1. 素敵な人生のはじめ方
シンプルでありながらも、登場人物の行く末にまで、いろんなストーリーが展開していきそう…、と感じさせてくれる作品。最近、こんな映画は少なくなったなぁ〜。映像の仕上げ方も、物語の場所の空気感を運んでくれます。ただ、何と言っても、評価不能な邦題にのみマイナス点を付けざるを得ないところが残念です。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-02-03 18:24:24) |
2. マーガレット
長い上映時間、贅沢に登場するのに効果的には使われていない脇の俳優陣、意味ありげに描写しそうでいながら結果的には登場人物や物語の奥行きに影響してこない数々のシーン、誰かれかまわず周囲の人にあたり散らすだけで少しも自らを成長させようとしない主人公の人物像……。そうした実態を覆いかくすかのうように内容をカモフラージュしているDVDのあらすじ紹介。これほど「無駄」「無意味」なことがらが重なっている作品は、最近見た作品の中には見当たらない。断固として最低点を献上。 [DVD(字幕)] 0点(2012-12-31 21:18:18) |
3. あの日の指輪を待つきみへ
《ネタバレ》 まずは、訳の分からない、この映画のストーリーを誤解させかねない邦題でマイナス2点。だって、シャーリー・マクレーン演ずるエセルは、指輪を待っていたわけじゃないんだし。予期せぬ指輪との再会によって、若き日の自分の人生をもう一度見つめ直すきっかけとなった、という流れだからこそ、ここで描きたかったヒロインの心情に奥行きが出てくると思うのだけれど。 次に、現在のアイルランドを舞台として織り込まれているミステリー部分は、この映画で描きたかったはずのドラマの伏線でもないし、効果をあげるものとして描かれているわけでもなく、逆に邪魔をしている感じがあり、マイナス1点。 「自分が死んだら、2人のうちどちらかが面倒を見てくれ」と頼む恋人と、それを聞いて心を揺れ動かす友人という流れの中で、それらに対するヒロイン・エセルの心情がていねいに描かれていなところにマイナス2点。あれじゃ、まるでエセルは男3人のお人形か物あつかいだ。 お気に入りのシャーリー・マクレーンの相変わらずの壮健ぶりにプラス1点。彼女が出ているから、というだけで見に行ったのだが、さすがに、という感じだった。 そんなこんなで6点というところか。 [映画館(字幕)] 6点(2008-11-01 13:57:35) |
4. デーヴ
物語はどちらかというとベタな展開だし、「現実はそうはいかないだろう」というところも多々あるが、それが弱点にならないうまい作りになっている。不思議なリアリティを感じるのは、助演者も含めた役者陣の渋い演技だと思う。大統領夫人役が自分の苦手なシガニー・ウィーバーでなければ満点つけてもよかったのだが…。 [DVD(字幕)] 9点(2008-01-22 22:54:57) |
5. パラドールにかかる月
《ネタバレ》 肩の凝らないコメディとして作りつつ、国家や政治家に求められるものは何なのか、というテーマもしっかりと描いている作品。さらに、それを大げさに声高に叫ぶのではなく、むしろ抑制された方向で示しているところに感心する。 ソニア・ブラガが最後に大統領になっても納得できるようなエピソードがいくつかほしいことと、脇役の何人かの人物造形がすこし薄いように感じられることが、ややマイナス点だが、良作であることには間違いなし。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-01-22 22:48:12) |