★42.まずやはり目を引くのがタイトル。
僕は「3マイナス4掛ける10月」だと思っていた。 鑑賞後もタイトルの意味だけがさっぱり分からず調べてみたところ、そんなに深い意味は無いのね(笑) 単なる野球のスコアで少しストーリーに引っ掛けてあるぐらい。
北野監督2作目となる本作は、前作のソリッドさからは大きく離れ、後の北野作品の土台となる出来となっている。 死、枯れた笑い、皮肉、沖縄・・・ など「ソナチネ」にかなり通じるものがあるが、個人的には本作の方が好み。
しかしなんなのだろう この初期北野映画の妙な中毒性は。 作品自体の映画としての完成度は一般的に見れば低い部類だろう。 しかしそれ故の「満たされない」独特の雰囲気が、上手く言葉に出来ない感情を僕らに抱かせ、 もう一度観たくなってしまう。
支離滅裂な展開で初めは戸惑いを覚えずにはいられないが、オチで収束される。 この手のオチは個人的にはあまり好きでないやり方なのだが、本作に関してはこの落としかたがベストに思える。
興行収入に恵まれなかったのはむしろ当然と思ってしまう掴み所の無い本作だが、 この感覚を他の映画で味わえるかというと・・。
好き嫌いハッキリ分かれると思う。 好きな人はきっと僕と同じように中毒になってしまっているはず。
前作のファンのことなんか全く考えていないようなぶっ飛び方。 でも色調はやっぱり北野映画。う~ん凄い。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-12-08 17:34:47) (良:1票) |
41.《ネタバレ》 ○とりあえず、なんかよく分からない映画だったが、最後までしっかり観てしまった。やはり間の取り方が天才的なんだろう。○夢オチはさすがに・・・ですね。○てか武軍団はクレジットなしですか。たけしの悪戯みたいなもんでしょうが可哀相に。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-08-18 13:46:06) |
40.最小限の説明と、穏やかなカメラワークの静かで非刺激的なバイオレンス映画。この奇妙で淡白な笑い、残酷さ、気持ち悪さに時折ハッとさせられるも、見ている側にはどうにも蚊帳の外感がある。主演が冴えない顔つきの男(柳ユーレイ)ってこともなんだか居心地の悪さや物足りなさを強調されてるかのようで、それを楽しめるかどうかが評価の分かれどころなのかな。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-03-02 13:01:54) |
39.ここまでおちにあぜんとしたのは、ホドロフスキーの「ホーリーマウンテン」以来だ。まったく巨匠ってのは・・・ 【センブリーヌ】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-02-09 20:17:33) |
38.《ネタバレ》 ラストの夢オチが残念、つか余計では?わざわざ夢オチにしちゃった理由が分かりません。個人的にはローリー大炎上→ダンカン唖然→(終)で大拍手したい映画になったんですが・・。 【堕リ会長】さん [DVD(邦画)] 5点(2008-12-12 01:42:42) |
37.今作の後発表される数々の作品の断片がぎゅっと詰まった感じです。武軍団も皆良い味を出していました。 【njld】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-09-18 17:37:50) |
36.《ネタバレ》 夢落ち、ですか・・・? 柳ユーレイが最後小走りでグラウンドに向かった事から、一応ハッピーエンドなのかな? それとも沖縄での出来事はやっぱりホントのことなのかな? なんか煙に巻かれた気分・・・ 【bolody】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-07-26 19:10:58) |
35.誰かが言っていた、[HANA-BI]以降が商品で、それ以前が作品だと。本当にそう思う。素人の役者が多いのでほとんどしゃべらない、しゃべるのはプロの役者さんばっかりだ。今はダメでも何年か経てばたけしは必ずこの場所に帰って来ると思う。 【カーヴ】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-16 13:33:22) |
34.北野武の初期の頃の作品。 北野作品の中ではイマイチかもしれない。 柳ユーレイがあまり良くない。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 5点(2007-09-22 08:51:27) |
33.《ネタバレ》 前作の「その男、凶暴につき」よりコミカルな要素が強い。 そもそもオープニングが草野球だし、非常に日常的なシーンから ガダルカナルタカが昔の仲間のヤクザにぼこぼこにされて、沖縄のシーンに移る。 ここでタケシが出てくるがやはりタケシの存在感は大きい。 急にいつもの北野映画のテンションになる。 ただしコミカルなシーンが多い割には、見た後の後味は北野作品の 中でも一番悪い。 結局タケシは簡単に殺されるし、ヤクザに復讐しようと燃えていたタカも どこに行ったのか分からない。結局何も解決せず、見る側に すっきりした気持ちよさを与えてくれない。 最後、死んだはずの柳ユーレイがトイレから出てくるが、 夢落ちの映画なんでしょうか?私には分かりません。 北野映画の要素(暴力、死、SEX)はいつも通り詰まってますが、 見終わった後のやりきれなさだけが重く残りました。 【仏向】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 8点(2007-08-09 12:57:32) (良:1票) |
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32.《ネタバレ》 全ては草野球のトイレで見た一瞬の夢だったのか?冴えない青年の内に眠る狂気と暴力性を描いた、初期の大傑作。前作『その男、凶暴につき』が、深作欣二監督の代役で他人(野沢尚)の脚本だったことの反動からか、「オレは本当はこういう映画を撮りたかったんだ!」とでも言いたげな、監督「北野武」の全てが詰まった作品。自分はこの映画が好きで好きで何度も観ているのだけれど、皆さん意外な辛口評価…(泣)車の中で未来をフラッシュバックするシーンなんか超格好良いんだけどな~。この頃のたけしは不思議な色気があり、ヒリヒリするような狂気が全身から滲み出ている。本作と『ソナチネ』が「北野武」作品ではベストだと思う。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-07-27 10:31:11) |
31.《ネタバレ》 異端のヤクザや砂浜へ行っての馬鹿遊び、後のたけし作品にも受け継がれていく要素がここに既にある。ある意味これが後の作品のプロトタイプとも言える。観ていて、とても不自然に感じる点がいくつもあったが、なるほど主人公の妄想と現実の融合として考えると、とりあえず納得はいきます。しかし、だからといって面白いわけではなく、作品としてはガダルカナルタカがヤクザに対して反抗するあたりまでは結構楽しめたものの、その後は例のパターンに落ちて全くつまらないものになってしまった感じ。 【MARK25】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-07-06 21:28:06) |
30. たけし監督作品の中でももっとも好きなうちの一つです。子分のトカちゃんや元ヤクザのガダルカナルの暴力シーンも妙にリアルで気に入っています。これを見てしまうとヤクザが出てくる映画でも『ソナチネ』『HANA-BI』『BROTHER』はやや見劣りするような気がします。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-07-01 09:37:01) |
29.《ネタバレ》 間(ま)が絶妙。それは時間の間。空間の間。2つの間の取り方が、キタノ映画の空気を作っています。この感覚は天性のもの。やはり北野武の映画監督としての才を感じずにはいられません。さて本題。事前に得ていた知識は、タイトルが野球のスコアを表しているということ。観終わってみれば、確かに逆転劇を食らったような。積み重ねてきたものが、最後の最後でひっくり返されました。ただ、主人公の頭の中だけのお話だとは思いません。本作のキーワード「振らないと始まらないよ」に意味が無くなってしまうから。主人公は確かにバットを振った(行動した)のだと思います。では、どこまでが現実で、どこからが妄想か。怪しいと思うのは、沖縄に到着した時点。喫茶店から、いきなりダンカンの野グソ。この端折り方は乱暴です。餞別を渡したダンカンが一緒に沖縄にいるのも変。たけしがらみで非現実的なカットも挿入されます。つまり沖縄のくだりから爆発までは、彼の願望ではないかと。ただし、全てが妄想とは限りません。現実が混在している可能性もある…。彼の現実は動いています。それは夏から秋へ、季節の移ろいから感じ取ることができます。ヤクザとの揉め事は解決していません。だから彼は復讐のシナリオをトイレの中で想像した。それはただの妄想だったのか、はたまたイメージトレーニングだったのか。ラストシーン、主人公から受ける印象は冒頭とは全く異なります。ちょっと走っただけなのに、積極性と自信が感じられる。その自信はどこから湧いてきたのでしょう。そして積極性は何に対して向けられるのでしょう。タイトルの×印は、野球の“サヨナラ”を現しているだけなのでしょうか。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2007-06-27 18:27:02) (良:1票) |
【カイル・枕クラン】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-11 15:58:16) |
27.《ネタバレ》 なんのこっちゃわからん。でもなんとなくまた見たくなる。2回も見た。 【湘爆特攻隊長】さん [ビデオ(字幕)] 1点(2005-10-27 20:11:29) |
26.個人的には北野映画史上最も難解な作品でした。タイトルからして既に意味が分からん。どことなくまったりしてきた90年代後半以降の作品よりエネルギーは感じるけど、正直あまり面白くなかった。ある部分で「おおっ!」って思わせても、別のどっかで思い切り醒めてたり。で、それの繰り返してるうちにドカーン…。そんな感じ。 【とかげ12号】さん [ビデオ(吹替)] 5点(2005-10-26 20:42:55) |
25.たけし扮するヤクザが事務所を襲い乱射、隠れていた女がひとり。次のカットでは腰を振るたけし。こんな具合に間がごっそり抜きとられたシーンがたくさんあります。この4コマまんがのような手法がバイオレンスでありながらもどこかコミカルな雰囲気を漂わせる。けして軍団で固めたから笑えるのではない。南国的かつ毒々しい花を使った画は意味もなく(?)アートで好きです。石田ゆり子の存在が主人公にとってあまりにも都合のいい女でその都合の良さは後半一気に加速するんですが、オチで納得。情けない男が大きなことをやりとげて散って行く姿を沖縄ヤクザが見せ、主人公がまた見せる。冴えない男が夢見るのは、一発逆転サヨナラホームラン。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-12 15:46:27) |
24.最初はタイトルの意味がわからないまま見て、パッケージの金属バット一本と主人公の姿が紙一重に交差するところがかなり印象が残っていました。タイトルについては、野球のスコアを意味し最後の最後に逆転する様子を示していると知ったのは、ずいぶん経ってからで、最近もう一度見直しました。動(暴力)と静(哀愁)の切り替わりを細かいながらも随所に感じることができる作品で、前作とは似て異なる痛さがあります。 【エイビー】さん 8点(2004-11-27 02:33:00) |
23.映画的に武の最低作品。まず演技がボロボロ(特に軍団)。素人ばかりなんだからそれも当たり前であるが、豊川や石田まであの演技では・・・。 ストーリーは監督の『得意技』であるヤクザもの。と言うよりも、この監督の作品には絶対にヤクザが出てきます。この作品に関してはその『得意技』も墜落気味。2作目にしてマンネリ感が漂い、ラストのタンクローリー突入という陳腐なシナリオには愕然とした。しかもその後にトドメの夢落ち。失敗作だ。 |