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本心

[ホンシン]
2024年上映時間:122分
平均点:6.00 / 10(Review 1人) (点数分布表示)
公開開始日(2024-11-08) (公開中)
ドラマSFミステリー小説の映画化
新規登録(2024-11-16)【とれびやん】さん
タイトル情報更新(2024-11-24)【イニシャルK】さん
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監督石井裕也〔監督〕
キャスト池松壮亮(男優)石川朔也
三吉彩花(女優)三好彩花
水上恒司(男優)岸谷
仲野太賀(男優)イフィー
田中泯(男優)若松
綾野剛(男優)中尾
妻夫木聡(男優)野崎将人
田中裕子(女優)石川秋子
原作平野啓一郎「本心」(文春文庫/コルク)
脚本石井裕也〔監督〕
製作竹内力
プロデューサー竹内力(エグゼクティブプロデューサー)
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【クチコミ・感想】

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1.《ネタバレ》 原作既読。近未来の社会、主人公の朔也はVRを用いて他人のやりたいことを代行するリアル・アバター。そして亡くなった母親が、尊厳死のような「自由死」を希望していたことを知り、その真意を確かめるために母親のヴァーチャル・フィギュア(VF)を作り、母親の友人で高校時代の同級生にも似た女性・三好と同居をはじめる・・・。と、ここまででも物語要素が渋滞気味なのに、これに格差社会、差別と暴力、ネット社会、闇バイト問題、そしてIT長者の若者のエピソードも盛り込まれるって、どう考えても1本の映画にすることには無理がある。原作ではさらに、父親をめぐるあれこれやら、外国人との共生の話まで絡んでくる。ここからもわかるように、この原作は人物を掘り下げるよりは、現代の多面的にならざるをえない人間性と、そんな人間たちが社会のなかで絡まりぶつかり合うなかに見え隠れするアイデンティティ(=本心)をめぐる話であると思う(これは「分人主義」を掲げる原作者・平野啓一郎さんの長年のモチーフだ)。

という前提をもって考えれば、この無茶苦茶な設定と物語を、朔也という若者が「自分」を見出していく物語を軸として、それなりに整理されていたことには驚いた。朔也・三好・母親との関係性のなかで見えてくる、それぞれの「別の顔」をめぐる物語を中心に置きつつ、スパイスとして平野さんが得意とする社会問題を入れ込んでくるので、そこまで軸がぶれることはない。ただ、原作でも微妙だった「イフィー」のエピソードはやっぱり面白くない。せめて朔也・三好・イフィーの3人の生き方の違いをもう少しコントラストをもって描ければよかったと思うけど、そこもあんまり突っ込まないまま、ただ三角関係の話に持って行ってしまって、終盤でトーンダウンしてしまったのは残念。それを持ち直したのは、ラストの母親との会話。田中裕子さんが本当に素晴らしかった。あと、朔也が悪質な客に苦しめられてからのコインランドリーまでのシーンは異様に細かく描き込まれ、淡々とスピーディに進んでいく物語のなかで、ここだけ石井裕也監督っぽい個性が出ててちょっと苦笑い。

まとまってるかといえば微妙ですけど、演技派の若手俳優の競演も楽しく、あの無茶な原作をよくこれだけ見られる一本の映画に仕上げたものです。
ころりさんさん [映画館(邦画)] 6点(2024-11-21 18:43:08)
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【点数情報】

Review人数 1人
平均点数 6.00点
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61100.00%
700.00%
800.00%
900.00%
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