1. シェルブールの雨傘
《ネタバレ》 言わずと知れた名作。この映画はミュージカルというよりオペラだと思います。 オープニングから、かの有名な主題曲が流れ、色鮮やかな傘、傘、傘のシーン。 全編を貫く「お洒落感」はそりゃあもう半端なく、映像美と音楽美に圧倒されます。 ジュヌヴィエーヴのノースリーブワンピースと彼女の部屋の壁紙がリンクしているシーンでは思わず一時停止してしまいました。 内容はベタな恋愛ものですが・・・、結構重いです。それにも関わらず軽やかでクールでスタイリッシュなのは、日本では考えられません。良い意味で。 クライマックスで、ジュヌヴィエーヴが未婚(しかも17歳)で妊娠して、ギィ(お腹の子の父親)は出征して行方知れずなのに、お母さんは子供の誕生を純粋に楽しみにしている様子が描かれていて、この当時からフランスはシングルマザー大国だったことが伺われます。 ESSOガスステーションでのラスト・シーンは、三文恋愛ドラマなら、再会で焼け木杭に・・・となりがちでしょうけど、ここで再燃したところで誰も幸せにはならないことがよく分かっていると思いました。ジュヌヴィエーヴとマドレーヌを鉢合わせさせることもなく、素敵なエンディングだと思います。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-01-17 14:03:03)(良:1票) |