1. ダイ・ハード4.0
俺が映画を好きになるキッカケになった映画「ダイ・ハード」。 好きになった当時は既に3作目までとっくに公開していて、リアルタイムではなく完全に後追いファンな訳なんですが、このシリーズにかける思いは誰にも負けない自信があります(笑) この4作目の製作が決まったとき、期待と不安の両方が一気に押し寄せてきました。 今のブルースにはまだ激しいアクションが出来るのか?とか、CG使いまくりのリアルさが無いダイ・ハードになってしまうのか?などと言った不安要素。 それでもこのシリーズのパワーを信じたい気持ちもあり、公開を待ちました。 実際観てみると・・・良かった。不安を見事に跳ね返してくれた。2、3作目と同じく幅広い場所が舞台になったけど、パワーは前2作よりも感じれた気がしました。 最初の15分の大暴れでマクレーンの活躍をやっとスクリーンで観れたことに感動。 後はお馴染み「ダイ・ハード」シリーズの王道を突き進む流れ、さらにクライマックスはVS戦闘機というド派手なアクションもあり大満足な内容でした。 不満はほとんど無いけれど、あえて言うならガブリエルの悪役ぶりがもっと欲しかったところ。 マクレーン相変わらずのボヤキももっと欲しかった(今回は何かターミネーターやジェームズ・ボンドぽかった笑)って感じですね。 個人的にはシリーズの中で1作目に続く面白さだと思ってます。5作目の話もあるみたいですが、やるなら次の舞台どうするんだろ?(笑) 最後にDVDに吹き替えを2種類収録した20世紀FOX、本当に感謝します。野沢那智マクレーン最高!! [映画館(字幕)] 9点(2008-02-12 17:17:32)(良:1票) |
2. バベル
《ネタバレ》 出演者は豪華だけど娯楽性は全く無し。 それぞれの登場人物の心情を表すかのような音楽とドキュメンタリータッチな映像。 一丁のライフルによって次々と国境を超えて発生する不幸の連鎖。 映画の流れに沿うと場所も時系列も全てがバラバラだけれども、それが最終的に絶望や孤独に打ちひしがれても、最後に人を救うのは家族の繋がりなんだと言うラストに結びつき、2時間半近くに渡るこの映画のメッセージを読み取ることが出来たような気がします。 途中何度か「え??」と思うような描写があったけれど(特に日本編で)特に気にすることなく最後までじっくりと鑑賞できました。 出番が少ないと観終わった直後に感じた役所広治の出番も、今思えばあれだけの出番だったからこそ最後の刑事との会話で言葉の重みが感じれたと思うし、ブラピも異国の地で信頼できる人が少なく妻の窮地に焦りを募らす姿がとてもリアルに伝わってきました。 特筆すべきはやはり菊池凛子の演技。耳が聞こえず、健常者の人に言いたいこと、気持ちを伝えることが出来ずに胸の内にあるもどかしさや焦燥感を見事に表現できていたと思います。 オスカー受賞はなりませんでしたが、ハリウッドが国籍に関係なく彼女をキチンと評価したことは素晴らしいことだと思いました。今作の菊池凛子や「ラスト・サムライ」の渡辺謙のように国境を超えて活躍できる日本人の俳優がもっと増えてくれたらいいですね。 同じような複数の物語が展開する映画では「クラッシュ」の方が個人的には好きですが、観た後の味わい深さはこの作品の方が上だと感じました。 [DVD(吹替)] 8点(2008-02-06 18:26:22)(良:1票) |
3. ナイト ミュージアム
本当に素直に楽しめる作品。どこかで書かれてましたがまさに「ジュマンジ」と「ホーム・アローン」と足したような作風でした。夜の博物館で描かれるドタバタ劇。ティラノの骨格に追い掛け回されたり、どこかの原住民にも追い掛け回されたり、観ててとても楽しかった。俳優陣も見事な演技で楽しんで演じているように思えましたね。特にベン・スティラーとロビン・ウィリアムス、オーウェン・ウィルソンの3人は役にピッタリで他の人は考えられないなと思えるほど。ただ中盤が盛り上げ方が中途半端で少しテンポが悪く感じられたのがマイナスになりましたが、後半で展示物と主人公が皆一致団結して石版を取り戻す流れは素晴らしかったですね。中でも対立し合ってたオクタヴィウスとカウボーイのコンビは観てて心和みました(笑)終わり方も凄く気持ち良い終わり方だったので春休みのこの時期に家族や友達で観るのに最も適した映画だと思います。これはお勧めです! [映画館(吹替)] 8点(2007-03-25 13:45:11) |
4. フライトプラン
《ネタバレ》 俺も目隠シストさんと同じく妄想オチに終わらなくて本当に良かったと思います。と言っても突っ込みどころを挙げたらキリが無いほど多くありましたね。小さい子をあんなところに長時間寝かせといて大丈夫なのかとか乗客の誰かが女の子を見たと証言したらどうするつもりだったのかとか。後半は完全に「パニック・ルーム」化してましたがジョディーの娘を守るために犯人に立ち向かう姿は相変わらず親としての力強さを感じました。今となっては飛行機を舞台としたサスペンスアクションを作るのは結構難しいと思いますが本作はそれなりに頑張ってたと思うし、最後まで飽きずに観れたので6点ですね。 [DVD(吹替)] 6点(2007-03-25 13:18:25)(良:1票) |
5. トランスポーター2
前作と同じくとにかく理屈抜きに楽しめる娯楽アクションですね。キレのある格闘シーンや疾走感溢れるカーアクションもクオリティーはそのまま(良い意味で)。前作もそうでしたが今回も有り得ないアクション多かったですね(笑)墜落した飛行機であんなにピンピンしてるのもそうでしたが、特に車の下に取り付けられた爆弾をフックに引っ掛けて取り外すシーンなんか有り得なさすぎて爆笑ものでしたよ。今回もかなり楽しめた作品でしたが、個人的にはあの女殺し屋との最後の戦いがかなりあっさりしてたので、ちょっと残念でした。それでも十二分に楽しめたので友達と観る作品としてはピッタリの作品だと思います。 [DVD(吹替)] 8点(2007-03-18 19:44:26)(良:2票) |
6. 激突!<TVM>
スピルバーグの記念すべき監督1作目。今まで観たことが無くて尚且つ俺の親父が大好きな作品として挙げていたので観てみました。とにかく上映時間の1時間半の間は少しも気が緩むことなく最後まで一気に観れましたね。正面から見た姿が顔そのものに見えてしまう(笑)くらい恐ろしさを感じるトラックの姿。いくらやり過ごしても先で待ち伏せしてたり、スピードを上げて逃げ切ろうとしてもクラクションを鳴らしながら猛スピードで迫ってきたりと、もし俺が主人公の立場だったら気が狂ってしまいそうな襲い方ばかり。度重なる襲撃で店にいる人全てが怪しく思えてしまい疑心暗鬼に陥っていく主人公の演技も素晴らしかったし、特殊効果を全く使わない撮影手法も凄かった(特に電話ボックスでのシーンはスタント無し、合成無しで実際に行われたエピソードを聞いた時はメチャメチャ驚いた)。スター俳優を使ってるわけでもない。映像が凄いわけでもない。ストーリーもシンプルなのにここまで観てる人を最後まで惹きつける映画を作れることをスピルバーグはデビュー作で見事に証明してみせた。本作を観て、スピルバーグはやはり当時から今日に至るまでハリウッドのトップクラスに君臨し続ける監督なんだなぁと改めて思いましたね。 [DVD(吹替)] 8点(2007-03-18 19:21:36) |
7. GOAL! ゴール!
俺はサッカーをやるのはあまり好きではなく(←下手だから)観るほうが好きで尚且つイギリスのサッカーチームもそんなに知らない人間ですが、観終わった後は素直に「面白かったなぁ~!」と思えました。確かにありきたりな流れのスポーツサクセスストーリーではありましたが、雨の中で主人公が何度も倒されて泥まみれになりながらもプレーし続ける姿を見て、同じように雨の中で泥まみれになりながらラグビーをしていた自分と被っているように思えて(←俺は高校生の時ラグビー部でした)主人公を心から応援したい気持ちになりました。主人公を取り巻く人物も皆良い人ばかりで観ていて特にフラストレーションも無く、ベッカムやジダンなどの誰もが知ってるスター選手のカメオ出演も面白かった。ハッピーマンデーズやオアシスらのUKロックバンド勢の音楽も物語を見事に盛り上げてくれていたと思いますね(特にオアシスの「Cast No Shadow」のノエルボーカルバージョンが聴けて感動)。終わり方も後味が良く、これから公開される2と3も観てみたくなりました。 [DVD(吹替)] 8点(2007-03-13 21:12:22) |
8. ラブ・アクチュアリー
今まで何故この作品をずっとスルーしてたんだと後悔しました。とても内容が充実した135分で冒頭であった「love actually is all around」(←間違ってるかも)の言葉通りの物語が劇中で展開されてましたね。普通の男女の恋愛、親子愛、友情愛などどのエピソードもしっかりとした出来でそれぞれでも単発の作品が出来そうなほどでした。俳優陣も皆それぞれの役にしっかりハマっていて特にリーアム・ニーソンの父親役は抜群でした。今劇中のシーンを思い返してみてもどのシーンも心温まるシーンばかり。Mr.ビーンことローワン・アトキンソンや「24」のキム役のエリシャ・カスバートの登場に思わず笑ってしまい、他にも笑えるところが随所にあるので家族で観るのも恋人同士で観るのにもピッタリな作品だと思います。俺としては是非ともDVDを購入していつまでも手元に置いておきたい作品の1つになりました。 [DVD(吹替)] 8点(2007-03-13 20:46:34) |
9. ユナイテッド93
観終わった後はあまりの衝撃と戦慄でしばらく放心状態のままエンドクレジットを眺めていました。時間を気にすることも無く息をつく暇さえない111分。まるで自分もユナイテッド93便の乗客の1人としているかのような感覚になり、緊張と恐怖が恐ろしいくらいに感じました。次々と立て続けに発生するテロの状況に混乱を極め全く機能が果たせない軍と管制センター。神に祈り使命を全うしようとするテロリスト。絶望し泣き叫ぶ女性の乗客。命懸けで機を取り戻そうと戦う男性の乗客。その全ての立場の人々の描写もそれぞれ偏りも無く、美化しようともせず、ありのままリアルに描ききれていたと思います。俳優の方は皆、無名の方ばかりでしたが劇中での危機的状況に追い込まれた時の演技は迫真で、よりリアリティが感じられました。確かに完璧な事実でなく推測の枠は出ないけれども遺族からの証言や当時の情報を基に最大限まで真相に近づこうと練りに練られた脚本。自分の演じる人物の遺族に実際に会い、交流して絆を深めた俳優。DVDに収録されたドキュメンタリーを観て、監督を始めとする本作の制作に携わった人々がどれほど誠実に真摯に本作を創り上げていたかが伺えます。今を生きる人の殆どがあの9.11のテロの惨事を知っていると思います。本作はあの事件をリアルタイムで知っている全ての人に観る価値のある映画だと俺は思います。 [DVD(吹替)] 9点(2007-03-06 16:44:48) |
10. ワールド・トレード・センター
この事件があった当時、俺はまだ中学1年生でした。あの時丁度テレビ番組のニュースステーションで一部始終を見ていましたが、ワールド・トレード・センターの崩壊をリアルタイムで見て、当時のまだまだ世間知らずだった頃の俺にもあの大惨事の衝撃が大きく伝わってきました。その中でこういったドラマがあった。瓦礫の中で身動きも殆ど出来ないまま互いを励まし合いながら助けを待つ2人。何度も瓦礫の崩落が起こり、地上がどんな状況かも全く分からない。もし自分がこんな状況になったらと思うだけで恐ろしく感じます。でもそんな絶望的な状況でも希望を捨てずに助けを待ち続けた2人の姿にとても心打たれました。突然の出来事で愛する人が行方不明になり胸が張り裂けそうな思いで待つ家族の姿にもその心情がかなり伝わってきます。そして2人が助かった時は俺も感動を覚えましたが、その反面助からなかった人の家族も数多くいる事実もエレベーターホールで働いていた息子を病院で待つ黒人女性の描写で痛切に感じ取りました。確かに別にオリバー・ストーンじゃなくてもよかった映画かもしれない。映画にする時期も早すぎたかもしれない。けれでもあの日ほどアメリカにいる人々が一致団結し、人と人のつながりの大切さが表れた日を俺は知りません。ドラマ映画としては王道に沿った感じではありましたが、個人的には高く評価したい映画になりました。 [DVD(吹替)] 8点(2007-03-01 16:38:23) |
11. ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ
《ネタバレ》 ラストでオチにあたった時、「またか」と「あぁやっぱりな」という2つの落胆の思いが同時に来ましたね。オチに期待してこの作品を観ましたがこの作品以前にも「アイデン○ィティー」や「シークレット・○インドウ」などでこの手のオチを何度も経験していて、もう呆れました。一体何回使い回された二重人格オチをやるのかと。中盤までは確かに良い感じの雰囲気と演出でしたが、途中からオチが見えた気がして嫌な予感がしましたがその予感が見事に当たってしまいましたね。見所を言うならダコタの黙っていても恐ろしいくらいの卓越した演技力、「ケープ・フィアー」の時みたいに狂ったデ・ニーロが見れるくらいですね。 [DVD(吹替)] 4点(2007-02-24 16:21:32) |
12. トラフィック(2000)
この作品は丁度俺が映画を好きになり始めた頃に公開していた作品で、当時から今まで「長そうで難しそうだなぁ」と勝手に考えていてずっと敬遠していました。でも最近になって友人から勧められたので観てみようと思い観賞しました。まず思ってた以上に各エピソードの流れがわかりやすく、色分けされた映像も良い効果でした。個人的にはただ麻薬組織と取り締まる側の攻防よりも撲滅チームの責任者の娘がドラッグに溺れていく姿がとてもリアルに感じましたね。アメリカでは自分と同世代の高校3年生の25%がドラッグ経験があるという事実を知り、驚きを通り越して恐ろしさをも感じました。任務を全うするも組織に翻弄されて表情が変わっていくベニチオ・デル・トロの演技はとてつもなく秀逸で、夫と息子を救うために犯罪の裏ルートにに手を染めていく妻を演じきったキャサリン・ゼタ・ジョーンズも素晴らしかった。この映画での各エピソードの共通点は「麻薬」。麻薬自体は小さな存在ながらもそれを使用する人、商売に使う人、取り締まる人のそれぞれ本人は勿論、その周りの人も巻き込み人生を大きく狂わせてしまう強大な存在である事実をこの作品に再認識させられました。日本の高校生でもよく酒やタバコを常用する輩が多くいますが、その2つにこういった麻薬が加わってしまう時が来る可能性も十二分にあります。この作品を観てそういう時が来ないことを強く願うばかりです。 [DVD(吹替)] 9点(2007-02-19 14:21:11)(良:2票) |
13. クライモリ(2003)
ストーリーの基本軸は、そこらにゴロゴロ転がってるB級ホラー映画と同じようなもの(わかってても観ちゃうんだけど・・・/笑)。けれどもこの映画が他のホラー映画と違うところはまず襲撃者が1人だけでなく3人。銃や弓矢といった飛び道具まで使って攻撃してくる。高い木の上での攻防。といった点でしょうか。舞台は森の中と言うとても広大な場所だけれども、それを感じさせないくらい封鎖的な空間に思えたのはやはり演出が巧かったからでしょう。最初から余計な場面も無く、考える隙も与えないほどに次々と物語が展開してラストまであっという間に感じましたね。個人的には前半で4人があの家からこっそり逃げようとするくだりが物凄くハラハラドキドキした場面でした(笑)ああいう緊張感は映画を観て久々に感じました。 [DVD(吹替)] 7点(2007-02-14 18:08:18)(良:1票) |
14. サウンド・オブ・サンダー
まず多くの方が指摘してる通りCGがビックリするぐらい雑。主人公たちが街を歩く場面なんかあからさまに合成とわかる程でした。でもそれ以外はそれほど悪くなく、単純明快なわかりやすいストーリー展開で最後まで飽きずに観れましたし、個人的には損してないと思うので6点です。最後に予告編見て、期待しすぎて観ると痛い目に合うかもしれませんので注意(笑) [DVD(吹替)] 6点(2007-02-07 11:22:22) |
15. ファイナル・デッドコースター
相変わらずグロいです。ひたすらグロいです。特に日焼けサロンと車のエンジン、釘打ちの死に方は正に地獄レベルですね。前2作であった謎解きは無視で今回はひたすら死ぬ死ぬ死ぬの連続。これだけ潔ければこのシリーズでこういう形の物語も有りかと思えてしまいます。それなりに楽しめましたがやはり前作の「デッドコースター」の方が迫力あり、謎解きありで非常に楽しめたのでやはりそれよりは低くなるので7点ですね。何かまた次回作も作られるらしいですが邦題はどうするんだろ(笑) [DVD(吹替)] 7点(2007-01-28 12:53:34) |
16. シン・シティ
とにかく登場する人物、男も女もみんなワイルドで渋くてかっこいい。3人もの監督が手がけているとは思えないほどの統一感のある作風。全てのエピソードの舞台である街「シン・シティ」までもが登場人物の1人と思えてしまう劇中の雰囲気。とても趣が感じられるモノクロに近い画面の色彩。起承転結があり、偏りが無くまとめられた各エピソード。この作品のどこをとっても完成度の高い要素が伺える。観る前までストーリーもよくわからなく、こんなのレンタルして良かったのか?と思ってましたが、今ではそんな思いも笑って吹き飛ばせるほどです(笑) [DVD(吹替)] 8点(2007-01-18 00:43:38) |
17. ミュンヘン
製作決定とのアナウンスが出たときから観るのを楽しみにしていましたがやはり期待通りの作品でした。普通に家庭を持つ素人に近い男が暗殺要員になり、任務を遂行していくうちに玄人になるもののそれに伴って発生する苦悩。時折、主人公の中でフラッシュバックされるオリンピックテロの様子。彼は直接見たわけではないのに何故このような光景が脳裏を過ぎったのか。それは彼がこの任務で人を殺し続けることで自分もあの事件を起こしたテロリストと何ら変わらない存在になってしまったと気づいたからだと俺は思います。正義の名の下に報復を行う政府の裏にもこのように傷つき、自分を失ってしまう人が現れる。テロ攻撃も報復攻撃もどちらも同じようなもので同様の結果しか生まないことを改めて気づかされました。特にラストシーンで遠くに見える世界貿易センタービルが正にそのことを暗示しているかのように思えました。攻撃されたら報復する。今なお世界で現在進行形で起こり続けているこの負の連鎖の存在を切実にストレートに描いたスピルバーグ。この作品は正に彼しか作れなかったでしょう。 [DVD(吹替)] 9点(2007-01-05 00:50:32)(良:1票) |
18. 炎のメモリアル
消防士を題材にした映画と言えば真っ先に「バックドラフト」を思い浮かべますが、今となってはこの作品もそれと同列に感じることが出来ますね。消防士であるが故の現場でちょっとした気の緩みや誰も予想できないようなところから命につながる事態に陥ってしまう消防士たちの壮絶な立場。そんな中で自らの命も顧みずに消火や救助に挑む彼らの姿はとても誇らしげに見えました。最後のトラボルタ演じる署長のスピーチ直後のジャックの奥さんの表情が正にそれを示しているかのようでした。ストーリーは途中までは王道らしい流れで進みましたがラストでは予想外の展開になって驚き、脚本と構成の充実ぶりも伺えましたね。普段、比較的身近にいるのに消防士の職務の過酷さにはこれまで殆ど気がつかなかった俺でしたが、本作を観て彼らに心から敬意を払いたい気持ちになりました。こういった人たちがいるから今日も現場で命が救われている。そういったことをもう一度真剣に考え直させてくれた作品です。 [DVD(吹替)] 8点(2006-12-22 17:22:42) |
19. M:i:III
《ネタバレ》 衝撃的なオープニングで幕を開けたシリーズ3作目。前作から6年経った本作ではどんなスリリングな展開を見せてくれるのか楽しみでしたがまず最初でいきなり驚かされましたね。ドイツやバチカン、上海と2時間の間に次々と舞台を変えるものの、テンポが良く観やすかったです。前2作と比べイーサンに奥さんが出来てより人間らしさが加わり感情的な面が垣間見えた気がします。アクションもより派手になり特に橋の上での一連の戦闘は凄い迫力でした。黒幕の正体もどんでん返しがありストーリー面でも面白みがありましたね。それにしてもトムの前作に引き続いて体を張ったアクションしてますね~。40過ぎてもまだこれだけ走ったりぶっ飛んだり激しく打ちつけられたりとイーサン・ハントとして自分の限界に挑むような姿にはやはり「さすが」の一言です。不満点を言えば上海でのビル内で何があったのか描いてほしかったと思うし、アクションシーンでのカメラの動きとカット割りも細かすぎて若干見辛かった気がしました。それでも脇役陣もどの人もしっかりとした存在感があり、映画を上手い感じに盛り上げていました。個人的な失敗は本作を映画館で観なかったことですね。映画館で観ていたらこの迫力をもっと楽しめただけに残念です(泣)ちなみに上海へ行くために変装した空港でのイーサンの姿、一瞬ジョニー・デップに見えました(笑) [DVD(吹替)] 8点(2006-12-18 18:02:46)(良:1票) |
20. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 「素晴らしい!」これが観終わって真っ先に感じたことでした。シンプルだけどこういう言葉がとても似合う映画だったと思います。最初は彼女を救うためだけのはずが、やがて皆が幸せでいられるように何度も過去に戻り、運命を変えるが毎回その代償で誰かが必ず不幸になる。目まぐるしく状況が変わるものの、観る側が全く混乱しない構成は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズにも繋がるものがあり、見応えがかなり感じられました。前半のサスペンススリラー的な展開で一気に夢中になり、後半でのタイムスリップ展開で前半であった伏線を見事に活かしきって感動のラストへ繋げていくこのストーリー展開にはもはや脱帽です。最近のネタ不足と言われているハリウッド映画の中で、これほど脚本が輝いている作品を観れたのは本当に嬉しくもあるし、今後にも期待してしまいます。少年犯罪や児童虐待などといった社会問題もストレートに描いていたのにも驚かされましたが、何より驚いたのは主人公を取り巻く登場人物の演技でしたね。状況が変わる度に性格や立場が全然違う役柄をどの場面でも違和感無く演じきった俳優の皆さんの実力にも脱帽でした。ラストでの自ら彼女との出会いを根本から切り離す主人公の心情が観ていた俺にも強く響き、ラストシーンでのすれ違いではもう本気で泣きそうになりました。そこで流れていたOasisの「Stop Crying Your Heart Out」も場面との相性がとんでもなく良く、元々大好きな曲でしたがこの映画を観たことで更に好きになりました。キツい暴力描写が多々あったのが少しマイナスになりましたが、この作品は俺にとって久々に「観て良かった!」と心から素直に言える作品ですね。 [DVD(吹替)] 9点(2006-12-13 18:25:09)(良:1票) |