3.“なんちゃってエアポート”シリーズ第?弾。大体こんな邦題つけたって、「おお、往年のエアポート・シリーズがまだ続いているのか」と勘違いする人もいなければ、仮に勘違いしたところで「それならゼヒ観たい」と思う人も果たしてイマドキどのくらいいるのやら。という、罪の無い邦題ではありますが、そもそもこの作品では、“エアポート”どころか、その肝心の飛行場が未完成ってんだから、むしろ気のきいた邦題とも言えそうな。さて内容ですが、冒頭の不時着シーンから、謎の自動車暴走、謎のガス爆発、謎の感電殺人などなど、よくわからんままに映画の派手さをアピールしたあとは、「ハイジャック犯に単身たちむかうヒーロー」という、まあ、ありきたりというか、どっちかっつうと「沈黙のエアフォースワン/ダイハード仕立て」みたいなタイトルの方が似合いそうですが(なんだかイタメシ屋のメニューっぽいけど)。女性ひとりを誘拐するために、飛行機ごと乗っ取ってしまう犯人たち。しかも壮大というか、相当回りくどい事前準備の末の犯行。ここまで手の込んだことができるんなら、誘拐くらいもっと簡単にできそうなもんだけど。凶悪犯に単身立ち向かう白人ヒーローを、無線で語りかけ励ます黒人脇役、というお馴染みの光景。単なるパクリといえばパクリだけど、なかなか律儀なパクリ方ではないですか。戦いのさなか、機体に穴があき気圧が急降下、客室は大パニック、というのもお約束。酸素マスクが一斉に下り、パニック描写を煽る! でも次に客室が写ったときには酸素マスクが無くなってる、というのも、まあお約束なんですかね。とにもかくにも、マイケル・パレが元気そうで、一安心(笑)。