1. 再見(ツァイツェン) また逢う日まで
なんかとてももったいない物語の作りでした。兄弟の幼少時代の物語に比べ、大人になった現在の作りのお粗末な事・・・。過去と現在を交差させるよりも過去の幼少時代メインで、最後に涙の再会にしてほしかった。兄弟が離れ離れになるシーンで散々泣かせておいて(久々にヒクヒクしながら泣きました)、最後は何これ?って言うくらいあっけない終り方。長女役のジジ視点で兄弟探しするより、長男が探す方が波乱万丈がありそうでいいかも。幼少時代の話(特に子役の演技)がとてもよかっただけに、本当にもったいない。泣かせたいなら、最後まで泣かせてほしかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-29 23:35:54) |
2. インファナル・アフェア 終極無間
今作はラウの精神的破滅への経緯的な物語ですが、人間の心の奥深くから滲み出るような静かな緊張感は健在でした。 過去・現在・妄想が交差するのでストーリーは少し複雑でしたが、「なるほど、こうなるのか!」と感嘆しました。 レオン・ライなど新たな中心人物が登場しましたが、どうやら今作のキーパーソンはケリー・チャンだったようで、その割には影が薄いかなと思ったりもしました・・・が、3作品通してハマってしまったので今作も10点です。 当初1作で終わる予定だったと何かで読みましたが、後から付け加えた2部・3部でここまで魅了されてしまった作品は初めてです。 今回も言っちゃいますが、トニー・レオンは素敵すぎます! [映画館(字幕)] 10点(2005-04-29 00:28:48) |
3. 至福のとき
大きな山があるわけでもなく、どん底の谷があるわけでもなく、ある一塊の人々の日常を撮影しているような、淡々としていると言ってしまえばそれまでなのだけれど、とても優しい雰囲気なのです。とても穏やかに。 チャオと仲間達の心は盲目の少女に対しての同情心だけではなく、少女からも温かいものを貰っていたのですね、きっと。 心の底から優しい気持ちになれる、それが「至福」なのかもしれませんね。 7点(2005-03-12 21:14:21) |
4. 紅夢
男の身勝手・権力・女の嫉妬・したたかさ・策略・色欲・掟・裏切り・時代・・・ 何かもう、色々な言葉が頭に浮かびます。 この言葉の中にあの赤い堤燈の美しさが只々物悲しい。 最後の最後まで悲しかった。 8点(2005-01-25 00:08:14) |
5. 2046
映画の感想の前に、私もトニー・レオンについて語りたい。下のレビュワーの中にも語られていましたが、本当に色気という言葉の似合う男。顔はもちろんですが、背中に哀愁が漂うんですよ。甘いセリフなんかなくても仕草や立ち姿、煙草の燻らし方、語りかけるような瞳、すべてが官能的。トニーは私が理想とする「大人の男」像です。 さて、映画の方ですが、この時代背景にトニーなくして何を語る?と言える位のハマリ役。愛とか恋とかいう物語ならば、私は色気を求めます。自分がしてきたお子様恋愛とはかけ離れたロマンスの世界。前作の「花様年華」も同様、この物語もそういう世界に私を引き込ませてくれました。一人の女性を愛し、別れが来て、それでもずっとその人だけを愛している。他の女性を抱いても、愛することは簡単に出来ない。それだけ男の失恋の傷は深いものなのでしょうか? キムタクの語りから始まるこの物語、近未来小説の話がもう少し長い方がいいと言われている方もいますが、私はこの場面はもっと短く簡潔に一番最初にもってきた方がよかった気がします。 年月の流れが順を追ってないので、合間にちょこちょこ入るよりは、その方が観やすかったかなと少し思ってみました。女優さん一人一人にストーリーがあるのですが、私が特に好きだったのは、コン・リーとの物語。映画全体は、音楽・背景・衣装・カメラワーク、どこをとってもカーウァイの世界炸裂です。この映画は「花様年華」の続編という事で、確かに前作を観てからこの作品を観に行った方が、ストーリーはわかり易いと思います。私は「花様年華」の方が断然好きですが…。 7点(2004-11-04 23:03:41)(良:1票) |
6. インファナル・アフェア 無間序曲
前作同様、男臭い雰囲気がたまりません。そんじょそこらのちょっと切なさを醸し出そうとしているラブストーリーよりも遥に切ない。若かりし頃のヤン・ラウのナイーブさとウォン警部・サム・ハウ達のしたたかさが、うまく絡み合っていると思います。今作のエピソードがあって、前作に至る。この順序でいえば逆のストーリー展開も結構ハマります。「そうだったのか!」と思ってみたりね。前作を観ていなくても、これはこれで一つの物語になっているので十分楽しめると思います。こちらを先に観てから前作を観てもちゃんと繋がるので、それも観方として面白いかも。次回作は1作と2作の間の話ですよね。大好きなトニーはもちろん、結構好きなレオン・ライも出るので絶対観ます! 10点(2004-10-07 00:12:04) |
7. LOVERS
先程、見てきたばかりです。余韻に浸りながら書いています。「HERO」同様、衣装と映像の美しさは素晴らしい。単純に三角関係の恋愛モノ、見せ場として思考を凝らしたアクションがくっついている、お馬鹿な私にはこの位の内容で十分です。飛刀門の細かい話が出てくるとややこしくなりそうだし。ラストは結構泣きそうになってしまったけどな。チャン・ツィーは美しかったですよ、確かに。でもやっぱり私は金城!あまりの格好良さに釘付けでした。金城が走りながら矢を放つシーンには鳥肌がたちましたよ。ただ恋愛モノの割には、HEROのような登場人物の生き様の匂いというか、物語全体の雰囲気に色気が漂ってない気がして・・・ トニーやマギーにはまだまだかなわないって事かな? 9点(2004-09-08 23:01:29) |
8. 變臉~この櫂に手をそえて~
クーワーはまだ8歳の子供。なのに7回も人に買われ、粗末な扱いを受けてきた。子供といえど、こんな人生を送ってきたら生きぬく為の知恵を身に付けざるを得ない。普通なら、愛情を受けた事のない人間はもっとひねくれているだろうけど、この子は純心を失っていなかった。時に見える鋭い目つきも、変面王を「おじいちゃん」と呼ぶ時の甘える声もクーワーの人生そのものを物語っていると思う。子供は大人のようにこの先どうなるかなど考ずに行動する。初めて自分に優しくしてくれた変面王を守る為、自分の命を投げ出す場面は、まさにそれ。本気で死ぬ覚悟でもなく、ただその時思いついた事を行動に移したまでの事。しかし、それが心打たれることである。なぜなら、私達にそんな行動が出来るかわからないから。しかしながら、その行動を見つめていたリャン、落ちてくるクーワーを決死の覚悟で助ける。自分とは何の関係もない子を。この人が一番心清い人。リャンの存在がこの物語を大きく包んで感動へと導いている、と私は思う。 [ビデオ(字幕)] 9点(2004-07-16 20:46:32) |
9. HERO(2002)
私は結構好きですよ、この作品。アクションと捉えるともの足りなさを感じてしまう人もいると思うけど、私はそういう作品だとは思っていないので。秦王と無名の会話の中の回想シーンという設定なので、スローモーションもワイヤーアクションも個人的には許されるかな。まぁ、確かにワイヤーアクション多すぎですけど。色彩の美も衣装も映像もとても綺麗でした。映画館で観て、その後DVDを購入して観たんですけど、何か違う。これはやはり大画面で観た方が迫力あると思います。 8点(2004-07-02 22:05:38) |
10. 龍城恋歌
ヒロインの憎しみも悲しみも同情も愛も何も感じられず、内容も盛り上がりもなく、映像もただ古めかしいだけで全くセンスを感じられず、がっかりだった。本当にチャン・イーモウの作品なのか疑ってしまった。 1点(2004-06-30 20:14:07) |
11. 山の郵便配達
本当に「しみじみ」という言葉がよく似合う映画です。岩城滉一似のお父さん(私はそう思った)と息子の、あまり言葉を交わさなくてもお互いを思いやっている姿がとても温かくて、胸に熱いものが込み上げました。静かな場所で心静かに観ていたい作品です。 8点(2004-06-21 23:04:54) |