暗殺の森のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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暗殺の森

[アンサツノモリ]
The Conformist
(Il conformista)
1970年西独上映時間:107分
平均点:7.16 / 10(Review 37人) (点数分布表示)
公開開始日(1972-09-02)
ドラマサスペンス
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2017-07-20)【S&S】さん
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監督ベルナルド・ベルトルッチ
キャストジャン=ルイ・トランティニャン(男優)マルチェロ
ドミニク・サンダ(女優)アンナ
ステファニア・サンドレッリ(女優)シセュリア
ピエール・クレマンティ(男優)リノ
ガストーネ・モスキン(男優)マンガニェーロ
原作アルベルト・モラヴィア
脚本ベルナルド・ベルトルッチ
音楽ジョルジュ・ドルリュー
撮影ヴィットリオ・ストラーロ(撮影監督)
配給パラマウント・ピクチャーズ
CIC
ユーロスペース(リバイバル)
字幕翻訳高瀬鎮夫(字幕監修)
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12
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37.《ネタバレ》 町山智浩の解説付き上映で観てきました。
なぜイタリア人のベルトルッチが、フランスや中国やアフリカやインドを舞台にして映画を撮ったのか、以前から疑問に思っているのですが、この映画ではイタリアとフランスが対比されているので、この後にフランスで「ラスト・タンゴ・イン・パリ」が撮られた理由もそのことに関係するのかもしれません。また、町山智浩の解説によれば、この映画は「ラストエンペラー」の構造によく似ているとのこと。つまり、みずからをファシズムの檻の中に閉じ込めた男の物語なのですね。のみならず、同性愛や舞踏会のモチーフの使い方もよく似ているとのことです。
また、町山は「ベルトルッチが師匠ゴダールのような左翼になりきれなかった」との趣旨の話をしていました。たしかにベルトルッチは(思想的にはファシズムに否定的だったとしても)、なんだかんだでファシズムのグロテスクな美しさを浮かび上がらせている面があるし、複雑ながら結果的にファシズムと同性愛の親和性を認めてしまっているようにも見える。つまり、思想的にはファシズムを否定していながら、美学的には肯定しているように見えるし、政治的倒錯が性的倒錯に重なり合うファシズムの美学的誘惑から逃れていないように思えるのよね。逆にいうと、ゴダールは、その種の「美学」に懐疑的だったのでしょう。
これがベルトルッチの最大の魅力であると同時に危うさでもあり、そういうところは日本の鈴木清順にも近い気がします。ヴィットリオ・ストラーロの映像も、そういう側面から批評的に捉えねばならないのでしょうし、坂本龍一の音楽だって、やはりゴダールの批評よりはベルトルッチの美学に近いんじゃないかと思います。さらにいえば、これはベルトルッチのセクハラ問題とも無関係ではないかもしれない。
でも、作品の素晴らしさは傑出しているし、ジョルジュ・ドルリューの音楽もヤバかったし、やっぱり9点はつけたくなります。
まいかさん [映画館(字幕)] 9点(2023-11-11 10:06:11)
36.《ネタバレ》 監督の伝えたい事を念頭におきつつ、台詞からではなく
「映像上の隠された比喩や引用から意図を想像する」
そんな映画の楽しみ方を伝えてくれたという点で印象的な1本。

原題「体制順応主義者」とは主人公マルチェロその人を指すだけでなく、
イタリアのファシズム政権を誕生させてしまった数多くのマルチェロ
=社会に無関心・無責任な大衆への糾弾を伝えたかったのではないか。
年少期の出来事が影響したとはいえ信念の欠けた、未熟な生き方を
続けてきた男は(落語で言う「でも医者」ならぬ)「でもファシスト」。
反体制を主張する恩師の調査追跡によって感じたのは自身の生き方とは
真逆の、「人権を声高に主張し自由に生きている」人間の姿。

女性二人のタンゴ。平凡な生活を余儀なくされていた婚約者が
恩師の若い妻と踊るそのシーンは、女性としての真の生き方ってのか
心身の解放を教授してもらうというシーン、だと思ってる。

人間らしい生き方に触れたにも関わらず、全く動かない主人公。
恩師を暗殺する段になっても、その対応を同僚になじられる。
大勢の暗殺者によってナイフでめった刺しにされる恩師の様は
「無責任な大衆によって少数の良心は潰される」様を見ている様で
痛々しい。一度は気にかけた恩師の妻が惨殺されてゆく様子を
ただ車窓から見ているだけ。無関心が悲劇を増大させる。

でそんな情景を映し出す映像美。巨匠ヴィットリオ・ストラーロ30才。
青・赤・白を多用した色彩は主人公のフランス旅行に結びつくだけで
無く、国旗:トリコロールにも関連付けられてるとは今回知った事実。
青:自由/白:博愛/赤は平等なんだけど、どちらかというと暴力に
よる流血と合わせて、「血の色は同じなのに考えが異なる多様性」
を明示した隠喩と思っている。あと光と影の使い方。「カラヴァッジオ
(イタリアバロック絵画の巨匠)を参考にした」との事だが、絶対これ
エドワード・ヤン、影響受けてんだろ。「牯嶺街少年殺人事件(’91)」

ラスト、主人公夫婦にとってあのフランス旅行の喜びは一過性
でしかなかった事に愕然とさせられる。そしてファシスト政権の
崩壊と同時に目撃した出来事。何もかも失ってしまった主人公
はどう感じたか。「おまえら全員ファシストだ」

自分は無責任な傍観者になってないか?
映画館を後にする自分にも、その声は響いてるのだ。
長文失礼しました。
Nbu2さん [映画館(字幕)] 9点(2023-11-06 20:52:08)
35.映像と演出はとても格調高く、かなり芸術的と言えるが、そこまで物語には入り込めなかったかなぁ。

幼少期のトラウマからファシズムに傾倒して行く主人公だが、結局ファシストにはなり切れずにただ流れに身を任せて傍観しているだけというキャラクターなのであまり感情移入も難しい。

とても印象的だったのは、女同士によるダンスのシーンとか、最後の暗殺の森(よく考えたら全然暗殺じゃなくね?)のシーンとか、より主人公の孤独感を強調するシーンに思えたしなんか凄かった。
ヴレアさん [DVD(字幕)] 7点(2020-02-13 19:32:25)
34.《ネタバレ》 ベルナルド・ベルトルッチ監督の「暗殺の森」は、「ラスト・エンペラー」と同様、ヴィットリオ・ストラーロの撮影を観たかったというのが大きくて観たのですが、ベルトルッチ監督のあまりにも素晴らしい手腕を見せ付けられた感じです。
若干29歳の時の作品だとは思えないほどの、映画的魅力に満ちあふれた作品になっていると思います。

この映画の原題は「体制順応主義者」で、それは主人公マルチェロ(ジャン=ルイ・トランティニャン)のことに他なりません。
原作は、アルベルト・モラヴィアの「孤独な青年」という小説で、この作家の原作の映画は、他に2本観ていて、「倦怠」と「ミー&ヒム」ですが、「暗殺の森」とは似ても似つかないストーリーで、恐らくいろいろなタイプの小説を書いた人だろうと思います。

子供の頃に、殺人を犯してしまったと信じ込んでいるマルチェロは、そのトラウマからか、罪の意識からか、ファシズムに傾倒していきます。
組織から、パリに亡命中であった恩師でもある、カドリ教授を調査するように命じられ、恋人であったジュリア(ステファニア・サンドレッリ)と結婚して、新婚旅行を口実にパリに赴いた彼は、教授の妻のアンナ(ドミニク・サンダ)の美しさに、心を奪われてしまいます。

ストーリー自体は、それほど難しくないのですが、回想シーンが突然、出てきたり、主人公の説明がなかったりするので、どういうことなのか理解するのに、少しだけ時間がかかってしまいました。
そういう欠点はあるものの、見せ方は素晴らしいのひと言に尽きます。

特に良かったのは、アンナとジュリアが踊るダンスシーン。映画史に名高い、有名なシーンですね。
この女同士でダンスを踊るというのは、「フリーダ」にもありましたが、本当に綺麗でインパクトがあります。
そして、邦題のもとにもなっている、森の中での殺人シーンも圧巻です。

まるで、ホラー映画のような恐ろしさと緊張感がある一方で、切なくて哀しくて、やりきれないムードにも満ちあふれています。
とても、ショッキングだけれど美しい映像で、ベルトルッチ監督の天才肌ぶりを感じさせるシーンだと思います。

ドミニク・サンダは、当時19歳くらいだったそうですが、妖しい美しさをたたえる人妻の役を、見事に演じています。
彼女は「ラスト・タンゴ・イン・パリ」にも出演オファーがあったそうですが、妊娠中のため断ったというエピソードが残っています。
もし、ドミニク・サンダとマーロン・ブランドのツーショットだったら、またひと味違った映画になっていたかもしれません。

ジャン=ルイ・トランティニャンは、相変わらずクールで、不思議な雰囲気をたたえていて、ミステリアスな感じが、とても素晴らしかったと思います。
dreamerさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-06-01 15:31:10)
33.《ネタバレ》 個人的にあまり好きでない。テロリズムをスタイリッシュに描いており、映像に惹かれるあまり、映画も行為も肯定してしまいそうな映画。
にけさん [映画館(字幕)] 6点(2019-02-02 18:09:31)
32.《ネタバレ》 原題のIl conformistaとは、「順応者・同調する者」というような意味らしいです。つまりこの映画の主人公も、子供時代の特殊な体験から「自分もみんなと同じでありたい」という心理によって、ファシストとなり、結婚もしますが、決して心から望んだわけではなく、所詮は代償行為。「普通・みんなと同じ」ということと「流される」ことがイコールであると思い込んじゃった人の悲劇です。

行動の動機が「逃れたい」という心理で、思想に裏打ちされたファシストではないため、体制が崩れれば自分の支柱もなくなり、心から魅かれる女性に出会っても最後は見殺し。一度壊れた冷たい心の温度を「青」という色で表現したのかなと思います。その対極として、この映画に登場する「赤」は、殺された女性の顔など、人間らしさの象徴のように感じました。ですが、自分にとっては、むしろ「白」が印象として強く残っています。精神病院の白、森に降り積もった雪の白など、この映画の白は、とても怖かったです。

女性同士のダンスのシーンも、主人公の対極のひとつとして描かれたようにも思えます。女性同士でタンゴ、最初、周りの人たちから好奇の視線を向けられますが、そんなことはお構いなし。そういう態度が人々を惹きつけ、最後は主人公の男性を包み込んでしまいます。タブーを犯した者は異質とする主人公と、自由であることの美しさで人々を魅了する女性二人との違い。これって、ファシスト政権下のイタリアと、自由の象徴・パリを表していたのかも。

自分には、ファシズムや当時のイタリアの時代背景に対する知識がなかったため、理解することはできても実感することはできず、映画として消化し切れない部分も残ってしまい、ベルトルッチ監督の傑作と評されている作品だけに、ちょっと残念でした。
ramoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-02-27 20:41:16)
31.《ネタバレ》 ゲシュタポといえば猟犬みたいなモノと思い込んでましたから、愚図で卑怯なソレってのは珍しかったかもしれませんね。なにやら有能なヤツという雰囲気がただようマルチェロですが、物語が進む中、主体的というか能動的に関わるシーンがないではないですか。行き当たりばったり。しかし、それがある意味リアル。こんな秘密警察の人もいたんだろうな、と。殺しをしたかもしれないことが、彼にとって自分の特別性のよりどころだったから、リーノらしき人を見つけたときにはあんな風に取り乱したのでしょう。でも、それが面白いかというと別なんだ。絵画的な映像もあったとは思いましたが、何かありそうで何もない、気持ちの入れようがない主人公の物語のなかでは、それがどうしたという気持ちです。
なたねさん [DVD(邦画)] 4点(2016-04-30 06:56:48)
30.《ネタバレ》 ”人として当然持ち合わせるべき情操”の無い映画だ。それはつまり主人公のファシストの男の性質そのままである。この男のたどる半生をこちらは見守るわけだが、13才の時の決定的な事件により彼は情感を喪失したらしい。元娼婦の女に恋情を抱く部分はちょっと人間ぽいと思ったけれど、それすら驚愕の展開を迎えるわけで。なぜ彼女を見殺したのだろう。この男の冷たさは分かっていたつもりだったが、この暗黒場面には心底 冷えた。
感情は無いながら、映像は凄まじく雄弁で、ひとつひとつの場面の端麗さ、幽玄なこと。「青を意識した」とは監督の言葉。でも私個人的には強烈なのは「赤」だった。新婚旅行での列車の個室を照らす夕陽。森で絶命する女の、金髪・白いコートにそこだけ鮮血で真っ赤な顔。
私は芸術という分野には疎いけれど、この作品の織り成す映像美は”キレイな”他作品とは格が違うような気がする。青い森、白い精神病院、迷宮のような貴族の男の居城。
映像アート系の映画はえてして監督の独りよがりも多く、話がちんぷんかんぷんというのにも出会うけど今作品は男の半生と時代との整合性もきちんとあって物語として理解が難しくない。冷たさと色彩に圧倒される巨匠の傑作。
tottokoさん [ビデオ(字幕)] 9点(2016-01-05 00:29:03)(良:1票)
29.《ネタバレ》 ベルトルッチ初期の傑作。人によっては「ラスト・エンペラー」ではなくこの作品がベルトルッチの最高傑作だという人もいるそうだ。確かにそれほどの作品なのだろう。俺は最後まで余り好きになれなかったが。
第二次大戦前夜のイタリア。
主人公のマルチェロはファシスト組織の一員として暗殺の任務をこなす日々を送るが、幼き日のトラウマと優柔不断な性格で冷徹な殺し屋に成りきれずにいた。
まあ、殺しを部下に任せている事・銃もまともに撃てないなんて随分「中途半端」な殺し屋だ。
新妻となるアンナはマルチェロの裏仕事を知らない。
マルチェロも何処かファシストから足を洗いたさそうな表情を見せる。殺し屋一筋のマンガニエーロはそんなマルチェロをため息をもらしつつ護衛する。
マルチェロを励ます(?)マンガニエーロの姿はちょっと応援してしまう。
当の本人は殺しよりも魅力的な人妻にメロメロだ。いや夢中なフリと言うべきか。いや本当に惚れていたのかも。

母親の情夫、恩師の人妻・・・まったく嫌な事件だったぜ。やるせない。
車の中から“あの人”を見つめる姿なんてもう・・・ね・・・。

マルチェロが見た「アイツ」はソックリさんか本物か。それは解らない。

戦争によって狂い、戦争によって心を“抹殺”されていったマルチェロは今後どのような人生を歩むのか。そんな事を思うラストだった。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-05-20 23:12:24)(良:1票)
28.《ネタバレ》 青、青、青、青。真っ赤な鮮血が流れるはずのシーンですら、ほとんど赤は登場しない(クアトリ教授の暗殺シーン)。アンナは不自然なほど顔中が血だらけになった。この違いはなにか。冒頭の明滅する赤い光はなにか。ラスト、炎に赤く照らされた主人公の顔。
Balrogさん [DVD(字幕)] 10点(2013-08-23 22:27:14)
27.《ネタバレ》 退廃を明るく美しく。明るい光の中で空っぽ人間のファシズム時における空っぽぶりを描く。護衛のとっちゃんの一言「仕事でも卑怯な奴の相手は嫌だ」、これに尽きるんじゃない?自分としては、悪趣味じゃないセンスでスタイリッシュに退廃を描いてる感じが、大友克洋のマンガ「AKIRA」の1巻あたりの感じに似てると思った。この後の「ラストタンゴ」の汚れっぷりから、案外この映画はベルトリッチ本人の自分の空っぽぶりを素直な感じで描いたのかな?でもその後たくさん見事な作品を創っていっているようだから、彼は立派に立ち直ったのかもしれないね。この映画に関しては主人公の魅力の無さから7点です・・
トントさん [DVD(字幕)] 7点(2013-04-13 09:58:32)
26.ややこしい作りの割には、退屈しないで、映像美を堪能することができた。何回か見てストーリーの深みを理解すると、もっと高評価できるのかもしれない。ステファナ・サンドレッリが魅力的だ。
みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 7点(2012-11-27 12:47:25)
25.ファシズム、ホモ、レズ、小児性愛、スワッピングもどき、殺人・・・と、タブー三昧だが、別に過激でもない。
内容は、ファシズムに関するものがメインで、何とも解りにくい。
映像は美しいが、映像だけで楽しめるほど美しくはない。
消化不良という言葉がピッタリくる、ベルナルド・ベルトルッチの代表作。
にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 3点(2010-01-03 01:27:07)
24.この映画は人間の惨酷さと冷たさをあの青で表現しているような何とも全編に青、青、青が強調されている。ファシズムの暗い影に潜む官能的な映像の数々、タイトルにある森の中の暗殺シーンにおける映像の凄さの前には全てがかき消されてしまいそうなぐらいとにかく映像美の素晴らしさというものは心に残る。しかしながら登場人物の人間関係などを含めストーリーがいまひとつ理解しにくいという難点がある。明らかにストーリーよりも美しい映像を観て楽しむべき作品ではないかと思います。
青観さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-09-10 21:52:07)
23.《ネタバレ》 はっきり言って意味不明。だらだらと時だけがすぎていく。最後は何?、妄想?、狂気?、個別カットを適当につないだようにしか見えない。
リンチはもともと無意味そうに見えるからいいけど、これは見かけだけ有意味っぽくて実は何にもない。
ここでの高得点が不思議。
θさん [DVD(字幕)] 2点(2008-03-03 20:13:19)
22.《ネタバレ》 娼婦と教授の奥さんは同一人物なのですか??殺したと思った兵隊さんは、ラストあたりででてきた階段の男と同じ人ということですか??年齢差を考えると主人公より年下に見えてしまいましたが・・・。同一人物だとすると、あまりにも都合よいタイミングで出会ったものですね。五十六億七千分の一より低い確率ですね。ファシズムがなんだとか、個人のトラウマがなんだとか言っても、チョット冷静に考えると脚本が甘過ぎ。雰囲気だけの映画に近いような気がしますが。マニアックな人や監督の奉信者以外には、観終わって無駄な時間を過ごした気分になれること請け合いです。
ダルコダヒルコさん [DVD(字幕)] 3点(2007-10-28 23:49:37)
21.ぞくぞくするカメラの動き、美しい構図、翌々年の『ラストタンゴ・イン・パリ』に引けをとらない巧みな照明にため息が出っぱなし。とくに光の使い方は、ただ美しいだけではなく実に刺激的。主人公の婚約者を演じるステファニア・サンドレッリがまたものすごくいい。全てのシーンにこだわりを感じる。こだわりが出過ぎるとあざとくなったりするもんだが、この作品はぎりぎりのところで耐えてる。ベルトルッチの最高傑作と言ってしまおう。
R&Aさん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-10-12 14:21:33)(良:1票)
20.《ネタバレ》 ファシスト批判というよりは、一人の人間の正常と異常の間の葛藤を描いた映画のように思う。男が子供のときに男色行為を強要され、そのトラウマから自分は異常者なのではないかと真剣に考えるようになり、正常性を求めてファシスト新体制に順応していったものの、体制は崩壊し、それまで正常だと思っていたものは一夜にして異常なものとなってしまう。男は恩師や恋した娘を犠牲にしてまでファシズムに帰依してきた。それが最後の悲痛なラストに繋がるのではないか。
こまごまさん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-25 10:56:07)
19.理詰めオンリーでは解釈不能です。あまり物事を深く考えたくない人、すべてにおいて合理的な説明を求める人には向かない映画のようです。
Kさん [ビデオ(字幕)] 3点(2006-02-15 19:53:38)
18.《ネタバレ》 映像はともかく、脚本に不満が残る。 

後になって全体のあらすじを思い描いてみるとそれなりに面白い気がするのだが、なぜかいまいちだった。この笑わない主人公との距離を縮めることができなかったのと、台詞が味気ないのが要因だろうか? どうも表層的で実感の伴わない台詞が多かったような気がする。 

しかし終盤での主人公の精神的な崩落の過程についてはすごく面白かった。とくに題名にもなっているあの容赦のない暗殺の場面は、恐慌状態の夫妻とはコントラストをなすファシストたちの冷静さが恐ろしい。不自然なほど垂直に伸びた木々が並ぶ騙し絵のような森の風景は独特の美しさで、そこで進行している行為の残虐さを浮き上がらせていた。 

ラストのどんでん返しも秀逸。後半の筋書きがよかっただけに、それ以前の脚本をもう少し煮詰めてほしかった。
no oneさん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-02-13 22:18:01)
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【点数情報】

Review人数 37人
平均点数 7.16点
000.00%
100.00%
212.70%
338.11%
412.70%
512.70%
6513.51%
71027.03%
838.11%
9924.32%
10410.81%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.50点 Review2人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 9.00点 Review2人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
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【アカデミー賞 情報】

1971年 44回
脚色賞ベルナルド・ベルトルッチ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1971年 29回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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