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王の七つの森さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 188
性別 男性
自己紹介 ・・・・最初に投稿してから4年近くたとうとしています。
これからも、細々とでも投稿してゆきたいと思っています。

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1.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 
一見したところ「善き人のためのソナタ」という題名の方がぴったりと来る印象なのに、原題はどうして「他者の人生」なのだろう。それを少し考えてみると、この映画をより深く味わうことができるように思います。・・・・・大尉はどうして変わったのか。・・・大臣とクリスタとの関係を、呼び鈴を操作して故意にドライマンに知らせたのは大尉でした。大尉は、ドライマンとクリスタとの関係が破壊され、ラズロ作戦の目的がより容易に達成されると判断したからでしょう。しかし、二人の愛は逆に深まってしまう。[・・この二人の孤独な魂がふれあうようなシーンは実に素晴らしい]・・大尉は自分と違う世界に突然に遭遇して混乱する。ベッドに手を当て、その世界が何であったのかを理解しようとする。・・・・そして少なくとも、その愛の行方を見届けたいという気持ちに強くひかれてしまう。・・・・酒場でクリスタは大尉にいいます。「guter mensch善い人ね」、・・・・他者の人生に接し、それを赦し、理解しようとすること、そしてそれが自分を変えることになるのなら、甘んじてそれを受けること、それが善きことの本質なのだ、と映画は語っていると思いました。つまり、旧東ドイツのシュタージを直接のテーマとしていながら、この映画はそれを越えた普遍的な事柄に迫っています。・・・・・・それにしても映像の美しいこと。また例えば大尉の報告書のインクリボンの跡など、細かな映像上の仕掛けなど、隅々まで素晴らしくできあがっていると感嘆しました。
[DVD(字幕)] 10点(2008-01-29 12:28:02)(良:3票)
2.  アレキサンダー
権力者の心理過程、つまりは葛藤、迷い、焦り、誇りなどなどに焦点をあてながら、帝国の興亡を描くという狙いはわかります。、、、、、だんだんファレルがブッシュに重なってきて、ブッシュも、父親を超えたいという気持ち、かつて抱いた劣等感を埋め合わせるものとしての攻撃性などから、冒険主義的な侵略戦争に駆り立てられているのか、と思ったりもして、、、。しかし、狙いがそこにあるのだったら、どうしてアレキサンダーなのだろう。この時代には、近代的な国家など成立していないし、近代的な権力などないし、キリスト教だって、イスラム教だって成立していないのだ。つまり、現代と大きく異なっているこの時代に、権力者の心理過程を描こうたって、結局は、現代的な概念、感情を持ち込むだけで、衣装がちょっと変な現代劇になってしまう。、、、、、この映画が、最初から最後まで、アメリカ人による隠し芸大会演劇にしか見えないのは、アメリカ人が演じているという事情よりも、現代的、アメリカ的な人間関係、感情をあまりに全面に押し出しているからだと思う。例えば、愛といえばエロス的なものしか知らない現代のアメリカ的発想で、古代ギリシアの男同士の間に成り立つフィリア的なものを捉えるから、男同士の親愛をホモとしか描けなくなるのだ。、、、、、なんか全体として滝沢君の義経を見ているようでした。私の知り合いは、筋はどうでもよくて、滝沢君の姿を見ているだけでうっとりするから、義経はいい、といっていますが、この映画も、そういう見方ができれば退屈せずに3時間を過ごせるかもしれません。
[DVD(字幕)] 3点(2005-11-17 10:00:29)
3.  キングダム・オブ・ヘブン 《ネタバレ》 
リドリースコットの良さって、想像力の豊かさ、映像の美しさと視点の斬新さかなと思っていたのですが、、、、、、、この作品には想像力が全く欠けていると思いました。、、、、、妻に自殺された鍛冶屋が、実はエルサレム王国の騎士の息子があることが判明して、父を追ってエルサレム王国に出かけ、そこでオリエント風の王女と不倫して、でもなぜか王にはならず、それでも王不在のエルサレム攻防戦を指揮して果敢に戦い、和平を実現して民衆を安全に脱出させました、そして最後は騎士という身分を捨てて、もとの鍛冶屋に戻って平和に暮らしました、、、、、、という物語は、夢想、空想、でっち上げの類であって、決して創造性のある想像力の産物ではない。殆どすべて、どこかで見たことのあるストーリー展開、映像の連続に、途中でうんざり。ほんと、nothingな映画でした。、、、、、信仰心、イスラム教、イェルサレム(城壁)とかを題材にしたら、ただの娯楽映画なんか作っちゃいけません、スコットさん。あなたは、上から見る映像を神の視点といっているそうですが、神は精霊とともに遍在するのであって、キャッツのような下からの視点だって神の視点であり得るのです。
[DVD(字幕)] 3点(2005-11-09 22:14:41)
4.  スターリングラード(2001)
イギリス人は、何でも賭の対象にするけど、戦争についてだけは賭の対象にしない、というのを昔、きいたことがあります。、、、、、、、、何でも娯楽映画の対象にしてもいいけど、戦争だけは、娯楽映画の対象にしてはいけません。、、、、、、この映画に投じられた多額の金銭の一部でも、世界平和のためにまわして欲しいと思いますし、NHKも、こんな作品を宣伝して放映する金があるなら、受信料をその分、安くしてもらいたい。、、、ぷんぷん。、、、、、、興味深かったのは、こういう映画を見て、大変に面白いと思うアメリカ人の観衆が数多くいるのではないかと想像されること。そういう人達は、イラクでもたくさん米兵が死んでいるけれど、そこには地元イラク人女性や、女性ジャーナリストなどと、米兵の間に、色々なロマンスがあって、米兵もそこそこ楽しくやっているに違いないと思っているのかもしれない。
[CS・衛星(字幕)] 1点(2005-05-21 00:32:11)
5.  スパイ・ゾルゲ
若者には評判が悪いけど、60,70年代の政治の季節を知るものにとっては琴線に触れるところのある良い映画、という意見に促されて見たのですが、、、、、、、1)音楽が映像とかみ合っておらず、また選曲の発想が、あまりに超貧困、、、、2)議事堂、大使館周辺など、CGに見るべきところはあっても、色彩が、当時の絵葉書。当時の絵葉書は、印刷技術などの問題で、ああした色遣いになっているのであり、当時の建物や、石垣や、木や、空が、ああいった色をしていたわけではない。これまた想像力が貧困。、、、、、、3)皆さんが指摘されるように、言葉も納得できないですね。、、確かにドイツ語をふんだんに使うには予算上の制約があるかもしれないけど。ソ連共産党の幹部まで英語じゃね。それにあまりに安っぽい牢獄やら、、、。どうしても必要なシーンとは思えないのだから、わざわざ入れて馬脚を現さなくてもいいのに、、。4)連行されるソ連の恋人の部屋に残された赤ん坊の人形。→あれは、産み落とされるべき、そして流産した理想の共産主義でも象徴させたのだろうか。→でも、その人形がキューピー人形じゃぁねぇ。、、、、5)とにかく腹立たしいのは、尾崎、ゾルゲという人の思想性やら、心の内側みたいなものが全く伝わってこないということ。ゾルゲという人は、一神教の神として共産主義という理想を抱いた筋金入りのコミュニストでしょ。だけど尾崎という人は、そこまで思想に殉じるタイプの人ではないと私には思われるのですが、、、、。だいたい、20世紀をイデオロギーの時代と規定する発想そのものが、敗北主義的で時代遅れなのだ。そもそもイデオロギーで、独ソ、日ソの不可侵条約を説明できるのだろうか。、、、、とにかく、篠田氏とその周辺の映画についての感性は、30年ほど時代から取り残されているのではないだろうか。ほんとにぷんすかぷんなのだ。 
[DVD(字幕)] 4点(2005-05-15 16:31:18)
6.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 
東独のニュースをでっち上げるところとかいいですね。社会主義圏のニュースの作り、内容がいかに安っぽいものであったのかの皮肉になっています。それだけでなく、ニュースを虚構的に構成することで、今、私たちが真実と思って接しているニュースでさえ、けっこう虚構的なものではないかということに気付かせてもくれます。、、、、また、別の世界から、私たちの世界を反転させて見せようといった趣向は、例えば、コカコーラを東側がどうみたかというあたり、あるいは壁の崩壊を西からの難民と説明したりするところにもうかがえます。、、、、、あと、統一から15年経過して、かつての東独をどのように捉えるのかというところにも面白い変化が出ていると思いました。あの空色の自動車、パルプでできていたというトラバントですよね。ドイツの人たちは、みんな「懐かしいなぁ」と思って見たんじゃないでしょうか。つまり、以前にはあったような、社会主義体制に対する痛烈な批判は、ある意味、いうまでもないこととして背景に退き、むしろ社会主義体制に対しての、ある種のノスタルジアみたいなものが全面にでるようになっている。そうした懐かしさを、どう評価するかは意見の分かれるところでしょう。、、、、、、ただ、映画、ストーリーの作りとしては、まだ十分に練れていないとは思いました。また、もし亡命したのが父ではなくて母で、全体も父子の物語として構成されていたら、皆さんがどう評価したのかも興味深いところです。
[DVD(字幕)] 7点(2005-04-01 08:55:58)
7.  8 Mile
そうかぁ、そうですかぁ、これは貧乏自慢、自画自賛のプロモ映画だったのですね。、、、、、、、、、、でも、おじさん(=わたし)は、途中から、どういうわけか、うるうるで、洟を何回もかんでしまいました。、、、おじさんは、感動した。、、、、どうしてかっていうと、、、、、、おじさん、エミネムなんて知らないから、、、だから一人の貧乏な白人青年の話にしか見えないから、、、、それで、こんな糞環境のなかで、すねたり、ぐれたり、自暴自棄になったりしていないし、いつも真剣に前を向いたまなざしで、気取るな、すかすな、ごまかすな、しっかり自分を見ろと歌っているからです。、、、、、帰るべき暖かいママはいないし、仕事は単調だし、彼女とは別れたし、なのに、なんでこんなに前向きに生きられるのだろう。、、、、、個人的には、ラップバトルは最初のだけで十分だと思いました。また成功していくところが描かれていなくてホッとしました。だから、この話は、どこにでもいる、一人の貧しい白人青年の話として見ることができるわけです。
10点(2005-03-02 13:32:40)(良:3票)
8.  ユリシーズの瞳
これほど端正で重層的で、強く激しく、そして美しくて悲しい反戦映画をわたしは他に知りません。、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、以下は付け足し。、、、、反戦映画というと、戦闘シーン、別離、戦死などの具体的な出来事を描くというのが定番ですが、それだと、今の私たちの生活とはどうしてもかけ離れてしまう。そこで、戦時中の誰かの心象風景を描くことで、現代の私たちの心象とリンクさせようという試みがでてくる。例えば「美しい夏キリシマ」みたいに。しかし、人が不条理に殺されるのが戦争なのだという戦争についての一番大事で基本的なことが、それだと落ちてしまう。、、、この映画では、まず時間的な重層性によって、私たちの心の記憶が取り込まれ、サラエボの厳然たる事実が示されることで、その心象と外面的事実が交じり合う。そして最後に、オデッセイは遂にペネロペの元に帰り着いたが、今のオデッセイ(=我々)にはペネロペは死んだのであり、二度とこの世で出会うことはないのだという、深い、深い慟哭。、、、、、(例えば冷戦構造の終結、ユーゴ内戦などに何の記憶もないという場合は、全くつまらない映画に思えるに違いないのでご注意を、、、。)
10点(2005-02-28 13:47:46)
9.  es[エス](2001)
ふだんの生活で、真面目で勤勉だったり、大らかで冗談が好きだったりする、普通の大人達が、環境の変化から、暴力的で、抑圧的で、理性を失ってしまうようになる、という正気から狂気への信じられないような展開が、非常に説得的に描かれていたと思います。、、、、これがナチの支配体制であり、かつての東欧の社会主義体制であり、現在のイラクの刑務所で行われていることなのでしょう。、、、、どんな戦争映画よりも、戦時体制の抑圧性を想像力豊かに描いているともいえると思います。、、、、、また程度の差こそあれ、今の私たちの会社組織や、サークルでも、類似したことが進行しているのかもしれません。例えば、妙に真面目で想像力の欠けた奴が、会社の部長や課長になったり、サークルの幹事や会長になったりすると、突然、部下や会員に対して職権を振りかざし、自分は絶対に正しいとして抑圧的になったり、、、、、、。唯一気にくわないのは、題名。せっかく様々な想像的要素が豊に備わっているのに、それをフロイト的に「エス」とくくって説明したのでは、想像性が一気にしぼんでしまう。封建的家父長制家族を背景としたフロイト理論に拘っていては、暴走する現代を捉え、未来を構想する手がかりとすることはできませんっ。(父というのは神のメタファーであり、またフロイト理論ではスーパーエゴを形成させるものですから、ドラの父の死は、この劇中での神や規範の不在を予兆しているわけで、、、とか一元的に整理しちゃうと、話に豊かさがなくなってしまうわけです。)
10点(2005-02-07 15:01:56)
10.  戦場のピアニスト
見飽きることのない、よく整った作品だと思います。、、、、、ただ、見終えて、何か素直に感動できないものが残るのです。、、、どうしてだろう。、、、、前半で最も印象的だったのは、集められた広場で父親がビスケットか何かを家族に切り分けるシーンです。それが家族にとって、いわば最後の晩餐であり、戦争と迫害で、何が失われてゆくのかを痛切に感じさせてくれました。、、、、、しかし、その家族について、その先は映像として触れられていません。シュピルマン氏が、家族をどのように思い、どう追悼したのかが描かれないと、どこか綺麗に話しが完結した感じがしないように感じられます、、、、、、。それとどうしてドイツ人将校が、ショパンを弾くユダヤ系ポーランド人を救おうという気になったのか、それもしっくりきませんでした。、、、、、ショパンといえばポーランドナショナリズムの象徴といっても良い存在です。あの緊張した場面で弾きはじめる嬰ハ短調ノクターンは、ポーランドの人達にとっては、国歌にもきこえるのではないでしょうか。、、、、それをどうしてドイツ人将校が許すのか。、、、ドイツ人将校の命乞いのシーンを重ねると、何か、ポーランドナショナリズムの勝利宣言にも受け取れてしまうのです。、、、、、、、、というか、監督や制作者に、ナチスとそれに荷担した人達を、絶対に許さない、という強い意志があり、その攻撃的な強い意志に、どこか同感できない部分が私にあるのかもしれません。
7点(2004-06-15 10:24:12)
11.  ボウリング・フォー・コロンバイン
アメリカとカナダで条件は殆ど同じなのに、銃による殺人が圧倒的に多い原因は何か、ということが結局、わからずじまいだった。アメリカはメディアが異常なまでに恐怖心を煽っているということなの??---だったらライフル協会が諸悪の根源ということにはならない。アメリカがどういう状況なのか少し見えてくるという点で貴重なものだとは思うけど、どうしたら良いのかという方向性は全く見えてこない。ただ、ただ、こんな酷いことがある、こんな悪いことがある、というのを繰り返すばかりのような、、、、。映画というよりは、プロパガンダですね。監督の勇気という点は評価できても、映像としての完成度はどーなんでしょ????
7点(2004-06-10 12:49:38)(良:1票)
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