58.《ネタバレ》 なんて胸糞悪い映画なんでしょう。 この胸糞の悪さ、何かに似ていると思ったら『マッチスティック・メン』だ。 ただあちらと違い、こちらは老い先短い初老の男性からすべてを奪う物語。胸糞の悪さはけた違いだ。 『最後に来た手紙の束』『リハビリ』『引っ越し』『やっぱり最後はハッピーエンドに書きかえるわ』などから、最後はもしかするとハッピーエンドにつながるのか?ど、ど~なるんだ~??・・・と思わせたまま、映画は終わる。 な、なんじゃそりゃ~!『あとはご想像にお任せします。』じゃね~よ~!もう一番嫌いな終わり方です。 ありきたりでも、凡作でもいいから、『クレアとヴァージルはうまくいきました。みんな祝福してくれました。クレアはもちろん、仲間たちともずっと仲良しでした。ちゃんちゃん。』のほうがよほど良いです。 心を許した友人たちがよってたかって自分をだまし、生涯をかけて集めた宝物を奪いました。最愛の人も自分をだましていました。 いや、いくらなんでもあんまりでしょう。 ヴァージルは確かに偏屈で傲慢な気質ではありますが、ここまでの仕打ちを受けるほどの悪人だったでしょうか。答えは否です。 紆余曲折あり、ゴールインまで大変だったからこそ、ラストはハッピーエンドで締めくくるものでしょう。 最後にとんでもない冷水を浴びせられて、気分は最悪です。 『見たことを忘れない映画』としてなら10点ですけどね。 こんな気分になるために映画を見ているわけではないので。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 3点(2024-03-18 23:47:50) (良:2票) |
57.《ネタバレ》 予備知識ゼロ。ジェフリー・ラッシュ、ドナルド・サザーランド、トルナトーレ、モリコーネに「へぇ」連発。 依頼人登場以降それまでのテンションが下がってゆく。胡散臭い女の予感は当たっていましたが、寄ってたかってには驚くと共に、胸糞さ極まれるものがありました。 |
56.これは非の打ちどころが見当たり難い傑作だと思います。雰囲気が、音楽が、役者が全て素晴らしい。 【代書屋】さん [インターネット(字幕)] 10点(2022-06-05 14:01:54) |
55.《ネタバレ》 ビリー「人間の感情は芸術品と同じ。偽造できる。まるで本物に見える。だが、偽りだ。」 小人症の女「231」 オールドマン「彼(機械人形製作者のヴォーカンソン)について卒論を書いた」 観終わってから考えると、あれこれ伏線が張り巡らされている事に感心しました。 考えてみると、真作を贋作と鑑定し、安価で仲間(ビリー)に落札させていたというのだから、バレれば失業どころか、刑務所送りになっても仕方がないです。 しかし、偏屈な主人公がようやく巡り合えた恋と、長年収集してきた絵画の双方を一度に失う幕切れは哀れでしたね。 「どっちか一方にしてやれよ オイ!」などと思ってしまいました。 一気に歳をとってしまったようでした。 まさか、主人公以外の主要登場人物が全員グルとはね‥‥‥ その点は、マッチスティック・メンにも似てるけど、あちらはまずまずのハッピーエンドでした。 個人的には、ハッピーエンドの方が好きですね。 しかし、ビリー一味は、あの盗んだ絵画、どうやって売りさばくのでしょうかね。 まぁ、オールドマンも盗難届けは出せないのだけどね。 【TerenParen】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-12-10 23:06:50) (良:2票) |
54.《ネタバレ》 まるで『黄昏○星群』のような・・・(本文いきなりネタバレしております。未見の方はご注意ください。) 主人公を欺く騙しのテクニックも去ることながら、それ以上に感心させられるのは『映画作品』としてのミスリードが素晴らしいこと。当初観客が思い描くのは、人生をしくじった男女2人の『人生再生』をテーマとした純愛ストーリー。『オートマタの修復』や『バスタブの水に潜る』は、生まれ変わりのメタファーと認識させられます。おそらく映画を見慣れた人ほど、この映画的技法のトラップにはまる事でしょう。超人的な記憶力を持つ小人症の女性にしてもそう。優れた記憶力や、定位置で屋敷を観察し続ける彼女の存在は、物語上の伏線のひとつであることは明白ですが、その特異なキャラクターゆえ、かえってラブストリー上の役目が見出せません。ですから種明かしで膝を打ち、得も言われぬ快感を覚えるワケです。小人症の彼女こそが『オートマタ』復元における最後のパーツ。しかもそれは『人生再生』などではなく『完璧な嘘』の象徴にすり替わると。いやー本当に凄い。感心します。何から何まで全部ウソ。そう、主人公の人生さえも。アンティーク鑑定士としての目利きは超が付く一流でも、人間を見る目は節穴だった哀れな男。それもそのはず。能力は鍛えて身につくもの。彼が詐欺一味の正体を見破れなかったのは、人生勉強を怠ってきたツケに他なりません。職業人としても不誠実であった彼は、一流とは程遠い三流のペテン師だったと言わざるを得ません。さて、“いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む”について。ラスト、彼はクレアの言葉を頼りに彼女思い出の食堂『ナイト&デイ』に赴きます。さてこれは嘘の中の真実か、否か。仮に真実だとして、オールドマンは彼女にどんな言葉を投げかけるつもりなのでしょう。もっとも、その言葉を選ぶ時間は存分にありそうですが。鑑賞後の後味の苦々しさ、虚脱感はなかなかのもの。自分は今どんな感情なのか見失うほど困惑させられます。これもまた人生の醍醐味。楽しい映画でも感動作でもありませんが、職人が丁寧に仕立て上げた極上のアンティーク家具のような趣があります。本物の映画を観たなという気にさせられます。 【目隠シスト】さん [DVD(吹替)] 9点(2019-07-25 22:25:00) |
53.《ネタバレ》 【ネタバレ有】閲覧注意。 前半は良質なミステリー。どんどん引き込まれました。(ここまでは8点) 後半は・・・ただただ後味の悪い話。 ビリーがなぜここまでヴァージルを恨むのか・・・私には理解できなかった。 他の方のレビューにもあったが、彼女の母親の肖像画を観たときに、「なんて素晴らしい絵なんだ!」というセリフでもあったら、少しは理解できたと思う。そういう伏線がまったくないから、ただのビリーの逆恨みにしか思えず、あまりにもひどい仕打ちで、ヴァージルが気の毒でならない。(まあ、その伏線があったら、先が完全に読めてしまうかも知れないので、難しいところだとは思うけれど。) 脚本は素晴らしいし、演出も素晴らしい。映画の仕上がりに不満はまったくないし、ストーリーもたいへん楽しめただけに、このラストのオチが残念でならない。 イタリア人にとっては、ヴァージルの様な人間は、これだけの仕打ちをされてしかるべき人間なんだろうか。怖っ。 【めたもん】さん [インターネット(字幕)] 5点(2018-08-07 14:07:06) (良:1票) |
52.《ネタバレ》 ミステリーだと思って観たのが間違いでした。 余り良い人間とは思えない初老の鑑定士が、長年の相棒から 手酷い仕打ちを受けるという、何とも後味の悪いものでした。 もう中盤あたりから、おおよその予想はついてしまったので、最後も全然意外性はなく、 初めての生身の女性との恋愛に無邪気に喜ぶおじさんが 周り中から騙されていくのをただ見ていて、 どん底へ叩き落される過程を見せられて終わり。 「贋作の中にも一片の真実がある」という言葉にすがって、あのカフェで待つ姿。 一時でも幸せな時間を過ごせたのだから良いと思えるかどうか。 ハッピーエンドで無くても良いけど、愛を知ったことで人との関係性を持てるようになって 詐欺の片棒の相手としてしか見てなかったビリーを友人と認め、ロバートたちを家族と言って、 孤独ではない人生を知ったと思ったのに、それを全部否定された。 詐欺まがいのことをして集めた美人画を根こそぎ盗られたことより、 やっとリアルに感じられるようになった人との関りを断ち切られた衝撃の方が大きかったでしょう。 ヴァージルが、そこまでの酷い仕打ちを受けるほどの悪人と思えないので後味が悪いのです。 ビリーに才能が無いのは、誰が描いたかわからない時点でクレアの肖像画を「大した価値がない」と言っているので事実でしょう。 そうではなく、本当は才能があるのに認めず飼い殺しにしていた、ということなら納得できます。 だから、あそこで「素晴らし肖像画だ。一体作者は誰か?」というふうにでも言わせてたら良かったのにと思います。 ジェフリー・ラッシュは素晴らしかったです。 【nanapino】さん [インターネット(字幕)] 4点(2018-06-10 14:04:28) (良:1票) |
51.《ネタバレ》 やはりこういう映画は何も知らずにして鑑賞するのが一番だ。 多少の前知識があったので全ての展開に陳腐さを感じてしまった。 なんだか印象的なシーンに乏しいし、トリックも特に突出していない。 この類の作品にしては珍しくもう一度鑑賞してみたいと思えなかった。 純粋な娯楽作品として鑑賞するのには良いかもしれない 【鈴木】さん [インターネット(字幕)] 5点(2017-05-03 22:52:12) |
★50.《ネタバレ》 ※注意!壮絶にネタバレしています。未見の方は読んじゃダメ!絶対!
おっさんが若い女からモテるわけねぇだろ!という、男にとって実に痛いところを突かれた加藤茶さんムービーでした。かく言う私も30代後半に突入し、最近では若い女性からほぼほぼ相手にされなくなっているわけですが、そんな中でたまに職場の20代の子から話しかけられると、「ありがてぇ、ありがてぇ」と恋愛乞食ぶりが全開となってしまうのです。彼氏の相談なんてされた日にゃ、「彼氏とうまくいっていない→私、寂しいんです→あなたに抱かれたい」と1億光年先にまで妄想が弾けるポジティブシンキングが止まりません。幸か不幸か私は大した資産を持っていないためハニートラップに掛けられるような器ではなく、今後もトラブルに巻き込まれることはないと思いますが、仮に仕掛けて来られたら1ミリ秒(©シャリバン)で落ちると思います。男ってバカね。 本作の主人公は美人画収集を唯一の心の安らぎとする筋金入りの二次元萌えであり、コミケで美少女ものの抱き枕とか買ってるオタクをじっくりコトコト煮込んだ上に72時間熟成させたような御仁。その童貞遍歴は妖精や魔法使いを超えて神の域に達しており、ネット界隈では「SEXしたら死ぬ」とまで言われているレベルです。実際、若い女性を抱いて廃人にまで追い込まれたのだから、ネットの説はあながち間違ってもいないようです。恐ろしや恐ろしや。 ジュゼッペ・トルナトーレの演出は絶好調であり、気難しいバルボッサが恋をしてどんどんみずみずしくなっていく様を実に丁寧に描写します。仮にオチなしのラブストーリーで終わってもそれなりの映画になるほどの完成度があるため、主人公と同様に観客もすっかり騙されてしまうのです。これは見事でした。 また、ミステリーものとしても上々の出来であり、オチを知ってから本編を見返すと、あらゆる要素に別の見方ができるという手の込んだ仕上がりとなっています。上質かつ下世話な素晴らしい映画でした。 【ザ・チャンバラ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2016-09-13 18:17:04) |
49.《ネタバレ》 半分まではどうなるんだろ?と興味を持って見れたが、3/4ぐらいで残り時間の割には話が上手く行き過ぎでオチを勘ぐりだして、予想した通りになって終わった… 何であの老人をターゲットにしたのか、犯罪者側の巧妙な手口や用意周到な計画などの描写はなく、ただただ財産も心もぼろぼろにされた老人の視点で、完全犯罪を見せられただけ。 愛した人の嘘かホントかわからんような思い出の場所のカフェで待つ老人とか切なすぎる。 騙されたとしてもそこに芽生えた恋愛感情の機微なども感じられず伝わらず、ただただ後味の悪さだけが残った。 【Luckyo】さん [インターネット(字幕)] 5点(2016-08-09 01:23:39) (良:2票) |
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48.《ネタバレ》 見入ります。依頼人の顔が気になってしょうがない、その先その先が気になってしょうがない! 美しい構図と、美術。不思議な雰囲気がたまりません。 そんでもって愛したクレアは夢のように姿を消し、信じられないような真実を知るヴァージル。 最終的に絵画の真贋はわかっても、愛の真贋を見定める事はできなかった…という事なんですが、それでもいちいち絵になる映像と美術が面白い作品でした。 【えすえふ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2016-08-06 20:23:28) |
47.《ネタバレ》 ラストの、各々の歯車で動く時計を背景に食事をするシーンが印象的。 騙されていたけれども、その中の愛の時間は本物だった、価値のあるものだったということ? にしても、大勢で騙しまくって酷いですね。 「贋作の中にも真実がある」とは、クレアは鑑定士を愛していた(騙していたけれど)というメッセージでしょうか。 それを読み解くのは、やはりそう、鑑定士である貴方です!っと。 しかしHPはもう0状態のヨロヨロの初老男性に酷な展開ですね。 【nina09】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-05-17 22:23:03) (笑:1票) |
46.《ネタバレ》 ニューシネマパラダイスの監督の作品ということで、心温まるヒューマンドラマだと勝手に思い込んでいたら・・・(笑) でもやっぱりこれは、単純な犯罪映画じゃなくて、ヒューマンドラマだと思います。 絵が全部盗まれたシーンでは、「女に免疫のないオタクなおっちゃんが、若い娘に入れ込むとロクなことにならないよなぁ・・・」程度の感想しかありませんでしたが、でもラストまでのシーンで、印象は変わりました。肖像画の女性しか愛せず、生の女性とは目も合わせられないような男が、クレア(偽)のおかげでようやく、男として最高の悦びを得ることができます。最初は、哀れな様子を見てかわいそうと思いましたが、彼にとっては「The Best Offer」だったのでは? アガサ・クリスティの「地中海殺人事件」で、女優と一晩いい思いをした金持ちがめちゃ高い宝石をプレゼントした後で捨てられ、その男に言ったポワロの「男女の秘めごとに値をつけるのですか?」というセリフが、ふと頭に浮かびました。 盗まれた絵よりも、思い出されるのはクレアと愛し合った瞬間のことばかり。彼にとって失ってショックだったのは、絵ではなくてクレア。そのことに気付いただけでも、この人は幸せなのかも・・・。 草食系とか呼ばれてるアホ男子や、アニメキャラやフィギュアしか愛せないオタク君が、ナマの女を知ってしまったら、このおっちゃんと同じように、コロッと弄ばれてスッテンテンにされるんだろうなぁ・・・。 この映画は、そういう人に向けての警鐘?(笑) それから、「貞節は最も異常な性的倒錯」というフレーズには、激しく同意です♪ 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-05-17 16:11:12) (良:1票) |
45.《ネタバレ》 今流行りの?dtvターミナルというのを利用してテレビで鑑賞。 偉大な監督の映画って、晩年になると枯れちゃってつまらなかったり説教臭かったりするもんだと思ってましたが、これは良い意味で裏切られた。しかも、いつも泣かせてくれるような感動作しか撮らないイメージのトルナトーレ監督である。てっきり老人版「マレーナ」みたいな、そんな作品になると思っていましたよ。しかし、物語が進むにつれて何このミステリー的展開!絵画を題材にするとやっぱりそっちの方向に行きたくなっちゃうのかしら?しかし、先が読めない展開にハラハラドキドキ。重厚な映像と音楽が相まって凄く引き込まれた。人それぞれ色んな考え方のできる映画だと思った。私は、彼の最後の台詞を聞いて、きっと後悔はしていないんだなと感じ取る事ができたので、これはこれで良かったんだと思えた。 【ヴレア】さん [地上波(字幕)] 8点(2016-01-21 16:58:10) |
44.《ネタバレ》 依頼人の顔バレが意外に早くてびっくり。「え?もう出てくるの!?」的スピード(苦笑)。もうぅちょっと引っ張るかと思っていましたがね。そんな依頼人と恋仲になっていくにつれ、なんとな~く結果が漂っていたような雰囲気を感じてました。ドナルド・サザーランドのいかにもな悪顔はなんかするにきまってるでしょ!w。ジェフリー・ラッシュ演じる鑑定士が可哀想すぎだな~、まぁある意味因果応報だけどネ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-12-27 05:09:57) |
43.《ネタバレ》 最初は、超常的なミステリーかと思いきや、普通のミステリーになってそしていろいろと考えさせられる。 「贋作」がテーマっぽいので怪しい雰囲気は満載だし、この結末も納得できる。そしてそれまでの流れもとてもいい作り方がされている。 感想をネタバレ無しで書きにくい映画でもある。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-12-13 16:11:09) |
42.《ネタバレ》 色々な面で楽しめる映画ですね。外への恐怖症の女性を導くつもりが、肖像画の中の女性達から自分が女性を愛することへ解放されたと捕らえられなくもないし、それを仲間のビリー(自分の芸術を認められない)が詐欺を交えて仕組んだ(それとも孤独な友人にプレゼントした)とも言える。また、愛すらも偽れるのか・・その贋作の中に真実が隠されている・・とも言っている。面白い隠し絵が散ればめられた映画です。人は相手との愛の中に、真実を見つけて生きていくもの・・そのようなメッセージもありそうですね。最後にレストランで「一人ですか」とのウェーター問いに、「連れがいます」と応えることがでるようになったことは、悪いことですか。彼の「一人です」があたりまえであった人生が変わったことは、可哀相なことなのでしょうか。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-12-06 12:17:17) |
41.《ネタバレ》 驚いた。観たことのない展開。 その謎めいた展開に秀逸さを感じた。監督を含め、製作陣の思惑通りに振り回された。騙し合いじゃないんだ(>_<) 映画はベットリと美しい映像にまみれている。そして誠実。ラストはエレガント&とても恐ろしいハッピーエンド。 一流の鑑定士ヴァージルオールドマン。有名なオークショニアでもある。初老。パートナーのビルと組んで価値のある作品を安く手に入れるというルール違反も。 そんなヴァージルの元に鑑定の依頼が。しかし…、依頼者に会えない。あの手この手で会おうとするが会えない。 その鑑定するものの中に、とんでもなく価値があるかもしれないものの破片が…。 極上ミステリサスペンス。だが思うこと1つ。遊びが足りない。テンポが一緒。ここにこの作品のさらなる可能性を感じる。 ジェフリーラッシュは魅力的だ。ぜひこのメンバーでもう一本。 【JF】さん [DVD(吹替)] 8点(2015-11-24 22:52:47) |
40.《ネタバレ》 この監督とソリが合わないのはなぜか、この映画を観てわかった。この人の恐るべきユーモアの感性の無さだ。いつでも質感のしっとりとした小道具と背景で画を美しく撮り、芝居のしっかりしてる役者を使って雰囲気は極上だ。だけど、詐欺サスペンスの話で、してやったりやられたりといった爽快感が無くてどうするんだ。年寄りをマジ破滅に追い込んでどうする。 大問題なのは、オールドマンの財産だけでなく真心まで粉砕したってことだよ。押し込み強盗で絵画だけごっそり盗られた方が全然ましだ。 贋物の中にも本物がある=偽の愛でも真実かもしれないと心のどこかでクレアを待ち続けるオールドマン。でも来訪するのはかつての秘書のおじさんのみ。落胆のような絶望のようなオールドマンの表情。 一体どうしてくれるのか。ドレスや宝石をみつくろい、嬉々として自宅へ帰るオールドマンの姿を思い出すと私はこの上なく辛い気持ちになるんだが。 映画を観終わって、苦い感想を抱くものがあってもいい。けれど人の心の弱くて優しい部分を踏みつけにして可とする脚本などセンスが良いものではないと思う。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-10-19 00:13:29) (良:3票) |
39.どんでん返しを用意したストーリー展開にしては、もたつく感あり。「題名のない~」は重厚な演出と、ミステリがうまくマッチしていたのに。ジェフリー・ラッシュの細かな演技がうまいので、飽きることなく楽しめます。感動ドラマではありませんでした。 【カワウソの聞耳】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-09-09 21:11:31) |