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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1922
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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1.  コンパートメントNo.6 《ネタバレ》 
1990年代のロシア。フィンランドからの留学生である中年女性ラウラは、世界最北端の駅ムルマンスクへの旅行を計画する。目的は、その地にある有名なペトログリフを見に行くこと。それは1万年前、この地に暮らしていた人類が岩肌に描いたという壁画だった。考古学者であるラウラはそんな人類最古と言ってもいい貴重な壁画を見ることが長年の夢だったのだ。ところが出発直前になって、一緒に行く予定だった同性の恋人からキャンセルを告げられる。それでも見に行きたい――。ラウラは一人、寝台列車に乗り込こむとそんな世界最北端の駅を目指して数日間の旅に出るのだった。だが、予約した寝台列車6号室で同室となったのは、粗野で下品な言動を繰り返し、夜になると常に強いウォッカを煽るような炭鉱労働者リョーハだった。最悪だと思いながらも長年の夢を叶えるために彼とともに出発するラウラ。当初こそ衝突を繰り返していた彼女だったが、旅を進めるうちに次第に彼の隠れた優しさに気づいてゆき……。何の予備知識もなく今回鑑賞してみたのですが、この淡々とした物語展開といまいち魅力を感じない主人公2人に特に感情移入することもなく、最初はけっこう退屈でした。でも、中盤辺りから次第にこの不器用な2人の隠された魅力に気づいて、途中からはけっこう微笑ましく観ることが出来ました。普通、こーゆー一期一会の出会いを描いたロードムービーって、どちらかが魅力的な若い人だったりあるいはのっぴきならない過去を引き摺っていたりするものだけど、この2人にそんなものはありません。普通に何処にでもいるような、くたびれた冴えないおっさんとおばさん。この2人の等身大にも程があるほどの等身大の魅力が良いですね~~。倦怠期を迎えている恋人と別れが近いことを自覚しながら何度も電話する主人公や、そんな彼女を最初はバカにしながらも他の男と仲良くしているとこを見てやきもち焼いて機嫌悪くなっちゃう男とか、ホント面倒臭い(笑)。でも、そんな近所の飲み屋でよく見かけるような男女のやり取りが妙に心地良いんですよね~。終盤、今は閉鎖されているペトログリフに向かうシーンは、こいつらアホやと思いつつも普通に応援している自分がいました。んで、最後に主人公が男から受け取る似顔絵と裏側のメッセージ。前半のエピソードを見事に回収してて、こんなにバッチリ決まっているオチは久しぶりかも。ただ、前半がかなり退屈だったのと全体的に画がいまいちキレイじゃなかったのが自分としてはそこまでって感じだったかな。ま、そこまで心に残るものはないけど愛すべき小品であったと思います。
[DVD(字幕)] 6点(2024-09-11 12:32:20)
2.  インフル病みのペトロフ家 《ネタバレ》 
ソ連崩壊後のロシアを舞台に、インフルエンザに犯されたある一人の男の妄想とも現実ともつかない世界をシュールに描いた不条理劇。最初から最後までなんかよー分かりまへんでしたわ、これ。一つ一つのエピソードはけっこう強烈で印象に残るんですけど、全体的なストーリーが正直言って意味不明。でも、画面の隅々にまで文字通り妙な熱気が感じられて、最後まで普通に観ていられたのは事実なんですけどね。なので嵌まる人には嵌まるんじゃないでしょうか。
[DVD(字幕)] 5点(2023-09-28 23:45:56)
3.  ブラック・シー 《ネタバレ》 
第二次大戦時、莫大な金塊を積んだまま海の底へと沈んでしまったナチスドイツの潜水艦、Uボート。元潜水艦乗りで現在失業中のロビンソンはある日、半世紀もの長きにわたって海の藻屑となっていたそんな潜水艦の情報を偶然耳にする。妻とは離婚、愛する息子とも自由に会うことも出来ず、仲間とともに酒場へと入り浸るようなどうしようもない毎日を送っていたロビンソン。「自分の人生を一発逆転させてやる!!」。仲間とともにそう決意した彼は、大金を求めてウクライナ近海の海底へと旅立つことを決断するのだった。だが、当然のように一人で出発することなど出来ない。旧友のつてでイギリス人とロシア人による12人のにわか混成チームをどうにか集めたロビンソンは、現在は退役した旧ソ連の潜水艦を格安で手に入れるのだった。それぞれの思惑を抱えた彼らは、見渡す限り闇に閉ざされた暗い海の底へと繰り出してゆくのだが…。潜水艦内という閉ざされた世界で繰り広げられるそんな男たちの熱いドラマを重厚に描いたサスペンス・アクション。監督は、社会性の強いエンタメを得意とするケビン・マクドナルド。彼の代表作である『ラストキング・オブ・スコットランド』同様、こういう狂気と英雄紙一重の危険な男を描かせたらやっぱり巧いですね~。ジュード・ロウ演じる主人公が最初はいかにも艦長らしくみんなを纏め上げていたのに、様々な計画の綻びや仲間たちからの反発で神経をすり減らし、次第に暴走していく過程が説得力抜群。彼らが乗るという中古の潜水艦が、その余りに年季が入っていそうな錆びついたボディで登場したときも不安感ヤバかったです。うん、今にも沈没しそうなこんなおんぼろ潜水艦に乗るなんて絶対いや(笑)。また即席で集められた12人のイギリス人とロシア人という最初からうまくいくはずなんてない彼らの内輪揉めも緊迫感があり、徐々に始まる銃撃戦は見応えありました。まあこういう映画のお約束ながら、最初から最後までむさ苦しいおっさんばかりが出ずっぱりで女っけゼロなのはご愛敬。にしてもジュード・ロウ、すっかり禿げたなぁ(笑)。ラストはちょっとあっさりし過ぎかな。もう少し彼らのその後のドラマが見たかったような気がしなくもない。それでも乗組員12人の個性もそれぞれちゃんと描き分けられていたし、潜水艦映画の醍醐味であるキリキリするような閉塞感も感じられたし、僕は充分楽しめました。7点。
[DVD(字幕)] 7点(2018-04-21 23:56:08)
4.  裁かれるは善人のみ 《ネタバレ》 
ロシアの地方都市で、愛する妻と一人息子と共に平凡な生活を営む自動車修理工と、そんな彼の土地を強制的に収用しようともくろむ悪徳市長との戦いを終始淡々とした視点で見つめたヒューマン・ドラマ。神と人間、善行と悪徳、罪と罰、愛と憎悪、そんな深淵なテーマを平凡な一市民の目線からとらえたところは確かに評価に値すると思います。だけど、いかんせん長い!重い!暗い!最後まで観るのが相当しんどい映画でありました。別に分かりやすい娯楽性だけを映画に求めてるわけじゃないけどさー、もうちょっと面白くしてくれてもいいんじゃないかしら。まあ、これも好みの問題なんでしょうね。アカデミー外国語映画賞の候補になっただけあって完成度はもちろん高いです。面白くはないけど(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2017-03-20 23:10:46)
5.  カニバル(2013) 《ネタバレ》 
初めて獲物を愛してしまった――。普段は仕立て屋として真面目に働き、家では静かな独り暮らしを謳歌している孤独な中年紳士、カルロス。少々変わり者だが、仕立て屋としての腕も良いと近所の人たちからも評判で、教会の司祭からは高価なマントの修繕を頼まれるほど信頼されている。ところが彼はその仮面の下に、誰も知らないドロドロとした醜い欲望を隠し持っていたのだった。そう、彼は生まれついての冷酷な殺人者であり、殺した若い女の肉を夜な夜な食べる恐ろしい食人鬼でもあったのだ。その暗い欲求を抑え切れなくなった彼は、いつものように近所に越してきた女性を殺すと、切り分けた彼女の肉を冷蔵庫へと保管する。ディナーのごちそうとして、カルロスはその肉をワインと共に夜毎味わっていたのだった。そんなある日、彼の犠牲者の妹を名乗る美しい女性が現れる。彼女の名はニーナ。新たな獲物の出現に欲望を抑えきれなくなったカルロスは、「一緒にお姉さんを捜そう」と彼女に提案し一緒に警察署や行きつけの場所を廻り始める。ところが、しばらく一緒に過ごしていくうちに、カルロスはそんなニーナに名状しがたいある“感情”を抱き始めるのだった……。生まれついての快楽殺人鬼とそれを知らない若い女性との間に芽生えたそんな禁断の愛を淡々と綴ったサイコ・ラブ・ストーリー。なんですけど、ホント退屈極まりない映画でしたね、これ。映画が終わるまでほとんど音楽も流れないし、主人公である根暗~~な殺人鬼とコチラも同じく根暗~~なヒロインとの大して面白くもない言ってしまえばしょーもないラブストーリーが延々と垂れ流し。もう5分に一度は強い睡魔が襲い掛かってきて、僕は最後まで観るのが苦痛で苦痛で仕方なかったです。肝心の主人公が食人鬼という設定も、どうして彼がそんな猟奇的な行動に走るようになったのか、生まれついての宿命なのか、それとも過去に経験した強いトラウマが原因なのか、最後まで一切説明されないので物語に全く入り込めません。このおっさん、ただ単にナイフとフォークで、ずーーっと肉喰ってただけですやん(笑)。監督としては恐らく芸術映画を撮ったつもりで良い気になってるんだろうけど、もう独り善がりもいいところ。ホント久し振りに、「時間と金を返せーーー!」と大声で叫びたくなるほどのこんなにもつまんない映画を観てしまいました。
[DVD(字幕)] 3点(2015-08-25 21:40:14)
6.  マチェーテ・キルズ 《ネタバレ》 
マチェーテ、嘘つかない。マチェーテ、メールしない。マチェーテ、ツイートしない。マチェーテ、もちろん死なない――。メキシコが生んだ、希代の映画バカ、ロバート・ロドリゲス監督。彼が過去に製作したおふざけ全開のフェイク映画予告編から誕生した、無敵のタコライスヒーロー・マチェーテがまさかの映画化!信じられないことに続編まで製作して、しかも脇を固めるのはアントニオ・バンデラスやレディー・ガガやアンバー・ハートやメル・ギブソンやらのまさかの豪華俳優陣!いやー、ロドリゲスってやっぱりバカですね~(笑)。なんなんですか、このびっくりするぐらいアホらしい演出とチープなCGとくっだらな~~~いストーリーは(褒め言葉!笑)。でも、『フロム・ダスク・ティル・ドーン』でかつて度肝を抜かされ大いに楽しませてもらった自分としては、「これこれ、これを待ってたんだよ~、ロドリゲスちゃん!」ともう最後までテンション上がりっぱなしでした。前作では、個人的にあんまりはっちゃけ切れなかった印象が強くていまいちノレなかったのだけど、今作はもろ僕好みの超B級お馬鹿映画に仕上がっててむちゃくちゃ面白かったです!全身真っ二つ、電気ビリビリ、ヘリのプロペラでぐちゃぐちゃ、内臓チョンバ…、もうアホかってくらい色んな殺し方を披露してくれるマチェーテ兄貴に素直に乾杯!それに、今回は無駄におっぱいが出て来なかったのも大変グッド。だって前作は超バカ映画なのに、そこにおっぱいまで登場したから「下品過ぎてちょっとひくわ!」ってところもノレなかった要因の一つなのだけど、これくらいのエロが僕にはちょうどぴったりって感じでした。若干、後半の展開がいつも通りのロドリゲスって感じでちょっぴりテンション下がっちゃった感がなきにしもあらずだけど(目を潰されながら戦うヒーローっていつぞやのジョニー・デップそのままですやん!)、うん、余は満足じゃ。マチェーテ、次回作では宇宙へと活躍の場を拡げるみたいだが、もちろん観るぜ!(さすがにやり過ぎが酷くて、またひいちゃうかもだけどッッ笑)
[DVD(字幕)] 7点(2015-05-24 20:21:30)
7.  ディアトロフ・インシデント 《ネタバレ》 
1959年、旧ソ連。極寒のウラル山脈にロシア人登山家ディアトロフをリーダーとする登山隊が登頂に向かう。だが、2週間後、彼らは全員不可解な死体となって発見されるのだった。誰もいない極寒の地のはずなのに、彼らの死体には明らかに他殺と思われるような傷跡が残されていたのだ。のちに“ディアトロフ峠事件”として知られるようになるこのミステリアスな出来事は、いまだ世界の人々の関心を惹き付けて止まない。これは事実を基にした物語である――。事件から半世紀近く経った2008年、アメリカの若き学生たち5人がそんな不可解な事件の真相を探るため、ロシアへと向かう。そこに、どんな恐ろしい真実が待ち受けているとも知らずに……。様々な憶測を呼ぶミステリアスな事件の真相を、レニー・ハーリン監督が『クリフハンガー』以来となる極寒の雪山を舞台に、POVという現代的な手法を使って描き出すパニックホラー。「どうしてカメラを廻し続けるんだ?!」「真実を記録しておくためよ!」←この遣り取り、今までのPOV作品でどれだけ見せられてきたことでしょう。この言い訳がましい遣り取りを、再び見せられただけで僕の作品に対する評価は大きく減点です。そんな使い古された言葉が象徴するとおり、今まで散々作られてきたパニックPOVホラーの単なる焼き回し、例えるなら『ブレアウィッチ・プロジェクト』の雪山バージョンとしか言いようのない、ふつ~~~の作品でしたね、これ。とにかく物語が大きく動き出すことになる後半の雪崩シーンまでがひたすら退屈で退屈で、僕の意識が睡魔という名の雪崩によって深甚なる白銀の世界へと押し流されそうになるのをこらえるのがホント大変でした(ZzzZzz…)。そして、ようやく辿り着いた秘密施設内での特に怖くもないモンスターとの攻防も、前述した理由により、「あんたら、カメラ片手に逃げ廻るとかかなり余裕あんじゃん!」と突っ込む気持ちの方が強くていまいちのめり込めず…。唯一新しいかもと思えるあのオチも、第一発見者であるおばあちゃんの「死体は確実に11体あったわ…」という言葉を思い出して、「あぁ、きっとそういうことなんやろな~」と思ったら、見事なまでにそーゆーオチに辿り着いちゃって思わず失笑。レニー・ハーリンって、特に面白い映画を撮るわけでもないのに、ほんと細々としかし確実にハリウッドで生き残ってきてるよね~。僕にとっては、それが一番のミステリーです(笑)。
[DVD(字幕)] 4点(2015-01-11 21:54:05)
8.  オーガストウォーズ 《ネタバレ》 
それはたった一度の過ちだった――。2008年、次第に悪化するロシアとの緊張から不穏な空気が漂う小国グルジア。ロシア軍兵士である夫と離婚し、シングルマザーとして最愛の一人息子と暮らすクセーニアは、彼氏である会社社長と結婚を巡る重大な局面を迎えていた。だが、息子チョーマは極度の空想壁により、いつも面倒ばかりを起こす問題児だった。「たった一日だけなら…」と、彼氏との婚前旅行のために、チョーマを元夫が赴任するグルジアのロシア軍駐屯地へと預けることにしたクセーニア。それが、親子の絆を断ち切るほどの過ちになるとも知らずに…。グルジア紛争という実際にあった戦争を基に、決死の覚悟で愛する息子を追い求める母親のドラマを、憧れのヒーローである巨大ロボットを夢見る少年の虚実入り混じる視線を絡めて描き出す軍事アクション。予告編のそのごりごりのロボットものっぽい内容を見て、きっとこれは「ロシア版トランスフォーマー」なんだろうなーと、昔からそんなロボット系が苦手な僕はずっと敬遠してきた本作なのですが、実際のグルジア紛争を背景にしているということに興味を惹かれて今回鑑賞してみました。冒頭から、そんな巨大ロボットは主人公である少年の空想の中だけにしか出てこず、あとはずっとリアルな戦場描写が延々と続き、「あれ?これってもしかして僕のこよなく愛する『パンズ・ラビリンス』のロシア・少年・ロボットバージョンなの?!」と否が応にもテンション上がっちゃいました。でもね~、そんな何の力もない少年が目の前の理不尽で残酷な現実にただ想像力のみで立ち向かうという設定が活きてくるのは後半15分だけってバランス悪すぎじゃないっすか、これ。これでは、この魅力的な設定がなんだか蛇足となってしまった感じがして僕はいまいち乗り切れませんでした。それに、ロシア軍全面協力だから仕方ないかも知れませんが後半の臆面もないロシア軍礼賛描写にも辟易です(激しい銃撃戦の後に、クセーニアが発する「これで給料幾ら貰ってるの?」という問いに、ロシア兵が「大した額は貰っちゃいねえ」と答えるというクサい演出にはちょっぴり失笑)。でもまあ、ハリウッドも似たようなことしてるからおあいこかな(笑)。結論。あくまでリアルな戦争アクションにしたかったのか、想像力豊かな子供の目で描くファンタジーにしたかったのか、僕にとってはなんとも中途半端な印象の強い作品でありました。
[DVD(字幕)] 4点(2014-11-11 19:13:14)
9.  ブランデッド 《ネタバレ》 
資本主義社会がすっかり定着した現代のロシア。様々な情報が溢れ返るモスクワでCMプランナーとして華々しく活躍するミーシャは、ある日、社長の姪っ子である美しい女性アビーと出会う。「俺の姪っ子に絶対手を出すなよ」という社長の忠告も忘れ、彼はすぐ彼女と付き合うことに。仕事場やタクシーの中で、何度も身体や唇を重ね合わせる2人。だが、そのことが社長にばれると、ミーシャは圧倒的な力でもって業界を干されてしまうのだった――。6年後、何もかもを捨て地方で牛と共に質素な生活を送っていたミーシャ。ある日謎の牛の導きによって商品マーケティングの効果を自在に見通す能力を身につけた彼は満を持してモスクワへと帰ってくる。その謎に満ちた能力でもって社会を変え、復讐を果たすために……。世の中の安易な風潮に流されやすい現代人の心理を、グロテスクなCG描写でもって風刺的に描く一風変わったSF作品。なんだけど、いやー、久し振りにこんなにもクソつまらない映画を観ちゃいました。監督が、今までにないような映画を創ってやろうと意気込んでいるのはビシバシ伝わってくるのだけど、残念ながら完全に実力が追いついていません。シリアスなのかコメディタッチなのかどっちつかずの中途半端なストーリーは、基本的な部分がおろそかになっているせいで、最後までさっっっぱり頭に入ってきませんでした。大衆の肥大化した欲望が寄り集まり巨大な怪物となってモスクワの空を駆け巡る肝心のクライマックスも、ただ単に奇をてらっただけの凡庸なものでセンスなんて欠片も感じなかったし。うーん、なんだか監督の独り善がりの自慰行為を無理やり見せられたような、そんなモヤモヤとしたヤな感じの後味だけが残る不愉快な作品でありました。うん、最後にもう一度だけ言わせてください、「クソつまんなかったよ、この映画!」。
[DVD(字幕)] 2点(2014-09-29 12:11:12)
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