58.《ネタバレ》 観た作品すべてにおいて感動や衝撃を与えてくれたベルトルッチ監督作品ということで期待して鑑賞しましたが・・・この作品は、自分には合わなかったようです。 名前も素性も明かさないというルールも手伝ってか、アバンチュール的な快感から抜け出せない若い女、ヨメが不倫の挙句に謎の自殺で自暴自棄になった中年オヤジ。最初のうちは妙なバランスで成り立っていた関係も、当たり前のように崩れていきます。そうなったら、一瞬で冷めてしまう女に対し、男は未練たらたら・・・というのは、今も昔も変わらないんですねー。 その情けない姿は自分も身に覚えがあるので、見ていて恥ずかしかったです(笑) 確かに、映像や音楽のセンス、女性と男性それぞれの恋愛観の表現等、「シェルタリング・スカイ」「シャンドライの恋」などに通じる点があり、映画的にハイレベルな作品であることは認めるものの、この映画が好きになれない最大の原因は、とにかくこのオッサンの顔も雰囲気も、何もかもが気持ち悪いということ。登場人物のキャラクターが、ではなく、この役者が苦手なのかも・・・残念。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-06-02 22:50:15) |
57.《ネタバレ》 オッサン側からの視点となりますが、同性としてあの男の風貌やら発言やらグタグタ感やら気に入らぬ事が相当多く、その横柄さがとにかく不快でしょうがなかった。故に、タイトルにラストタンゴと使われていますが そのタンゴのシーン要らなかったんじゃないかと思えるほど醜く不快で意味がなくダサいシーンだった。どこがタンゴじゃい 傍迷惑なバカップルめがとか言いたい。バスタブシーンのうらまやしさ以外に良き点は一個も無し。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2020-04-04 08:04:05) |
56.《ネタバレ》 初見。苦手なマーロン・ブランド主演という事でスルーしてきた本作。「ダメージ(1992)」のような退廃を大いに期待(恥ずかしながら)したのですが、最初から最後まで「何じゃこりゃ?」で埋め尽くされた粗悪作。ブチャイクな小娘(失礼!)と中年ヤモメの魅力ゼロ同士の絡み合いで、知ってしまったが最後、熱が冷めた女に見限られ足掻く男というあるある話。当時大騒動になったというカラダの絡み合いシーンも「何か問題ありますかね?」という程度で、ベルトルッチ&ストラーロ最強タッグをもってして、官能美・退廃美のカケラもない小汚さにガックリ。サックスの音色にのみ加点。 |
55.《ネタバレ》 終始難解なセリフのやりとり。 意味不明なストーリー展開。 主人公ふたりがヤっちゃうシーンからマーロン・ブランドが死ぬまで私には全てが理解不能。 これはもう正直「ソドムの市」を鑑賞した時以来の0点です。 サ・イ・ア・ク。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 0点(2017-06-21 14:10:31) |
54.僕が生まれる10年も前から、女は上書き保存、男は名前を付けて保存なんだなと思った。 【no_the_war】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-03-04 00:53:00) (良:2票) |
53.《ネタバレ》 ここでは名前は必要ない。君の名前なんか知りたくもない。どこに住み、どこから来るかも何ひとつ知りたくない。君も俺もここでは名なしだ。外の世界のことは全て忘れてこの部屋だけで肉体を重ね合おう――。長年の不倫の末に妻に自殺され、絶望の淵に沈み込んでいたポールは、ある日、とある無人のアパルトマンで可憐な若い女性ジャンヌを衝動的に犯してしまう。ところが何ごともなかったかのように別れる2人。数日後、またもやその部屋を訪れた2人は、お互いの身分を隠し、まるで生きている実感を得ようとでもするようにただひたすら性愛の海に溺れてゆくのだった…。若き日のベルトルッチがメガホンを取り、その大胆な性描写で内外にセンセーションを巻き起こした、ある一組の男女の刹那的な交流を濃密に描き出した文藝作品。ベルトルッチって昔からけっこう好きな監督の1人で、彼がその名を広く知られることになるきっかけとなった今作にも、確かにその気品に満ちた上品で美しい映像や音楽の数々、永遠に分かり合えない男女の心の機微に鋭く迫った深い視線等、後に開花する彼の才能の萌芽が随処に感じられて素直に良かったとは思うのですが、うーん、なんだろう、僕はそこまで心に響くものを感じませんでした。たぶん理由を考えてみると、それは主人公のこの男女にこれっぽっちも魅力を感じなかったからだろうと思う。主人公が街で見かけた若くて可愛い女の子をレイプしたら彼女が快感に目覚めちゃって婚約者が居るにもかかわらずその肉体とテクにオチちゃったって…。あんた、そんなエロ漫画じゃないんだから(笑)。ちょっと男の妄想が酷すぎますって、これ。それに、タイトルでもある最後のタンゴ大会に酔って無理やり乱入しちゃう2人のくだりも、いかにも傍迷惑な酔っ払いって感じで見ていてちょっぴり不愉快でした。とはいえ、この全編に漂う、いかにもベルトルッチらしい気品と情熱が絶妙なバランス感覚で同居しあう高尚な雰囲気は素直に良かったですけれど。要は、脚本がマズかったということなのでしょうね。あと、どうでもいいことなのですが、主演女優の方のアンダーヘアがアホみたいに濃かったのが鮮烈に印象に残ってしまいました。ウニが貼り付いているのかって思ったぞ(笑)。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-08-24 12:23:36) (笑:1票) |
52.《ネタバレ》 ドミニク・サンダのかわりにジャンヌとなったマリア・シュナイダーと、「ゴッドファーザー」で頬に入れた綿のない本来の顔のマーロン・ブランド。 名画座で見た初見は、まずジャンヌが清掃人の箒を飛び越えたり、猫を追いはらうシーンで鮮やかな残像となった。 黒い帽子とフェイクファー、ブーツで武装している彼女自身、女優というより素人のような異質さで、サンダであったらもっと端正になってしまったはず。 ブランドはヴィトー・コルレオーネとジョー=エルの間にこのポールがおり、闇でも光でもない無防備なやもめの男。 お互いのことを知らぬ彼らの一方が自己をさらけ出した刹那、関係が破綻するのは「シベールの日曜日」にも似ていようか。 何者でもない者同士の関係は、異国で妻を亡くしたポールより、恋人(ジャン=ピエール・レオ)のいるジャンヌにとって望ましいものであったろう。 手摺に身代わりのようにガムをくっつけ落ちていく男を尻目に、女は警察の事情聴取の予習を試みる無情。 大半がパリの空家のアパルトマンという限定された空間のせいか、その映像美がベルトルッチの「暗殺の森」「1900年」よりも印象に残っている。 【レイン】さん [映画館(字幕)] 8点(2013-05-06 07:00:02) (良:1票) |
51.自他共に認めるオジ専なのだが、もし若い頃に彼らのこういうリアルな醜態を見せられたらやっぱり男は若いに限る、となったかも。かと言って自分がおばさんになった今改めて観ても、映像美に酔いしれる以前に、主人公二人のビジュアルのリアルさが何とも残念で気分が萎えてしまった。 【lady wolf】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2012-10-19 14:45:04) |
50.時代を先取りしたかもしれないが、先取り以外に何も残していない映画の典型。この映画出演がトラウマになってすさんだ人生を歩んだといわれるマリア・シュナイダーは、2011年に58歳の若さでがんで息を引き取る前に、この映画のことを、どう思いかえしただろうか。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-01-31 23:59:08) |
49.《ネタバレ》 分かった風に感想を書けば、“孤独”をめぐる愛と性のお話。 人は誰でも心の奥底に“孤独”というものを抱えている。 男と女が、ふとした偶然の機会にめぐり合った場合、本作の様な性の倒錯的な世界に溺れるやもしれない。 現実的な“孤独”という恐怖から逃れるべく、狂った様に性をむさぼるが、やがてそれも日常化してしまう。 特に、男と女の場合、それに先に気付くのは、大抵、現実的思考が一般的に強い女の方であって、男はそこに置いてきぼり。 本作での女は、“ポップな結婚生活”への階段を確実にのぼっていった。 “ポップな結婚生活”へと逃げていった、という方がより適切か。 日常の“なんとなしな孤独感”を埋めようと、非日常的な世界に飛び込んでみても、結局、我々が社会という場所に属している限りは、その“なんとなしな孤独感”は解消することができない。 30歳当時に、監督のベルナルド・ベルトルッチは本作を撮ったらしいが、それなりの年齢に達していたからこそ、創ることのできた作品で、一通りの享楽を経験した男にしか描けない切なさ、虚しさみたいなものが、画面にあふれていたように思う。 一方で、下世話的に感想を書けば、腹の出た中年男が、ふとしたチャンスで、若いコの体を弄び放題、という羨ましいエッチなお話。 女の方は、男には理解しがたいくらい従順にその中年男を受け入れるのだが、それはちょっとした好奇心に過ぎず、結局必死だったのは、理屈をこねまわしていた男の方だった。 女の方は一時の好奇心だから、それに飽きてしまえば、別の場所にあっさり移動すれば良い。 だけど、一度おいしい思いをしてしまった中年男は、それこそ死にもの狂いで女を追いかけまわすが、結局、逃げられてしまう。 似たような経験、あるような無いような・・・ 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2011-03-21 00:33:52) |
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48.大変な物議を醸し出した作品です。難解な部分が多々あります。映画の醸し出す上品だけれど卑猥な雰囲気に私は圧倒されました。音楽が素晴らしいですね。サントラのレコードを買いました。マリア・シュナイダーは大好きな女優でした。新聞で訃報を知りました。ご冥福をお祈りいたします。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-02-06 00:48:47) (良:1票) |
47.マリア・シュナイダーさんが亡くなった。代表作「ラスト・タンゴ・イン・パリ」は確か20になる前に出演した映画だったと思う。 いろいろな噂が飛び交う中、私も興味を抱いて公開時に見たが、猥褻云々よりも内容がさっぱりわからないという映画でした。 主演の二人は裁判にかけられ有罪になったとか、私にしてみれば、そんなことよりもっとわかりやすい映画にしてくれと言いたかった。 もしかして日本公開は映倫でカットかぼかしがしてあったのかもしれない。ずいぶん昔の私の若かりし頃の話。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 4点(2011-02-05 15:45:51) |
46.前半だけならアート系といっておけば何となくわかるのですが、ラストが気に食わないというか、余韻が残らない残念な感じです。セリフにフランス語と英語が混ざっているところは少し面白かったです。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-10-17 16:12:27) |
45.《ネタバレ》 男の寂しさを埋めてあげようとする女性。そのような聖なる心を壊すような行為。まるで獣である。それでも彼の闇は何なのだろうと彼女はまたやってくる。しかし奥さんが死んだ時、彼の愛も持って行かれていたのだ。彼は孤独なのではなく、「空っぽ」だったのだ。それが分かった時、彼女は・・・。自分にとってのこの頃のベルトリッチの謎。それは魅力のない人物を描くのに、なぜこんなに見事な映像や音楽を用いて、映画を創るんだろうということ。この前作の「暗殺の森」で特にそう感じるようになった。果たしてベルトリッチが空っぽなのか?それともそういう人物に興味があるのか?後に傑作を創りだした彼の問題意識に興味がある。しかしなぜかベルトリッチを取り上げた映画批評の本ってないんだよね~。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2010-05-10 10:03:07) |
44.なんだか意味がよく分からなかった。現実感もまったく感じられなかったし、なにを伝えたいのかも私には、伝わってこなかった・・。映像は、確かにすてきだった。 【Yoko】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-11-20 13:58:00) |
43.《ネタバレ》 大筋はフランス文芸映画っぽい雰囲気ですがイタリア映画で、マーロンブランドが主演で、ベルトルッチ作品で、舞台はパリでと、どこ映画なのかよくわからない微妙さは何となく良い感じではあります。 でも、この映画はなんとなく人の本質的な部分を見せようとしてるんだと思うんですが、どうしても、こんなやついねえよ的なつっこみを入れたくなってしまいます。 どうも昔はヨーロッパ文芸作品というと、どれだけ醜い性癖のキャラを思いついたかで競っているようなジャンルがあったように感じるんですが、これもやっちまったのかなぁ。 と、思います。 最近見直してみると、やっぱり現代の不貞とずれていて、かつ現代の不道徳な性ともなんかずれていて、ただ醜いだけに見えてしまう。 高校生くらいの時、深夜放送でみたときはものすごくドキドキしたんですが、不貞とか変態行為とかの情報を持っていなかったからかも。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-09-07 00:38:35) |
42.このセンス。傑作です。微妙なバランスの上に成り立っていた関係というのは大人じゃないと分からないのかな。エロティックではあったけど、あくまで何かの代償のように見えました。最後は切ない。 音楽といい脚本といい素晴らしいと思います。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-07-18 23:47:24) (良:1票) |
41.《ネタバレ》 もう長い死でしかない。時間をかけた自殺といってもいい。それを縦軸に、変態が妄想する最高の変態の具現が横軸に、話が進む。この映画のエロスに人間の中身なんか必要ない(名前を言わない事が象徴、鏡が汚れているのもそうか)。愛が必要ないといってもいい。外見の格好良さもいらないだろう(男はおじさんだし、女は滅茶苦茶美人という訳でもない。部屋にインテリアはない)。ただただ純粋なエロスの姿。若い方がこの映画を分かろうっていっても無理。分かった方も分かったような自分に酔っているだけ。中年以上の、自分の人生の先が見え、しかも、変態の男しか、分からないのだと思う。どうも、私はそうであるようだ。 【K-Young】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-21 22:32:48) |
40.何年か前に完全版リバイバル上映された時に、渋谷にわざわざ見に行ったのだが、なんと満席! おまけに隣には中年カップルと思しき男女が座ったのだが、途中から怪しげな行為に及び、「おいおい・・・」状態。映画の内容もなんだか理解しがたく、ラストはあまりにも切なく、挙句、劇場を出る時には疲れ切っておりました。話題の描写も別段騒ぐほどのことでもなく、やっぱり公開当時の「時代」だったのかしらねー、とむしろ感慨深かった。私には「猿の惑星」よりもかけ離れた世界過ぎて、もの凄く引いてしまいました。 【すねこすり】さん [映画館(字幕)] 5点(2007-09-04 11:12:53) |
★39.《ネタバレ》 中年のゲスおやじ、ブサイクな田舎娘。その、リアリティにあふれる生々しいエロス。こんなにも暴力に満ちあふれた性の行為を、これほどまで美しい映像で魅せてしまっていいんでしょうか?この美しさはちょっと犯罪的じゃないのでしょうか・・? でも実際は、ここで繰り広げられる暴力的なエロスは、たんなる“性欲”なんてものではなかった。「名も知らぬ男にレイプされそうになったので撃った」という言葉によって消去されてしまう彼らのエロスというのは、ほとんど“存在そのもの”だったと言っていい。それは名前とか身分によって示される表向きの存在とは違う、もっと切実に自らの生を根拠づける何かだったし、それゆえにお互いにむさぼるように求め合ったものだった。ラストは、ある意味、わたし自身が撃ち抜かれてしまいました。おそろしく悲しい映画。きわめて格調の高い映像美に、救いがたい下品さが共存することで、悲しみがいっそう深まっているように思います。傑作。 【まいか】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-08-31 02:32:55) (良:1票) |