたび窮地に立たされるけれど、そこを科学と音楽と何よりもユーモア(とくにポテト畑壊滅の絶望的状況から立ち直らせるクルーとのブラックジョークのやりとりは感動的ですらあります)によって乗り越えていく。人種・宗教・国境による分断が強調され、分断を煽る人間が「指導者」面をする今の社会に対する強烈なメッセージであったと思います。ただ、一方で、あのリドリー・スコットが、なぜ、いかにもハリウッド映画という感じのラストの群衆シーンをわざわざこの映画に挿入したのか。あれ、なくても十分に話は作れるはずなのに。わざと皮肉でやってるとしか思えない。ただ、これが「群衆の醜悪さ」を描いた皮肉であったとすれば、映画自体のメッセージとも矛盾する。それから、ワトリーの家族が一切登場しない件。彼は孤独な人間であるからこそ、火星の孤独にも耐えたことができたのかもしれないけれど、裏を返せば、本作は、ふつう人間の可能性を根源とされる「家族」や「愛情」を敢えて描かなかった「人間賛歌」であり、その意味するところは実は深くて重いようにも思える。というわけで、鑑賞中はふつうに楽しく前向きになれるのに、見終わって考えると、実はこの映画のメッセージはもっと恐ろしいものだったのではないのかと思えてくる。そういう意味でのリドリー・スコット印。健在です。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2016-03-15 10:17:52) |
34.ドキュメンタリーのようなリアル感もあって感心する映画。 多少長いと思うがテンポは悪くはない。ただし、最後の救出場面を除けば、想像以上のワクワク感はあまりない。火星での孤独度合いは多少あっても良かったかもしれない。 【simple】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-03-13 10:54:49) |
33.《ネタバレ》 約5ヶ月ぶり2度目観賞。火星に置いてけぼりで独りぼっち。マット・デイモン好演。残された男は植物学の知識により火星ポテトを栽培し飢えを凌ぐ。絶望的状況の下、天性のプラス志向と陽気なオンガクが明るくもり立てる。極限の厳しい環境だけに、際立つ火星地表の美しさよ。げっそり痩せて生き抜いた末に、ぐるぐる回りながら女性船長と赤い糸で繋がる救出シーン。溢れる万感の思い。感無量の後味が爽快。極限の火星サバイバルを実体験できる良作。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-03-12 23:34:07) |
32.《ネタバレ》 終始淡々とした描写で物語が進行するので、これ本当にリドリー・スコット作品か? と思ってしまった程。 肩の力が抜けたかの様な飄々とした語り口が心地よく、磐石な映像の緻密さと相まって娯楽作として素晴らしい出来。 冒頭のマーズ・ローバーを使用した地球とのコミュニケーションの取り方は宇宙開発マニアならばニヤリとさせられる事必至。 マット・デイモンが途中で変な事をしだすのではないかと要らぬ心配をしてしまったのはご愛嬌。 どうせ見るなら大画面の映画館で観た方が絶対に良いと思います。 【たくわん】さん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 8点(2016-03-07 18:51:33) |
31.普通におもしろかったですが、劇中に流れる音楽が自分の好きな70年代ディスコミュージックだらけだったので+1点です。日本版タイトルの「オデッセイ」については、考察した記事が excite ニュースにあったので探してみて下さい。 【よしふみ】さん [映画館(字幕)] 9点(2016-02-26 00:59:46) |
30.《ネタバレ》 ○嫌というほど流された予告編を何とか避けつつ鑑賞。○リドリー・スコット×SFでのイメージで見ると面食らうが、SF×サバイバルとして観れば面白い。多少コメディタッチでワトニーと一喜一憂できる感じだ。○近年のSF作品でいざという時に中国登場があったが、これもかと少しげんなり。映画の終わらせ方もどこか古臭い印象だった。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-02-22 22:10:55) |
29.《ネタバレ》 Gravity(敢えて原題)と同系統プロットの映画で、かなり面白いんですが、Gravityより落ちるかな。 火星上で芋を作りだしたとき、「水がないだろ」とすぐに思ったのですが、そうか、そういえば水素があれば確かに作れるな。火を焚いて水を作る。ローソクの科学だ!化学の基本中の基本であるのに、恥ずかしながら解決法を全く思いつかず、ここは唸ってしまった。 科学的な考察が十分になされた原作なんだと思うが、それにしては最後の宇宙船とのランデブーが、高度といい、速度といい、一か八かのシチュエーションになってしまうというのはどういうこと?劇中では説明があったような気がしませんが。 ラストで主人公がうんちく垂れるシーンが不要と思いました。あと、これは映画の内容とは関係ないけど、邦題のセンスはどうかと思う。 【Northwood】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-02-21 00:32:48) |
28.細かいこと抜きにして面白い!テンポよく引き込まました。 こういう娯楽作大好き! 【東京ロッキー】さん [試写会(字幕)] 8点(2016-02-19 18:08:16) |
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27.《ネタバレ》 オープニングから火星で始まりすぐに事故が起こる。こういう作品は案外前置きが長いものが多い印象だがこの作品はそういうものとは無縁だ。その後もテンポよく話が進む。絶望的な状況だし次々に問題が起こるが主人公は淡々とその問題に向き合いひとつひとつ解決していく。彼は立ち止まらない。立ち止まったら待っているのは「死」だ。 改めてマット・デイモンが良い役者だということに気づかされる。彼に共演者がいるのは初めと終わりのみ。NASAとやり取りをしていても一人芝居だ。ワトニーは前向きでユーモアを絶やさないキャラだがこういうキャラにありそうなあざとさやうざったさを感じないのは彼の資質に思える。完璧な美男子ではないし控えめだが惹きつけるスター性を感じた。 終盤ワトニーは長らく聴いていなかった人間の声を聴く。NASAと通信していても肉声は聴いていないのだ。救いに来た船長の声を聴き思わず涙ぐむ彼の姿に彼が見せてこなかった絶望の影を見る。ユーモアもポジティブさも彼が生き残るために必要だったのだ。多くの知識も知恵も、そして船長が残したディスコナンバーも。 観終わった後自分でも驚くほどさわやかな余韻が残ったのは出てくる登場人物が皆一つの目的に動いた姿を見たからだろうか。主人公のワトニーと同じようにこの作品がポジティブな性質の作品だからだろうか。最近は宇宙を舞台にした大作が少なくないがそれらとまた違ったタイプのドラマでとても新鮮に感じられた。 これ見よがしに派手なシーンは無いがリドリー・スコットの作品だけあって映像の完成度は高い。それにしてもリドリー・スコットもすでに78歳。第一線でコンスタントに作品を作り続ける彼には頭が下がる思いだ。 【⑨】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-17 01:21:16) |
26.絶望的状況なのに前向きで明るい映画。家族で楽しめる良作だと思う。 リドリースコットまだまだいけるぜ! 【おとばん】さん [映画館(吹替)] 7点(2016-02-16 21:30:09) |
25.《ネタバレ》 ポジティブシンキングは全然OKよ。地球の盛り上がりや中国の協力もOKよ。 でね、やはり地球から遠く離れて本当に孤独だったり絶望したりという場面がほしい。それがあってこそのポジティブシンキングでしょ? 【JF】さん [映画館(字幕)] 5点(2016-02-16 13:48:33) |
24.《ネタバレ》 前評判で「火星版DASH村」という声を多数聞いていたが、実際見てみてなるほどそういう気はすると思った。状況設定は「アポロ13」を上回るような危機的な状況で、地球上の人々が全力支援して地球に帰還するという話の構造も「アポロ13」と同じなのだが、とりあえず主人公のノリが軽い、軽すぎる。いかにも楽しんでる風にビデオに語り掛け、「船長の音楽の趣味は最悪ですね」のようなしょうもないことを話すシーン多数。シリアスな危機として描く方法はいくらでもあっただろうに、そういう雰囲気はみじんも感じられず、ゆえに「どうせ助かるんでしょ」感も満載になっている。 ■ではつまらないのかというとそういうわけではなくて、暇つぶし的には非常に楽しめる。特に退屈することなく2時間半見れる映画ではある。深みがあるかと言われると微妙ではあるが。 ■ちなみに、言われているよりは科学考証はしっかりしていると思う。火星で突風が吹く可能性は近年の研究で指摘されてきている(まだ未解決)ことだし、ランニングマシンのあるエリアだけはちゃんと回転機構になっているので遠心力で疑似重力が作り出されるようになっている。通信の時間差も(もちろんラグ自体は映画中ではわざわざ描いていないが)、映像通信が地球付近のみになっているあたりちゃんと考慮されている。もっとも最後の噴射はあんな感じになるとは考えにくい気がするし、元ビニールハウスの建物の入り口をビニールで覆うだけで空気漏れが大丈夫なのかはかなり疑問ではあるが。 【θ】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-02-14 05:23:25) |
23.火星で植物をつくるという予告編のワクワク感を超える話題を まだかまだかと待っているうちに映画が終わってしまった。 【aimihcimuim】さん [映画館(字幕)] 6点(2016-02-13 16:52:28) (良:1票) |
★22.《ネタバレ》 IMAX3Dで鑑賞。個人的に久しぶりの映画で、しかもおよそ2時間半の大作映画に「きちんと観れるのか・・・?」と不安を抱きながらの鑑賞でしたが、そんな不安を一蹴してくれる最高の映画でした。
物語の大筋はよくあるような設定です。火星探査を行っていた一団が、突然の嵐に巻き込まれてそのうちの一名が取り残されたまま脱出を余儀なくされ、運よく(悪く?)生き延びたその一名が火星で一人生き残りのサバイバルを始めるという・・・。予告編で期待したのはそこまでで、観始めてから驚き、感動したのはこの映画の中の「 理科的要素 」と「 ヒューマンドラマ 」でした。
「理科的要素」のほうは観た人ならわかっていただけるかと。一人残された植物学者が、基本的に酸素も水も食料も無い火星でどのように生き延びるのか、どのような手段で地球とのコンタクトを取るのか、生き残るためにあらゆる知識を総動員し行動するその姿に胸を打たれ、またその工夫のすごさに感心させられます。エンドクレジットに出てきた"15,000 jobs involved for this film"の一文は伊達じゃない!これだけでも見応え満点です!!!
さらに「ヒューマンドラマ」部分。マーク(=マット・デイモンさん)を助けるために地球にいるNASA職員たちがあの手この手でサポートしようとするのですが、それよりも彼をやむなく見捨てることになってしまったクルーたちの様子・反応・そのやり取りが本当に泣かせます。特に、マークを救い出すために故郷である地球を間近にして、マークを救いに行くかまたはそのまま地球に帰るのか、をクルーたちが話し合う場面は必見。直接マークとクルーの関係は劇中にはほとんど出ませんが、彼らのやり取りの中からその関係性の深さがうかがえます。本当にいい話でした。
一点だけ「どうだろそれは」と思ったのは、マークの救出劇をあれほどの人たちがクリスマスか年明けイベントのごとくテンションアゲアゲで見守っていたことが不自然な気がしたところでしょうか。あんなに人が集まりますかね?仮に集まったとしても画面上では10分も20分も動きが無い状態が続いていたと思うのですが、その時間ずっと彼らは固唾を呑んでその様子を見守っていたのでしょうか。たぶん現実はそんな人は少数派だと思います。現実は大半の人は後日ニュースで見て「あー、助かったんだあの人。良かったね」てなもんでしょう。ちょっと持ち上げすぎ感が鼻についたのでそこだけ少し減点したいと思います。 【TANTO】さん [映画館(字幕)] 9点(2016-02-13 01:01:07) |
21.《ネタバレ》 この類の作品ならば普通なら主人公の追悼セレモニーのシーンなどで悲嘆にくれる家族の姿が登場するものなのだが、それが一切無いので、おや?と思う。 これはラストまで徹底していて、マット・デイモンの家族は台詞の中では語られても、それとわかる形では登場しない。 この省略は英断だろう。彼はあくまで一個のプロフェッショナルとして存在している。 火星への転進を決定した宇宙船のクルーが、家族と交信する中で帰還の延期を伝えると、彼の妻は画面の向こうで即座に理解を示し、 スクリーン上で互いに手を合わせる。 往年のトニー・スコットを思わせる、スクリーンを通してのさりげなくもエモーショナルな交感シーンに打たれる。 陽性の挿入曲に彩られながら、録画画面の中のマット・デイモンは軽妙に語り、 その一方で、終盤に控えめに登場する彼の痣だらけで痩せた裸身の後ろ姿のビジュアルは彼の艱難辛苦を雄弁に語る。 「危機感がない」からの冗談や軽口なのではない。絶望的状況だからこその精一杯のジョークなのだ。 こういった語りのバランスに唸る。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2016-02-12 21:46:57) |
20.《ネタバレ》 ■飛行機で視聴。従って吹替。いつもは字幕なので違和感がありましたが、吹替もまあ無くは無いのかなといった印象。もう一度3D字幕で見たい気がしています。 ■宇宙ものという観点からは、「2001年宇宙の旅」「アポロ13」「ゼロ・グラビティ(映像的に)」「インターステラー」の方が私的には好みですが、本作も決してつまらないというわけではない、という印象です。これからはジャンル「宇宙もの」が来るのでしょうか。楽しみな限りです。 ■本作は「宇宙(というか火星)でサバイバル」という点が新しく、アドベンチャー要素が強いです。中盤くらいまで火星に取り残されたデイモンさんのサバイバルっぷりと他のNASAメンバー特に司令部視点を交互に描き、後半ないし終盤あたりで両者合同の作戦にて地球への帰還を目指す、という作り。政治色も絡むけど、薄め。中盤まではあまり動きが無く淡々と進んで行き、逆に後半は「そんな無茶苦茶な」というくらいの動きの連発です。「アドベンチャーものの舞台が宇宙になった版」というのがしっくりきます。 ■マイナス点として、まず深刻さが無いです。主人公のキャラクターがどうとかではなく、取り残された後の火星にも探索の拠点やら設備やらが普通にあるので空気あり食料ありコンピュータあり車ありシャワーありだったり、ジャガイモ栽培にあっさり成功しちゃったり、割と簡単に水を精製しちゃったり、しれっと通信できちゃったり。問題は起これど、全然死ぬ気がしない。あと後半について、宇宙素人の私から見ても「さすがにあり得なくないかい?」と思ってしまった点がいくつか。いくら時間がないとは言っても適当に作戦決めすぎでは?宇宙服に穴開けて推進力で、ってそんな都合よく飛べないのでは?等々。 【53羽の孔雀】さん [地上波(吹替)] 7点(2016-02-11 23:57:32) |
19.《ネタバレ》 ホメ言葉として『60年代の特撮映画』のテイスト、というか60年代のSFテイストを感じる作品でした。 というのは、この作品に良心的な意味での「科学万能主義」がしっかりと息づいていること。 火星探査、その事故からの生還の為に、全てのイデオロギーを超えて人々が力を合わせる姿が描かれていたからでしょう。 中国の協力が描かれていることを指してるんじゃないですよ。 NASAが情報公開を必須として活動していること、NASAに関わる人びとの人種、宗教の雑多さが描かれていること。 さらに理性を失わない科学者たちの姿を描いていることで、バラ色の未来を無邪気に夢見られていた頃のSF映画っぽさがしたのだと思います。 人種問題も宗教問題も解決し、国境がなくなり、戦争もなくなっている。そんな未来を夢見ていられた頃は幸せでした。 どうしてそんな未来をイメージできなくなってしまったんでしょうね。 火星に取り残された主人公のように、希望を失ってはいけないんでしょうね。 【こんさん99】さん [映画館(字幕)] 8点(2016-02-11 19:12:07) |
18.《ネタバレ》 最近同じ宇宙という題材で話題になったゼロ・グラビティとインターステラー に比べると少し見劣りする作品だった。 しかし、ロマンス要素を排除しただただ「サバイバル」という要素を抽出したのは非常に良かった。 ここでのレビューを拝見するまで知らなかったのだが、 この映画はNASA全面協力の下撮影されているらしい。 NASAという機関がやたらと格好良く描写されていたのにも納得。 【鈴木】さん [映画館(字幕)] 7点(2016-02-11 00:46:14) |