1. レオン/完全版
「凶暴な純愛」というと、つい「ポンヌフの恋人」までのレオス・カラックスを思い出す。とはいえ、確かにナタリー・ポートマンは危ういほどに美しいけれど、そこに(監督の)偏執的な愛までは感じられず、なんつーかあまりにフツーすぎ健全すぎておもしろくないんだな。御伽噺を計算ずくの演出で見せ切る手腕は上手いとは思うけれど、なんだかフランス版ブラッカイマー作品を見てるような印象。 5点(2004-11-14 22:10:34) |
2. スタンド・バイ・ミー
この映画の成功の一因は、タイトルを「スタンド・バイ・ミー」としたことでしょう。タイトルが原作通りの「死体(The Body)」じゃ、これほど多くの人の感動を呼べたかどうか。更に、リバー・フェニックスが夭折してしまったいま見返してみると、作中のクリスの薄幸な運命と彼がダブって見えてしまったりで、切なさ倍増。二度と戻らない子供時代への郷愁と、二度と会えない懐かしい人への切なさを知っている、大人のための作品ですね。 8点(2004-11-14 17:13:27) |
3. レインマン
公開当時まだ若かった私は、ちょうど作中のチャーリーのように、レイに対してイライラしながらこの映画を見た。いま「一児の母」となってこの映画を見ると、「あーあ、チャーリーももっとレイのペースに合わせてやりゃーいいのに」と、なぜかチャーリーに対してイライラするようになっていた。一本の映画を見直すことで自分自身の変化に気付かされるとは…と、個人的に感慨深かった。なお、「どっちにしろイライラするんじゃん!」と読めるのは私の性格的な問題で映画に罪はなく、旅を通して二人が共に変化していく様子を淡々と写したこの作品は、しみじみとした感動を呼ぶ「ロードムービーの王道」とも言える。 7点(2004-11-14 16:50:41) |
4. セブン・イヤーズ・イン・チベット
真面目に作られていることは伝わってくるのですが、いかんせん映画としては地味、というか深みがない。ただ、チベットロケが中国に許可されなかったという事実も含め、政治に対する様々な思いを呼び起こす作品ではあります。 [DVD(字幕)] 7点(2004-10-19 23:32:23) |
5. ショーシャンクの空に
な、なんか後味が良すぎて後味悪い。と夫に言ったところ、「これはその爽やかさがいいんだよ!」と強く主張されました。ついどこかにどんでん返しがあるんじゃないかとか、実はこのお話はベッドで眠っているレッドの夢だったってオチがあるんじゃないかとか、最後の最後にお墓から手が出てくるんじゃないかとか、そんな風に身構えてしまう私は汚れているのかもしれません。いやでもおもしろい映画でしたよ。うん。 7点(2004-10-19 23:09:47)(笑:1票) (良:1票) |
6. ザ・コア
DJクオールズって、こういう役がはまりますねぇ。「ニュー・ガイ」のいじめられっこ役もよく似合ってたけど。今後もナーズ役専門俳優として活躍してもらいたいものです。点数はすべてクオールズ君に献上。 5点(2004-10-19 22:56:53) |
7. トリプルX
どうもヴィン・ディーゼルがドクター・イーブルに見えて仕方ないんですよ。えぇ。 3点(2004-09-03 18:35:35)(笑:1票) |
8. ワイルド・スピード
GT-Rには輸出仕様がないから右ハンドルなのね。日本車ばんざい。んでも疾走感の表現に使ってるCG処理の安易さはどーよ。時々これはゲーム画面か?と思ってしまいました。……で、どういう話だったっけ? 2点(2004-06-26 09:16:08) |
9. ザ・ワイルド
うわ、このグリズリー本物だよ。あとホプキンスがおいしすぎです。ボールドウィンがかすんじゃってるし。二人の役達者による心理ドラマもきちんと描かれていて、気楽に見る娯楽作品としては悪くない出来。 6点(2004-06-26 08:55:01) |
10. ブレードランナー
ディックの傑作として名高い「アンドロイドは…」にインスパイアされた別の物語、と見るのが正解。とはいえ、これは映画作品として素晴らしく、間違いなくリドリー・スコットの最高傑作と言える。いま見返すと、この頃はSF文学と映画の幸せな関係が成立していたのだなと、別の意味で感慨深い。 10点(2004-06-26 08:42:31) |
11. エイリアン
リドリーばんざい!ギーガーGJ!かゆいところに手が届く完璧なお化け屋敷的サスペンス、人々の想像を超えた美しいエイリアン造形。非の打ち所のないSFホラーとして永遠に歴史に残る傑作。 10点(2004-06-26 08:24:27) |
12. キャッツ&ドッグス
猫、もっとがんばれ。今度はミニミーと組むのを勧める。我が家では車に乗ってる犬を見かけると「顔出しおっけー!」と声をかけるのがお約束。 4点(2004-06-26 08:01:42) |
13. 誘う女(1995・米)
ニコールはこういう頭のゆるい悪役がよく似合う。メイクのビミョーさ加減やAV女優が無理してストーリー部分を演じているような芝居臭さも、役柄にマッチしていると言えば言える。もっとおもしろく作れたはずなのに、そんなニコールばかりが目に付いてしまうというある意味カワイソウな映画。 3点(2004-06-26 07:43:33) |
14. アマデウス
天才を描くとき、その天才の内面に凡人が寄り添うことは難しい。この作品は、視点を我々に近い「他者」に置いたことで、一人の天才を描き出すことに成功している。その圧倒的な才能を最も理解し愛しているからこそ、人間モーツァルトに果てしない嫉妬と憎悪を抱いてしまう心理は、悲しいことに、私という凡人は痛みと共感を持って理解できるのだ。モーツァルトが取り憑かれたようにレクイエムを楽譜に書き付けるシーンは、やはり天才のもとにはミューズが降りて来るのだと、私は鳥肌が立つような思いで見た。私を含め、すべての「向こう側へ行けなかった」人々に、この作品は残酷な痛みを感じさせるにも関わらず、私たちはそれを愛してやまない。 10点(2004-06-16 10:37:18)(良:1票) |
15. ブレイブハート
これ、イザベラとの絡みやヨーク攻略はフィクションなんですよね?その時点でそれはどーよ、と言いたい。てゆかメル・ギブソン俺様すぎ。むしろ徹底的にブルース伯爵視点から描いた方がおもしろかった気がする。(「アマデウス」の成功は、モーツァルトをサリエリ視点から語る、という設定にあった。)題材的に面白い作品になったはずなだけに、残念。 4点(2004-06-16 09:48:19) |
16. ズーランダー
事前情報ナシで見てしまったので、カメオ出演の豪華さに感涙。D.ボウイ!レニクラ!うおおおおお。と、それだけでつい点数が甘くなってしまいました。それにしても、DDの手がキレイってのは定説なんですかね? 6点(2004-06-16 09:28:11) |
17. レッド・ドラゴン(2002)
3部作の中ではイマイチ華がない。これ単体で見ればそれなりに面白いんですが、「あの『羊たちの沈黙』の……」と期待されてしまう分、損している作品かも。ちなみに原作では、3部作の中でこれが一番小説としての完成度が高くて、面白かったです。興味ある方はぜひどーぞ。 7点(2004-06-08 14:21:30) |
18. 羊たちの沈黙
素晴らしい出来。原作からの期待を裏切られなかった、数少ない作品のひとつ。猟奇的殺人を扱っている内容にもかかわらず、知的かつ気品ある印象なのは、ジョディ・フォスターとアンソニー・ホプキンスの力も大きいか。傑作です。 10点(2004-06-08 14:11:26) |
19. マトリックス レボリューションズ
すいません。マトリックスに激しく感動した者ですが、これは納得いきません。大掛かりなCGのウジャウジャ戦闘シーンより、人間のアクションの方がおもしろいんだってば。口直しにジャッキー・チェンでも見るか、って気分になっちゃいましたよ。まぁ、好みもあるでしょうけどね…。 3点(2004-06-08 14:03:37) |
20. ハンニバル(2001)
リドリー・スコットらしい映像、刈り込みはあるものの、原作にかなり忠実な展開。うーん、悪くない。これならジョディ・フォスターじゃなくても許せる、と思っていたらラストが……。原作者のトマス・ハリスは「原作を超えた」と言っているそうですが、どうなんでしょうね。ま、このラストの方がクラリスらしいと言えば言えるかも。ただ個人的には、レクターと優雅にオペラを楽しむ狂ったクラリスを見たかったかなぁ。 9点(2004-06-08 13:53:58)(良:1票) |