15.《ネタバレ》 ヒッチコック得意の巻き込まれ型サスペンスだが、ロバートの飄々としたキャラでラブストーリーが並行し、重苦しいモードにはならない。 冒頭の男女のいざこざで犯人がその男だということは示唆されているので、見所は無実の罪を着せられた男がどうやってそれを証明するか。 最後は犯人の瞬きするクセで見つかるものの、そこに至るまでに粗い点がチラホラ目につく。 ロバートが法廷から簡単に逃げ出せたり、犯人が手がかりとなるようなホテルのマッチをコートに残すほど杜撰だったり。 【飛鳥】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-03-24 09:26:28) |
14.《ネタバレ》 ヒッチコックの職人芸、無実の人の逃避行。今では普通のパターンだが、無実の人が犯人に間違えられて、警察に追われながら真犯人を見つけるというストーリー。この手の話で自分が一番好きなのは、ハリソンフォードの「逃亡者」。 さて古典となったヒッチコックのこの作品。最後のグランドホテルでの犯人探し。観てる我々も途方に暮れる。一体どうやって犯人を見つけるのか?しかしここでヒッチコックは、フロアー全景から、ある一人のドラマーまでカメラを近づける。そしてその男の目がアップになったその瞬間、犯人の癖であるまばたきが出る。主人公たちも知らない犯人を観客だけは知ることになる。上手いなぁ。 後は主人公がどうやって犯人に気づくか?しかしそこに警察が来て、主人公たちはホテルから連れ去られようとする、その瞬間、ドラマーが緊張のあまり、気絶する。そこで我々は冒頭の主人公の女性が、ガールスカウト仕込みの意識をはっきりさせる術を持ってることに気づく。そしてハッピーエンド。もう職人技のなせる安定した面白さ。いいなぁ。 しかもワンちゃんが何かとポイントになってて、緊張感ある展開に息抜きを与えてる。何か逃避行というより、ピクニックみたいな気分になってしまうとこがヒッチコック一流の可笑しさ。まったくお見事です。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2017-09-18 11:50:15) |
13.ヒッチお得意の、事件に何の関係も無いのに犯人に間違われた善人と美女の2人を中心に繰り広げられる、 テンポよく展開される真犯人捜しの逃避行、ユーモアの挿入、そしてロマンティックな恋。 ことの発端となる殺人の背景や、真犯人の企み、陰謀、そういった要素が無いのでハラハラドキドキは無いのですが、 それでも時間にすると短いですが廃坑におけるちょっとしたアクションに、ラストのダンスホールには参りました。 映画の登場人物は誰1人として真犯人が誰で、どこにいるか掴めていない。 まずはダンスホールで歌手が歌う、その歌詞の中にヒントを挿入し、ゆっくりとカメラは真犯人をクローズアップしていく。 その直前まで犯人がどこにいるのか分かりませんが、100%その男が犯人と分かる形でどこにいるか提示する。 真犯人の表情に焦りの色が。しかし誰も犯人がそこにいることに気付かない。見る者を徹底的に焦らす。 ヒッチの全盛期の作品のように美男美女にビッグネームが顔を揃えることもない80年前の映画。しかし面白かった。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-09-06 21:21:07) |
12.ヒッチコックお得意の無実の人間が犯人に間違えられる。出だしからして傑作の予感も、あれ?何か違うぞ?ヒッチコック作品にしては平凡、普通に楽しめるけれど物足りない。ハラハラ、ドキドキ、そして遊び心もあるにはあるけど私の好きなヒッチコック映画からしたらこのぐらいでは満足できない。女優の魅力も今一つです。色んな仕掛けで楽しく見せる上手さは所々感じられるし、それなりに楽しめるけど、何度も言う様にヒッチコック作品にしては平凡、普通です。それでも、今時の中身スカスカ、ハリウッド大作等に比べたらマシです。 【青観】さん [DVD(字幕)] 6点(2016-11-21 18:51:59) |
11.《ネタバレ》 邦題『第3逃亡者』に違和感あり。 しかし手軽に観られるヒッチサスペンス。 意外と楽しめた。 特にラストの真犯人を追い込むクダリ。 真犯人をじっくりアップにしていき、ドアップになったところで、「目をパチクリ」。 この演出には、さすがヒッチコックだと感じた。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2007-12-16 21:58:13) |
10.《ネタバレ》 もう完璧に古い。旧き良き時代と言えばそれまでだけど、んなアホなの連発は僕が観ても失笑モン。 だけど何でしょ、これ案外面白い。例えば精神的に追い込まれた人間の挙動が、手の震えやヘンテコなリズムを叩くエンターティメントとして表現され、そんな人間をいたぶる事にたっぷり時間を取ってるとことか、憎いです。ハラハラもドキドキも無いですが、それでも充分楽しめてしまいました。 映画って何なんだろ。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-04-08 21:28:42) |
★9.掘り下げが浅い気がしてしょうがない。ただ楽に見れる。 【PAD】さん 6点(2004-06-04 21:09:09) |
|
8.女性殺しの犯人に間違われた青年が、裁判の途中で逃亡(ものスゴク楽勝で逃亡しちゃったなア、まあいいけど)、自分の無実を信じてくれる警察署長の娘と共に、無実を証明するための物証であるコートを捜し求める。警察に追われながらの追跡なので、一難去ってまた一難、なんだけど・・・その一難が結構セコイ。危機一髪っちゅう感じじゃなくて、何だかホノボノとすらしております。それより何より、娘は青年の無実を信じているらしいんだけど、とても無実には見えんゾ!もし私が彼女の立場だったら、絶対コイツが犯人だと思っただろうね。殺人犯の疑いをかけられてる割には不自然なほど飄々としてて、もう怪しさ炸裂。この映画、冒頭で犯人の姿を見せておいてくれたのは正解、そうでないと、「もしやホントにこの青年が真犯人ではないか?」と深読みしちゃうトコだったよ。で、その後の展開も、とにかく行き当たりばったり、薄弱な根拠でグイグイ進んでいってしまう。う~む。ではこの映画面白くないのかというと、そんなことは無くて、実はなかなか面白い。何と言っても映像が見どころ、ヒッチコックはカメラで縦横無尽に遊んでくれております。そしてストーリーの方も、上述のようにグダグダな部分もありますが、心憎い伏線もきちんと張っており、こちらも見るべきものが。それにしてもラストまでホント都合よすぎる展開だなあ・・・。 【鱗歌】さん 7点(2004-03-21 00:52:55) (良:1票) |
7.正直いまいち。人物の描写がちょっと足らないような気がする。主人公の取った行動の意味が分からないことが多くて最後まで消化不良だった。あるいは、もしかすると主人公はこのヒロインで、すべてこの女の子の視点で映画を作ったのかもしれない。どちらにしても、もうちょっと深く事件の真相を掘り下げて欲しかった。テンポもいいし、楽しいんだけど・・・。あれよあれよと言う間にあっさり終わってしまった。 【ぷりんぐるしゅ】さん 4点(2004-03-12 19:55:50) |
6.ヒッチコック得意のパターンの映画やけど。。。そんな偶然にレインコートを持ってる浮浪者と会うんかぃな・・とか思ったり。 |
5.案外楽しめた。気軽に見る一本ですな。ちょっと説明不足なところや突っ込みどころもあるけど。ところで第3逃亡者って真犯人のことですよね?一瞬ウィル(浮浪者)かと思った。 【ゆうろう】さん 7点(2004-02-18 10:45:38) |
4.凝った仕掛けもないし、「これのどこがサスペンス?」という感じでした。あんなに簡単に法廷から逃げられるわけがないし、ヒロインがなぜ主人公に魅かれたか描写不足だし、予定調和のストーリーだし。アラをあげればいっぱい出てきますが、1937年の作品なのでまーしょうがないか。 |
3.非常に印象的なシーンがある。冒頭、取調室で倒れた被疑者を介抱するヒロインは終盤ホテルで倒れた犯人をも介抱する。この自然な行為は彼女のやさしい心根を強烈に象徴している。またそれは父親が警察署長であるという苦しい立場にありながらも、被疑者の逃亡と犯人探しに協力する姿に人間を信じようとする意思として表れているようだ。 【Mr.MONK】さん 5点(2003-12-16 00:13:37) |
2.《ネタバレ》 波打ち際に女性の死体が…!!というオープニングで、のっけから快調なヒッチ先生。んが、しかし!如何せん役者が余りに魅力に乏しいのが最大の致命傷。血色悪そうな主人公の男も、クール・ビューティに程遠いヒロインの娘も。もしもヒッチ先生の手堅いサスペンス演出&終盤のナイトクラブでの長ーーーーーーーーーーーーーい移動撮影がなかりせば、確実に凡作の部類でせう。ヒッチ作品でリメイクするなら「サイコ」や「ダイヤルMを廻せ!」みたいな隙の無い傑作なんかに手を出さず、こういう役者に弱点を抱えた作品の方が評価も得易いだろうに。でも、ヒッチ・フリーク以外には知名度も低いだろうから興行収入を考えたらチト厳しいか…。そもそも驚異的な長回し移動撮影を駆使するようなセンスも無いだろうし。個人的には結構好きなのでマァ7点。 【へちょちょ】さん 7点(2003-11-11 04:33:55) (良:1票) |
1.《ネタバレ》 巨匠ヒッチコックのお得意の“巻き込まれ型サスペンス”で、古い映画の割にはなかなか楽しめる映画です。『汚名』の鍵のシーンに代表される“最大から最小へ”の手法を確立したことでも知られる本作は、ヒッチマニアにとっては必須課題と言えるでしょう。「緊張するとまばたきする」のが犯人の唯一の手がかりという設定にちょこっとムリがあるかな~、と思えるのが玉にキズ。 |