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1.  ヒトラー 最期の12日間
第2次世界大戦末期に於ける、連合軍進攻によるベルリン陥落までの十数日間を描いた実録風戦争ドラマ。原題は「The Downfall(=陥落、崩壊)」であり、独裁者としてのヒトラーの知られざる側面を描きつつ、むしろ側近を含んだ彼の周囲の人間模様により焦点が充てられている作品だと言える。独裁者たるヒトラーを嘘・偽りの無い一人の人間として描く事や、陥落寸前のベルリンの悲惨な当時の状況を語る事は、何かとタブー視されて来ただけに、今回の映画化にあたっては、それ相当のリスクや軋轢があっただろう事は想像に難くない。しかしそれらを可能にしたのが彼の秘書であったユンゲの回顧録である。従って、映画はあくまでも彼女の視点から描かれていて、それがそのまま我々観客の視線ともなっている。映画である以上多少の誇張もあるだろうが、ここで描かれるヒトラーはおそらく最も真実に近い姿のような気がするし、今となっては彼女の回想を信じるしかないが、それでもユダヤ人団体から“人間的に描きすぎる”というクレームが来たそうだ。歴史上の人物を描くのが如何に難しいかという事だろうか。しかしながら、狂気と重厚さを併せ持った独裁者を演じるB・ガンツはそのソックリぶりで、名優ならではのヒトラー像を見事に体現してくれた。しかしその割にカリスマ性は然程感じられなかったのは残念だとしか言いようがない。それと言うのもやはり彼の側近たちの狼狽ぶりに力点が置かれている為であり、そう言う意味でヒトラーは言わば狂言回しではなかったろうか。組織の崩壊を目前にして素直に敗北を認める者と徹底抗戦する者、或いは国家を憂い将来を悲観して玉砕する者、それでもなお虚勢を装って退廃に耽る者など、国家や戦争への思い入れや立場の違いで、身の処し方も違ってくる。そんな悲惨な極限状況の中、追い詰められた者たちそれぞれの葛藤を、映画は極めて冷徹で淡々としたタッチで描出していく。壮絶で生々しい描写とは裏腹に、感情の無くなった兵士たちの表情がとりわけ印象的だ。本作は戦争が如何に狂気じみたものであるかという事とその戦争を終わらせるのは更に難しいという事を、強烈なメッセージとして世界に訴えかける。戦後60年を迎えた今、この映画を製作した意義は大きく、同じ敗戦国である日本人としては実に身につまされる作品である。
[映画館(字幕)] 9点(2005-08-09 00:52:42)(良:4票)
2.  ビヨンド the シー/夢見るように歌えば
「天は二物を与えず」の格言からすると「天は、ときには幾つも与える」という事なのだろうか。とにかくK・スペイシーの才能には改めて脱帽するしかない。その歌唱力の確かさは大向こうを唸らせ、堂々とした歌いっぷりには男の色気が漂う。さしずめ歌舞伎の大見得を切るイメージと言ったところか。とりわけ”♪Mack the knife”で颯爽とステージに登場するオープニングのシーンは鳥肌モノ。そしてこの人にもこんな面があったのかと、楽しげに踊るダンス・シーンの見事さにも感心する。“俺には生まれながらにしてこんな才能もあるんだぞ”と言わんばかりの自信満々ぶりが表情にも出ているが、決して嫌味にはなっていない。そして、これらがハードなレッスンの賜物であることも想像には難くない。 B・ダーリンに心底傾倒し、本人に成り切りたい一心で作り上げられた本作は、完璧主義者=K・スペイシー一世一代のお祭りムービーであり、作品に対する意気込みや熱意というものが、画面からビンビン伝わってくる。奇しくも同時期に公開された「Rey/レイ」とは、伝説のミュージシャンを扱った作品という点では同じだが、前者がしっとりとした湿り気のある作風であるのに対し、本作はより深刻なテーマを内包しているにも拘らず、むしろカラッとしたテイストの作品に仕上がっている。だから、ひたすら明るく楽しいエンターテインメントに徹して描いている点は、作り手側の潔さを感じるし、それと同時にまったく無駄というものがない音楽映画の秀作だと言える。
[映画館(字幕)] 9点(2005-05-17 15:17:38)(良:1票)
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