1. ボーダー 二つの世界
奇妙でいて深遠、、不思議なヴェールに包まれた作品でした。 容姿も感覚も「普通」とは異なり、人間社会から爪弾きされている主人公ティーナという女性?が、 自らのルーツを知ることで潜在的に抱えていた違和感を解消し、自らの意志で属する場所を決めていく、 自我の物語なのでしょう。 観賞前から情報をシャットアウトしていたせいもあり、 ティーナの容姿にまず先入観を持ってしまう。冒頭の虫に興味を抱くシーンからして 研ぎ澄まされた感覚以外に、彼女が只者でない印象を与えている。 すでにこの時点でこの映画の術中にハマってるんですよね。 終盤のティーナの決断は、マイノリティの居場所といったこの作品が持つテーマのひとつが 色濃くでており、邦題にある境界線「ボーダー」という意味合いを含めた色々と考えさせられた 作品でした。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2022-03-06 12:34:12) |