26.《ネタバレ》 白人のために尽くしていると考えるかどうかはさておき、執事という職業はシンプルにカッコいい。 立ち居振る舞いも美しいし、威厳に満ちている。 でも、ホワイトハウスで雇われているとなると、少し事情も違って来るところあるんだろうなあ。 当初は政治的な意味も多分にあった感じがするし。 その執事の職を捨てて、息子とともに政治運動に身を投じて行くシーンは胸が詰まった。セリフは少ないけど、フォレスト・ウィティカーにはそもそもセリフなんかいらない。こういう無口な役をやらせたら、彼の右に出る者はいないんじゃないかな。 この映画の難点を挙げるとすれば、まあタイトル。説明し過ぎは反省しないと。 |
25.いい映画だとは思いますが、アメリカの公民権運動の歴史などに疎い日本人にはなかなかハードルの高い映画です。 キューザックのニクソンや、リックマンのレーガンなんかは「なかなか寄せてきてるな」なんて感じで面白かったわけですが、これもニクソンやレーガンをうっすらおぼえていればこそ。 基本的には他国の近代史、しかも暗部にかかわる話なわけで、そのときの空気感なんかを全く知らない日本人が観ても表面的な面白さをなぞるだけになってしまうのが残念なところです。 さてそれはさておき、邦題について これ、原題から考えても「執事」あるいは「大統領の執事」でいいはず。 シンプルイズベスト。 しかるに「の涙」って…一体なんやねん?どっからきたん? 【あばれて万歳】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-01-16 09:53:46) |
24.《ネタバレ》 ドラマに深みがないような。もっと掘り下げてほしかったが、意外と淡白に終わってしまったという印象。 白人に従順に仕える父と過激な黒人解放運動に走った長男の対立と和解が、少しあっけなく感じられた。 【飛鳥】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2018-03-20 22:40:38) |
23.きっと「ホワイトハウスに長く勤めた黒人執事」という設定だけで満足しちゃったのでしょう。そりゃ実在したでしょうし、個人的な事情もいろいろ抱えていたと思います。しかしそこに特筆すべき点がない以上、ドラマとして厚みが出るはずもありません。感想は「so what?(で?)」の一語のみ。〝チョイ役〟で歴代大統領が登場するのも、ここぞとばかり黒人系の有名人がいろいろ顔を出しているのも、あざとい感ばかりが残ります。 【眉山】さん [CS・衛星(吹替)] 3点(2017-02-12 14:58:53) |
22.う~ん..吹き替えで観たせいか、安っぽいドラマにしか見えなかった..黒人差別(人種問題)を題材に、白人に従順に仕える執事(父)と、黒人の公民権運動にのめり込んでしまう息子、その2人を対比させつつ、黒人社会では特異な、執事(父)の目線で物語を構築している本作..真面目に創ってはいるが、淡々と足早に進むストーリー展開..淡白な内容は浅いとは言わないが、心に訴えてくるものがない..物語の中での、家族とか、母親の言動とか、弟の死..それが、まったく活かされていない..さらに、出てくる大統領も、舞台となっているホワイトハウスも、存在感なし..主人公(父)の執事としての ひたむきさ、偉大さ、みたいなものの描き方も、中途半端..どこをどう観ても、凡作..それは、脚本のショボさ(力不足)が、すべての元凶だと思う..少し期待していただけに、ガッカリ..残念... 【コナンが一番】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2016-11-24 22:48:01) |
21.《ネタバレ》 フォレストガンプの構造をそのまま黒人社会と優秀な執事に当てはめたとような映画で、黒人運動とそのターニングポイントを大統領の変遷とともに描いている。当然足早になり結果としてそれらが薄く印象付けられることになるのかと思いきや、軽妙すぎず重厚すぎず適度な語り口でその点は見事。しかし、主人公の描き方が人畜無害な好人物に偏りすぎたきらいがあり、そこがもう一歩物語に深みを持たせられていないように感じた。黒人大統領誕生という苦難の歴史の一つの終着点を迎えたこの運動のある種の祭典として大目に見るとともにその活動に敬意を表することに苦はないが、映画の質としては佳作の部類としての評価に止める。 【病気の犬】さん [インターネット(字幕)] 6点(2016-06-29 15:11:46) |
20.歴代の大統領をいろんな人が演じていて面白かったが、こういう作品を見るにつけ差別とか優越感の根っこの部分はなかなか無くならないことを思い知らされる。限度を超えた理不尽には普通の人なら強烈な嫌悪感を抱くはずだけど、昨今の英・米・露・中の動向や世界の潮流を目にすると、歴史が繰り返されていくようで非常に面白くない。 【ProPace】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2016-06-26 00:07:56) |
19.タイトルからはちょっと意図しない内容。 歴代大統領の特徴が分かるようで楽しい。歴史とともに、ここ数十年で変わってきている黒人問題の状況も何となくイメージされる。 大統領の執事でありながらも普通の一個人の感覚が描かれている。 実話に基いているとは言うものの、現実はちょっと違うのだろう。それでも、実話と思える雰囲気。 【simple】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2016-06-25 17:05:44) |
18.《ネタバレ》 人種差別の歴史のお勉強になります。 しかし差別は無くならないんだよなぁ。 最悪だった頃から比べればずいぶんマシにはなったんだろうけど・・・ ところで「大統領の執事の涙」って邦題はどうなんだ・・・ 【虎王】さん [ビデオ(吹替)] 6点(2016-06-23 00:43:56) |
★17.《ネタバレ》 作り的には『フォレスト・ガンプ』に似ていた。主役を中心に周りの人がアメリカ史の何らかに携わる作風。申し訳ないが私は同じ作風のアメリカ史としては『フォレスト〜』の方が好きである。前者が白人寄りとするなら、こちらは実直に黒人寄り。前者に続いて描写はかなり優しい作りになっている。実際にはもっともっと乱暴で血みどろだっただろう。でも話のオチのオバマさんも私にはポワチエと同じく白人が理想とする黒人に思えるよ。そして実際には今も差別は無くなってなんかないだろう。 【movie海馬】さん [CS・衛星(吹替)] 5点(2016-04-28 18:16:46) |
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16.《ネタバレ》 歴代の大統領と執事の交流もの?とか思ってたけどちょいと違う内容でしたね。ホワイトハウスの執事を務めるセシルの物語とアメリカの人種問題とを絡めた深い内容でした。で、セシルの息子はあのキング牧師の側近?までいったのだから大した出世だとかちょっと思ったりして。今現在のアメリカの姿になるまで多くの痛みを経てなったことが勉強になった2時間でゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-12-29 10:43:11) |
15.ホワイトハウスでの様々な大統領やその家族との交流が中心に描かれるのかと思ったらどっこい、一番の主題はセシルの家族問題だったんだね。キング牧師やブラックパンサーといった黒人公民権運動の草の根からの活動家として家族から離れていくルイスと、大統領のそばにいてトップダウンでの政策転換を目の当たりにするセシルが対比的に描かれる。対立し離反する二人だが、お互いの考え方、行動に理解を示し融和していく。政治の中心地を題材としながら政治を感じさせないドラマであり暖かい映画だった。好み35/50、演出12/15、脚本14/15、演技6/10、技術8/10、合計75/100→8/10点 |
14.《ネタバレ》 フォレスト・ウィテカーてなんかすごい俳優になりましたねー 出演作でいちばん古い記憶は「プラトーン」かな?「バード」かな? 強烈に印象に残ったのは「クライング・ゲーム」です、間違いなく。 地味で昔から老けた感じだけど、存在感や貫禄があっていっかい見たら忘れない俳優 生年月日を見ればブラピやジョニー・デップなんかと同世代なんですね、もうひと世代上なのかと思ってました。 執事といえば思い出すのは「日の名残り」です、この職業、職人ぽくて美意識も高いと思う。○○の品格ていう言い方が良く似合う。 綿花農場の奴隷の子からホワイトハウスの執事へ、そこで忘れちゃいけないのは農場の雇主バネッサ・レッドグレーブでしょ、ハウスニガーと言われようとも彼女が給士の仕事を与えたことが始まりでセシルへの罪滅ぼしの気持ちのように感じました。 奴隷の時代から黒人が大統領になるまでの歴史というより、セシルの歴史といったほうがよく、晩餐会や公民権運動を深く知った頃から仕事への意欲がなくなったと言っていたけど彼は黒人スタッフの昇給と昇進をホワイトハウスで認めてもらうという成果をあげているわけで、職務に忠実であり自分の役割や自分のできることでしっかり貢献したと思います。 でもそれがレーガンの時代なんですね、80年代ですよ。歴史からすればつい最近の話です。アパルトヘイトへの措置の裏話みたいのがちらっとでてきたりとても興味深いです、アメリカで大ヒットした理由がなんとなくわかる。 話は変わるけどハリー・ベリーが黒人女優初のアカデミー主演女優賞を受賞した時のあの興奮と喜びようも思い出されたのでした。 歴代の大統領を演じた俳優がなかなかの顔ぶれでレーガンの奥さんナンシーは必見かもね 高齢になってからのウィテカーのガンコじーさんぶりもいいです、初めて参加したデモで初めて投獄された時の表情もよかった。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-04-16 14:28:20) |
13.見ざる聞かざる言わざるの精神でただひたすらにご用を仰せつかる、それが大統領執事の仕事なのか。そして態度には品と節度がある。黒人が決して野蛮でないということを歴代大統領に知らしめる役割を果たしたとも言えるのではなかろうか。それに対し息子ルイスは真っ向から公民権運動に立ち向かうのだが、この親と子の対比がすばらしい。人種差別は徐々に解消されていっていると思うのだが未だに根強く残っている部分もある。その意味では思い知らされる映画でもあった。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-02-28 08:38:38) |
12.「ラストのアレをやりたかっただけだろ!」と突っ込みたくなる映画。邦題だけを見ると、大統領との人種を超えた絆を描いたものだと勘違いしそうで明らかなタイトル詐欺(そもそも原題は"The Butler" = 執事)。それだけ、「黒人の、黒人による、黒人のための映画」になっている。だからと言って、決して悪い映画ではないけれど、あまりにオーソドックスで想像の範囲内に終わっているため、メロドラマから抜け出ていない。黒人の人種差別の歴史を知る映画としては過激な表現や重すぎる展開が控えめなため入門編に最適。大人な方は『それでも夜は明ける』を見ましょう。 【Cinecdocke】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-01-22 20:55:37) |
11.《ネタバレ》 ホワイトハウスの裏話ものかと思って観たが、意外にも黒人の公民権運動にフォーカスした映画でした。歴代の大統領やその家族役は豪華キャストで且つよく似ていた(ケネディ以外)。どっかで見た顔と思ったがエンドロールでM・キャリーやL・クラヴィッツと分かり膝を打った。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-12-22 23:49:12) |
10.《ネタバレ》 大統領執事の「守秘義務」や、セシル自身の精神的な強さによって、彼の愛は家族へなかなか伝わらないのがもどかしい。隣人ハワードや長男の彼女がムカつく性格をしている。そのせいで周囲の真面目な人が引き立つんだろうけどムカつく。 執事中に、偉い人がちょこちょこ話しかけてくるところをみると「その場の空気のように振舞え」という執事の教えは、まったく守れていないんじゃないかな。役者の存在感がすごいからかな(笑) 【たかしろ】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-12-19 14:53:09) |
9.《ネタバレ》 アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、ニクソン、フォード、カーター、レーガン――。約30年にわたり、そんな7人の名だたる大統領に仕えた、ホワイトハウスの実在の執事セシル・ゲインズの物語を黒人の人種差別との戦いの歴史の中に描き出す社会派ドラマ。物語は、主人公セシルが幼少のころ、まだ黒人が奴隷と変わらない扱いを受けていた今世紀初頭の農場の描写から始まります。その後彼がひょんなことからホワイトハウスで勤めるようになると、社会ではキング牧師やマルコムXといった黒人運動家たちも台頭する。セシルがホワイトハウスで着実にキャリアを積んでゆく中、彼らが起こした公民権運動は道半ばで暗殺や暴力で中断されることに。それでも彼らの“ソウル”を受け継ぐ者たち(主人公セシルの息子もその一人)が地道に活動を続けて、やがて自らの権利を獲得してゆく様を重層的に描き出したところはなかなか見応えありました。この監督らしい、個性豊かな黒人たちをソウルフルに描き出す手腕は今作でも健在。歴代大統領たちとのエピソードも、ちょっとあっさりし過ぎな感もあったけど、豪華な役者陣の熱演もあり素直に良かったと思います。ただ、本作の胆となるだろう、執事としての職務と黒人としてのアイデンティティとの狭間で揺れ動く主人公というテーマがいまいち深く描かれていなかったのが残念。白人に母をレイプされ、父親までも殺され、さらには2人の息子まで奪われそうになる主人公。ここまで理不尽な目に遭いながらもそれでも職務を優先した彼の、抑えきれない魂の雄叫びみたいなものを僕はもっと観たかった。強大な苦難に立ち向かうマイノリティたちの普遍的なドラマとして充分見応えある作品に仕上がっていただけに、惜しい。本作品で全黒人たちの希望の星のように描かれ、あまつさえこれを観て涙を流したと喧伝されるオバマ大統領。彼が就任中、白人警官による17歳の黒人少年射殺事件に端を発する全米規模の大暴動になんら有効な手立てを打ち立てられなかったことを思い返すと、人種差別という病理の根深さに気が滅入る思いです。でもいつか、肌の色など関係なしに全ての人々が平等に暮らせる日がやって来ることを――たとえそれが恐ろしく困難なことだとしても、僕は願ってやみません。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-12-12 12:35:33) |
8.《ネタバレ》 バネッサ・レッドグレープの姿を見れたり、『カラー・パープル』のお転婆を演じたオプラ・ウィンフリーの演技を久々に観れたり、やはり『カラー・パープル』で歌手シャグを演じた女優さんであろう人も久々にお目にかかり、「ロビン・ウィリアムスを見れる映画はこれが最後なのかな~」だったり、まずそういう点で印象に残りました。黒人が、言葉を喋る家畜みたいにあつかわれ、ほぼ人間として認められていなかった時代から、初の黒人大統領オバマが当選するまでの、黒人差別の歴史が描かれます。アイゼンハワーからレーガンあたりまでのアメリカ政治の動きも。ブッシュとクリントンは全く出てきませんでしたが、黒人問題とはほとんど関係がなかったのかな? 給料の交渉の時「じゃあ辞めろ」と言われたあとの展開は胸スッキリ! 【だみお】さん [DVD(吹替)] 7点(2014-12-11 01:31:38) |
7.《ネタバレ》 ケネディとレーガンはそれなりに似てたと思うが、他はどうなんだろう、、、。一人の執事の人生を通して、アメリカが歩んできた黒人差別とそれを少しずつ克服していく時代を学んでいくという感覚ですかね。黒人が単なる小作人として使わされていた時代から、アメリカ大統領に黒人が選ばれる時代までを主人公の眼を通して目の当たりにしていくので、彼のラストの涙は否が応でも共感しちゃいます。そういう、アメリカという大きな枠組みを大観した作風であると同時に、息子との対立と和解がシンクロしていく、その構成にも注目です。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-09-24 21:09:27) |