1. ダンサー・イン・ザ・ダーク
《ネタバレ》 この映画、創った奴らが一番ダーク。 2000年だっけかなぁ……確か大阪に帰郷した時。 昔、仲が良かった女友達と行く予定だった、この映画。 色んな想い出が追従して、ずっと観てなかったんだわー。 でも、大学の生徒から感想を聞かれたんで観ない訳にいかんから急遽Amazonで購入して、閲覧したんだが… …うぅ――ん…(色んな意味で)すげぇ映画だった。 全てが「人を不快にする為に作っている」ってのが、さ。 悪いけど…この映画で俺は、一切っ!…感動なんざしなかった。 もっと言うと、不快感極まりない! 俺は、不快映画の頂点と(個人的に)想ってる「異端の鳥」や「炎628」、そして「エレファント・マン」ですら作品としての完成度は高いと思ってる。 けど、この作品は最高のスタッフ、キャスト、そして技法を使いながらも、人間の感情を不快にしようとしているのがミエミエなんだわ。 まず、カメラは「手持ち撮影」で、観てると酔ってくる始末。 俺は前に「ノロイ」を映画館で観てて、気分悪くなってトイレで吐いたのを想いだしたくらい。 あんときゃ「本当に呪いに掛かったんかな?」と思ったわ。 それはそーとして、カメラの動かし方も、まーた最悪で、その動作方向をよーく確認してたら第三者の視点になってやがんの! すなわち、強制的に「その場にいる人間」にさせられてしまう動き… そう、「主人公を助ける事など出来ない第三者として参加させらる」って意図を強く感じて最悪。 更にはミュージカル映画なのに状況が「工場内作業場」やら「電車の路線上」 そして「刑の執行場」とミュージカルダンスには不安定極まりなく、俺は最初から最後まで「大丈夫かなぁ?ケガするなよ…」って気持ちになり、ミュージカルなのに「リズムに乗って身体が動く事は一切なかった」んだけど、どーなん、コレ? ともあれ、だ。 創りが下手とか、構成がダメって訳じゃない。 最高のスタッフが集結して、全部計算した上で不快感にしとる! それと、上記の評価もあるが、うーん…。 これは仲のいい人間にしか報告してない事なんだけども… 2年くらい前……俺は持病で「眼の中で大量出血」しちゃって、視界は真っ白の擦りガラス状になり、失明しかけた。 いやー、視力を失うかも知れない!って精神状態が、どんどん心を疲弊させて、心も体もヤバくなってしまった。 気持ちも「人に迷惑を掛けたくない」、とか「見下されたら”次”がなくなる」って焦ったり…本当に側近の人間にしか報告してなかった…。 心が弱ってっから要らん妄想もする。 よーく考えたのは「両腕がない」のと「両目が失明」と、どっちが怖いか?…個人(それぞれ)に違いはあるだろうけど、俺にとっては両目が見えないってのは悪夢だなぁ~と思った。 そういや、昔に癌に掛った時、「ドラゴンボールの神豆」にもムカついたw っつーか、悲しいってより自暴自棄な気分になってたしな…。 その考えって「病人限定」じゃないだろうけど、心の状態で作品の捉え方って大きく変わるなぁーてのを勉強できた……病んでるけどw あ、でも「2.0」だった視力も、今は目にレンズを入れて(日々後退してるけど)「0.5」くらいになってる(はず)で、ここまで視力が戻った事にはアレです。 治療してくれた医者に、勇気づけてくれた仲間に、そしてあちこちに配慮してくれて人間としての正しい道を説いてくれたた姉ェちゃんにはマジで感謝してる。 健康ってのは、本当に幸せの基本だよなぁ~…と思う日々。 だから、この映画の主人公の視力がどんどん下がっていく描写が(妙に上手くて)辛かったわー……病んどるなぁ、本当にw だから、俺の気持ちも「可哀想」ってより、「もっとしっかりしなきゃダメだ!」とか「弱ってるなら人を頼る勇気も必要」とかね…余計なお世話だけど。 まぁ……作った人らはそれも知ってて、ワザと「救済できない不幸の道筋と結果」を用意してたんだろうけど…ヤな感じ。 うーん、色々と想起して、嫌な気持ちになった映画だったなぁ…。 ともあれ、映画ってのは…神経を集中して観る人がいる。 創った人間の意図や想いよりも、強い気持ちで観る人もいるんだよなー。 面白い作品を創作できるよう努力するのは、クリエイターとして当然の義務だけど…なんつーか、もっと強く意識して、心掛けなきゃなんない事ってのもあるんだな、と考えるきっかけになった………かな、多分。 それより創った奴ら…ダーク! ダークすぎる!暗黒面が酷いッ! 皇帝閣下に心をヤラレたんか!ライトサイドの心はどこに?! つか、シスの一員かよ! ミディ=クロリアンが足りなすぎ! [ブルーレイ(字幕)] 5点(2021-01-23 23:14:02)(良:1票) |