32.このみなぎる緊張感、ラストまで完璧。ベッドに横たわるベティ・デイビスのアップ、照明に照らされて浮き上がる顔のしわ。生々しすぎる。しわだけで無く名優たちの迫真の演技も最高に生々しい。映画全体を覆う都会的なトーンと、そのゾクゾクする生々しさ が絶妙絡み合って、そのハーモニーが完成度を押し上げている傑作。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-09-30 22:18:33) |
31.「昔の名作は今見ると意外につまらない」というのが私の持論ですが、この作品は例外中の例外。実に見応えがありました。アクの強さではほかの女優さんたちに負けますが、私が好きなのはセレステ・ホルム。「紳士協定」の印象がよみがえってきました。平凡だけど いい人そうな感じが好感が持てるんですよね。 【チョコレクター】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-05-28 17:20:22) |
30.演劇界で成り上がるのは智謀をめぐらせば容易なことであり、また容易であるが故に突き上げによる転落も早い。演劇界の幻想を見事に突き崩した優れた映画だが同年のサンセット大通りと比べると、ハリウッドがブロードウェイを外部から一方的に風刺したもの、ハリウッドがハリウッドを内部から自己総括したものという責任の差か、どちらが深層に迫れているかという点では後者より劣る。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-02-09 09:10:20) (良:1票) |
29.いやあ、恐ろしい・・・嫉妬は男のほうが強い、と言われることも有るけど、女同士もなかなかどうして・・・。 【H.S】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-12-18 12:19:01) |
28.氷のような女同士の戦いだが、燃えあがる瞬間のギャップがすごい。 【k】さん [DVD(吹替)] 8点(2005-10-31 01:47:28) |
★27.「サンセット大通り」と比較したいと思って、借りてきて観ましたが個人的にはやっぱり「サンセット大通り」の方が好きです。それでもこの作品、なかなか見応えのある作品だと思いました。マーゴ役の女優が何とも恐ろしい女だなあ!というのが観ての感想です。この映画のテーマは女と女の正しく女同士の戦いというものを監督は映画を通して観客に訴えたかったのだと思いました。いやあ、本当に女の人って恐ろしい! 【青観】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-10-23 22:02:03) |
26.《ネタバレ》 これは物凄く見応えのある作品でした、どうせならあと二時間でも三時間でも尺を伸ばしてもっと観ていたかったくらい。タイトル「イヴの総て」、主演ベティ・デイビスと来ればどう考えても主人公のイヴをベティが演じるものかと思っていたら、本当はまさかそれを妬む大女優の役とは…。ベティ・デイビスって毎回こういう嫉妬深い役ばっかりでちょっと可哀想な気もするけど(と言っても他には「何がジェーンに起こったか?」ぐらいしか観ていないけど)、そういう難しい役どころを何なくこなせてしまうところが名女優たる所以かもしれませんね。一方対する相手役のアン・バクスターもとんだ食わせ者、登場シーンから既に役者です。前半と後半とでのまるで違う対照的な性格、あたかも人格までもが入れ替わってしまったような気さえします。しかしこれって決して映画の中だけの話ではなく、実際に現実でも起こり得ることなのでしょうね。そんな芸能界の厳しさ、残酷さをまざまざと見せ付けられたのでした。感服! 【かんたーた】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-09-28 19:14:37) |
25.イヴの本性がわかっていくところは、少しぞっとするような怖さを感じた。実力だけではのし上がっていけないというのは、演劇界に限らずどんな社会でも多かれ少なかれそうなんだろうけど、あそこまで見せられると、人間不信になりそうだ。 【HK】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-14 16:06:24) |
24.退屈な映画だなぁ、と思いつつ観ていたら...後半20分ですっかり目が覚めました。 【よしふみ】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-06-12 12:27:07) |
23.《ネタバレ》 化粧室シーンの淡々としているようで瞳の奥底をギラギラと光らせているイヴ。”目に力を入れる”とはこういうことなのかとかなり強いものを感じた。受賞式で「自分の心は正しい所に置きなさい」とイヴへ語り掛けるマーゴ。彼女はイヴを決して見捨てていない。いつか目にする真実の姿を早く見たいのだろう。とにかくこの師弟コンビは素晴らしい。「格好良い」という言葉はこういう人達に使うべきだろう。 【tetsu78】さん 9点(2004-12-29 22:33:21) |
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22.ナレーション過多のドラマや映画はあまり好きではないが、この作品だけは別。マンキウィッツ監督の洗練された語り口と練りに練られた台詞の巧さには舌を巻く。ジョージ・サンダースの「イィィィィィヴ(語間を延ばすのがポイント)・ハリントン」っていう口調が特に印象的。でもベティ・デイヴィスがこの演技でオスカーを逃がしちゃったのは納得いかないよなあ。ダブルノミニーのアン・バクスターと票が分散しちゃったんでしょうね多分。 |
21.《ネタバレ》 「女の女優」「女優の女」「女の女」・・・個人的には、デイビスが素晴らしくも少々クドく感じ、この3役はそれぞれ同じくらい上手いと思えましたですぅ。岡田茉莉子・大地真央・あべ静江、、って違うけど、私が好きなのはモチ、山岡久乃なるバーディおばさんです。彼女が楽屋を横切るタイミングだけで、「あ、この映画絶対おもろい!」っと予想できますね。それにEveンよりBirdieの方が一打、いやもっと人間的には上でしょう(くるしぃなぁ)。階段での全員集合シーンがなぜかほっとできていいですねぇ(やっと男優さんたちの区別つくわ、最初インパクトなさすぎでは?)。ここでモンローがかます’毛皮&執事’は風~ネタでしょうかねぇ、よくわかりませんでした。また車中で二人の女心や人情を映す会話とカーラジオのスイッチにも間を持たせるところなんか特に好きです。2時間強、ずーっとゾクゾクしましたぁ。でもこの作品って男尊女卑よ、ってムカついてる女性(特に主婦)のかたもいらっしゃるでしょう、女が種をまき、女がキャンといわされるからねえ、、私もちらっと思ったんだけど、何しろおもしろかったし、光るイヴの瞳と「あんた誰?」のラストには、どやっ!と迫られたようで思わず満点ですっ、まいりましたぁ。 【かーすけ】さん 10点(2004-08-11 02:20:02) (笑:1票) |
20.こういった内容の映画と出会った時、自分が女に生まれてきたことにちょっと感謝してしまいます。もし男に生まれていたら、「女って怖いなー」そんな平凡な感想しか言えない気がするから。自分の中にもある女ならではの下品さを指摘された感じ。 【キュウリと蜂蜜】さん 9点(2004-07-10 21:06:36) |
19.女の敵は女 女の本性に気づくのも女。 同性を敵に回してはいけない。 【あずき】さん 7点(2004-06-26 14:41:10) |
18.したたかな女性のサクセス・ストーリー。ラストで、「ざまぁみろ!」。いつも家で映画を見る時は、部屋を暗くして、ホームシアターのボリューム大きめで、最初から最後まで一気に見るのが僕の見方なんだけど、この映画は3回に分けて見た。しかも小さい音で。いやぁ~、えらく長く感じた映画だ。 |
17.ずっと見たかったこの作品をようやく見たらその素晴らしさにびっくり。同じ10点でも上座の座布団3枚!演劇界の内幕話だがこんなことは今もなお繰り返されていることだろう。ことに映画・演劇などショービズ界の人たちが見たらリアルに実感するのではないか。40歳を超えて女優としてはゆるぎない立場にあるマーゴだが、それも女として平凡な幸せを犠牲にして勝ち得た名声。そんな彼女を賞賛するファンの身の上話にほだされ付き人にしたのがイヴ。彼女はどこから見ても誠実そうで謙虚で気が利いてと誰もが好感を持つような女性。最初は見てる私もそう思った。しかし女の勘は鋭い。まずマーゴが気の利きすぎるイヴに不快感を持つ。古い付き人の女性も「理屈じゃない」と嫌悪感をだく。本性を表しマーゴの恋人に言い寄るイヴだが、「とんでもない女!」とはねつけた年下の演出家はお見事。すると次に脚本家を狙い、、と関係者を取り込もうとするイヴの野心はすさまじい。見ていくうちに「まぁ、なんて嫌な女!」と分かるのだが、これを知るのはほんの数人だけで人目にはあくまでしとやかで謙虚な人物にしか見えない、、何が素晴らしいってまず脚本、こういった驚愕の裏話や人物それぞれが鮮やかにあぶりだされて、しかもオチまでついてて、ラストの万華鏡に映る何十人もの新たなイヴを見せるなんてのは素晴らしい。セリフでもベテラン女優が名声以外の幸せを望んで言う言葉など印象深いものがたくさんある。バクスターも悪女を好演してると思うが、B・ディビスは女優としても女としてもその立場を脅かされる不安や葛藤を見事に表現して素晴らしい。しかしアカデミーで14部門にノミネートされ6部門も受賞したのに主演女優賞はなし。映画を地でいくようなこのエピソードは小ネタで、、、駆け出しのマリリンも意外にセリフが多かった。この後間もなくイヴ役のバクスターなんぞ吹っ飛ぶほどの大スターになるのだから面白い。 【キリコ】さん 10点(2004-05-11 23:16:43) (良:3票) |
16.《ネタバレ》 ベティ・デイビスを初めて観たのは『痴人の愛』における鬼気迫る(という陳腐な表現がピッタリな)役作りでした。その印象が強烈に残っていただけに、今回のキャラはちょいと違うのでは…と先入観を持っていましたが…いやはや完璧にハマっていました。彼女の「眼の力」には、毎度のことながらゾッとさせられます(良い意味で)。射るようでもない、心を透かし見るようでもない、強烈な圧力をこちらに与えてくる「眼の力」は、今回も健在です。イヴについては、最初の登場場面から「こういう女って、同性から一番嫌われるタイプだよな~」と思いながら観ていました。(一見)かわいらしく、(一見)謙虚で、(一見)気が利いて、(一見)薄幸な感じで…まさにマーゴが言ったように、「鼻につく」んですよね、この手の人は。パーティの席上、マーゴがささいなことで癇癪を起こし、会がお開きになる場面がありますが、そんな時ですら自らを売り込むことを忘れないシーンでは、少なくない人が「うわー、ヤな女!」との思いを共有したことでしょう。その後、巧妙な立ち回りによって成り上がっていくプロセスでは、女性の持つイヤな側面をこれでもかと見せられます(これが男だとただのマヌケにみえるから不思議なもの)。逆にいえば、その演技たるや天晴哉、ということです。現代の三文メロドラマのように、愛憎劇やら恩讐やらをこねくり回した小賢しい筋立てよりも、こういうシンプルでストレートな創りの方が胸にきますね。たとえば、「平日午後1時半」的にドロドロしすぎたものだと、単なるギャグにしかならないわけで…。 |
15.よく女の内面を抉った台詞のひとつひとつが秀逸。どの女性の中にも、マーゴ的な面、イブ的な面、カレン的な面があるから、どれもこれもがプチ「解る~」なんですよね。古い時代のお金持ちたちの、衣装や小道具がお洒落で楽しい。ラストの皮肉っぷりもかなりGOOD! アカデミー賞最多ノミネートと聞いて、小難しい作品を想像していましたが、なかなかエンターテイメント性たっぷりの、愉しい作品でした。 【ともとも】さん 8点(2004-01-22 09:28:10) |
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13.女優の世界ってドロドロしてるな。イブも恐いし、マーゴも恐い。イブもやがてはマーゴになっていくわけね。ずっと一番ではいられない。私はおもしろい作品だと思います。 【yukaori】さん 7点(2003-12-08 04:11:49) |