★135.《ネタバレ》 私はビートたけしが大好きだ。そして北野武も大好きである。しかし全ての北野映画が好きだという訳ではない。が、この作品はすばらしい。よく映像の美しさだけの映画のような云われ方をするが、それは単に美しい背景でしかない。3つのエピソードそれぞれに表現された愛が、狂気を孕んでいるところに本当の美しさがあると思う。特に菅野美穂の演技は圧倒的だった。ラスト近く、一瞬だけ正気に戻ったかのような、かすかな笑顔には涙が出た。ただこの映画を観て退屈だった、という人はけっこういる。スターウォーズが最高と思うタイプの人には、最低極まりないと思う。 【ブタノケ2】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-06-15 21:45:54) |
134.「愛」のイメージ映像作品。 これを愛とは思えませんけど。 【カラバ侯爵】さん [DVD(邦画)] 1点(2007-12-05 05:07:07) |
133.最初のひもがひっかかって笑いがおこるシーン・・北野映画の嫌いな部分が思いっきり出てる。アハハハって不自然な笑い。役者の演技が下手ってのは北野映画全てにいえることで確信犯なわけで、独特の雰囲気を発する源にもなってるわけなんだが、この作品ではその下手さかげんが気になってしょうがなかった。ところが、もみじを引きずりながら雪山へと進んでゆくシーンに愕然。凄い。美しい。そういえばバラからもみじへと突然移るという伏線的な画があった。とはいえ、驚いた。こんな四季の移ろいの見せ方があったとは。もうこれだけで満足できる映画。お弁当女は思わず「怖っ」って声をあげてしまった。やってることは『幸せの黄色いハンカチ』の女といっしょなのにね。 【R&A】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-11-08 16:00:14) |
132.とにかく“赤”が凄まじい。 まぶしく美しい。 主人公二人の演技もなかなか良かった。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-09-09 00:42:13) |
131.とても作家性の高い作品。作家主義の監督によくあることですが、これは映画ではなく、表現としての映像作品。…と思うのはどうでしょうか。 |
130.《ネタバレ》 未成熟な中学生のようなセンチメンタリズムに満ちた異色作。とにかく愛情表現が、どれをとっても押し付けがましい。特に自分の目を潰しちゃう人とか。人の気持ちを思いやれずに独善的な自己犠牲に走る人間たちの幼さに、まったく共感も同情もできませんでした。 【コウモリ】さん [ビデオ(邦画)] 3点(2007-08-13 23:06:57) |
129.北野映画の集大成といっても過言ではないと思います。正直、今後北野武はこの作品を超える映画は撮れないんじゃないかと思います(期待はしていますけど)。 菅野美穂が凄く良かったですね 【TM】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-07-28 17:41:35) |
128. 日本の四季が色鮮やかに移ろう様は特別だ、とよく言われるが本当だろうか。安部公房は「どんな極寒の地にも四季の移り変わりはあって、日本人だけが特別なわけではない」ということを書いていた。でもそれは多分どちらも本当のことで、この映画は、日本人のための四季、それが日本人にとって特別であること、ただそれだけを映し出したフィルム。映像美。 【小塚】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-01-10 18:13:12) |
127.うう・・画は綺麗なんだけどな~。どうも北野作品は私には狙いすぎの臭いがしてしょうがない。再度言うが、画は綺麗。でも同じような風景を1枚の写真で見た方が私には感じることが多いわけで・・。芸術というものはいつの時代も一介の娯楽映画好きなんぞには理解できないものなのですね。 【アップルマーク】さん [映画館(邦画)] 3点(2006-12-28 02:42:24) |
126.色彩が見事でしたね。それを狙って作ったんだと思いますが、キタノブルーじゃなく、劇中の「赤」が鮮やかな作品でした。近松門左衛門とか人形浄瑠璃なんて縁が無いですが、3つの究極の愛の形が交錯する中で、1つ1つの話は切なくて興味深いですが、その分1つの映画としての一貫性というか、まとまりが感じられなくて中途半端な気がしてしまいました。ただ俳優さんは皆素朴な演技でよかったと思います。これは明らかに今までの北野映画のスタイルではありませんが、良くも悪くも黒澤監督が芸術と娯楽を両方意識したように歩き出したのかなあと感じた作品でした。 |
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125.《ネタバレ》 赤い紐で繋がれたカップルの話し、何十年も公園で彼氏を待つ女性の話し、アイドルのために失明するファン話し。三つの短編が絡み合うと言えば聞えが良い。これに四季折々の日本百景が彩りを加える。それはまるでJR東日本のCM。一枚絵としての美しさは認めるが、映画の内容に関してはつまらないの一言。 【カイル・枕クラン】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-02-16 16:03:57) |
124.不条理なラストに唖然としました。人形浄瑠璃で本当にああいった話があるのか、私は恥ずかしながら知らないのですが、アニメじゃないんだからこのラストはないんじゃないの、と思ってしまいました。それぞれの男たちの愛は十分に伝わってきます、痛いほど。。。衣装、映像美は独特で素晴らしかったです 【サイレン】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2006-01-09 19:43:00) |
123.ある意味、究極の純愛映画でしょう。「最も危険な性的倒錯は純愛である」と言った作家がいましたが、それを端的に表している。無償であることが愛情の本質だとしても、あまりにもその精神が純化してしまえば狂気と相違ない。映像も綺麗といえば綺麗だが、できすぎた感のある美しさは逆に怖い。自然色にしては色彩が鮮やか過ぎて、美しさを超えてほとんど空恐ろしい気持ちになる。登場人物たちの純粋さもこれと一緒。 ただし、個人的には北野さんの演出があまり好きになれないので低得点に。台詞の抑揚のなさは北野流のリアリズムなのだろうが、やりすぎていて却って不自然だ。「かっこつけない」というポーズをとることが一種の「かっこつけ」であるように、演出も極端に抑制すれば、過剰に演出しているも同然になる。わざとらしく、リアリティが感じられない(フィンランド人から見たカウリスマキなんかもこうなのだろうか? 外国語で聞けば抵抗が薄れるとか……)。とくに肝心の中心となるエピソードに首を傾げるような部分が多く、冒頭で笑う人たちの演技からしてすでに嘘臭さ全開、結末もギャグすれすれ。人形浄瑠璃の映像については知識がないとまったく理解できない。ヤクザネタにもううんざりしているのは自分だけだろうか? なくてもなんとかなったんじゃないかと思えてならない。 映画のテーマは悪くないと思うのだが、その提示の仕方に傷が目立つように思えた。 【no one】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-01-09 10:05:33) (良:1票) |
122.うーん、これは・・・。自分には分からないような難しい映画なのか、はたまた監督が撮りたかった画をずらーっと並べただけの映画なのか、どっちか判断がつかないくらい難しい映画ですね。難しいのか?どっちや。あかん、思考がぐるぐるなってます。おもしろいかおもしろくないかで問われると、まったくおもしろくなかったです。上映後、ずっと文句を言ってました。というわけで、監督ごめんなさい、3点です。他の作品は好きなので許してください。 【708】さん [映画館(吹替)] 3点(2005-11-02 05:37:13) |
121.初見は映画館で、昨日再見しました。 映像と音楽がとても心に残る映画です。 自分の経験などに重ね合わせてみることで、各自評価がとても分かれるかもしれません。自分には理解できない行動なところも多いし。ストーリーを楽しむというよりも、何か心に引っかかる映画つくりを目指したのであれば、成功だったのかなと思います。 【ねこかもめ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-30 13:20:07) |
120.『あの夏、いちばん静かな海。』と『HANA-BI』を足して2で割ったというのが率直な感想(だから点数も両者の間)。今流行りの純愛モノとは全く正反対に位置する、屈折愛(?)といった感じでしょうか。3つのエピソードがうまくかみ合っていなかった分、作品としては『あの夏~』より劣るとは思いますが、それでも十分に楽しめました。いい映画です。 【とかげ12号】さん [映画館(吹替)] 9点(2005-10-26 21:12:41) |
119.これは純愛を描いているのか・・? 非常に屈折しているように思えてならない。 菅野美穂らの話がメインで、それを含め3つのエピソードが交錯する。 しかしこれら演出がまるで生きていないような気がする。 どれも”個”として浮いてしまっている。 色彩鮮やかな映像だけでも評価に値する、とは言うものの 話に惹きこまれなかったので個人的に鑑賞が辛かった。 【HIGEニズム】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-10-09 11:20:29) (良:1票) |
118.《ネタバレ》 昔に見たときはたけしの映画の中でもイマイチに感じた映画だったが、久しぶりに見てみると映像的にかなり美しく、その美しさに終始魅せられてしまい、このおかげで最後まで退屈せずに見られたし、最近のたけし映画では見られない芸術性をじゅうぶんに感じることができる映画になっている。(ひょっとしてたけしのこういう映画は現時点ではこれが最後かも。)でも、この映像のイメージが先にあって、人形浄瑠璃をベースにした三つのラブストーリーというのはあとから付け足した感じだが、これがドラマとしての深みに乏しく今見てもストーリーとしてはイマイチに感じるし、たけし自身が背伸びをしてしまっているようにも感じる。ただ、深田恭子のアイドルのエピソードは本作の雰囲気からして浮いているが、この深田恭子演じるアイドルが事故に遭い、引退するという展開はたけし自身のバイク事故を重ねているようで、ひょっとしたら自分もあの事故で助かってもこのアイドルのように引退していたかもしれないという恐怖心のようなものが感じることができた。久石譲が今のところ最後に音楽を担当したたけし映画でもあるが、最初(「あの夏、いちばん静かな海。」)と最後がラブストーリーなのは偶然ではないのかもしれない。(2020年2月1日更新) 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2005-04-13 23:09:38) |
117.《ネタバレ》 10点でもあるし0点でもある。素晴らしいような気もするし、全然ダメなような気もする。というわけで間をとって5点。好きか嫌いかで言えば、たぶん好きなのだが、最後、「つながり乞食」の二人は運命の赤い綱のせいで助かったのか、それともオエっとなって死んでしまったのかが曖昧で、どちらに解釈するかで好きか嫌いかも変わってきそうな気もする。レビューになってないですねははは。 【黒蜥蜴】さん 5点(2005-03-26 15:25:44) (笑:1票) |
116.失った恋人を探す、途方もない旅。赤い綱で繋がれた恋人の抜け殻。人形のように表情を失い、言葉を失い、そして感情を失った。しかし、彼女の中にトラウマのように残る、大切な物を無くす“悲しみ”という感情。男は探す。希望を捨てず、様々な場所で、赤い綱に繋がれた抜け殻の恋人の心を探す・・・北野監督はいつも主人公だけにスポットをしぼらず、複数の登場人物の人生を僕等に見せる。それをするのとしないのでは、明らかに映画の出来が変わってくる。そして久石譲さんの音楽は、この映画の静けさに完璧にマッチした美しい音色を僕等に聴かせてくれた。難しい映画ではあるが、観る価値は十分にあった。 【ボビー】さん 7点(2005-03-23 11:56:59) |