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1.  かいじゅうたちのいるところ
画面の切り取り方が時に秀逸、色彩も美しい。着ぐるみとCG撮影が見事に溶け合ってファンタジー映画としては上質な絵作り。 ところが観終わって何が残るかといったらさっぱりだった。 コドモの童話に溶かしこんだ大人の寓話、自分の中の分身と出会う少年のインナートリップ。という作りは理解できるものの、そこから何か表現されている以上のものをくみ取れるかといったら、残念ながらスカ。 オトナにはじき出されて理解されない少年が異世界にわたる動機が薄すぎて、もう主人公の心情に寄り添う義理をすぐ失ってしまう当方としては、かいじゅうたちとのすったもんだの中から何か大事なものを拾ってこいというのが難行苦行になるばかり。 あれだけ美しい画面なのにひたすら眠気を誘われた。 何かいいモノ見せられたような錯覚を起させられるが、これは本当に面白かったのか?心から楽しめたか?語らなきゃという気になってないか? 少なくとも自分はだめでした。なんだかんだいっても映画はエンターテイメントだと思うんだけど、その核のところで失敗していると思う。何かブンガクな香りはするが、嗅がされただけって感じ。 しかし心底とるところのない映画でもないと思うのでこの中途半端な点です。
[試写会(字幕)] 4点(2010-01-28 03:19:38)(良:1票)
2.  デッドマン(1995)
ビヨヨ~ンボヨヨ~ンとむせび泣く二ール・ヤングのギターとまだら馬に載せられて 魂のふるさとへの旅。 情けないんだかかっこいいんだかわからないという、相変わらずの不思議風味を ジョニ―が上手く出しているし、彼をよく知っているジャームッシュが上手につかっている。 生への執着も死への怖れも、あるのかないのかわからなくなる、本能の擦り切れる境目まで 不思議な透明感を持ってたゆたっていく不条理さに、妙なおかしみを加える、絶妙な味わい。 こういうテイストを、また彼の作品でみたいと思う。 
8点(2004-09-16 09:03:16)
3.  ダンサー・イン・ザ・ダーク
私の映画鑑賞史上最低最悪の映画。カメラワーク、ストーリー、テーマ演出演技何もかも駄目。駄目というのは駄作というのじゃなく、自分として受け入れられるところが全然ないということ。不快感の塊になって映画館を出ました。ビョーク演じる主人公の弱い子ぶりっこの偽善母には小麦粉一粒分も共感できなきゃ感動もできなかった。0点どころかマイナス10点じゃ。穴掘って埋めて墓標でも立てたい作品です。
[映画館(字幕)] 0点(2003-07-16 00:16:07)
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