1.《ネタバレ》 なつかしの銀幕スター上原謙ということで見た映画だが、何と言ってもお目当ては乙羽信子、彼女の映画デビュー作である。ここでは活発な姉妹に挟まれた三人姉妹の控えめな次女(ほぼ主役)を演じる。そして何と何と題名と同じ「処女峰」という主題歌を歌うのだ。乙羽信子というと堂々とした女優というイメージが強く、まさか歌うとは思ってもみなかったが、調べてみると大映入社前は宝塚のトップを飾っていたというわけだから歌も上手いはずなのだ。映画題名の処女峰はもちろんこの三人娘をさしている。そろって上原謙にあこがれていて三者三様の結末を迎えるのだが、ストーリーとしては少々古くさい感がなきにしもあらず。