8.《ネタバレ》 底抜けに幸せになる映画ですね。それはやはり底抜けに明るく振る舞う篠原涼子さん演じる母の存在が大きい。夜10時をかなり過ぎてからの鑑賞だったにもかかわらず、ほとんど眠さも感じずどんどん見入ってしまいました。ちょこちょこフェイントのエンドロール入れたりとか、本当なら自分はそういう遊びを効かせた映画は好きなほうではないんですが、この映画では何の抵抗もなくそんな遊びまで純粋に楽しめました。そもそもが子供にキャラ弁作りまくるという遊び満載のコンセプトのおかげでしょうか、演出までが丸ごと楽しめる内容となっていました。
キャラバンを作ることを「遊び」とは言ったものの、キャラ弁。。。いや、めっちゃ大変ですよね。キャラ弁ではないですが、自分もビーズアートをしていたことがあり、夜8時から始めたのに気づいたら外が明るくなっていたことがあります。特に最初のころは夢中なくせに手慣れていないもんだから、気づいたらすごい時間経ってるんですよね。
自分にも子供がいて、ちょうど作中のように「パパと結婚するー」とか「ずっといっしょー」とか今でこそ言ってくれてますが、じきに双葉ちゃんみたいにろくに喋ってくれなくなるんでしょうか。そうすっとオレもキャラ弁か!?などと自分とも重ねながら楽しんでみていました。
八丈島、めっちゃ行ってみたいですねー!!冒頭、島の説明もしっかり入れてくれて、八丈島の観光PRムービーとしても大成功だったと思います。キャラ弁というだけなら八丈島じゃなくてもできた映画だろうに(原作があるのか?)、しっかり八丈島にも魅せられてしまいました。
主役ではないですが、母と次女をつなぐ長女はずっとファインプレーでしたね。母の心情も理解しつつ、常に妹の拠り所であり続ける、理想の姉だと思います。彼女いなくてはこの話も成立しなかったでしょう。隠れた名プレイヤーでした。逆に、佐藤隆太さんの父と息子の話はそんなにいらなかったかな。弁当捨てて、ケンカして、仲直りするまでがちょっと無理矢理な感じもしました。
ですが全編を通し、スッキリと爽やかな気分で見られるお話。これから誰かに聞かれたらオススメしたい映画です。心の洗浄をしたい方にぜひ。