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炎628

[ホノオロッピャクニジュウハチ]
Come and See
(Idi i smotri)
1985年ソ連上映時間:143分
平均点:7.08 / 10(Review 12人) (点数分布表示)
公開開始日(1987-10-30)
ドラマ戦争もの
新規登録(2004-02-24)【かんたーた】さん
タイトル情報更新(2023-04-04)【Olias】さん
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監督エレム・クリモフ
脚本エレム・クリモフ
配給松竹富士
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1
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12.《ネタバレ》 反戦映画として認知されているようですがどうやら戦勝40周年を記念してソ連当局から制作を依頼された云々の情報なので反戦映画ではないでしょう。
そもそも戦勝国が描く反戦映画?という疑問があるので。
そこはおいておいて、本作で描かれるのはまさに地獄絵図。一昨年公開の「異端の鳥」とよく比較されて話される本作ですが、確かに本作の方が不快度、戦争の内包する闇というのは痛烈に伝わってくると思います。
みなさんおっしゃるとおり前半は編集のせいもあってちょっと退屈?と思われるシーンも全ては後半の阿鼻叫喚の場面のため。
祭りに興じるように村に火を放ち銃を撃つナチスの姿は戦争の狂気と狂熱をこれでもかと描き出していますし、主人公の少年も前半はまだ無垢な面影が残っていたのに対し終盤は精神を削ぎ落とされもはや別人のようにやつれふけ込み、まさに「地獄」を体験してきた顔。その迫力はやはり筆舌に尽くしがたいです。
描写に関しては、ナチスを完全悪として描いておりソ連軍の実態(残虐行為)を無かったことにしてるような感じを受けるのでちょっと腑に落ちない点もあるのですが、ここで描かれるテーマはそれではないのでまあよしとして、「反戦映画」などではなく戦争映画の一つの形、として見るととてもよくできていると思いました。
クリムゾン・キングさん [DVD(字幕)] 7点(2022-01-03 04:31:21)
11. 
俺にとって、この映画は最上にして、正視に耐えない地獄。
かの「異端の鳥」も観てきたが、この悪夢には勝てないと思った。
まさに地獄がここにあるのだ。

ゴチャゴチャは言わない。
世界情勢とか事実と比べてではない。
実際にあった出来事を無視してこの物語を知れ。


「観る」のではなく「見る」がいい。
この世界に入り込み、主人公の目線で見ろ。
撮影カメラの視点ではなく、このキャラの目で見て、そして感じ取れ。


そして、地獄のような世界で…
ただ翻弄されて、蹂躙されて生きるのだ。
死にたいと願っても叶わず、唐突に突きつけられる恐怖
…それが地獄。

地獄は、戦争が作り出すものではない。
もっと根源的に…人間が地獄を恐れるがゆえに、人は人に与えるのだ。

恐ろしき、決して終わりのない――地獄を。
映画の奴隷さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2020-11-23 00:07:12)
10.《ネタバレ》 こういう映画は嫌いですね。
この作品は実話を元に作られたそうですが
ドイツ軍(側のウクライナ人)がソ連のハティニ村を襲撃した事実はあるようですがそこから話を膨らませたみたいですね。
しかしその襲撃の内容がどこまで真実かはいくつか説がある。
南京大虐殺を彷彿とさせますね。
侵略者に対してパルチザンや便意兵で対抗した所も似ていると思います。

ソ連時代の映画ってあんまり自由に作れなかったという話も聞いたことあるので
結構脚色されててもおかしくないと思っています。

でどこまでが真実かとかそういった思想をなるべく排除して
映画として観た時、嫌いな部分が目に付きました。

・登場人物のカメラ目線。こっち見んな。
・劇伴が過剰で耳障り。不安感煽ろうとしてるのが気に障った。
・良く分からん間があって冗長に感じる。

良かったのはこういう歴史問題があるという事実を知れたこと。
主役の少年の演技はすばらしい。
Dry-manさん [インターネット(字幕)] 4点(2020-05-04 16:56:45)
9.《ネタバレ》 ラスト付近にあるアーカイブ映像は痛ましく正視に耐えないものも含まれるがその時間は短い
制作された年代ならば日本のテレビにもかけられただろうがショックを受ける可能性がある
単に戦争の恐ろしさを伝えることが目的ならこういった実際の映像を延々と見せれば済む
だがこの映画はただのメッセージ性にとどまらない
映像・音声共に演出技術点が高い佳作だろう
脚本家の実際の体験を基にしたときく
実際に家を家族を隣人を焼かれたものにしか表現できない臨場感がある
牛の死に様などやりすぎな感もある。バランスは難しい
うまシネマさん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-08-11 15:28:15)
8.冒頭、二人の少年がドイツ兵の銃を掘り出すところから、何とも言えない不気味な雰囲気が漂っています。題材や内容のショッキングさも然ることながら、全体に渡って訳のわからんアクがあって、人の心に残る強い映画だと思います。
とはいえ、ヨーロッパ映画特有のよく分からない場面や、冗長すぎる描写が多々あって、特に前半は退屈させられました。俳優もオーバーアクト気味で、素晴らしい部分以上におかしな部分が目立っていました。
後半は主人公の少年の地獄巡りとなりますが、祭りみたいな大騒ぎをしながら人を殺しまくるドイツ軍は山賊か何かにしか見えず、もはや軍隊の有り様ではありませんでした。この辺りの極端なデフォルメも、歴史映画としての魅力を低下させる原因となっています。
なお、ドイツ軍が民間人にまで手をかけざるをえなくなった理由の一端は、ソ連にありました。モスクワ政府はドイツ軍の後方攪乱のためにベラルーシで赤軍パルチザンを結成しましたが、こうしたゲリラ作戦をとられてしまうと、ドイツ軍は正規軍以外の民間人も敵と疑わざるをえなくなります。本当に自国民が大事であればゲリラ作戦はとらないのですが、ソ連は民間人を戦争に巻き込んでしまう作戦を選択したわけです。さらに、ドイツ軍の現地調達手段を断つために焦土作戦もやっており、人命軽視はソ連側の方が酷かったくらいです。
また、本作が制作されたのは1985年ですが、その後にソ連が崩壊し、第二次世界大戦の東部戦線では、ソ連軍もかなり酷い虐殺をやっていたことが判明しています。東部戦線は共産主義vsファシズムの戦場であり、共産主義を嫌ってドイツに味方する人々も少なからずいました。特にウクライナは国を挙げて反共の姿勢を示しましたが、ドイツ敗走後、ソ連はそうした人々を許しませんでした。まさに、本作でドイツ軍がやったとされるような蛮行をソ連軍は行い、略奪や強姦はかなり酷かったと言われます。
映画ではドイツ軍のみが悪とされていますが、それを額面通りに受け取ったのでは戦争の恐ろしさの一部分しか理解できていないことになります。特に、東部戦線で起こったことに対しては誤った理解をすることになるため、本作は危険性の強い作品だと言えます。世界的に評価の高い作品であることは知っていますが、私としては作品のあり方に疑問があるため、低評価とさせていただきます。
ザ・チャンバラさん [DVD(字幕)] 4点(2015-08-15 02:23:38)
7.《ネタバレ》 冒頭の老人と子供の会話からして、既に何かに憑りつかれたかのような異様な緊張が画面を支配する。
古戦場で土に埋まったドイツ兵の武器を掘り出す子供たち。それを見守るかのように空を飛ぶ不気味な偵察機。重低音とエンジン音が重なり恐怖を煽る。
水を飲む音、シャッターを切る音、不協和音が混ざるラジオ、愉しげな人々の合唱、泣き声、笑い声、突如襲い掛かる空爆や銃撃音、天空で開く落下傘の音、地雷、蝿の羽音、雨の中のダンス・・・何もかも不気味に響く。
人々や動物の表情も怖い。牛が撃たれて死に絶えるまでの眼!
ナチスたちも中々姿を見せない。落下傘や林の奥を不気味に行進する様子が一瞬映り、しばらくは音のみでその存在を誇示し続ける。それが霧が晴れるようにワラワラと姿を現し、雷鳴のような声で人々を嘲笑い村人を殺しまくる。人々は狂ったように阿鼻叫喚に叫び、物語は異常なテンションでサスペンスフルに展開される。
虐殺を敢行する彼らにとって、不慣れな道で“うっかり”踏んでしまった卵と一緒かそれ以下の存在。飯を食い呼吸をするように人を殺すのだから。
皮膚の焼けただれた老人や一瞬映る積み上げられた死体なぞ序の口。女を集団で犯し尽くすなんてまだまだまだまだ。
村人を小屋に押し込めて・・・オーバーキルなんてもんじゃねえ。敵同士で同じように祭りを楽しみ、同じように記念写真を撮る。あれに背筋がゾッとしない人間がいるのか?
それを焼き付けやがった奴らをどうして擁護しなければならない?
貴様ら赤ん坊まで殺したではないか。自分も同じ目に遭ってもかまわんと思えなかったんだろうがよ。そんな奴らが今更命乞いなんかしてんじゃねえ。くたばれ。惨めに死んじまえ。てめえらなんぞ火葬する価値も無え、泥の中で死にやがれと、憎悪を吹き払うには憎悪しかなかった。そうやって己を駆り立てなければ自分を保てなかった。
じゃなきゃ家族の死を受け入れられず泥の中に体を埋めて死んでしまいたくだってなる。それこそ絶叫をあげ続けながら。
撃ち捨てられたヒトラーの顔面に鉛弾を撃ちこみまくる瞬間の強烈なモンタージュ!
どんどん時間は遡り、独裁者も無垢な赤子に戻る。スターリンですら無垢な赤ん坊でしかなかった。それが成長してああなった。そりゃ種族根絶やしとかも考えたくなるわ。
松明を持った男の選択が、彼らと“同じ”になる事を否定するせめてもの選択だったのだろう。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2015-03-12 00:00:17)(良:1票)
6.《ネタバレ》 二次大戦を描いた映画の中でもソ連側が舞台になっているものは「スターリングラード」くらいしか観た記憶がなかったが、こちらはソ連の村、現在のベラルーシが舞台。詳しくは読み取れませんでしたが、その地域はドイツに占領されていて、民兵によるゲリラ戦が展開されている様相。その抵抗勢力に対してドイツ軍が行ったことが、ゲリラ戦に参加した少年の目を通して描かれます。DVDの映像特典では、スターリングラードの攻防を実際に体験した監督が、破壊された都市の悲惨な記憶を残すために製作したと言っていましたが、映画を観た印象はちょっと違います。この映画には戦闘という意味での戦争はありません。戦闘に参加していない市民を殺すドイツ軍が描かれています。ゲリラ掃討の作戦行動として、拠点となる村をチェックするのは当たり前だけど、非戦闘員までも無差別に殺すドイツ軍。その様が、娯楽を楽しんでいるかのように映ります。そこにはヒットラーの方針とか、ドイツ軍の軍規とか、戦略的な意義などは見えません。戦争という非日常でルールに規制されなくなった人間が何者になるのかが浮き上がります。残酷、残虐、非道、それとも非人間的。どの言葉も陳腐に聞こえる行為でした。場所が変われば、ソ連軍も似たようなことをやっていると思うし、当時の日本軍も同様だったのでしょう。今作は反戦映画とは思わないし、当時のドイツ軍の行いだけを糾弾しているとも思わない。種の存続以外の理由で他の生物や同属までも殺せる種族、人間。その特殊な存在を描いた映画だと思いました。本当に神の怒りがあるのなら、地上から人間がいなくなっても不思議じゃない。邦題の数字はドイツ軍に蹂躙された村の数とのことです。
アンドレ・タカシさん [DVD(字幕)] 6点(2010-01-12 03:35:23)
5.《ネタバレ》 戦闘シーンを描く戦争映画ではなく、一人の少年の体験する戦争で行われる行為を表現した映画かな。なので戦闘シーンはほとんどない。直接的な殺傷シーンもない。前半は暗く淡々としていて退屈だったが、後半1時間は悲惨だった。まるでお祭り騒ぎのドイツ兵、一つの小屋に村人を集め、小屋ごと焼き殺す。嵐のさったよーな静けさの中、少年は老人のような顔つきになる。悲惨すぎる。しかし、よく考えると、こんな酷い事をされた国ですら、他でやっぱり酷い事をしている。戦争をした国で、なんの罪もない一般人を殺さない国は一つもない。人間は人を愛しながら、人を殺せる生物なのだ。物を作りながら壊せる生物なのだ。平和を望んで戦争できる生物なのだ。こんな矛盾した生物は奇妙だ。モンスターだ。でも自分もその生物なのだ。だから、それでも人間を素敵な生物だと思いたい。人間が自ら人間を否定すればいったいどこに救いがあるんだろう。うーん、あまりにも後味が悪いので、いっぱい考えてしまった。
なにわ君さん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-10-22 02:15:28)(良:1票)
4.《ネタバレ》 ソヴィエト映画らしく冗長な表現が多いです。
ドイツ軍(Einsatzgruppenでしたっけ?)の描かれ方もステレオタイプなのですが、
レクリエーションのように繰り広げられるペレホードイ村虐殺シーンの怖さは格別です。
「すべては子供から始まる...」と言うドイツ軍将校の台詞から、628の村を住民共々消し去る行為が、人間の確固たる信念により行われた事を実感させます。
最後に銃を撃てなかった主人公の弱さこそが、独裁者の台頭を許す民衆の弱さと言う事でしょうか。

Feld Hern Halleさん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-10 15:51:52)
3.《ネタバレ》 何なんだ、この絶望感は…。ある種異次元の世界の話でも観ているような感覚に囚われます、それぐらい衝撃的。下らないサスペンスの<衝撃のオチ>とか、そんなレベルではなく本当に衝撃的というのはこういうことを言うんだろうなと思います。特に最後のあの少年の表情はもはや演技を越えています。若者から精気を奪い取り老人へと変えてしまう戦争。個人的に二度と観たくない作品ではあるけれど、7点以下を付けることが許されないような気がするので8点。
かんたーたさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-03 11:12:07)
2.美しい音楽とおぞましい効果音、そして激しい爆撃音が同時に流される。それらの音をバックに終始リアルな戦争の悲劇が描かれる。悲劇という言葉で片付けるにはあまりにすさましく、あまりに恐ろしい事実。悲しんでる余裕すら与えない人間の非情を描く。人間はここまで残酷になれるものなのかと目を背けたくなる。血が飛び交うなどのスプラッター系の直接的な描写はありません。ただ自分と同じ人間が実際に行ったという事実に目を背けたくなるのです。ヒトラーでさえも同じ人間なのだということを表すラストシーンで戦争の本質に迫る。非常に完成度の高い作品です。
R&Aさん 8点(2004-12-02 10:27:47)(良:1票)
1.強烈な映画。世界中に戦争の種をまき、近隣国を弾圧し、あるいは自国民を無慈悲に粛正した大国でさえ、忘れられない「戦争の傷」を負っている。戦争には真の勝者はいない、ということが分かるのではないでしょうか。少年がまるで老人のような顔になっているラストの場面が網膜に焼き付きます。たくさんの人が死に、うずまく憎しみをスクリーンに叩き付けるような映画です。気分が楽しくなることはありません。でも、良い映画だと思います。
しまうまさん 9点(2004-03-31 22:11:36)
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【点数情報】

Review人数 12人
平均点数 7.08点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
4216.67%
500.00%
6216.67%
7325.00%
8216.67%
9216.67%
1018.33%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review2人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
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