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プロフィール
コメント数 170
性別 男性
年齢 43歳
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1.  まわり道 《ネタバレ》 
ヴェンダースの作品特有のまなざしである、いわゆる天使の視点は、「まわり道」においては見受けられない。曇天の空撮から始まり、リュディガー・フォーグラーが窓を割る時のあの音、そして拳から流れる血、これらは小説を書けない作家の過剰な自意識というよりは、作品全体を包み込む否定――「まわり道」の原題は「間違った動き」という意味のドイツ語である――として画面に焼き付いている。ロードムービーとして想起されるような典型事象は、「まわり道」では発生しないだろうし、発生してもそこには必ず「~ない」という否定が絡まりつく。どうやらドイツという場所が悪さをしている。旅というのは端的にいえば移動に他ならないが、リュディガー・フォーグラーの移動は旅へと再変換できないような不可逆性を前提としており、彼が途中で出会う人たちとの関係性の変化がそれを物語る。ドイツを巣食う地霊は、人物から旅がもたらすセンチメンタリズムを奪い、純粋な移動(ただし、間違った動き)へと人物を導く。やがてリュディガー・フォーグラーは出会った人々と別れ、ツークシュピッツェ山頂へと登り、そこで奇跡を待つも、結局何も起こらなかったと述懐する。そんな彼を突き放すように登場する真っ赤な「FALSCHE BEWEGUNG」という題字。隙のない暗さの連打がまず圧倒的なのだが、その暗さを画面として表出するヴェンダースのセンスにはウットリする。痛々しい終わり方ではあるが、曇り空の無い高所で途方にくれるリュディガー・フォーグラーを捉えたラストショットは、ヴェンダースのあの天使の視点だったように思う。
[映画館(字幕)] 9点(2006-11-22 20:11:47)
2.  アレクサンダー大王
1936年の日々」や「旅芸人の記録」あたりから始まるアンゲロプロスの「歴史と時空の旅」を主眼に置いた作品群はその全てが規格外で度肝を抜かれる。それは神聖な巻物を紐解いた時に感じるであろう、背徳の感覚に近い。「アレクサンダー大王」はその巻物の、まあ王様みたいなもんだ。これを読み解くのはそれ故困難を極める。キーワードは結婚式と歌合戦と銃。あと黒くて重たいコートと曇天の空も必需品。「霧の中の風景」では全開だった叙情は一度頭から放り出したほうがいいかもしれない。ついでにこの映画に流れている政治思想も無視。大衆の習俗にこそ醍醐味が盛りだくさんなのがこの映画だし、なんちゃらイズムを語るアンゲロプロスはあまり面白味がない。真面目過ぎるからだ。いや、だからこそアンゲロプロスの映画には、実はたくさん笑うところがあるのだ。それは、懸命であることを彼が一切茶化したり皮肉ったりしないからでもある。懸命さが笑いを誘うのはその人があまりに純粋であることの裏返しである。そしてこの映画の主人公アレクサンダーはそんなアンゲロプロス的人間の、まあ王様みたいなもんだ。4時間にわたる彼の栄枯盛衰を、ぜひ見ていただきたい。70年代アンゲロプロスはちょっと神入ってるですよ。
10点(2005-02-04 12:21:33)(良:1票)
3.  アギーレ/神の怒り
例えばドラクエをやってて深いダンジョンに準備万端で突入したものの、凶悪なモンスターによって次々に仲間を失いながら、気がつけばリレミトを使うMPも残っておらず、それでも奥深くへと進んでいくときの孤独な勇者の心境。アギーレは決して狂ったわけではない。蜃気楼を追い続ける砂漠の旅人である。自分の大志の実現に1mmもの疑いを抱いていない。夢の実現と狂気の関係は笑いとホラーの関係と比例する。そして狂気は笑いの延長線上にある。しかし映画としての面白みはあまりない。これは「フィツカラルド」にもいえることで、ヘルツォークが作る人物にイマイチ魅力がない。こういう人はドキュメンタリーの方が面白いものを作れるんじゃないかと思う。
[ビデオ(字幕)] 8点(2004-08-31 16:33:56)
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