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1.  ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 《ネタバレ》 
他の方のレビュー、ずいぶん辛口なんですね。こういう話だったっけなーと思い出しながら楽しんで観たんですけど。確かに、はまれないと辛いでしょうね。復活シーンなんか先が読めちゃうし。まあ、お約束どおりに事が進行していくところが、子ども向けに安心して観せられるんでしょう。児童文学の古典ともなると、その後に現れた同じジャンルの本と比較して古くさく見えるのは仕方がない。同様に、先行して作られた映画と比較されるのも当然とはいえ、『指輪物語』のスケールと比較されても気の毒かな(あっちだって、けっこう違和感感じる所はあったしね)。まあ、原作の「ライオンと魔女」はシリーズ中もっとも印象が薄かったというのを、援護射撃として書かせていただきます。他の巻より後に読んだせいもあるんだろうけど。私としては最終話まで観たい。ナルニアって、大人になってから読んだせいか、神とかアスランの存在とか、いろいろ引っかかったんです。好き、ではない。むしろ最終巻のラストなんか大嫌いというか腹が立つ。でもそのラストがどんな作りになるかとか、すごく気になるんですよね。
[DVD(字幕)] 6点(2008-05-26 23:02:30)
2.  パフューム/ある人殺しの物語 《ネタバレ》 
 主人公がシリアルキラーと聞いて想像していたほどには残酷さがなく、むしろ淡々とすすんでいくストーリーに中盤まで飽きを感じるほど。しかし処刑台のシーンで、それまでナレーションで時折語られる主人公の心情に一切感情移入できなかった私と彼の間に、はじめてつながるものを感じました。生い立ちのなかで社会性や人間性をはぐくむことができず、ほとんど本能的に臭覚に頼って生きてきたグルヌイユ。普通の人間なら成長途中でもっと早くに自覚できたことだったろうに、あの場で気づいたのかと思うと、哀れで涙が止まらなくなりました。ああいうのはコミュニケーション不全症候群とでもいうのかな?なにげに現代的なテーマかも。ラストは余計。なにもそんな始末のつけ方しなくてもいいのに。全体的には、ファンタジー映画として満足できる内容でした。かなりグロテスクだけど。なぜか笑いたくなるシーンの多さ(不自然さにつっこみたくなる)と冗長さにマイナス点。音楽は○。
[映画館(字幕)] 6点(2007-03-09 23:04:27)
3.  ラスト サムライ 《ネタバレ》 
エンターテイメントとしての評価は、長すぎたことをのぞけばけっこう楽しめたので良しとしたい。が、感想は正直複雑な気分。これを観た人に「これが日本なんだ」と受け取られちゃったら困るよ、という感じ。たしかに「サムライ」はよく描けていた。「ハラキリ」の言葉だけ独り歩きして不気味な侍観を増幅させられていた外国の人には、イメージ転換をせまるものかもしれない。だけど、日本人はだませないぞ(笑)幕末どころかもう明治になって何年もたつんだよ?天狗党だって鳥羽伏見だって白虎隊だってあったのに、なんでそんなに戦国以前の武装なの?日本の時代設定を南北戦争にむりやり合わせたとしか思えない。大村の存在も、なんかいかにも悪役を作ったぽい。それもこれも、ハリウッドのご都合主義と思えば腹は立てられないか。渡辺・真田両氏が細かい所作を指導したそうだが、演技もいでたちもさすが堂々としたものだった。ただ勝元への全員土下座はどう見たってヘンだよ、みんなただ指揮官に従っただけやん。俳優陣は小さい子まで熱演していて二重丸なのでこの点。でも、どうもすっきりしないよう。
7点(2004-08-18 11:32:23)
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