1.戦後の混乱期、進駐軍のMPに強姦され人生を狂わされてしまった女性の姿を描く。日本の立場が弱かった時代の理不尽な苦しみを描こうという気持ちはよくわかるんですけれど、何せ原作が、後に「ノストラダムスの大予言」で悪名を馳せる、あの五島勉氏。と言うんだから、もうこれは、運が悪かったとしか言いようがありません。ほぼ、ぶち壊し(笑)。
こういう題材なら、やっぱり松本清張とか。何か他に手があったのでは。と今さら言っても、ねえ。
米兵たちはひたすら好色一直線。だもんで、やたらレイプシーンが繰り返されて。まあ、それなりに主人公の人生にも起伏はあるんですけど、それでもさすがに単調。煽情的なのに、単調。込み上げるべき怒りも、これと言って込み上げて来やしない。
でもって、哀しいラスト(?)を切々と歌い上げる、謎のフォークソング風の歌声。込み上げるべき涙も、どう足掻いたって込み上げる訳もなく。
なんか、五島勉のせいとばかりは言えないような気がしてきたなあ。変なエロ作品でした。