21. ホワイトハウス/殺人連鎖<OV>
いまどき珍しいくらいのオーソドックスなサスペンスものです。ミステリーの要素もあるんですが、浅いし、興味もわかないしょっぼいミステリーです。何しろ真相がしょぼいしょぼい。演出も安っぽいし、ストーリーも安っぽいし、安っぽさばかりが気になって、いまいち物語に入り込めません。まあ正直、『こんなもんか。』という感想です。 と言いながらも、中盤過ぎくらいからちょっとずつ面白くはなってきます。安っぽさにも慣れてきます。ぐだぐだのアクションも全然気になりません。全然必要性のない無駄なラブシーンだってへっちゃらです。こんなんで脱がなきゃならない女優さんがちょっとかわいそうだなって思うくらいです。それに要所要所でやけにうまい盛り上げ方をするシーンが無きにしも非ずです。特にラスト5分はなかなかグッド。終盤が面白いと、映画全体が面白く感じちゃうものですね。ゆえに、おそらく正しい評価とは言い切れないのがつらいところですが、最期見終わったときの素直な感想です。 『そこそこ面白い』 [DVD(字幕)] 6点(2015-01-22 06:45:59) |
22. ホネツギマン
《ネタバレ》 主人公のエドワード・ブリス(ホネツギマン)が両親と婚約者を殺され、復讐する物語。(※ただし、婚約者のほうは生きています。) 完全なイロモノ系B級映画と思っていましたが、タイトルの割に意外に真面目なストーリー設定です。 特に、エドワード・ブリスが父親と和解するまでが一番面白い。ブリスの過去から現在までをダイジェストのように紹介してくれるシークエンスは、希望に満ち溢れています。とてもドラマとして完成度が高いです。 で・す・が。やはり両親が殺され、婚約者が撃たれてからはB級色が強くなります。いや、まあそれは良いのですが。復讐するにしても、もっとストレートにいってほしいです。 両親と和解し、新しい人生を始める直前に大変な悲劇に見舞われ、大きなショックを受けてしまうのはすごく伝わってきます。ただそれをラストまでひっぱりすぎです。ドロレスの存在価値も不明です。 それに、ホネツギマンならではのバトルはとても良いのに、その対象がやたら無関係な人ばかりです。なのに、肝心の復讐相手にはそのホネツギバトルがほとんど出ません。そこでこそ、見せてほしいのに。そしてスカッとしたいです。 一応ラストはハッピーエンドっぽくしめていますが、両親は殺されています。婚約者も重傷なので、おなかの赤ちゃんがどうなったのかが気になります。本人は捕まっているし。プロレス関係者たちも良い人ばかりだったのに、ホネツギマンから骨折られまくって気の毒です。 B級映画とは言え、あんまり暴走されると応援しづらいし共感できなくなっちゃうので、残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2015-01-12 13:52:00) |
23. ポーリー(1998)
《ネタバレ》 今まで見た動物ものの中では、『ベイブ』『奇跡の旅』と比較しても、これが一番良かったです。『奇跡の旅』と同じようなロードムービー形式をとっているのですが、今作のほうが必然性が高く、最早ドラマとして面白いです。つまり、たとえ主人公がインコじゃなくても、きっと面白くなったに違いないくらいの完成度なんです。 マリー、アイヴィ、メキシコ人、ミーシャ、出会う人がみんなそれぞれの個性をもち、それぞれの優しさでポーリーと接するところに感動があります。思いやりや友情、人と人(※今作の場合インコですが)との絆を、押し付けがましくならない程度に、限りなく自然な表現で表してくれているところに本作最大の魅力があると思います。 更にはラストに、ミーシャとマリーの『ちょっとだけラブストーリー』をにおわせる展開まで用意してくれちゃって、凄く幸せな余韻に浸れます。 所謂べた~な動物ものが苦手な人であっても、これは見て損はないかもしれませんね。 本作の感想とは全く関係ないのですが、大学教授って人格的にも立派な方が多いのに、映画の中では割と悪者に描かれることが多い気がします。肩抱きや公的権力に逆らいたくなっちゃう人間の性ってやつでしょうか・・・。 [DVD(字幕)] 8点(2014-08-18 02:26:34) |
24. 暴走特急
《ネタバレ》 セガール映画の中では一番好きかもしれないです。舞台は列車ですが、そこから衛星を乗っ取って全世界を攻撃できるというスケールの大きさがノリノリでよいです。更には、秘密のコードを聞き出すために、目をレーザーで焼こうとする拷問のシーンは、かなりのインパクトがあります。デインやテロリストグループの冷酷・冷徹・非道な性格が印象づけられるのです。 そしてテロリストグループに一筋縄ではいかなそうなやつらがたくさんいるのも盛り上がるポイントです。この作品が一番良いと思える理由はきっとテロリストグループの質の高さだと思うんですよね。だって主役のセガールは変わりようがないですもん。セガール映画を面白くしようと思えば、あとは敵キャラを変えていくしかないんです。そういった意味ではこの映画はほぼ満点。これだけのタレントをそろえたスーパーテロリスト集団が、どんなことにも全く動じなかったのに、ライバックが列車に乗っていると知っただけで、「大変だ」ってどんだけですか(笑) だけど、セガールがいったん動き出すと、どれだけストーリー、脚本、敵キャラに味付けをしていても、一瞬でセガール味に染められちゃうんですよね。しょうがないです。ハリウッドの水戸黄門ですから。クリリンとヤムチャには実力差がありますが、スーパーサイヤ人の前ではどちらも雑魚扱いですもんね。セガールはそれといっしょなんですが、それをふまえても楽しい作品でした。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-26 14:45:20)(良:2票) |
25. 北斗の拳(1995)
《ネタバレ》 先にレビューを全部読んでから映画見ました。あまりに面白いレビューだったので、本当なのかなーって。ウワサの真相解明!みたいな・・・。 で、ウワサは本当でした!ピップエレキバンみたいです!まさにです!酸性雨で地面溶けてる!バットが死んだ!リュウケン銃殺された!全部本当のことじゃないですかー。すっきりしたー。なんかもう感動です。こんなにすっきりしたのは久しぶりです。見てよかった。 で、見た感想なんですけど。 ・・・なんか、ちょっと面白かった。僕頭おかしいのかなー。 [DVD(字幕)] 5点(2014-02-04 01:43:57)(笑:3票) |
26. 星に想いを
《ネタバレ》 う~ん、どうも主人公が頑張っているように見えないドラマは感情移入できないようです。ティム・ロビンス演じるアンディは、結局のところ彼自身は何もしていないように見えちゃうんですよね。アインシュタインに気に入られ、そっから先はアインシュタインとその愉快な仲間たちが引いたレールの上にただ乗っているだけで、自分からはこれといったアクション起こさないんですよね。だから、全然応援する気持ちになれないし、正直ちょっと退屈でした。 それに、たとえおじいさん達の考えとはいえ、自分が書いた論文でもないものを、自分のものにしちゃうってのはあんま好きじゃないです。ラブコメで「相手に気に入られるために主人公が背伸びする」ってのはよくあるパターンだし、それ自体は好きなんです。要は背伸びの仕方です。人のふんどしで相撲をとるようなまねは嫌いなんです。だいたいそんなことして相手に気に入られてもそれは本当の自分じゃないじゃない。せっかくのラブコメなんだから、正直者のストーリーのほうが個人的には楽しめるんですけどねー。 少々期待しすぎちゃいまいしたね。 [DVD(字幕)] 5点(2014-01-19 01:29:12) |
27. ボーン・イエスタデイ(1993)
《ネタバレ》 「教育もの」としてとても面白い作品ですね! ホワイトハウスも知らない人が、こんな短期間にここまで知識が豊富になり、思考力まで養われるなんてことは現実には起こりえないんでしょうが、夢があって良いんじゃないでしょうか。何より、政治や憲法、法律関係のお勉強しましょうってな地味なテーマをここまで面白いエンターテイメント作品に仕上げたことに拍手を送りたいです。 しかも、何か裏技みたいな勉強方法を使うのかと思いきや、大事なところでは「辞書をひけ」って超王道。そんで超地味。しかも辞書を引くシーンやたら多い。なんて素晴らしい作品でしょうか。娯楽作品として大事なポイントを押さえながら、でも勉強において大事なポイントもはずさずに押さえてあるなんて、原作者の教育に対する愛情すら感じます。 迷わず10点つけたいところではあったのですが、個人的にどーしてもハリーがちょっとだけかわいそうに見えてしまいまして。彼のビリーに対する愛情って、確かにゆがんでいる部分もありましたけど、なんか一途で憎めなかったんですよね。たたいちゃうのは絶対だめだけど・・・。 ちなみに、ラストにハリーが、「なんでそんなことさせるんだ。」と尋ねたときの、ビリーの返事。「本当にわからないの?だからさせるのよ。すれば私が気づいたことにあなたも気づくから。そうすればあなたもきっと幸せになれるわ」ってやつ。このセリフ、・・・すごくないですか?まさに教育の本質を見事に一言で表してしまった素晴らしい言葉です。 [DVD(字幕)] 9点(2013-07-11 04:46:24) |
28. ボディ・ターゲット
《ネタバレ》 冤罪ではなかったのは少し意外でした。実はしっかり強盗しちゃっていたんですね。「俺が本当は捕まるはずだったのに」とかはじめのほうで仲間のビリーが言うから、勘違いしていました。 そんで、いつもでしたら「お前悪いやつじゃん。」って偏見たっぷりになっちゃって、主人公に感情移入しづらいパターンのはずなんですけど、なかなかどうしてサム君(ヴァンダム)、良かったですよ。何より過去の過ちを後悔しているのが良いじゃないですか。 アクション映画は、絶対正義、スーパー超人、聖人君主みたいな人たちのほうが、面白いに決まってるじゃんって思っていましたが、なんか真っ白ではない、グレーな感じの主人公ってのもいいもんですね。決して完璧ではないサムが、大事にしたいと思える人たちに出会えて、その人たちのためにその腕力をふるうっていうのは、普段あんまり感じることないタイプのカタルシスを得られてなんか心地良かったです。 そのグレーの良さってのを堪能してもらうために子供を効果的に使うってのは、なんかずるいやん、って気もしますが、やっぱ子供がからむと作品に味わいが出ますね。特に今回の子役の二人はとっても良かった気がします。 ラストの30分、特に警察に追いかけられてからは片時も目を離さず見入っちゃうほど面白い展開になりましたね。ヴァンダムキックが見られなかったことだけがちょっと残念だったかな。 そうそう、脇役さんたちが良い味出していたのもこの映画の評価のポイントでしょう。特にロニーは良かったね。彼もなかなか良い灰色出していましたよ。 [DVD(字幕)] 7点(2013-07-08 01:58:28) |
29. ホーカス ポーカス
《ネタバレ》 大好きなディズニー映画なので期待して見たのですが、ストーリー上追いかけっこがメインな上に、主人公達3人が目的も解決策もなく逃げ回るだけだったので、そもそもの設定に限界があったみたいです。 まあ、コメディ+ファンタジーみたいなもんですから、はじめから緊張感みたいなものは期待していませんでしたけどね。どちらかと言えば子供向けの映画ですし。 とは言え、ファンタジーならではのわくわく感やどきどき感はも~少しあっても良いんじゃないでしょうか。主人公たちがこれといった機転を利かせたりってのが少ないのもちょっと。 終始成り行き任せでストーリーが進んでいくものですから、途中で若干飽きちゃうんです。ただ、ものすごくつまらないとか、映画としてだめとか、全然そういうんじゃないんです。きれいにまとまってはいるんですよ。 つまり、一言で言うと、何か物足りないんです。 おいしいんだけど、ちょっと味薄いね、って感じなんです。 小学生くらいのときだったら楽しめたかもです。 [DVD(字幕)] 5点(2013-06-29 04:54:36)(良:1票) |
30. ボーイズ’ン・ザ・フッド
《ネタバレ》 小学生のトレ達が、母親から登校時に「流れ弾に気をつけてね。」と言われる世界。この一言だけでも、当時の黒人たちが置かれていた環境を印象づけるのに十分すぎる効果がありました。 当時は自分も中学生。兄とその友人達が、「この先の池に亀がいるんだぜ。」と一緒に亀を見にいったが、それと同じ感覚で、「この先に死体があるんだぜ。見に行こう。」と好奇心いっぱいに死体を見にいく小学生たち。そんな環境下であっても子供たちは小学校に行き、高校生になれば高校に行って試験も受ける。明日は殺されているかもしれないような環境なのに、自分の進路を真剣に考えている。なんとも整合性に欠けるような状況に、ずっと不安な気持ちがつきまといました。 その不安な気持ちは一種の予感のようなもので、その予感はやはり最悪の形となって訪れます。しかも、作中の人物の中で、おそらくは一番未来を、将来を具体的な形としてとらえていた若者の命とひきかえに。 トレが恋人のブランディに泣きつくところは不覚にも涙を誘われましたが、一番胸に響いたのは、リッキーの試験結果を絶望に打ちひしがれた目で見ている母親のワンショット。なんとも見ていて辛く痛々しい映画でした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-30 02:01:39) |
31. ホット・スポット
《ネタバレ》 ミステリー・サスペンス系の映画と勝手に勘違いしていました。 ハリーは何か秘めた目的がある風な感じだし、グロリアもサットンと何か隠し事している感じだし、ドリーにいたっては出てきたときから怪しさ満載だし、・・・これは結末にいったい何が待っているんだ!・・・・と思っていたら何も待っていませんでした。 結局ストーリーのすべてにひねりも何もないし、かといって魅力的なラブストーリーかと思いきやそうでもないしで、正直万人向けの作品ではなく、万人の中の一人である僕には楽しむことができませんでした。 [DVD(字幕)] 3点(2013-04-21 19:20:02) |
32. 暴走機関車
《ネタバレ》 パニック映画かと思っていました。 いや、もちろんパニック映画ではあるのです。ただそのパニックが、あくまで登場人物の人間性を引き出す媒体にとどまっている気がします。 確かに、人の本質は平常時より非常時のほうがはっきり出るものかもしれません。 「お前はまだ子供だ。それに比べこちらは海千山千だ。」 と言っていたマニー。これは平常時。まだまだ余裕たっぷり。 「戻ってくるな!中に入れるな!」どかっ!ばきっ! これは非常時。あらあら。 「あんたは俺たちのヒーローだったのに。」 マニーの人間としての底を見てしまった落胆からくる一言。 これはきついですね。見抜かれちゃいましたね。 あこがれていた人物が実は自分とさほど変わらないと気づいてしまった瞬間。 そして、気づかれてしまった瞬間・・・。 こーゆー心の機微がドラマチックに見える映画、好きなんですよねー。 パニック映画としても、ドラマとしても、見応えのある映画でした。 終わり方も、衝突するところを見せられるよりかは好きな終わり方でした。 こーゆー映画で余韻を残すって、斬新です。 [DVD(字幕)] 7点(2012-11-12 06:50:54) |
33. 星の国から来た仲間
《ネタバレ》 おお!グローブが浮かんだ!超能力者だ! 心の声が聞こえる!未来予知ができる! すごいすごい! よーし、また超能力だー!よーし、また超能力だー! ・・・よーし、また超能力だー。・・・・・よーし、また超能力だー・・・。 んー。なんか飽きてきたー。 そもそもなぜ逃げているんだっけー? ディズニー映画は大好きなんですが、こちらの映画は少々薄味すぎました。 追いかける人達にも、毒がなさすぎましたね。 「ただの超能力者ではなかったな。」 THE END って、それで終わりかーい。 ラストが一番薄い。 [DVD(字幕)] 5点(2012-09-24 12:02:40) |
34. ホワイトファング
《ネタバレ》 ディズニー映画って本当に大好きです。毎度ハッピーエンドを文字通りお約束してくれるので、いつも観終わった後ハッピーな気分になれます。 この映画も例にもれず、とても美しく仕上がっております。 前半は過酷な大自然からスタートします。親切なおじさんが狼の犠牲になってしまったり、ホワイトファングのお母さんもそのとき死んでしまったりと、厳しい生存競争の現場を映し出しています。 ですので、中盤以降はサクセス、サクセスでハッピーかもしれませんが、前半の出来事を忘れてはいけないなと、今レビューを書きながら思いました。 風景の映像が息を呑むほど美しいところもディズニー映画の醍醐味ですね。真っ白な雪景色の中を進むシーン、大自然の湖にボートを漕ぎ出すシーン、見るたびにふわぁーってなります。 もちろんこの映画の一番の見所は、ホワイトファングとジャックの友情です。ジャックが熊に襲われるのを助けたり(けっこうハラハラします。ってゆーか、この撮影すごいですね。)、逆にジャックがホワイトファングを助けだして看病したりして、ゆっくりと二人の絆が出来上がります。 もう本当にべたべたなストーリーですが、そのべったべたなストーリーを心の底から楽しめる映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-12 04:55:17) |
35. 北海ハイジャック
《ネタバレ》 慎重に頭脳戦をくりひろげていたわりに、最後は結局パワーゲームにもっていくんですね。それもあっさり決着がついてしまいました。もちろん万が一のことを考えて、慎重に慎重に事を運んだ結果のことだと思いますが、あそこまであっさり片付けられると、「最初から乗り込めば良かったじゃん。爆破する必要もなかったじゃん。」と思ってしまいます。 [DVD(字幕)] 4点(2011-07-26 22:55:04) |
36. ボビー・フィッシャーを探して
《ネタバレ》 勝手にロードムービーだと思っていました。ボビーフィッシャーは最後まで出てこない。にもかかわらずこのタイトル。素晴らしすぎます。この作品を見てこのタイトルはなかなか思い浮かばないのではないでしょうか。でもこれほどふさわしいタイトルはないと思います。ジョシュだけではなく、ジョシュを取り巻く人々の心の在りように魅せられる映画です。特に、息子に対する父親と母親の心理の在りようは、世界中どこでも同じだということを気付かせてくれました。息子に対する愛情から、いつの間にか息子の才能を愛するようになってしまった父親。最初から最後まで、息子自身に対して無償の愛を注ぐ母親。父親が、息子への愛情を取り戻してくれてほっとしました。映画の雰囲気が「グレイテスト・ゲーム」に凄く似てます。どちらが良いかは甲乙つけ難いです。この映画を愛する方は、ぜひグレイテスト・ゲームもご覧になられてみてください。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-08 11:46:49)(良:1票) |