1. 天上草原
《ネタバレ》 内モンゴルを舞台にした感動モノ。モンゴル人の夫婦が中国人の孤児を育てるわけだけど、ショックで言葉をしゃべれなくなっていた少年は心を開いてついにしゃべれるようになる。この手の映画には感動の押し売りのように感じる映画も多いが、この映画にはそういったところはなく、両親の子供への愛情がひしひしと伝わってくる素朴な映画だった。テーマとしては使い古されているというか、目新しさはあまりないのだけど、映像面ではモンゴルの大自然を素晴らしく映している。特に、狼を馬で捕まえる場面は迫力があった。 [DVD(字幕)] 7点(2007-06-15 20:12:09) |
2. ラストエンペラー
《ネタバレ》 映像もストーリーも壮大かつ豪華なのだけど、感動という面では弱く評価はとても難しい。清朝皇帝、満洲皇帝として屈折した人生を歩んでいく溥儀の心の揺れ動き、改心していくさまは痛いほど伝わった。しかし、彼の改心は中国共産党の思想改造の結果でもあるという点は留意する必要があるのではないか。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-02-01 21:29:03) |
3. きれいなおかあさん
これぞドラマといった映画です。あまり意外性や驚きが少なく物足りない感じはするけど、コンリーが演じる母親の懸命な姿には好感がもてる。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-01-20 18:37:25) |
4. 東宮西宮
登場人物がゲイの自称作家青年とそれを取り締まる警官の実質二人しか出てこないのに、1時間半のやり取りはかなり魅せる。こういう映画を見ると「価値観」や「個性」「アイデンティティ」について考えさせられる。人それぞれ価値観や個性が違うわけでその多様性が認められるべきだと考える一方で、自分の価値観は正しいのか、何が正しくて何が間違っているのか、ということも気にしてしまう。これは同性愛について取り扱っている作品だけど、その根底にある部分は人間社会全体に当てはまる普遍なものなのではないかと思う。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-20 14:12:03) |
5. 胡同のひまわり
雰囲気やストーリーはなかなかいい。ただ映画としては、テーマが拡がりすぎてまとまらなくなってしまった感がある。父子葛藤の映画なのか、中国に経済成長により失われていった何かを胡同を舞台に訴えた映画なのか、両方あるのだろうがまとまっていないように思った。 [映画館(字幕)] 5点(2007-01-12 21:37:46) |
6. 阿片戦争(1997)
史実映画なので大きな盛り上がりはないけど、歴史を勉強する上では役立つ映画。【ぐるぐる】さん同様、少女が池に沈められて処刑されるシーンは印象的だった。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-06 12:24:44) |
7. プラットホーム
映画は長くて淡々としている。ただし文革後から90年代までの中国の文化や開放的な雰囲気を体感できるという点には価値がある。実際に、中国人はこの映画にとても感動するらしい。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-04 16:02:03) |
8. 上海ルージュ
室内シーンが多かったからかもしれないが、1930年代の上海という雰囲気があまり感じられなかった。この映画にも退廃的な雰囲気を期待していたんだけど、ちょっと物足りなかったかな。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-01-01 19:24:51) |
9. 子供たちの王様
文化大革命期は「共産主義」と「毛沢東主義」の称揚だけが「教育」だったといってもいい時代だった。そんな中で主人公の先生は子供達に従来の「教育」に縛られない多様な価値観を許容する教育をしていく。文革期を描いた中国の小説を以前読んだが、いかに文革が当時の子供たちを洗脳し騙してきたか、子供の心に与えた傷の深さがいかほどのものかが理解できた。この映画もそうした時代を描いたもの、そしてそうした時代を否定的に描いたものとして貴重だと思う。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-31 10:29:01) |
10. 黄色い大地(1984)
視聴者に解釈を委ねるラストがいい。ただ中国共産党のプロパガンダ映画に終始していないところがいい。 [ビデオ(字幕)] 7点(2006-12-26 09:53:30) |