1. 菊豆/チュイトウ
酔わされた。 光に色に、コン・リーに! あぁ、たまらん!! 9点(2003-05-29 19:48:19) |
2. さらば、わが愛/覇王別姫
惜しいなァ・・・、いい物語なのに。 深み、官能、広がり、それら全てが映画的感動に到達する前で留まってしまっているような感覚。 ひとつの厳しい世界、時代、恋愛を描いて見事なんだけど、例えば溝口健二の諸作と比較すると、どうしてももどかしさを感じてしまう。 カイコー監督の才能とその限界の両方を観てしまうような作品。 7点(2003-05-17 17:18:45) |
3. 變臉~この櫂に手をそえて~
驚いた。まるで加藤泰の映像のように画面のすみずみまで創り手の情感が溢れている。 中盤から後半にかけてあらすじを追う作りになってしまったのが如何せん残念だが。 しかし最後に少女が「おじいちゃん」と呼びかけるその一言に胸かきむしられる。 日本のプログラムピクチャーの最上の一篇にも相通じる美しい小品。 8点(2003-05-17 15:47:42) |
4. 秋菊の物語
全篇にわたる「笑い」のセンスの見事さ。これほど真面目に人を、社会を描きながら、いちいち笑わせられ度々胸をキュンとさせられる。例えば都市で秋菊が義妹と一瞬はぐれた後のシーンは心底胸を突かれる素晴らしさだ。 こんなに軽いタッチの作品なのに。 緻密な計算や構成力の果てに、まるで偶然が重なったかのような奇跡的な美しさをもった映画だ。 10点(2003-05-15 23:15:41) |
5. 紅夢
伝説で聞いた大女優や、リバイバルで魅せられたスターではなく、初めてリアルタイムで圧倒させられ魅惑された女優コン・リー!演技・演出・撮影など、映画の魅力すべてがあふれ出す傑作。 9点(2003-05-14 18:26:28) |
6. 紅いコーリャン
映画を創るという情念が、その天性の技巧や、計算をはるかに超えて画面にみなぎるという処女作ならばこその迫力に圧倒される。無いものねだりをしてはいけないが、この圧倒的な力を今のチャン・イーモウにもまた見せてもらいたい。 9点(2003-05-14 18:19:07) |
7. 鬼が来た!
日本の首相が決して「感動した!」等と発言できないであろう映画。しかるに日本が参戦した戦争を描いた映画としての大傑作。中国でこれほどの映画が作られた事に日本人として感謝せねば嘘だ。これは反戦などというみみっちい括りを遥かに超えた、愛しく、醜く、どうしようもない人間の本性を描いた偉大な映画。 9点(2003-01-26 18:58:09) |