1. コレクター(1997)
《ネタバレ》 別に悪い意味ではなく、昔流行ったサスペンス、って感じです。懐かしくも面白かった。こういう映画の手口って、いつも同じですよね。連続殺人が起こり、その手口が謎めいていたり猟奇的だったり。で、捜査線上に浮かんだ犯人がスケープゴートで実は別の犯人が。。。 手口を知ってるので、序盤から気分はすでに犯人探しです(笑)途中で出てきたあからさまに怪しいやつも真犯人じゃなくて、真犯人はすでに出てきてる登場人物の誰かなんだろーなーとか思ってみたり。ヒロインの女性が真犯人で全ては自作自演だったんではなかろうかとかまで考えてしまったり。いろいろ頭を使って楽しめた映画でした。 今だと少し廃れてきた感がありますが、こういう劇場型の猟奇殺人って当時はどこかセンセーショナルな魅力がありましたね。だからこういうドラマや映画が流行ったんだと思う。そういう観点から行くと、現在2023年のいまこれを見ると時代が変わったなと思います。 今でもそういうことを考える人がゼロではないと思いますが、今の時代はこんな風に自己を過激に外に表現するよりもむしろ内に溜めて溜めて、それがある日爆発してシンプルな殺意に変わるようなことの方が多い気がします。簡単に言えば、熟慮の末に犯行、というパターンは少なくなってる気がします。勝手な個人の感覚ですが。人間が短慮になってきてるとも言えます。 少し、自分が中学生の時の時代を思い出しながら眺められた映画です。あとモーガンフリーマンさんが見られて嬉しかったです。そこは変わらんなあ。。。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-02-12 10:29:16) |
2. スクリーム(2022)
《ネタバレ》 タイトルが『スクリーム』ということで、Netflixで見つけて久しぶりに観てみようかなーと思ってみたらなんと続編だった(笑)まあそれはそれで観てみようと思い鑑賞してみました。 結論として、私は楽しめましたが、『スクリーム』を知らない人はちょっとついて行けないだろうなあ。そもそもそういう人は観ないって前提で作ってるんだろうけど。良くも悪くもこれまでのシリーズを踏襲し、またそれを基にしたストーリー作りと展開。ホラー映画の中でホラー映画のセオリーを語り出すキャストや、出るぞ出るぞ、、、という雰囲気で出さない、などはもう常套手段となりつつある。 このシリーズについては私も昔そこそこ鑑賞しましたが、それでも覚えてないこともたくさん。主役のSamの父親がかつて出た犯人の一人だったって言われても正直誰だったか思い出せない。さすがにデューイやゲイル、シドニーは覚えてましたが。ゲイル役のコートニー・コックスさんはこのシリーズよりむしろ『フレンズ』で覚えましたが。 そして、まさかのデューイ死亡。ネットで観てるとさらにこの続編もあるようで、彼はここで退場なんですね。 しかし3人が3人とも、当然年齢はお召しになっていますが、昔どおりの雰囲気で出演されていて、それは素直に嬉しかったですね。特に変わらんなーと思ったのがデューイさんなんですけど、彼は上述のようにもう見られないことに。。。合掌。 たぶん続編も見るし、今後も似たような展開になるんだろうけど、これまでの流れを踏襲しつつ、新しい驚きを与えてくれるかなーという大変身勝手な願望を抱きつつ、続編を楽しみに使用と思います。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-02-01 16:53:32) |
3. レフト 恐怖物件
《ネタバレ》 ケビン・ベーコンさんが懐かしくてなんとなく見てしまいました。もうちょっと怖い映画かなと思っていたらわりと軽めのホラーでしたね。いわくつきのかなりきれいな物件。そこに取り憑いているのは・・・、という話。物件自体は本当に大きくてきれいで魅力的で、そんなのを見る映画ではないことはわかってるのですが、いやああそこ住んでみたいですね(笑) 物語中盤も過ぎたあたりでようやくベーコンさん演じるTheoの過去の闇の話になる。若い奥さんの撮影現場で門番の対応の際に「あいつ俺のこと知ってたよ」ってどういう意味かなとずっと気になってた伏線が中盤過ぎでようやく回収される。ちょっと間延びしたかなあ。危うく忘れるところだった。そういう心の闇を持つ人を取り込む物件だったんですね。 幼い子供と一緒に建物の間取りを調べ始めたくらいからちょっとワクワクしたのですが、結局その直後に子供は謎の失踪を遂げ、結局不可解な力で別の世界に引きずり込まれる。じゃあ間取りなんか調べんなよ・・・、と。 あと、これも全然本筋とは違いますが、子役がとても可愛かった。ずっと真っ直ぐな眼差しで母を見、父を見る。二人への気遣いも忘れず、とても心優しい子。あれも演技のうちなんでしょうが、いい子だなあと感じてしまいました。 [インターネット(字幕)] 5点(2023-01-18 16:58:12) |
4. ロスト・バケーション
《ネタバレ》 2時間オーバーの映画見るほどの時間とそれに伴う体力が無かったので、完全に上映時間の短さだけで選んだ映画。ある意味気楽に鑑賞できました。 内容もかつてからあるタイプのシチュエーションシャークパニック。もはや伝統芸。でもなんで、サメやゾンビなどのある種のカテゴリーは時代に関わらず人を引きつけるんでしょうね。ワンジャンルとして確立されているサメという素材について、少し、考えてしまいました。そしてなぜ日本にはサメ映画はないんだろう。 さて内容はというと、上述したような伝統的サメ映画。突然現れたサメに襲われ、とっさに近くの岩礁に避難し、その岩礁で様々なあーだこーだが起き、最終的にサメを退治する、と。ほんともう、お家芸。短い映画だけど、襲われた女性が医療学校に行ってて応急処置できる、とか荷物パクられるくだりとか、ちょこちょこ芸が細かい。GoProはなんで最初あそこまでムキになって拾おうとしたのかわからなかったですが、なるほど、そういう使い方ね。 しかしラスト、母の思い出の場所とは言え、あんなことがあった場所にまた行ってサーフィンするとか、正気の沙汰じゃないなとは思いました。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-11-06 12:07:18) |
5. マトリックス レザレクションズ
《ネタバレ》 少し前に映画館での上映情報を掴み、タイミングが合えば鑑賞に行こうと思っていた映画。結局映画館での鑑賞は叶わなかったが今回晴れてNetflixの配信で鑑賞できることに。 見てみての感想だが、予告編からして続編というよりもこれまでの三作をなぞるような映画だなぁとは思ってたんですが、改悪された焼き直し感は否めないというのが正直な感想です。まずは主演の二人、キアヌ・リーブスさんとキャリー=アン・モスさん。二人とも三部作を演じた当初より流石にお年を召してらして、その時間経過は作中でもチラッと触れられますがやはりこちらもそこを意識します。そのせいか、マトリックスの魅力のひとつであるアクションシーンはだいぶ見劣りする結果に。最悪CGでもいいからもっと派手なアクションが見たかった。焼き直しだし地味だし、これで従来のマトリックスファンを楽しませる気だったのかと逆に問いたい。 あとは何だろう。ストーリーについて、ある程度三部作を見た者ならもっとついていけるかと思ったのだがあまり付いていけなかった。悪い意味でエヴァンゲリオン化してるように感じる。まだ従来のものは複雑な言葉を使いつつもそれを包括できる世界観があったのだが、今回はそれが感じられない。言葉だけ上滑りしてるように感じた。そして、面白くなかった。それが致命的だ。 やはりキャストによる違和感が大きい。主演二人の年齢について上述したが、かと言って他の新しいキャスト達が良かったかというとそうでもなかった。みな、これまでの『マトリックス』を見た人からは違和感を感じたのではなかろうか。やはり大ヒットした作品の続編を名乗る以上、これまでの良さやキャラクターの魅力は無視できないと感じる。そのこれまでの良さが『マトリックス』シリーズの場合、派手なアクションであったり世界観なのだが。語りに終始してしまったのは、文字通り、語るに落ちた、という印象です。 こういった種の映画にはいつも同じことを思ってしまうのですが、こういうシリーズものの話題作やその続編などは、とにかく見せたもの勝ちの興行収入の世界ではたぶん勝ってるほうなんでしょうね。別に手抜きの映画だとまでは思いませんが、どこか話題性に頼った製作に思えたのは少し見方がいじわるでしょうか。個人的意見です。あしからず。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-10-13 11:25:40)(良:1票) |
6. ようこそ映画音響の世界へ
《ネタバレ》 ドキュメンタリーの形をとっての「映画音響」をテーマとしての映画であったが、大変見応えのある映画だった。蓄音機から始まる「音」への映画のアプローチがものすごく興味深い。映画界、特に音響の分野を目指している若者はこの映画を見るべきだと思う。素人の私からして、映画音響の考え方に取り憑かれるような内容だ。 本当の初期の頃には映画館に本物のオーケストラが張り付き演奏し、セリフもその場で役者が当てるような形で行われていた。そこから徐々に声の録音、効果音の作成、それらの編集と目まぐるしく出来ることが増え技術が進歩し、今に至る。 音や声の作成と同じく、それを出力する手段も同時に進歩していく。スクリーンの裏に一つしかなかったモノスピーカーが両サイドに一つずつ配置されるステレオスピーカーになり、やがて館内を360°カバーする5.1chサウンドとなり。 正直私は音に対してこれまでそこまで真摯に向き合ってはこなかった。聞きやすいか聞き取りにくいか、強いて言えばそれくらいの判断基準しか持ち合わせてこなかった。私も作中に出てきた映画製作会社の幹部たちと同様、「音」に対してそこまで真剣に考えたことがなくどちらかと言うと軽視してきた人間ということだろう。だが、ここまでの音響世界での足跡とその軌跡を見るにあたって、当たり前に自分たちが楽しんできたあの音たちは当たり前ではなかったんだと思えるようになった。10分程度の長さの音を作るために数週間を要する。それはひょっとしたら、映画にとって音と双璧をなす映像よりも時間のかかる緻密な作業が必要なのかも知れない。 単に効果音と言っても、動物の声などを組み合わせた効果音や、道具を駆使して自分たちで音を創り出すフォーリー、風などの環境音など、そこにも様々な分野があることを知った。ジェット機の音にライオンや猿の声が入っていたなんて、本当に驚きだ。 そう言ったことを知っていき、驚く反面、技術の進歩に伴ってリアルな音、というのが軽視されていないかということが心配になってきた。個人的な見方だけど、観客へのインパクトを重視するあまり、またどんな音でも工夫や時間次第で創り出せる今の技術下では、実際の音よりもインパクトや驚きを演出するため加工しているのではないか、と。そうなってくると少し違うような気もしてくる。上述したジェット機の音にしても、「本物は意外と大したことなかった」と、それ以外の音を加えて編集して客にこれはジェット機だと聴かせているが、それが正解なのかどうかは個人的に疑問が残る。R2D2などの機械のしゃべりや、非現実の事象の音に対してその音を作るために様々な工夫はあって良いと思うが、実際存在するものを「インパクトが足りない」と違う音で演出するのには違和感を覚えた。あくまで個人的な見方です。あしからず。 しかしそれはそれとして、音に対する考え方、その姿勢にとても感銘を受けたことは間違いない。 私は今年40歳だが、産まれてからここまで世界の技術革新と共に歩んできた、そういう時代とともに育ってきたという自負があります。物心ついた時には小さなブラウン管、ファミコン、ワープロやフロッピーだったのが、今や60インチ近くの有機ELテレビ、PS5やスマホゲーム、テラバイトの容量を持つPCなどを個人で所有するような時代となった。 同じように音の世界の技術革新に触れ、それを飽くことなく追いかけて形にし続けてきた先人たちに素直にリスペクトの念を抱かざるを得ない。素晴らしいドキュメンタリーでした。 [インターネット(字幕)] 9点(2022-09-07 01:33:48) |
7. クワイエット・プレイス 破られた沈黙
《ネタバレ》 だいぶ前に一作目を鑑賞して今回思い出したように二作目の鑑賞に至りました。設定はよく覚えていたのでそれを基に鑑賞開始。ああそうそう、音たてたらあいつら出てくるんだった。 二作目で何か深まったかというと、別段何も深まってない、ただ続きの話を展開されただけという印象です。まあそれはそれでいいんですが、新たな設定としてやつら泳げないっていうのは、いささか稚拙かなと感じました。そんな設定なら、沖合いに大音量のラジカセ積んだ無人ボートかなんか一隻浮かせておけば、やつら次々と海に飛び込んで死んでいくのでは??それこそ絶滅するまでそれを続ければいい。なので泳げない設定は蛇足だなーと感じた。 この『クワイエットプレイス』は、「音をたてられない」というのがとても特徴的な作品。よって全編通してサイレントな展開が多いです。そういった特徴を今回も前面に出してきていたのは良かったと思います。それ以外はなんだか普通のモンスターホラー映画になっちゃったと感じました。家族から離れて一人でどっか行って、それを誰かが連れ戻しに行って、残ったほうも襲われて挙句ロックをミスって閉じ込められるとか、いずれもどっかで観たことあるようなシーンばかり。まあこれだけ色々映像作品見ていれば似たような展開のものも増えてくるのは必然なのですが、もっと独特なものが欲しかったというのはゼイタク?? あと終盤の桟橋に出てきたゾンビのような顔色の一団は何だったんでしょうか?ただの人間なんですか?あんなん説明されてましたっけ?何か見逃したかな?いろんな「?」が浮かんだシーンでした。 まだ続編も作ろうと思えば作れると思いますが、作るならやはり前作を超えるものを作って欲しいものです。期待。 [インターネット(邦画)] 6点(2022-08-23 01:03:43) |
8. 37セカンズ
《ネタバレ》 ひたすら脳性麻痺の人はかわいそうだねみたいな内容の映画だったら嫌だな、という感想を持ちながら前半を観ていた。好きな人と結ばれたいと思うのは誰しも願うこと。だけどどんなに容姿が良くて性格が良くてお金があって秀才だったとしても、本当に自分が好きな人と自分の思い通りのタイミングで結ばれるなんてほぼほぼあり得ない。少し厳しい言い方になるかもしれないが、そういうことが思い通りにならないのが障害のせいだなんて、逆に意識しすぎだと感じる。脳性麻痺ではないが、自分も障害を持つ人に恋をしたことがあるので、余計にそう感じる。結局は自分に合うか合わないかというシンプルなことだと思うのだが。 そんなふうに思っていたら、車椅子で人生を謳歌している人が現れその連れ合いの女性と仲良くなり、脳性麻痺の障害を持つ女性ユマは新しいドアを開けることになった。その連れ合いの女性舞さんはユマには最初刺激が強かったとは思うが、23くらいの女性にとって知っていても別段不思議ではない大人の世界を見せてあげる。ただ面白がって夜遊びに連れ回すだけではなく、ユマと母親の関係性まで考えてくれる、とても出来た女性だと思った。介護士?の俊君も立派だとは思うが、彼についてはあまりどんな人か描写されるシーンが少なくて、ユマについてタイまで一緒に行って仕事は?、とかある意味この映画で一番謎なキャラクターだったかもしれない。 映画だから少し大袈裟に表現したのであろうが、仕事のパートナーのサヤカという子はひどかったな。いや性格はもちろんなんですが、あんな扱いをしたら自分が捨てられるってわかりそうなものだが。どうせユマにはそんなことできないとでもたかを括っていたんだろうか。ユマが独立しようとしている動きに気付いていたはずなのに、それであの対応しか出来ないとか終わっている。あれは要らなかったな。 人の内面から来る良さに、障害なんて関係ないと思う。五体満足無障害の人でも内面が腐ってる人なんていくらでもいるし。だがやはり、実際の生活ではいろんな苦労があるだろう。そういった生活に関わる難しさを持ちながら、存在も知らなかった双子の姉に会いにタイに行くというのは、すごいエネルギーを感じた。その行動力に感動した。自分も、何かに対してそれくらいの行動力を出してもいいんじゃないかと刺激になりました。 てかどうでもいいことですが、彼女パスポートは持ってたんですね。あの母親の性格からしてそんなもの持たせなさそうですけど。そんな重箱の隅に残った栗きんとんのかけら程度のことが少し気になりました。失礼しました。良作です。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-08-20 01:10:15)(良:1票) |
9. 海底47m 古代マヤの死の迷宮
《ネタバレ》 「サメが人を殺すのは年間でも10人程度だが、調査によれば人がサメを殺すのは年間一億匹に及ぶ」 個人的には映画そのものはよくあるモンスターパニック映画の域を出ないものだと感じたし、内容にそれほど驚きがあったわけでもない。それでもこの最後の一言はなんだか、効いたなぁ。 私たちは『ジョーズ』以来、サメ独特のあの攻撃的な顔立ちも手伝ってサメといえばやれ怖い、危ないものと捉えてサメたちをそういうものと描いた映画で楽しむことがもはや当たり前になってきていますが、最後のあの一言で途端にハッとさせられました。まぁ、よく考えれば当たり前だ。ホオジロザメとかではないかもしれないが、どれだけの中華料理屋にフカヒレが出回っているか考えれば。あるいはどれだけのフランス料理屋でキャビアが提供されるか。考えれば当たり前だった。この際チョウザメとかそんなのは関係ない。サメはサメ。 で、結局この映画って『47m』あったんですかね?そういう描写が作中に見当たらず、いや、私が見落としていたのかもしれませんが、無いなぁ、と。そうなると余計にこれはただのモンスターパニック映画ということに。海中に閉じ込められて、というシチュエーションをより上手く利用して見せていたのは今作より前作の方が優れてると感じた。やはりuncagedではそのあたりがぼやけてしまう。 [インターネット(字幕)] 5点(2022-07-14 20:00:37) |
10. 海底47m
《ネタバレ》 これを見て思い浮かべるのは、『オープンウォーター』、『ディープブルー』『ジョーズ』ですよね。やはり先人たちのインパクトのある作品たちは強い。 あらすじは、リゾートに遊びに来た姉妹がアトラクション好きな妹に引っ張られ、サメ鑑賞体験なるものに参加してそこでトラブルに巻き込まれるという話。うさんくさい体験であることは容易に想像でき、また旅行先ではそういうのに引き込まれやすいことも想像に難くない。華やかなリゾート地から一転、少し人目を離れてみれば怪しい施設に連れて行かれて…なんて珍しいことではない。我々も気をつけよう。 船から吊るされた鉄のケージに入って潜水し、直接フィッシュウォッチングするというアトラクション。いやあ、自分なら絶対拒否だね。普段から海ほど怖いところないと思ってるし、泳げんし。ケージを吊るすウィンチが根本から折れ、ケージごと海の底へ落ちるというアクシデント。ケージに閉じ込められた恐怖。エアが無くなって息ができなくなる恐怖。サメに襲われる恐怖が味わえます。個人的にはやはりサメ、というか海の生き物全般が怖いですね。海というあれだけ広大な空間にいろんな生物がウヨウヨしていて、人なんて異物がそこに入り込んでどうなるかなんて恐ろしくて想像もしたくない。しかも人なんて水中ではほぼ無力。息も続かないし動きも遅い。何か敵意のあるものに襲われたらイチコロですよね。 あと大陸棚のような海の崖も恐ろしい。あの底も見えないところから何か巨大なものが飛び出てこないかとか、映画だから少しワクワクして見てましたが現実なら怖すぎる。大陸棚の崖から飛び出すシーンはもっと広い視点から見せて欲しかった。そのほうがあの場所の広大さが際立つのに。 まあ予想の範疇というか、思っていた形のものを思っていたように楽しめたという印象です。これではない次作の宣伝を見て興味を持って鑑賞したのですが、次作も見ておこうと思います。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-07-10 21:12:00) |
11. マイ・フレンド・フォーエバー
《ネタバレ》 事前に「すごく泣ける」とかなり聞かされてからの鑑賞だったので、けっこう身構えて見始めました。 このくらいの時期の欧米におけるエイズへの世間の認識が分かりますね。病気に対する世間の意識なんて、日本だろうが欧米だろうが大して変わりないんだなというのが率直な感想ですね。 でもこの時代のワルってなんだかそこまでワルじゃないというか、デクスターの病気についてエリックから聞かされて、「おい、もうやめようぜ」としおらしく引いていこうとしたり、エリックの母親にしても凄い勢いでエリックを引き剥がしにいったあと、デクスターの母親に詰められてシュンっとなって帰ってくるという。なんか最近のワルって、とりあえず自分がよければとか楽しければいいみたいな感じで信念も何もないし人の話も聞かないしという印象なんですが、この時代のワルはワルなりにきちんと人の話を聞くしそれについて自分たちなりに解釈して考えるし、そこだけでも今と全然違って良いなあとか思ってしまった。「人なんか関係ねー、オレさえ良ければいいんだ」という人が本当に増えた気がします。個人的な感触ですが。 結果的に断念しましたが、下流の街を目指して二人でゴムボートで川下りって、冒険!って感じでなんだか良いですね。ここまでの冒険はしたことないですが、50ccにまたがって何県も離れたところへ紙の地図だけで目指した昔の経験を思い出して、懐かしいです。 靴のエピソードは最高です。「真っ暗な中で目覚めると、宇宙の何億光年も先の何もないところで一人ぼっちだと感じて苦しいんだ」と訴えるデクスターに、「この靴持って寝ろよ。臭さでここが地球で、僕が近くにいるってわかるから」と言って自分の泥だらけの靴を渡すエリックと、その靴を抱きかかえながらとても安心した表情でスヤスヤと眠りにつくデクスター。なんだかとても心が安らぐシーンでした。 周りからは子供の遊びのように見えたかもしれません。しかし二人で探し続けたデクスターのための"cure"。それはうまくいかなかったが、デクスターにとっては"cure"はエリックとの時間だったのかもしれません。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-03-24 22:58:49) |
12. モータルコンバット(2021)
《ネタバレ》 そうかあ。元ネタがあったんですね。知らずに観たせいか少し眠気を感じながら我慢して観たせいか、あまりストーリーに入り込めませんでした。単なるアクション映画ではなく、ドラゴンタトゥーを持つ人びとがそれぞれに特殊能力に目覚めてそれで闘うって話なんですね、ざっくり言えば。和製MARVELのような印象です、はい。 知らずに見た身としては、あまりキャラクターに魅力を感じられなかったのも物語に集中しきれなかった理由でしょうか。なぜ命を狙われるのかとか、修行シーンもなんだか地味で、そしてKanoとかいうおっさんは終始喚き散らしててなんだかうるさいし…。いまいちでした。私自身は結構昔はゲームが好きだったのですが、元ネタのゲームは有名なんでしょうか。私がモグリで知らないだけ??もう少しそちらに知識があれば楽しめたのかも。 冒頭の日本のシーンで、敵を凍らせたりしたのは赤ちゃんの能力かと思いました。あそこでドラゴンボールのラディッツと悟飯のように、赤ちゃんかもしくは小さい息子が火事場の馬鹿力で敵を退けたりしたら面白かったんですが(笑) もっと、男がワクワクするアクションが見たかったですね。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-03-05 19:03:32) |
13. レッド・ノーティス
《ネタバレ》 私事ですが、今ちょうど個人的にルパン三世シリーズを古い順から観てレビューをつけていっているところなのですが、久しぶりに洋画を観ようと何の気無しに観始めた映画がもうこれは実写版ルパン三世!!実写ながらもコミカルに軽快に立ち回る様はまさにルパン三世のそれでした。面白かった! 美術品泥棒とそれを追うICPOの刑事がメインで、さらにそこに不二子ちゃん的なキャラクターやルパンガール的美人女刑事も加わって、、、いやこれ本当にルパンの実写じゃないですよね?原作にモンキー・パンチがクレジットされてないのか探してしまいました(笑) ピンを一本抜いて工事現場の足場を崩すシーンとか、高級車に乗ってかっこよくエンジンを掛け、BGMも煽ってさあいくぞ!となった瞬間に事故って終了とか、ロケットランチャーをヘリの腹をくぐらせて回避するとか、観ていて楽しめる洋画の怪盗モノって感じです。なんだか出ているキャストの方々もみんなイキイキ楽しそうにやっているように見えるし、これは是非シリーズ化してほしいなあ。『アイズ・ワイド・シャット』や『ジュラシック・パーク』などちょこちょこ他の映画も引き合いに出して展開する会話も映画好きには嬉しいですね。「そうだ!ジェフ・ゴールドブラムだった!!」とか言ってる間に牛にドーンて、いや死ぬでしょ(笑) 世界の色んな場所をロケーションにして撮影しているのもまた観ていて面白い。もし知っている場所があったりしたらまた楽しくなるんでしょうね。・・・ありませんけど。そういう意味でももし次作があるんなら日本での撮影も期待してしまいますね。 オススメの映画です。Netflixでしか観られないのが少しもったいない気もします。 [インターネット(字幕)] 9点(2022-02-18 20:07:02) |
14. メン・イン・ブラック3
《ネタバレ》 宇宙もの一筋だった『メンインブラック』シリーズに、ついにタイムマシーン要素が。007とドラえもんを足し合わせたような感覚。少し気になったのが、一作目までは地球に住むエイリアンたちにも人権(と言っていいのか?)のようなものがあって、エージェントたちは彼らの多様性を認めつつ共存しようと言うむしろ令和の今っぽい人間意識を感じたのですが、三作目の今回はエイリアンと見るや瞬殺してしまって、そういう意味でなんだか軽い映画になっているように感じました。一作目では殺されたのは地球に害をなすゴキブリエイリアンとゴキブリだけだったのに…。 あとタイムトラベルして時代が変わったからなんでしょうが、黒人だから、的なあの差別の空気感は私のような日本人にはピンと来ませんね。あーあの時代はそうだよねー、とはならない。世界に配信されるSF大作といえどそこはアメリカ映画ということですね。 Kの若かりし姿をした俳優、よく見つけましたね。Tommy Lee Jonesさんに若作りの特殊メイクでもしているのかと思った。あそこまで体格や顔の作りの条件がバチっと合うもんなんですね。 もはやベテランとなったJも風格のようなものを漂わせながらしかし生まれ持った軽快なテンポは忘れない良さがありました。 キャラクターには魅力、ストーリーには少しの違和感を感じつつ、『メンインブラック』シリーズとして楽しめたと思います。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-02-06 10:08:25) |
15. ドント・ルック・アップ
《ネタバレ》 前にレビューしようとしたらまだ登録されてなかったのですが最近見たら登録されていたので改めて鑑賞しました。 人類絶滅レベルの隕石が来るってのにこの関係者全員の対応のおかしさ。隕石より支持率。隕石より視聴率。隕石よりカネ。第三者視点で見ると確かにアホらしいのですが、でも現実がこうならないと自信を持って言うこともできないので、この映画を笑って楽しむことはできなかったですね。確かにある意味平和ボケで安全バイアスかかりまくってる自分達には、「隕石が地球と衝突してみんな死にます」「当たるのは約半年後です」と言われてもいまいちピンとこないし実際に自分の目でそのヤバさを見るまで受け入れられないだろう。すぐ目の前で嵐が来ていても動かない人が半年後の隕石で動くはずがない。現実もその危機感持ってたら緊急地震速報やら避難指示でもっと人が動くはずですからね。だからある意味とてもリアリティな映画でした。 テレビで必死に隕石の危険を訴えるKateですが、その様子を笑い物にされネタにされ、作り物とは言えちょっとあり得ないな。あそこまで真剣に訴えたらバカにするより先に「これはやばいんじゃないか?」って調べたり確認するんじゃないんだろうか。映画を面白くするための演出なんだと思うが、あの辺は蛇足に感じたし、逆に真実味がないように感じました。 ていうか、ディカプリオが見事にメタボでビックリした。役作りで作った体なのか、ナチュラルに太った結果なのか知りたいところ。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-01-28 20:33:08) |
16. メン・イン・ブラック2
《ネタバレ》 二作目の難しさなんでしょうか。鑑賞側も当たり前ですが一作目を意識してしまう中で、一作目で受けたインパクトや驚きは感じられませんでした。一作目では運動能力の高い町のチンピラがメンインブラックにスカウトされ、彼の目線から実は街に潜んでいる宇宙人の存在や宇宙の技術を使った各種ツールや武器の斬新さを楽しむことができました。 今作では文字通りその全てが二番煎じとなり、前作で記憶を失わせたKay(トミーリージョーンズさん)を復帰させるくだりも、『メンインブラック』というSF映画の要素としては正直蛇足だと感じました。例えばこれが一作目であればもっと評価は違ったと思います。単品として見れば普通に面白いと思うんですが、やはり、二作目の難しさ、ですかね。 [インターネット(字幕)] 4点(2022-01-13 23:12:22) |
17. グレムリン
《ネタバレ》 クリスマスの映画だったんですね。クリスマス映画といえば『ホームアローン』と思ってましたがこれもそうなんですね。 キャラクターは知ってます。どういう映画かも大体知っていたのですが実はちゃんと鑑賞するの初めてでした。製作にスピルバーグがクレジットそれてるとか、グレムリンはチャイナタウンで見つけたとか、三つのルールとか、有名な映画のディティールをちゃんと知れて良かったです。 でもやはりこの歳でこの手の映画を鑑賞すると、もう子供の頃と同じ目線で見ることができなくなったことを実感しますね。特に、ヒロインの女の子のクリスマスが嫌いになった理由が刺さってしまいました。最初は親父が他所に女作って…的な話なのかなーと思って聞いていたら、まさかのサンタの格好で煙突にはまるという事故。こうして書くと間抜けな話に思えるが、途中で首を折って…とか詳細なエピソードを聞くととても切なくなりました。 ルールを守れなかった人間のせいで勝手に生み出されて勝手に殺されるグレムリンも可哀想だなとか思ってしまったり。この手の映画を純粋に楽しむには少し歳をとってしまいましたが、でもオヤジの変な発明品でグレムリンを華麗に捌く主人公の母親はスゲーと思いました笑 なんだかグレムリンって、いわゆるモンスターなんだけど彼らがやる悪さってとても人間的でそれがなんだかおかしい。もしかしたら当時は「そんなことしてたらグレムリンみたいに殺されるよ!」みたいな躾に使われてたりしたのだろうか。もしくはそんな使われ方を想定して製作したのかなとか思ってしまった。 まともにみたことないくせに、子供の頃グレムリンに追っかけられて校舎の三階から落とされた夢を見たことは今でも忘れない記憶。改めて鑑賞して、またその夢を見ないことを願おう笑 [インターネット(字幕)] 7点(2021-12-31 18:39:26)(良:1票) |
18. メン・イン・ブラック
《ネタバレ》 昔何度も見たがなぜかレビューはしていなかった作品。最近こういうのをきちんと記録しておこうともう一回見るようにしています。 宇宙人あり、UFOあり、メタリックで不思議な形状の銃あり、記憶をなくす怪しげな光るスティックあり、変形したロケットエンジンで走る車もあり、まさにザ・SFエンターテイメントといった作品です。描写にしても、露骨な性的な描写や暴力的なシーンはなく、子供から大人まで万人が見られるような表現にされているのがいいですね。時間も短めでサラッと見られるわりには楽しんだ感は残るというのがとてもいい。こう書いているとこの映画は本当に優れたエンターテイメントなんだなと改めて感じます。深刻な問題について考えたりする映画ではなく、「こんな世界があってもいいよね!」という雰囲気で作られていて良い意味で重くなく鑑賞することができます。最近なんだか重い映画ばかり見ていたせいもあって、なんだか癒されました。Netflixに入って英語字幕で見られるようにもなったし、また洋画も見ていこうと思う。 [インターネット(字幕)] 8点(2021-12-26 20:46:21) |
19. ダーク・プレイス(2015)
《ネタバレ》 思ったより入り込めませんでした。 幼い頃に一家惨殺事件に遭い、幼くして一人生き残った女の子は取り調べで家族を殺したのは兄だと証言する。兄に関しては当時流行っていた悪魔崇拝をやっていただの少女に悪戯を働いただの悪い噂もあり、また本人も容疑を否定しなかったことから28年経った今でも刑に服していた。結果的に冤罪だったわけだが、なぜ兄は無実の罪を被ったのか、そもそもあの日何が起こったのか、それを詳らかにしていくサスペンスミステリーといったところか。 ただ見せ方の問題なのか、謎が解かれていく展開に普通ならわくわくしたりするのだが、これはあまり高揚感は湧かなかった。人物に魅力を感じなかったせいか。唯一癒されたのはデイ家の無邪気な少女たちでしたが、色々出てくるダメな人たちのせいで無邪気な笑顔が曇っていく様も嫌でしたね。 感情移入もできず、盛り上がりもない映画でした。 [インターネット(字幕)] 4点(2021-12-12 14:10:02) |
20. ザ・サークル
《ネタバレ》 大自然に囲まれた湖のど真ん中でカヤックを浮かべながらスマートフォンで何かを見る。全体を観た後で、冒頭のそんなシーンが何故か強く思い出されました。 全ての人間を「透明化」、つまりは個人情報やプライバシーの考えは捨て去り、全部すべて明らかにして生活しましょう。友人関係はもちろん、自分に来たメールもすべて公開。いつ誰と会ってどんな話をしたのかもすべて公開。起床から就寝まで、あるいは就寝中ですらすべて見せましょう。それが『サークル』の考え方ということらしいです。かなり極端な考え方なのですが、『サークル』が大会社で福利厚生がかなりしっかりしていること、see changeの導入でメイの命が助かったこと、そうして救われた命でメイが会社の広告塔として成功したこと、そしてそれを支える絶大なフォロワーによってこの極端な考え方はけっこう浸透してしまいます。この考えに賛同しないやつは異端だとでも言わんばかりの雰囲気が醸成される中で、意外とこれと似たようなことは現実もあり得るんではないかと思ってしまいました。 こういった場合、大半のフォロワーは見て楽しむだけの存在で、ただ面白ければ良いというその他大勢。でもそれが目に見えてメインストリームを握ってしまうという怖さがありますよね。一度できた流れは変えられない怖さがあります。 反面実際の話をさせて貰えば、じゃあみんな「透明化」したとしてメイのようになるかというとそんなことは絶対ないわけで。一日の時間は24時間で、その中で一人が見られるコンテンツは限られている。今回はメイがビッグコンテンツとなったおかげで色んな成果が出たわけだが、その成果が『サークル』利用者全てに平等に起こるわけではない。youtuberと同じで、一部の成功者以外はその恩恵を享受することなく埋もれていくんだろう。なぜなら時間は有限だから。自分の時間の全てを誰かのコンテンツを見るために捧げられないし、仮に捧げたとしても一部しか成功はしない。芸能人でもあるまいし、自分の生活を切り売りするようなことして、視聴者に搾取されるような感覚が個人的には嫌ですね。古い感覚なのかもしれませんが。 でも、私がよくいうセリフですが、やはりこういうSFチックな実際こういうものがあればどうだろう的な映画は好きです。色んな仮の話を考える機会があることは嬉しい限りです。 [インターネット(字幕)] 7点(2021-12-11 14:41:21) |