1. ロング,ロングバケーション
年季の入った名優ならではの演技。というかさすがに主演お二人ともお年を召しているので時々演技なのか素なのか分からずハラハラしたり。最初から最後まで老境を迎えた大人のためのおとぎ話なのだが、舞台はアメリカだが内容はイタリア映画的な情の深さが感じられ、ちょっと羨ましくさえ感じた。 [映画館(字幕)] 8点(2018-06-11 22:55:11) |
2. gifted/ギフテッド
天才少女の天才ぶりと無邪気な子供っぽさの見せ方が絶妙で、ギリギリあざとさを感じない演出が良かった。 [映画館(字幕)] 8点(2018-06-06 02:06:37) |
3. チーム★アメリカ ワールドポリス
予算と手間暇をかけてひたすらお下劣と悪趣味を極めているという意味で突き抜けている作品。まさにクリエイターの才能の無駄遣い。もう一度観たいとは決して思わないが、ブレること無く最初から最後までバカに徹した作品を作り上げた制作陣の熱意と狂気に敬意を表したい。誰かと一緒に観るのは大きな賭けになるので、まずは一人で観ることをオススメする。 [DVD(吹替)] 5点(2017-08-03 19:21:31) |
4. ヴィンセントが教えてくれたこと
《ネタバレ》 ビル・マーレイのダメ親父っぷりがはまり役。それに対応する子役がクールで清潔感があって賢い子で、ともすればあざとくなるキャラをクールに演じていて良かった。いじめっ子ともあっという間に親友になってるし、気がつけば最後にはパパもいい人そうに笑っているし、出来過ぎハートウォーミングストーリーといってしまえばそれまでだが、後味は悪くなかった。それにしても、米国ではベトナム帰りの退役軍人のステイタスって今でもそれなりなんだろうか。謎。 [映画館(字幕)] 6点(2016-03-28 00:58:47) |
5. カリフォルニア・ダウン
典型的な娯楽大作仕立てのパニック映画として優等生な出来。冒頭から早々に主人公がスーパーマンであることを見せてくれるので、もはや大船に乗った気分で安心して先にすすめる。とにかくCGが見事なので、なりふり構わずのご都合主義を仕様として心寛く受け入れ、それはそれとして突っ込みを入れつつ流す心の余裕さえあれば、それなりに楽しめる。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-02-15 23:47:37) |
6. ANNIE/アニー(2014)
オリジナルのアニーを観てからあまりにも時間が経っていて詳細はほとんど覚えていないものの、主人公のアニーがとても魅力的で素直に泣いた覚えがある。が、こちらはアニーを含めたメインキャスト陣にさほど魅力を感じなかった。今も昔もアメリカ人が夢見る成功だとか幸福とはこういうものだ、というステレオタイプにきっちりはまっていて、代わり映えしないな~という印象。現代版らしくSNSやらIT社長ならではの権力行使などの描写はありがちながらもそれなりに面白くまとまっていたと思うが、そもそも、ミュージカルなのに歌も踊りもステージとして魅せるものに乏しく、楽しめなかったのが残念。あと、食べ物を粗末にする様を子どもにやらせて回収なし、というのは昭和生まれの母ちゃんとしては誠に遺憾。 [映画館(字幕)] 3点(2015-06-25 02:06:58) |
7. ドクトル・ジバゴ(1965)
映画好きの友人の熱烈なお勧めで視聴したものの、残念ながらそこまでは感情を動かされなかった。一言で言えばロシア革命を軸に歴史と運命に翻弄される男女の悲恋ストーリーで、プロットはしっかりしていて映画としての見応えはばっちり、それだけに重厚で長い長いストーリーが続くのも退屈はしなかった。が、主人公二人はいずれも自ら運命を切り拓くというより、ひたすら時代に翻弄されまくる受け身の人生に終始しており、出会うも別れるも辛酸を嘗めるも為す術もなく嘆き耐えるばかりの姿に、観ているこちらも淡々と受け止めるしか無く、感情移入しにくかった。またそれぞれの人生の幕引きも存外あっけなく、ラストには完全に肩透かしを食らった気分に。背景も素晴らしく壮大なスケールで描かれた作品だけに、映画館で観ればまた感想も違ったことだろうと、それだけは残念。 [DVD(字幕)] 5点(2015-06-16 18:55:06) |
8. ジャージー・ボーイズ
大前提として、歌手の生涯を描いた作品は主人公の歌声が好みか否かが重要で、それにより作品を楽しめるかどうかがほぼ決まってしまうと思う。残念ながら今回は私にとっては好きなタイプの声ではなかったので、肝心の歌シーンの度にうーん・・となってしまい、いまいち作品に入り込めなかった。唯一タモリ倶楽部のオープニングテーマが流れた時だけ吹き出しそうになった。しかし金銭問題やドラッグの問題も出てくるとはいえ、全体的に芸能界の裏側の話にしてはえらくクリーンにさっぱり描かれていて、イーストウッドなのに?と肩透かしを食らった気分。 [映画館(字幕)] 6点(2015-06-05 15:45:01) |
9. ゴーン・ガール
女は怖くて男は馬鹿・・至って冷静にその昔「氷の微笑」を見終わった時と同じ予定調和を感じた自分はやはり女なんだなーと思い至るなど。それにしても登場人物がどいつもこいつもお友達にはなりたくないタイプばかり。好感持てるキャラクターは女刑事ぐらいか。そもそもベン・アフレックが主人公ってだけでダメ夫キャラが容易に想像できたが、案の定かなり女贔屓な描かれた方に思えた。映像は凝っていて非常に綺麗。 [映画館(字幕)] 6点(2015-06-05 07:53:37) |
10. 小さな巨人
大法螺吹きだがストーリーテリングに長けた爺が若き日の武勇伝を語るというドン・キホーテさながらのストーリーで、想像以上に色んな要素の詰まった映画だった。若いホフマンがなんともキュートで、その類まれな演技力が若い頃から発揮されていたことに驚く。老ジャックが語るその奇想天外な生涯はまさに武勇伝に次ぐ武勇伝なのだが、冷静に見れば彼の行動は常に行き当たりばったりでモラルも信条も感じられず、小さな巨人どころかただ悪運強いだけのちっさい男だったりするところが、この映画の味わいどころのような気がする。 [DVD(字幕)] 7点(2015-04-28 15:34:58) |
11. トゥルー・グリット
《ネタバレ》 オリジナル未見。コーエン兄弟らしくないという声も多いが、この映像の美しさ、キャラの潔さ、運命の無慈悲さ、無駄のない展開・・・どれも私の「コーエン映画はこうでなくっちゃ!」という思いを満足させるに余りあるハイクオリティ。でかいスクリーンで見られなかったのが非常に残念。先住民族の医者の登場シーンなど、いわゆるコーエン節ももちろん味わえて、西部劇なんてほとんど見たことのない私でも文句なく楽しめました。そして酔いどれジェフ・ブリッジスのダサかっこよさ炸裂!! [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-01-31 17:55:49) |
12. ブラック・スワン
地味に激痛シーン満載で変な汗が出た。ラストは賛否両論出そうだが、私はまさにパーフェクトだと思った。真面目で繊細で完璧主義のプリマが壊れていく様が妙にリアルに思えたのだが、実際にプロのダンサーとして世界の一線で日々プレッシャーと闘っている人が見たらどんな感想を持つのか、ちょっと聞いてみたい気がした。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2013-01-31 17:40:23) |
13. ストーン
《ネタバレ》 デ・ニーロとミラが好きで何の前情報も無しに観てみたら、重いこと重いこと。でもその重さにうんうん唸りながら堪能するデ・ニーロも悪くない。特定の宗教を持たない自分は、この手の映画を観る度に「宗教は果たして人を救うのか?」という疑問が浮かぶ。救われたように見えるジャックでさえ、結局は非常に危うい位置にいるように思えてしまうのだ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-25 03:48:19) |
14. ストーリー・オブ・ラブ
結婚18年目にして初めて観たせいか・・・正直、身につまされます。倦怠期の夫婦のお互いに対する些細な不満といい、思春期の子どもが薄々感づいてて不安定になる様子といい、やたらとリアルでヒヤヒヤする。喧嘩してるときの二人のセリフまんまを実際に言い合ったことすらある(汗)。で、ラストは思いっきり想定内だが、観客の多くはこれを求めて観てるんだからこれでいいのだ。クラプトンがまた良い味出し過ぎてて涙腺に響くのなんの。夫婦ゲンカが長引いた時なんかに頭冷やすために夜中に1人でこっそり観るのもいいかも知れない。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2013-01-14 01:32:24) |
15. ファーゴ
《ネタバレ》 ここのレビューを読んでいると、コーエン作品がいかに好みが分かれる作風かということがよく分かる。映画なんて究極の嗜好品なのだからそれでいいのだ。一つ前のレビューを読んで壮大なネタバレに驚愕(笑)しかしそれすらもさすがコーエン兄弟!と思ってニヤリとしてしまう私はもちろんどっぷりシンパ。美しくも格好良くもない人々の各人なりの真っ直ぐな生き様を、絶妙な角度を重ね合わせて描き出す手腕は見事。なにより、作中誰よりも痛い目に遭わされたうえ、誰からも「とにかく全体的に変な顔」なんて言われてしまう、そんなブシェーミの魅力満載! [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-12-30 03:06:42) |
16. ミーン・ストリート
《ネタバレ》 常識の通じないヤバイ人間を演じさせたらピカイチのデ・ニーロ。その原点がここに。正直言って、いつになったら主題に入るのだろうと若干退屈気味に観ていたが、途中からこの切ないほどのどうしようもなさこそが主題なのだと気がついて姿勢を正し、祈るような気持ちで最後まで観た。スタインベックの「二十日鼠と人間」を思い出したのは私だけだろうか。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-10 15:33:23) |
17. アジャストメント
《ネタバレ》 えーっ、ここまで引っ張っておいてあっさりハッピーエンドかよ、という消化不良感の残る映画。伏線ほったらかし多数な気がするんですが・・?やはりディック作品の映像化は難しいのだなぁという、これまでの印象がまた深まった。見所はやっぱり、どこでもドアか。あれは楽しい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-12-07 13:08:19) |
18. 魔法使いの弟子
これ見て楽しめるのはせいぜい小学生ぐらいまでか。或いは、お手軽で底の浅い夢と魔法の国にも素直に入り込める邪気のない心を持った人むけ。ただし、ニコラス刑事のホームレス風ファッションは一見の価値あり。どんなにだらしなさげなルックスでもかえってセクシーに見えてしまうケイジとかブリッジスはずるいな(笑)。ただでさえイケてないあの主役の坊やがやったら目も当てられないだろう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-12-07 10:56:25) |
19. 脳内ニューヨーク
エターナルサンシャインだって途中で挫折しかけたのに、なんで観始めてしまったのか・・心にうずまく???に悪酔いしそうになりつつ、なんとか映像を追うという何この罰ゲーム。この映画を楽しめる人はカウフマンと同じくアタマの構造が天才仕様なのかもしれない。ならば、もうちょっとそれらしく格調高い邦題が付いていれば、観客と作品のミスマッチが防げる気がして、もったいない。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2012-12-07 10:30:51) |
20. 食べて、祈って、恋をして
《ネタバレ》 アラサーアラフォー世代にとっては、これって憧れなんだろうか。いや私も確実にその一人なんだけど、小金持ってるからっていい歳して自分探しかよ、痛い女だなーとしか(笑)。都会で働くプチ富裕層女性向けのファッション雑誌のトラベル特集のような胡散臭い作りものハイライフ感がなんとも薄ら寒い。唯一感情移入できたのは旅先で出会った彼とのお互い恐る恐るの大人の恋がついに実るシーン。「やっぱいくつになっても女にはこういうフェロモン補給が必要だよねー!」と、心底うらやましく思った寂しい40代は私です。ところでロバーツってホントに美人なの?と見る度に思ってしまう私の目が変なのだろうか? [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-12-07 10:22:57) |